ノキア株、米市場で急落 新型スマホに失望感
発売日・価格など不明で
【NQNニューヨーク=大石祥代】5日のニューヨーク株式市場で、フィンランドの携帯電話大手ノキアの米預託証券(ADR)が前日比で約16%安と急落した。米マイクロソフト(MS)が開発した携帯電話用OS(基本ソフト)の最新版を搭載した新型スマートフォン(多機能携帯電話=スマホ)をこの日発表。スマホ市場での生き残りと業績立て直しが懸かる戦略商品だが、発売日や価格などの情報を明かさなかったことが投資家の失望を招いた。
米ニューヨークのイベントで発表したのは、最新版OS「ウィンドウズフォン8」を搭載した「ルミア920」など。ノキアは価格などのほか、取り扱い電話会社も明示しなかった。具体的な販売情報が不明なままでは、アップルの「iPhone(アイフォーン)」やグーグル開発のOS「アンドロイド」搭載のスマホに対抗できる商品かどうか判断できない、との見方が株式市場に広がった。
ノキアの終値は前日比0.45ドル安の2.38ドル。一時は2.36ドルと約1カ月ぶりの安値を付けた。一方、5日のMS株は小動きだった。前日比0.005ドル(0.0%)高の30.39ドルとほぼ横ばいで終えた。