ボンゴ【(スペイン)bongó】
ボンゴ【bongo】
ボンゴ/ ボンゴ・フレンディ
ボンゴとは、アフリカ産の大カモシカの一種で、その俊敏さと軽快さゆえに選ばれた名前。初代が世に出たのは1966年5月のことで、トラック、バン、ルートバンに加えて、乗用として8人乗りのコーチ(マイクロバス)を発売した。コーチの標準価格はスタンダードが59万円、デラックスは64万円だった。エンジンは782cc・37ps、4輪独立サスペンションで、後席のためのドアはスライド式を採用。後2輪駆動車だった。
68年9月、エンジンを987cc・48ps型に積み替えた。東洋工業(現・マツダ)が得意技術としていたアルミ合金製で、ミッションは4速MT、2~4速がシンクロメッシュだった。サスペンションは4輪独立、車検までグリスアップ不要のシャシーを特色とした。東京店頭渡し価格はデラックス59万円、スタンダード54万円。ここまでは初代モデルである。
78年1月、マルチバンが世に出た。9人乗りで、クラス最大の荷室容量を誇った。10月、マルチワゴン発売。エンジンはVC型1.8Lでカペラ用と同じだったが、最高出力はカペラの100ps(5500rpm)に対して95ps(5000rpm)と、わずかにデチューンしていたが、最大トルクは15.2kg-m/3000rpmで、カペラ用の15.2kg-m/3300rpmよりも低速トルクがわずかながら大きかった。9人乗りと10人乗りをそろえ、東京標準価格は9人乗りカスタムが108万1000円、9人乗りハイルーフ・カスタムが109万6000円、10人乗りデラックスが115万円だった。
79年7月、ボンディ・マルチワゴンを発売した。78年10月に出たマルチワゴンの双生児車で、対応するそれぞれのモデルは、ボンディのほうが3000円ずつ高かった。ボンディとはボンゴ・シリーズのオート店用の名前。
80年2月、マルチワゴンにディーゼルエンジン搭載車を追加。S2の型式名をもつディーゼルは2209cc、最高出力70ps/4000rpm、最大トルク14.5kg-m/2400rpmを発生した。9人乗りハイルーフ・カスタム、10人乗りデラックスなどがあった。81年1月、ボンディのワゴンにロングボディを追加。ここまでが2代目。
83年6月、ブローニイ・ワゴンを新発売。従来のボンゴよりも1クラス上の、やや大型タイプで、エンジンはガソリンが直4・SOHC・2L・105ps、ディーゼルが直4・SOHC・2L・69psの2機種で、9人乗りと10人乗りがあった。3列フルフラットシートにできた。ブローニイとは英語の力強いを意味するが、ひとまわり大きいボンゴ、力強いボンゴというコンセプトからきていた。9月、ワゴンをフルモデルチェンジした。3代目。フルフラットシートや回転対座シートなどが売り。新しいボディは標準ルーフとハイルーフがあった。リヤ・ダブルタイヤによるフラットなフロアも特徴的で、シングルタイヤ仕様もあった。定員9名。エンジンは1.8Lのガソリンと2Lのディーゼルで、リヤサスペンションはリーフ、リジッド。4速AT、パワーステアリングなどを採用した。東京標準価格は110万円~178万6000円。84年11月、2列シートで6人乗りタイプを追加した。2列目シートは折りたたむことができた。新たにパートタイム4WD車も発売。ガソリン1.8Lエンジンで定員8名、パワーステアリング、LSDを装備していた。その後、86年11月、ワゴン、マイナーチェンジ。87年5月、フィールドランナー発表。87年9月、ブローニイ・シリーズ、マイナーチェンジ。
88年5月、シティランナー(2WD車)。フィールドランナー(4WD車)発売。
93年8月、ワゴン、ブローニイ・ワゴン、一部改良、車種追加。
95年6月、フレンディというニュージャンルのクルマを発表した。ワゴンのフルチェンジ版で、4代目となる。1.3ボックスと称する、短いノーズのある新しいボディで、タイプによるがオートフリートップと呼ぶ空間がセールスポイント。つまり、はね上げ式のルーフが付いていて、大人2人が寝るスペースができるという優れもの。ちょっとしたキャンピング感覚が味わえる。これは5ナンバー車にも設定されていた。エンジンは直4・12バルブ・2L・105psとV6・DOHC・24バルブ・2.5L・160psがガソリンで、新たに開発したディーゼルターボの2.5L・125psがあった。定員は5、7、8名。フレンディとはFriendからとった造語。家族、友人など乗り合わせている人たちの楽しい間柄を予感させたい、との意味を込めた名前である。
96年11月、それまでディーゼルターボ車だけに付けていたオートフリートップを、ガソリンのV6・2.5Lエンジン搭載車にも設定。97年11月には2Lガソリン搭載車にも追加した。
99年2月、マツダのコーポレート・アイデンティティに合わせた5角形のラジエーターグリルに改めるなど、エクステリアをリデザイン。オートフリートップは容量を20%増やした。9月にも一部改良を実施、4気筒ディーゼルターボエンジンに可変容量ターボを採用、インテリアも質感アップを施した。
2001年9月、オートフリートップのデザイン、機能を一新した。フロントサンルーフを新設し、センターサンルーフのサイズ拡大などで開放感・上質感を増した。エアロ仕様も専用のフロントマスク、ホワイトメーターや専用シートなどの採用を行った。さらに、キャビンで過ごす快適性・利便性のための装備として、リヤエンターテインメントシステムパックをオプション設定。それには7インチ液晶ディスプレイ一体型DVDデッキ、AV100V電源ソケット、AV入力端子などが含まれる。2002年8月にV6・2.5L搭載車を廃止、現行はガソリンの直4・2Lが3グレード(2WD)、ディーゼル2.5Lが2WD、4WD各4グレードとなっている。オートフリートップは各エンジンに設定モデルがある。
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