幼少期(小学校の低学年頃)に脳に疾患が見つかって、以来十年近く投薬治療をしていた。
また、高校の頃からずっと鬱を患っていた。頭の中が鉛のようになって自由に動けなくなる。生活の上でそういうことが多々あった。
ADHDも併発している。破壊的な過集中を経て朝まで眠れないことが多かった。
バイトのシフトにはちゃんと遅刻せずに行く程度の社会性はあったけれど、やはりと言うべきかミスが多く、恐らく責任者も俺のことを発達障害者として認識していたみたいで、指示を出す時も俺にだけ妙に細かい明確な指示を出してくれたりした。それはそれでありがたかったのだけれど、時々ヒスを起こされることとなった。自分が主原因になっていることは分かっていたから、どちらかと言えば申し訳ない気持ちの方が強かったけれど。
現役で地方の駅弁大学に入学して、卒業が近くなってからは資格試験講座に通っていた。で、途中から引き篭もるようになる。
一応何とか大学は卒業できたけれど、定職に就くことはできなかった。
自分は、根本的に人生はディシプリンというか一種の訓練期間だという固定観念を持っていて、それと同時に、より効率的に自身を訓練できる人間がより優れた人間なのだという価値観を持っていた。だからと言うべきか、高校時代は朝5時に起きてジョギングを繰り返していた。恐らくその頃が、自分の学力のピークになっていたと思う。
確か当時の全国模試の総合偏差値は70を超えていたはずである。
でも、そういう訓練が破綻を来たすのは思っていたよりも早かった。
何年も日課にしていたジョギングが、高校生活半ばに突如として億劫になったのが始まりで、それ以来上手く眠ることができなくなったのだ。
その頃から学力の減退も生じていて、自分で自分がコントロールできない感覚に苛まれるようになっていた。志望校のランクを一つ落として、何とか国立の大学に合格することはできたものの、今にして思えばあれが自分の人生の最盛期だったのではないかと思う。
大学に入ってからは、過密的な訓練期間と白痴のように生活が崩壊する期間を繰り返すようになった。訓練期間には、暇があればジョギングに出かけ、膨大な量の学術書に当たった。また、複数の語学習得を目指し大学のゼミを幾つも掛け持ちしていた。そして、大抵はそのような訓練期間は三ヶ月と持たずに破綻し、再び自分をコントロールできずロクに睡眠も取れない白痴のような生活が始まるのだった。
俺はそうやって訓練期間が破綻する度に、自分の計画の建て方や訓練の方法に恐らくは問題があるのだと考えていた。実際、その考えにはある程度事実に沿う部分もあって、当時の俺はその自分が打ち立てた訓練方法の細部を限りなく修正し続ける作業に集中することとなった。そして、その細部を修正したトレーニング理論に基づく何ヶ月かの訓練タームを集中的に実施し、そしてその訓練タームの後には、訓練タームよりも更に長い破滅的な破綻の期間を迎えるということを繰り返していた。そのような生活は大学を卒業してからも戻らず、そんな具合に二十代の半ばを迎えた。
何かが間違っていることには気付いていたけれど、何が間違っているのかはもはや分からなかった。考えつく限りの細部には工夫を凝らしてきたつもりで、主に食事における栄養バランスの調整には念入りという以上に念入りになった。卵、バナナ、木綿豆腐、牛乳、納豆、青魚、葉野菜。こういうものをバランスよく摂るようにしていた。でも、自分が自分をコントロールしているという感覚はついぞ訪れることはなく、相変わらず愚にもつかない趣味に熱中しては朝を迎え、疲弊しきった精神でバイト先に行き、そして週末は48時間家に引き篭もって過ごすことも多くなっていた。
いわば、この辺りが人生の暗黒期だったと言えるだろう。むしろ、そう言わずして何と呼べるのだろうか? もし他に呼び方があるとすれば誰か教えておくれ。
さて。
いわゆる躁鬱の躁期に入っただけの可能性も有ると言えば有るのだが、しかし実証的に体系的に改善を目指した結果として、根本的に自己をコントロールしているという感覚が数年ぶりに戻ってきたので、そこに関してはある種の信頼を置いている。
原因というべき原因については既に見当がついていて、つまりそれは脳に対する血流の低下である。身体におけるありとあらゆる不調や、自身のコントロールを掌握できていない感覚は殆どの場合、血流の低下に基づいているのである。ADHDや鬱の改善に血流を効率よく増やす有酸素運動が有効であることはとっくに知られていることで、つまり結局は脳の血流の有無が自己コントロール能力の有無へと繋がっているということなのだ。これを改善する為の様々な手段を講じ続けてきた結果、その中で極めて有効なもののみが残ったので、それらについて以下に紹介していきたい。
シンプルながら散歩はADHDや鬱の克服に大変役立つ行為である。普段自転車や原付で移動する距離を、例えば自転車や原付を手で押しながら移動することで、とにかく歩く歩数を増やすことに集中した。iPhoneのヘルスメーターも一応活用しており、実際に散歩した分の歩数が如実に数値として現れることにはかなりモチベーションを刺激されることとなった。
腰の尾てい骨の下に柔らかいタオルを敷いた上での足の上げ下げなど、身体を横にして安定した状態にした上での筋トレは圧倒的に脳への血流を増やすことができる。これで週末の鬱傾向が随分と改善している。なお俺は心肺能力に二十代の半ばからかなり不安を抱えるようになったため、そこまで負荷を掛ける筋トレは実施していないが、自分の体調と相談しながら負荷を増やしていくことが肝要であるようだ。
ドストエフスキーや夏目漱石などといった純文学が望ましい。これらを読む際に脳に鋭い拒否感(としか呼びようのない感覚)が走る人間ほど、読書はうってつけの鬱・ADHDの改善法となると俺は思っている。大抵の場合、活字を読んだ際に訪れる決定的な拒否感は、脳に対する血流が急激に増えることに由来しているのである。そのように活字に対する拒否感が生じる際にはそっと目を閉じて、左前頭葉辺りに意識を集中してみると、はっきりと自分の脳への血流が増大している様子を感じることができると思う。特に、血流を増やす為には身体を横たえた状態でいることが望ましいのだけど、当然屋外や座った状態での読書も随分と効果を発揮する筈である。また、外国語の読解などもこの読書のカテゴリーに加えておく。
基本的に鬱の人間は、日々変化に欠ける生活を送っている場合が多い。
同じパターンというか、悪い意味で安定しきった生活を送っていることが多いのである。
すると行動の多様性や、積極的な行動への意志が驚くほど抜け落ちていくという事態に遭遇した鬱持ち・ADHD持ちの人間は非常に多いのではなかろうか。というわけで俺はどちらかと言えば趣味としては読書や文章を書くことに取り組むことが多く、空間的に物事を把握しそれを描写する絵などにはあまり集中力を払わないことが多かったのだけれど、これがどうやらいけなかったらしい。最近は、漫画のイラストを模写したりだとか、積極的に絵を描く時間を生活の中に設けるようにしている。ファミレスやハンバーガーショップなどに行った時にサッと手帳を取り出して、軽く文章やそれに付する絵を描いたりすることも日課となっている。
ここで言いたいのは、必ずしも絵を描くことが鬱やADHDの改善に役立つといったことではなく、同じ行動パターンや同じ行動に固執することが如何に脳に悪影響であるかということなのである。なので俺は最近は文章を書き、絵を描き、詰将棋を解き、読書をし、と、とにかくやる事を一つに限定せずコロコロと変えることを意識して生活するようにしているのだ。
鬱持ち・ADHD持ちにありがちな、思考の切り替えや行動の切り替えが上手くいかない人間には、是非絵やその他普段行うことのない趣味を増やすことをオススメする。
上で書いた通り、卵や牛乳、青魚といったナチュラルフードが脳のパフォーマンスに影響することは学術的に証明されて久しい(と俺は思っている)。これはもう殆ど記述する必要性がない事実だが、しかし敢えてここに記述するからには、そこには当然ながらそれなりの理由がある。
つまり、俺のような鬱・ADHDの併発した人間には、料理を行う際にとある事柄が圧倒的なハードルとして持ち掛かってくるということなのである。つまりそれは、そう、料理の煩雑さや億劫さである。
基本的に鬱傾向やADHD傾向を持った人間はありとあらゆる行動に億劫さを感じるもので、よほどその行動に高い利益や見返りが見込めない限りは、その行動を行いたくないと思うものなのである。そういった面から言って、料理は味よりも栄養価と手間の少なさを重視するように俺は心がけている。準備や片付けの手間をできるだけ減らすために、単に塩焼きにしたり茹でるだけだとか、できるだけ工程の少ない料理(というか殆ど調理)で済ませられるようにしている。
脳に一定以上の煩雑さや負担を押し付けないことが、ADHDや鬱改善の要点である。時にはサボることも非常に重要だ。
追記。瞑想は効果あると思う。瞑想時に、個人的には脳への血流が如実に感じられることが多く、恐らく脳に対してかなりポジティブな効果が起こっていると思われる。
読書の後など、脳に負荷を掛けた際にその情報の整理や休憩の為に、短めのカジュアルな瞑想を行うことがある。これもまたオススメ。
など
こんなところだろうか。
思い出し次第追記を行いたいと思う。
今年に入って、文学小説の脳に対する効能が非常に大きいことに気付けたのは重要な発見だったと思う。読書の際に襲ってくる倦厭感がむしろ血流の増大と関わっていることに気付けたのは、自分としては非常に大きな発見だったと思っている。というわけで、かなり重篤な症状持ちの人間としては、以上のような改善法を進める次第である。
上では書かなかったが、俺は重篤なインターネット依存症持ちでもある。
しかしその依存症もこの数ヶ月で劇的に改善した。俺という人間は、言うまでもなく長所よりは短所や欠点の方が随分多く付きまとう人間であるからには、そんな人間にすら効果がある対処法は、恐らく全人類的に効果のある対処法となっていること請け合いである。
是非とも、皆さんにも実行してもらいたい。
自身の病癖を繰り返すようで悪いが、やはり疑いなく、「よい訓練こそが、よい人生」なのだ。
それでは。
歩くのは一日何歩くらい?
料理面倒ですよね(後片付け含め) ネット依存症はどうしたら脱却できますか?
発達障害のこと全然理解してないんだけど、 過集中なのにミスが多いってどんな感じなの? たとえば 集中の対象がどこかに留まってしまう(→以降の工程をうわの空でおこなってミ...
正にそういうことです。 一つのことに集中できるというか、一つのことにしか集中できなくなると言うべきかもしれない。
お答えありがとうございます 集中の対象がどこかに留まってしまう(→以降の工程をうわの空でおこなってミス) のほうの理解でいいんですね? 自分も集中の有り方について関心...
ネット依存は前頭葉ぶっ壊しますよね。辛い。 瞑想は効果あると思います。僕もよくやってるんですけど、ややカジュアルに2,3分程度のタームでやることが多いですね。本文テキス...
「ネット依存は前頭葉をぶっ壊す」の根拠はなんですか? 論文でも医学書でもいいので根拠の提示をお願いします。一般書は不可。
逆立ちはどうなん
正直ちょっとやってみたいけど勇気が足りない
anond:20180206124348
参考になった 普段やらないことをローテーションに組むのがものすごい苦手だし 昔、散歩挑戦してたけど家の周り見慣れてきたら飽きちゃうし電車で遠くまで行くほど金もない かとい...
元増田です。反応遅くなりました。 ブコメなど見ると躁鬱ではないかという意見が多数あり、こちらとしてもいずれ来るかもしれない反動に備える日々です。 風呂に入った後、横...
アホくさ。 仕事をやらなければADHD傾向は問題にならないし発現もしない。 ようは金を得る方法がないのが問題なんだろ。
元増田です。そりゃねー、金があればね。
また出てきたよトンデモが。 そして相変わらず精神医学と精神医療リテラシーがホメオパシーレベルのはてなーたちが懲りずにブクマしてるよ。 はてなでここまで精神医療に関するトン...
困ってる立場からしたら、あなた(がた)のおっしゃるエビデンスとやらを提示していただきたい。 どこが間違っていて、どうすべきなのかを知らせずに批判しても解決しない。 根拠...
今ね、家の大掃除と、もうすぐ返却期限のくる統計学の本5冊を必死で読んでるのと、翻訳しなきゃいけない文章が溜まってるのと、他にもやることが山積みでクッソ忙しいんだよ。 でき...
元増田です。結局俺も依然模索の段階にあるので、皆さんにも色々試してもらった上で各々に合った方法を見つけて頂ければと思っています。 もし生活態度他にアドバイスあればよろし...
生活に支障がなかったらそもそもADHDではないという定義になってましてな……。 その饒舌な口に一旦チャックをして一から勉強し直してこい。
過密的な訓練期間は躁状態、それが3ヶ月以内しか持たないこと、それでその他の期間は概ねうつ状態、ということになれば躁うつ病の可能性がある。 躁うつ病(≒双極性障害)とうつ病...
元増田です。多数の方から指摘されていたのですが、躁鬱。そうかもしれません。躁だけに。 参考にさせて頂きます。
★
☆
はてなーはこんな匿名のソースゼロの情報でもウツだのADHDだの発達障害だのの話になれば個人体験でも大絶賛だな ブコメの後に「効果には個人差があります」ってテロップ入れとけよ...
anond:20180206101330
まぁコイツが言いたいのは「よい訓練こそが、よい人生」これだけだからな。当事者たちがどうなろうと知ったこっちゃないっていうのがコイツの特徴
元増田です。文章力と構成力があるとかあんまり褒められたことが無いので皮肉と分かっていても嬉しい。
ブコメで言われてるからそう書いただけで、俺はこの文章を見ても特に何も思わなかったです。 あ、嘘ついたわゴメン。「基礎的な知識と医学的根拠がすっぽり抜けてるアホ」が第一印...
元増田のなりすましにあっさり引っかかってプンスカしちゃってる!かわいい💕
運動をして趣味を持って精神を落ち着かせると健康に良いよってだけだと、 確かに良いだろうねとは思うが何の面白みのかけらもないタダの駄日記になるんだが、 そこに鬱やADHDが「...
ブコメ一覧がバカの見本市になっとるな こいつら丸山ワクチンとかも信じてるだろ
元増田です。丸山ワクチンと言えばゴキゲン中飛車対策。
なにそれ親父ギャグ?
元増田です。丸山忠久という棋士がゴキゲン中飛車という戦法に対応するために作り出した戦法が、丸山ワクチンと呼ばれています。
どう見ても躁鬱だった
ありがとう 色々と参考にさせて頂きます
うつみん、近藤誠、桜沢如一、神田橋先生にも感謝しなきゃね!
元増田です。お互い頑張っていきましょう。 部屋の空気ちゃんと入れ替えるとか、水分こまめに摂るとか、そういう細かいポイントを大切にするようにしています(_ _)
青魚とか葉野菜って効いてる実感あるけど普段食べてないから珍しさでテンション上がってるだけの気もするんだよな
元増田です。たまにむしろ自分が食べているものにアレルギー反応すらあるんじゃないかと疑ったり。 食べないよりはマシかな、という感覚で食べております(_ _)
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盛夏の候、涼のお供に ランク タイトル ブクマ数 日付 カテゴリ 1 増田文学100選 3437 2018/06/17 02:57 おもしろ 2 アホの子教えるのは楽しかった 2046 2018/03/17...
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毎回毎回ブクマが伸びるまでしつこく再投稿お疲れ様でーす
幾山河越えさり行かば 寂しさのはてなむ国ぞ 今日も増田はゆく 若山牧水 今年まとめた増田ランキングを増田神社に奉納させて頂き、今年の増田納めとさせていただきます。 ...
年の瀬や 水の流れと 人の身は 明日待たるる 匿名ダイアリー ランク タイトル ブクマ数 日付 カテゴリ 1 増田文学100選 3435 2018/06/17 02:57 おもしろ 2 Wi-...
https://anond.hatelabo.jp/20181209010339 タレコミ系とか長文だらけやぞ。
字数どこに書いてあるの?
リンク飛んで長文多いのが確認できれば充分だろ
https://anond.hatelabo.jp/20181209012641 お疲れ様。今お前に絡んでる増田は絶対に謝れないから難癖付けるだけのクズだから放っておいてあげろ。
頭悪そう
あとで読む。 今年のまとめ、良くぞ作ってくれました。 あざーっす
ギリギリ載らなかった なぜかちょっと悔しい たぶん期待してしまったせいだな 期待はほんと毒だ
自分用まとめ。今年は力作が多かったけど、飛び抜けてヘンテコな増田は少なかった印象。 俺的増田大賞2018は、「妹のゴミ部屋を掃除した」に進呈。 01/31 さようなら時天空 anond:2018013...
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でもマジで青魚とランニングとストレッチと深呼吸と絵は効く。 あと水分補給と体温めるのと音楽ね。 発達傾向は心臓のリズムがおかしいんだと思う。 乳幼児突然死は寝ても心拍数が...