ひたすら娯楽性を求めて 紫綬褒章の東野圭吾さん
「ひたすら娯楽性を求めて書き続けてきました」――。「ガリレオ」シリーズや「白夜行」などのミステリーで知られる人気作家は、自身の歩みをそう振り返った。受章の知らせに「これまでにおまえが辿(たど)ってきた道は間違っていない、という励ましと受け取らせていただきます」などとコメントを寄せた。
1985年に「放課後」で江戸川乱歩賞を受け、デビュー。「以後、頭の中にあるのは、読者を楽しませるものを書く、もっと読みたいと思ってもらえる作家を目指す、ということだけです」
文学性よりも娯楽性に活路を見いだし、2006年、物理学者の湯川学が活躍する「ガリレオ」シリーズの3作目「容疑者Xの献身」で直木賞を受賞。作品数は100超、国内累計発行部数(電子版を除く)は1億部を突破し、中国など海外でも人気だ。「山登り」に近いという作家活動で「今後も精進し、頂点を目指し続けたい」という。〔共同〕