長野県伊那市の教育委員会は23日、児童生徒の個人情報を誤って流出させたとして、事務局の男性職員(65)を戒告の懲戒処分にしたと発表し、陳謝しました。

市教委によりますと、職員は2024年6月、市内の中学校に通う生徒に対する学校側の指導について、保護者から抗議があり、聞き取りをするため生徒宅を訪問しました。

その際、持参したこの保護者とのやりとりの経過や小中学生25人分の氏名や住所、障害の内容などの個人情報が書かれた書類を置き忘れたということです。
本来、職場から持ち出すべきではない書類で、約1時間半後に回収しましたが、保護者はコピーを取って所持しているということです。

保護者は市の顧問弁護士に「市教委が大事な記録を置いていった」「置き忘れを隠ぺいするのではないかと思い、コピーを取った」などと話したということです。

弁護士がコピーの返却も求めましたが、保護者は23日の時点では応じていません。

記者会見で、弁護士は「コピーが外部に流出した場合、保護者は民事・刑事の責任を負う。しかるべき対応を取ると説明し、その点は理解され、情報が漏れるリスクはないと考えている」と説明しました。

市は書類に記載のあった小中学生や保護者には今回の問題の説明をしておらず、今後、対応を検討するとしています。

長野放送
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