大阪・関西万博の開幕100日前となる2025年1月3日に万博会場に隣接した特別コースで「大阪・関西万博開催記念 夢洲ファンラン」が行われる。万博のシンボル「大屋根リング」やパビリオンが間近で見られるコースを、五輪4度出場で大会ゲストランナーを務める福士加代子さん(42)が試走。完成前の貴重な万博会場の姿に目を輝かせ、大勢の参加を呼び掛けた。
世界の大舞台で走ってきた名ランナーも、貴重な体験に終始大興奮だった。普段はお目にかかれない、完成前の万博会場を見ながら走ることができる特別コースを福士さんが試走。目を輝かせ、印象を語った。
「今しか走ることができない万博を感じられるコースですね。坂道はありますが、気持ちよく走ることができました。景色を見ながら楽しく走ってもらえたらいいと思います」
55年ぶりに大阪で開催される万国博覧会を記念し、開幕の100日前に行われる一度きりの大会。その魅力は、普段は立ち入りが制限されている万博会場に隣接した道路を使用した特別コースだ。
今回の万博のシンボルである「大屋根リング」が間近で見られる地点からスタート。建築家の藤本壮介氏がデザインした高さ12メートル(外側は20メートル)、内径615メートルの世界最大級の木造建築の威容が、ランナーの背中を押す。初めて大迫力のリングを目にした福士さんは「かっこいいですね。貴重な姿を見ることができました。スタート前に写真を撮って楽しむのもありですね」と声を弾ませた。
レースの後半に待ち構える「夢舞大橋」も見どころのひとつだ。大阪市の人工島「夢洲」と「舞洲」の間に架かる全長876・6メートルの橋で、普段歩行者の立ち入りは禁止されている。橋の上からは、完成前の万博会場を一望することが可能だ。福士さんは「万博会場の全貌が見えました。万博が出来上がるまでの過程を見ることができるので、その後に完成した姿を見ると、『完成まで見届けた』という違った感動があるんじゃないかな」と目を細めた。
種目は10キロの部(午前、午後)と2025メートルのファンラン。大会当日は福士さんがゲストランナーとして会場に駆け付ける予定。「年始からいいスタートが切れるイベント。せっかく2025年は万博があるので、ともに盛り上げる気持ちで一緒に走りましょう。記念すべき大会だから、迷ったらおいで!」と声を大にしてPRした。
■福士 加代子(ふくし・かよこ) 1982(昭和57)年3月25日生まれ、42歳。青森県出身。五所川原工高卒業後、ワコールに入社。5000メートル、1万メートル、マラソンで五輪に2004年アテネ大会から4大会連続出場。08年大阪国際女子で初マラソンに挑み、13年世界選手権(モスクワ)で銅メダル。自己ベストは1万メートル30分51秒81、マラソン2時間22分17秒。161センチ。
■大阪・関西万博 2005年に開催された愛・地球博(愛知)以来、20年ぶりに日本で開催される国際博覧会。2025年4月13日~10月13日までの184日間、大阪市此花区の人工島「夢洲」で開催される。大阪での開催は太陽の塔、月の石などが披露された1970年以来、55年ぶり。161の国と地域、9つの国際機関が参加を表明している。
■開催概要
【とき】2025年1月3日(金)
【ところ】夢洲・観光外周道路⇔夢舞大橋往復特設コース ※受付=大阪咲洲R&D国際交流センター(大阪・南港)。スタートの夢洲会場へは受付会場からシャトルバスを運行
【種目・スタート時間・参加料(税込)】①10キロ(午前の部・11時)、②10キロ(午後の部・13時10分)=6600円 ③ファンラン(2025メートル・15時)=3300円。各種目先着2500人定員。参加者全員に記念のマフラータオル付き
【参加資格】10キロは16歳以上で1時間20分以内、ファンランは小学生以上で30分以内に完走可能な方
【申込方法・締切】エントリーサイト(じょいすぽ!!、RUNNET、スポーツエントリー)で申し込み。11月30日(土)締め切り
【注意事項・その他】当日受付でゼッケンと計測チップ(10キロのみ)をお渡しします。※ゼッケン番号は自己予想タイム順ではありません。決定後、主催者にてお知らせいたしますのであらかじめご了承ください。またコースは参加者以外立入禁止エリアです。伴走者や付き添いの方もそれぞれ参加申し込みが必要です
※大会の詳細はWEBサイト(sanspo-marathon.com)でご確認ください。
■主催 公益財団法人大阪陸上競技協会、一般社団法人関西マラソン協会、産経新聞社、サンケイスポーツ
■後援 公益社団法人2025年日本国際博覧会協会、公益社団法人関西経済連合会、大阪府、大阪市、夕刊フジ、関西テレビ放送
■協賛 住友電気工業、大阪冶金興業、ファーマフーズ、岩谷産業、山本化学工業ほか