女子プロレス「スターダム」のワンダー王座を初戴冠した〝欲深き白虎〟スターライト・キッドが、新ワールド王者の上谷沙弥(28)に対抗心を燃やした。
年内最終興行となる29日の両国大会でなつぽいを破り、悲願の白王座を獲得。続くメインでは極悪軍団「H.A.T.E.(ヘイト)」の上谷が、中野たむから赤のワールド王座を奪取した。
キッドは「会場のお客さんの空気感、どうでした? 白にふさわしい戦いができたと思うし、相手がなつぽいというのもあったけど、(ワールド王座戦との)違いという意味ではわかりやすかったと思う」と満足げに振り返る。
ワールド王座戦はヘイトの介入や上谷の〝だまし討ち〟があり、ブーイングが飛ぶ大荒れの展開だったのに対し、セミのワンダー王座戦は大激闘に。札止めとなる4023人(主催者発表)の観衆で埋まった会場が「SLK」コールに包まれた。
ただし、ヘイトの上谷が団体最高峰王座を巻いたことを、キッドは歓迎する。「スターダムを引っ張るという意味では、ヒールが引っ張るのは、まあ無理でしょう。あんなファイトして。じゃあ、私しかいないでしょう。ベルトの序列は意識するけど、上谷が持っているという意味でもっと意識しますね」と自信の笑みを浮かべた。
上谷には2022年7月立川大会のワンダー王座戦で敗れ、今夏のシングルリーグ戦「5★STAR GP」ブルースターズ準々決勝(新宿)でも敗北。直接対決で悔しい思いをしてきたからこそ、王者同士の〝戦い〟で負けるつもりはない。もちろんワールド王座だけではない。「IWGP(女子)だとか他のベルトもスターダムにはあるので、全部が敵だと思ってる」と闘志を燃やした。
「ワンダー王者がプロレス大賞(女子プロレス大賞)の候補に入るようにならないといけない。私は試合順にはこだわりたいので、もちろん赤じゃなく、このワンダーをメインにしないといけない」
ホワイトタイガーの2025年が華やかに幕開けする。