野菜炒めにとんかつ、さらにお好み焼きなど、さまざまな料理を引き立てる、万能野菜「キャベツ」。
その価格が記録的に高騰する中で、キャベツの窃盗事件が相次いでいる。
この高騰を受けてか、今あるものの需要が伸びているという。

キャベツを狙った窃盗事件で中国籍の兄弟を逮捕

「イット!」が話を聞いたのは、東京・葛飾区にある創業約40年のお好み焼き店。

亀有お好み焼きもんじゃ嵯峨野の吉田正輝店長は「通常だと(1玉)200円くらいで買える時期が600円くらいになっていた。今までこの値段になることはなかった」と語る。

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農林水産省が先週発表したデータによると、キャベツの価格は平年の2.9倍にまで高騰している。

その値上がりを背景に、12月に入って相次いでいるのが、キャベツを狙った窃盗事件だ。

23日送検されたのは、トラック運転手で中国籍の周成青(しゅう・せいせい)容疑者(45)と弟の周成乙(しゅう・せいい)容疑者(36)だ。

2人は21日午後2時過ぎ、茨城・下妻市の畑からキャベツ8個を盗んだ疑いが持たれている。

茨城県内では、ほかにも八千代町でキャベツ1200個、総額約60万円相当が盗まれる被害があったほか、結城市で840個のキャベツが盗まれる事件が発生した。

茨城県内の別のキャベツ農家・鈴木農園の鈴木弘晃さんからは、「異常気象で皆さん大変な時を乗り越えてここまで来て、すごく悔しい思いはあるでしょうし、うちが取られても頭に来る」と強い憤りの声が聞かれた。

「カット野菜」の需要拡大

キャベツをはじめとする、野菜の価格高騰を受けて…、

今、売れ行きが伸びているのが「カット野菜」だ。

買い物客からは「(購入するのは)カットですね。使いきれない。ちょっと(1玉)400円だと考えちゃいますね」、「面倒じゃないし、使いやすいからカット野菜使ってる」、「大変なのよ、刻むの…」という声も聞かれた。

しかし、カット野菜製造業の旭物産・林正太郎社長によると、「非常に手に取りやすい価格で便利だという形で、カット野菜が大変支持されている。ただ、さまざまなコスト上昇、それを商品価格にも転嫁せざるをえない状況になってきている」とし、仕入れ値の高騰から、値上げも考えていると話す。

メーカーは、ギリギリの対応を迫られている。
(「イット!」12月23日放送より)

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