全日本大学女子駅伝(27日、宮城・仙台市弘進ゴムアスリートパーク仙台発着=6区間、38.0キロ)昨年、7連覇を達成した名城大など上位8位までのシード校と、各地区の選考会を突破した14校、5000メートル6人のチーム記録による上位3校、東北学連選抜の計26チームが出場した。
絶対女王の名城大は前回1区区間2位の米沢奈々香(3年)、3区区間賞の石松愛朱加(3年)、5区区間4位の原田紗希(3年)、6区区間賞の谷本七星(4年)など経験十分。前人未到の8連覇に向けて突っ走る。
前回2位の大東大は1区にエース格の野田真理耶(2年)、5区に前回区間賞のサラ・ワンジル(2年)を投入し、初優勝を目指す。拓大は1万メートルで日本歴代3位の記録(30分45秒21)を持つ不破聖衣来(4年)をエース区間の5区に配置し、頂点を狙う。(タイムは速報値)
▼1区(6.6キロ) 晴れ、気温21.5度とやや暖かい気候の下、スタートした。スタートから大阪学院大の永長里緒(4年)が積極的に引っ張り、大東大の野田や名城大の米沢らがぴたりとつく。最初の1キロを3分13秒で通過した。各大学のエース級が集まり、序盤からハイペースの展開。1キロ過ぎで札幌国際大などが遅れ、集団が縦長にばらけ始める。3キロは9分43秒で通過。4キロ過ぎで立命大の太田咲雪(2年)がペースをさらに上げ、名城大の米沢が集団から離される。5キロ過ぎで先頭集団は立命大、大阪学院大、大東大の3校に絞られる。残り300メートルで大東大の野田がスパートをかけ、21分11秒の区間新記録で区間賞。2秒差の2位が立命大、5秒差の3位が大阪学院大。4位東北福祉大、5位城西大、6位順大、7位中大、8位兵庫大。名城大は44秒差の9位、拓大は46秒差の10位発進となった。
▼2区(4.0キロ) 立命大・山本釉未(1年)が700メートルで大東大に追いつき、1キロ過ぎで突き放す。名城大の上野寧々(3年)は苦しい走り。立命大の山本は12分41秒の区間新記録をマークし、トップでタスキリレー。20秒差の2位が大東大、34秒差の3位が城西大、43秒差の4位が東北福祉大、49秒差の5位が大阪学院大、1分14秒差の7位が中大、1分15秒差の8位が拓大、1分24秒差の9位が名城大。
▼3区(5.8キロ) 立命大のエース、村松灯(4年)は安定感のある走りで首位快走。名城大の石松愛朱加(3年)は最初の1キロを3分5秒とハイペースで攻める。2.6キロ付近で城西大が大東大をとらえて2位浮上。立命大の村松は18分45秒の区間新記録で後続を突き放して首位を維持。1分4秒差の2位が城西大、1分12秒差の3位が大東大、1分36秒差の4位が東北福祉大、1分49秒差の5位が拓大、1分51秒差の6位が大阪学院大、1分57秒差の7位が名城大、2分12秒差の8位が順大。札幌国際大が中継所まであと数メートル及ばず、繰り上げスタート。
▼4区(4.8キロ) 3キロで名城大の瀬木彩花(2年)が拓大と東北福祉大を抜いて4位浮上。拓大と東北福祉大も必死に食らいつく。残り300メートルで拓大の門脇奈穂(4年)が抜き返し、4位で不破に繋いだ。1位立命大、1分4秒差の2位が城西大、1分12秒差の3位が大東大、1分36秒差の4位が東北福祉大、1分49秒差の5位が拓大、1分51秒差の6位が大阪学院大、1分57秒差の7位が名城大、2分12秒差の8位が順大。
▼5区(9.2キロ) 拓大の不破は最初の1キロをゆったりしたペースでスタート。追いついてきた名城大の原田の後ろにつく。大東大のサラ・ワンジルは2キロを6分17秒で入り、トップの立命大との差を縮める。5キロの時点で立命大と大東大の差は33秒まで縮まる。名城大はトップと2分18秒差、拓大は2分25秒差で5キロを通過。拓大の不破は一時、名城大に離されながらも8.7キロ付近で抜き返す。1位立命大、19秒差の2位が大東大、2分1秒差の3位が城西大、2分11秒差の4位が東北福祉大、2分43秒差の5位が拓大、2分50秒差の6位が名城大、2分55秒差の7位が大阪学院大、3分32秒差の8位が順大。
▼最終6区(7.6キロ) 1キロ手前で名城大の谷本が拓大を抜く。4.2キロ付近で筑波大が順大をとらえてシード圏内の8位に浮上。立命大が大会新記録となる2時間3分3秒で9年ぶり11回目の優勝を果たした。大東大も大会記録を上回る2時間4分6秒の2位でフィニッシュ。3位城西大、4位名城大、5位東北福祉大、6位大阪学院大、7位拓大、8位筑波大までが来年のシードを獲得した。