アップリンクポート【VLAN】
スイッチの穴だよ
すべてのネットワークのデータが通れるよ
ポートベースVLANを使ったマルチプルVLANの話で出てくるよ
簡単に書くよ
アップリンクポート【VLAN】(英:uplink port)とは
「マルチプルポート」のこと。
用語の中身としては
ポートベースVLAN(どの穴に挿すかで所属するネットワークが決まるVLAN)を使ったマルチプルVLAN(ネットワークを掛け持ちしているやつがいるVLAN)において「この穴を通るのは、どのネットワークのデータでも良いですよ」な設定をしてあげたスイッチの穴のこと
です。
詳しく書くよ
最初に留意事項です。
「マルチプルポート」と言われて「あぁ、アレのことね」と分かる方は最後まで読む必要ありません。
「マルチプルポート」の別の呼び名が「アップリンクポート」です。
「マルチプルポート?それ何?おいしいの?」な人は、このまま読み進めてください。
用語の中身について説明します。
それでは、いってみましょう。
まずは予備知識として「VLAN(ブイラン)」と「マルチプルVLAN」について説明します。
「そんなの説明されなくても知ってるよ!」な人は適当に読み飛ばしてください。
VLANは「元々のネットワークを論理的に区切ったりまとめたりしたネットワーク」です。
スイッチと呼ばれるネットワーク機器にイタズラすることで、物理的な配線とは異なるネットワークを作れます。
例えば、そうですね。
1つのネットワークに5台のコンピュータがつながっていたとしましょう。
スイッチにイタズラして、コンピュータ1は2としかやり取りできないようにしました。
当然2も1としかやり取りできません。
同じように3~5は、お互いやり取りできるようにしました。
3と4と5の間ではやり取りできますが、1や2とはやり取りできません。
そうすると、物理的には1つのネットワークですが、論理的には2つのネットワークがある状態になります。
この「論理的なネットワーク」がVLANです。
実際につながっている線とは別の、意味上のネットワークですね。
マルチプルVLANは「ネットワークを掛け持ちしてるやつがいるVLAN」です。
1つの機器が複数のネットワークに所属した状態になっているVLANを指します。
マルチプルVLANのやり方には「タグVLAN」と呼ばれる仕組みを使うやり方と「ポートベースVLAN」と呼ばれる仕組みを使うやり方があります。
人によっては、ポートベースVLANを使うやり方のみを指して「マルチプルVLAN」と表現する場合もあります。
詳細は用語「マルチプルVLAN」の説明をご覧ください。
以上を踏まえて
ポートベースVLANでやるマルチプルVLANにおいて、すべてのネットワークのデータが通れるように設定したスイッチの穴
が「アップリンクポート」です。
言い方を変えると
ネットワークを掛け持ちするやつと線をつなぐ穴
です。
例えば、そうですね。
ここに穴が5個あるスイッチがあったとしましょう。
ポートベースVLANでは「この穴に挿したら、このネットワークってことになるよ」な設定をしてあげます。
今回は穴1、2につないだらサッカーネットワークになり、穴3、4につないだら野球ネットワークになることにしました。
穴5には「この穴を通るのは、どのネットワークのデータでも良いですよ」な設定をしてあげました。
サッカーネットワークのデータと野球ネットワークのデータ、つまり全部のネットワークのデータが通れるようにしてあげたのです。
穴1~4までが合体したのが穴5だと考えても、かまいません。
このようにすると、穴1につないだコンピュータは穴2、5とやり取りできます。
穴2につないだコンピュータは穴1、5とやり取りできます。
全員、同じサッカーネットワークに所属しているからです。
同じように、穴3につないだコンピュータは穴4、5とやり取りできます。
穴4につないだコンピュータは穴3、5とやり取りできます。
全員、同じ野球ネットワークに所属しているからです。
穴5につないだコンピュータは穴1~4までのすべてのコンピュータとやり取りできます。
ここで穴5につないだコンピュータに注目してください。
サッカーネットワークと野球ネットワークを掛け持ちしていますよね。
このように設定したVLANがマルチプルVLANです。
そして、このときの「この穴を通るのは、どのネットワークのデータでも良いですよ」な設定をしてあげたスイッチの穴がアップリンクポートです。
アップリンクポートは「マルチプルポート」や「オーバーラップポート」と呼ばれる場合もあります。
気が向いたら、併せて覚えてあげてください。
一言でまとめるよ
まぁ「アップリンクポート」って単語が出てきたら「VLAN(元々のネットワークを論理的に区切ったりまとめたりしたネットワーク)において、すべてのネットワークのデータが通れるスイッチの穴なんだな~」と、お考えください。
おまけ
■訳してみるよ
「up(アップ)」の意味は「上へ」とかです。
「link(リンク)」の意味は「接続」とか「つながり」とか「連結」とか「接続する」とか「関連づける」とか「結びつける」とかです。
「port(ポート)」の意味は「港」とか「港湾」とか「港町」とかです。
何となくくっつけると
上へ接続する港
となります。
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