カナダの連邦議会、3月24日まで休会…トルドー首相辞任で与党・自由党の党首選び進める見通し
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【ニューヨーク=山本貴徳】カナダのジャスティン・トルドー首相(53)は6日、首相を辞任する意向を表明した。自らが率いる与党・自由党の党首からも退く。住宅価格の高騰などで支持率が低迷し、党内外から辞任圧力が強まっていた。
トルドー氏は記者会見で「この国は次の総選挙で真の選択を行うべきであり、党内抗争を繰り広げる必要があるなら、私は最善の選択肢にはなれない」と説明した。新たな党首が決まるまでは首相を続投する。
トルドー氏は連邦議会を3月24日まで休会することも明らかにした。自由党はこの間に後任の党首選びを進める見通しだ。自由党は議会の最大勢力だが、過半数に満たない少数与党で、新たな党首の選出後も、野党の一部協力が必要になるとみられている。
父親も首相を務めたトルドー氏は、2015年に43歳で首相に就任し、端正な容姿と明快な演説で人気を集めた。政権発足時に男女の閣僚数を同数にしたことが話題となったほか、気候変動対策や移民の受け入れを積極的に進めてきた。だが、近年の住宅価格などの上昇を受け、自由党の支持率は野党第1党の保守党に引き離されている。
カナダでは10月までに総選挙が予定されており、自由党内でもトルドー氏の求心力は急速に低下していた。トルドー氏は今月8日に自由党議員団との会合が予定されており、議員らに辞任を要求されるとみられていた。
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