中国EV大手BYD、北海道初進出 札幌で正規販売店開業
中国電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)の正規販売店「BYD AUTO 札幌西」が17日、札幌市手稲区で開店する。全国20店舗目で、北海道では初となる。
16日の開業セレモニーに出席したBYD Auto Japan(横浜市)の東福寺厚樹社長は「BYDのEVはバッテリーの温度を管理する優れたシステムが導入されており、寒冷地の北海道でも安心して運転できる」と強調した。
新店舗では多目的スポーツ車(SUV)「ATTO3(アットスリー)」とコンパクトEV「DOLPHIN(ドルフィン)」を展示する。試乗できるほか、点検や車検、修理にも対応するという。
BYD車の販売やサービス提供を専門で手掛けるBYD Auto Japanは2025年末までに販売店を国内100カ所以上に増やす目標を掲げ、既存店以外に30店以上の出店が決まっている。東福寺社長は「都市部を中心に道内で数カ所出店する方向だ」とした上で「札幌圏でもう1カ所開業することがほぼ決まっている」と明かした。
店舗の運営を担うD&Dマネージメント(東京・中央)の村脇学社長は「23年から札幌で試乗を受け付けてきたが、月に10〜20件は申し込みがあった」と述べる。街乗り用の2台目としての購入を念頭に置いた30〜50代の試乗客が多いという。
村脇社長は「道内ではガソリンスタンドが減っているほか、18年のブラックアウト(全域停電)を経験し蓄電池の需要もある。寒さや雪に弱いとの先入観を取り除ければEVが広がるのでは」と語る。