大東大が7年ぶり9度目の優勝を飾った。
勝利すれば優勝が決まる最終戦の法大戦で計7トライ。勝利の5点に、3トライ差以上の勝ちで得られるボーナス点を加え、5勝1分け1敗で総勝ち点を33とした。
23年W杯日本代表のファカタバ・アマト(リコーブラックラムズ東京)らを擁した、17年以来の優勝。「モスグリーン軍団」が混戦のリーグ戦を制した。現役時代に大学日本一を経験し、就任2年目の酒井宏之監督(52)は「今年のメンバーは『(ピッチ上で)動かないと勝てないぞ』ということで、シーズン当初は3部練(1日3度の練習)で苦しい走り込み。小さいFWも8人中2人がBKからコンバートですが、その分、ハードワークができる。留学生に頼らない。それが形になってきたと思います」とかみしめた。
自慢の攻撃力で押し切った。前半10分、左ラインアウトからFWがモールを押し込んで先制トライ。同17分にはCTBハニテリ・バイレア(4年=青森山田)が突破し、NO8大竹慶宣(3年=つくば秀英)がトライを決めた。前半を21-10で折り返すと、後半12分にもバイレアの突破から大竹がトライ。バイレアのロングキックや、自陣の防御でのターンオーバーから積極的に攻撃を仕掛けて、陣地を前へと進めた。
相手のシンビン(10分間の一時退場)で数的優位になると、33-13の後半21分にWTB大方維織(1年=青森山田)がダメ押しのトライ。ノーサイドの笛を聞き、選手たちは勝利を抱き合って喜んだ。
次の舞台は全国大学選手権となる。関東リーグ戦優勝チームはシードとなっており、12月22日の準々決勝(三重交通Gスポーツの杜鈴鹿)から登場。関西リーグ2位、関東対抗戦5位の勝者と対戦する。フランカー蓑洞功志主将(4年=御所実)は「うれしいです。リーグ戦の代表としてチャレンジ精神を忘れず、関西、対抗戦を食らう気持ちでいきたいと思います」と誓った。まずは4強での年越しを目指す。【松本航】