映画「貞子DX」(10月28日公開)の主演を務める女優の小芝風花(25)が、このほどインタビューに応じた。コメディーからシリアスな作品までジャンルにとらわれない演技で存在感はピカイチ。25歳を迎える今、大人の女性としての成長や、恋愛観、さらには映画さながらの〝ホラー体験〟まで余すところなく告白した。

 ――今回の「貞子DX」はホラー作品でありながら、コミカルなシーンもちりばめられている

 小芝 怖いところはしっかりある中でポップな掛け合いもあって、ホラーが苦手だなという方でもすごく入りやすい作品だと思います。

 ――見どころは

 小芝 今回はビデオではなく(貞子の呪いがかかった)動画がSNSで拡散するという点で現代とリンクしている部分が多いので、若い世代の方にも楽しんでいただきたいです。

 ――役づくりで苦労したこと

 小芝 私が演じた文華は、IQ200ですべて科学で解決できるという強い信念があります。淡々と方程式を解くので、感情にあまり起伏がない役を想像していました。でも監督が追加で送ってくださるセリフや、現場で足されるセリフには、より人間味を感じられる演出が入っていて、そこのすり合わせが難しかったです。

 ――ご自身の霊感は

 小芝 私自身に霊感はないのですが、幽霊とかは信じているので、文華とは真逆のタイプですね。もし自分が文華の立場に立ったら、動画は絶対に見ないですし、謎を解こうなんて思わず逃げ惑うと思います(笑い)。

 ――なぜ信じている

 小芝 まだ見たことはないんですけど、以前、住んでいた大阪の家に妹のおもちゃのレジがあったんです。ボタンを押すと「いらっしゃいませ」と声が出るんですが、学校から帰ってきたら家に誰もいないのに、そのレジが連打されて「いらっしゃいませ、いらっしゃいませ」の声がずっと聞こえて…。怖すぎて母が帰ってくるまで、外で待っていました。

貞子に追われる小芝
貞子に追われる小芝

 

 ――最近はシリアスな役もこなしている

 小芝 一時期コメディー作品が続いた時があって、見ている人からすると同じような印象になってしまうので、いろいろな役をいただける方がやりがいを感じるし、勉強にもなります。

 ――役柄が抜けずにオンオフの切り替えが難しいこともあるのでは

 小芝 それが全く大丈夫で(笑い)。カットがかかると、すぐに共演者の人とコミュニケーションが取れ、素になれます。好きな役がもうできないと寂しさを感じることはあるけど、役をひきずることはないです。

 ――おじさんからの人気も高く、癒やし系と言われることも

 小芝 自分では癒やし系だとは思わないですが、昔から同年代よりも年上の方のファンが多かったです。私も年上の方と話をするのは楽しいですね。

 ――最近はグッと大人の雰囲気が出てきた

 小芝 実は大人っぽくなろうキャンペーン中で。元気、明るい、笑顔みたいなイメージを求められることが多いのですが、正直そこにもっていくのがしんどくなってきていて。もう25歳にもなるので、もう少し落ち着いた大人の女性になりたいというのがあって、役柄的なイメージも変えていきたいですね。

 ――25歳になって恋愛観に変化は

 小芝 優しい人がいいとか、ありきたりなものはあっても明確にこれというのがなくて。変わったかどうかは分からないですね。でも年上の人は好きですよ。

 ――結婚観については

 小芝 子供は欲しいと思っていて、ユーチューブの動画で妊活されている方が出産までの過程を投稿しているのを見ると、私もいつか結婚して子供を授かり、母に孫を抱っこさせてあげられたらなとは思います。

 ――将来やってみたい役は

 小芝 猟奇的な役をやってみたいですね。今までは陰か陽でいうと陽の役が多かったので、人間のドロっとした嫌な部分が出せるような、ダークな役をやりたいです。

 ――極道の妻とか

 小芝 迫力が足りるかな(笑い)。もう少し大人の色気とか、いろいろ身につけてからですね。

【あらすじ】
〝呪いのビデオ〟を見た人が24時間後に突然死するという事件が全国各地で発生。IQ200の天才大学院生・一条文華(小芝風花)はテレビ番組で共演した人気霊媒師のKenshin(池内博之)から事件の解明を挑まれる。呪いがSNSで拡散すれば人類が滅亡すると主張するKenshinに対し、「呪いなんてあり得ない」と断言する文華だったが、興味本位でビデオを見てしまった妹の双葉から「お姉ちゃん助けて。あれからずっと白い服の人につけられていて」と電話が…。呪いの方程式を解明すべく奔走する中、24時間のタイムリミットが迫る。

☆こしば・ふうか 1997年4月16日生まれ。大阪府出身。「ガールズオーディション2011」でグランプリに輝き、翌12年にドラマ「息もできない夏」(フジテレビ系)でデビュー。14年には初主演映画「魔女の宅急便」で主人公キキを演じ、ブルーリボン賞新人賞と日本映画批評家大賞新人女優賞を受賞した。その後も20年「美食探偵 明智五郎」(日本テレビ系)や同年「妖怪シェアハウス」(テレビ朝日系)など多くの話題作に出演。今月16日には、日曜ドラマ「霊媒探偵・城塚翡翠」(日本テレビ系)がスタートする。

呪いの方程式を解くことはできるか(ⓒ2022『貞子DX』製作委員会)
呪いの方程式を解くことはできるか(ⓒ2022『貞子DX』製作委員会)