RAID01(レイド01)
複数のハードディスクをまとめて1つのハードディスクっぽく扱う技術だよ
RAID0したものをRAID1するよ
簡単に書くよ
RAID01(レイド01)とは
「RAID0+1」のこと。
用語の中身としては
複数のハードディスクを組み合わせて1台のハードディスクっぽくする技(RAID)のやり方のひとつ
であり
まずRAID0(RAIDのやり方のひとつで、それぞれのハードディスクに別の内容を書き込むやり方)で処理速度を上げて、さらにRAID1(RAIDのやり方のひとつで、それぞれのハードディスクに同じ内容を書き込むやり方)で信頼性も上げちゃうぜ!なやり方
です。
詳しく書くよ
順番に見ていきましょう。
まずは予備知識として
・RAID(レイド)
・RAID0
・RAID1
について説明します。
「そんなの説明されなくても知ってるよ!」な人は適当に読み飛ばしてください。
RAIDは「複数のハードディスク(HDD)を合体させて1つのハードディスクっぽく扱う技術」です。
なんちゃって1つのハードディスク(でも実際には複数のハードディスク)です。
詳細は用語「RAID」の説明をご覧ください。
RAID0は「RAIDのやり方のひとつで、それぞれのハードディスクに別の内容を書き込むやり方」です。
別の内容を並行作業で書き込むので処理速度が速くなります。
RAID1は「RAIDのやり方のひとつで、それぞれのハードディスクに同じ内容を書き込むやり方」です。
同じ内容を複数のハードディスクに書くので、どちらかのハードディスクがぶっ壊れてももう片方があるから大丈夫な気分になれます。
以上を踏まえて
RAID0構成になっているハードディスクを複数台使ってRAID1構成にするやり方
が「RAID01」です。
「RAID0とRAID1の良いとこ取りをしちゃおうぜ!」と考えた人が生み出したであろうRAIDのやり方(のひとつ)です。
「RAID0+1」と表現される場合もあります。
少しややこしいので具体例を挙げて説明しますね。
あるところに
・ハードディスクA
・ハードディスクB
・ハードディスクC
・ハードディスクD
の4つのハードディスクがありました。
ハードディスクAとハードディスクBはRAID0(データを細切れにして分けて保存)な構成になっています。
実際にはハードディスクAとハードディスクBの2つのハードディスクがありますが、外から見ると1つのハードディスクABに見えます。
同じように、ハードディスクCとハードディスクDもRAID0(データを細切れにして分けて保存)な構成になっています。
実際にはハードディスクCとハードディスクDの2つのハードディスクがありますが、外から見ると1つのハードディスクCDに見えます。
この2つのハードディスク
・ハードディスクAB(ハードディスクA+ハードディスクB)
・ハードディスクCD(ハードディスクC+ハードディスクD)
をRAID1(同じ内容をコピー)にしたのが「RAID01」です。
ハードディスクABとハードディスクCDには同じ内容が書き込まれます。
さて、この「RAID01」構成になっているハードディスクA~Dにデータを保存してみましょう。
まずはデータ1をハードディスクABに保存します。
ハードディスクABはハードディスクCDとRAID1(同じ内容をコピー)な構成です。
データ1はハードディスクCDにも保存されます。
ハードディスクABは、実際にはハードディスクAとハードディスクBです。
2つのハードディスクがRAID0(データを細切れにして分けて保存)になっています。
データ1はバラバラになってハードディスクAとハードディスクBに保存されます。
ハードディスクCDもハードディスクABと同じです。
ハードディスクCDは、実際にはハードディスクCとハードディスクDです。
2つのハードディスクがRAID0(データを細切れにして分けて保存)になっています。
データ1はバラバラになってハードディスクCとハードディスクDに保存されます。
最終的な状態は
■ハードディスクAB
ハードディスクA:データ1-1、データ1-3
ハードディスクB:データ1-2、データ1-4
■ハードディスクCD(ハードディスクABのコピー)
ハードディスクC:データ1-1、データ1-3
ハードディスクD:データ1-2、データ1-4
になります。
これが、RAID01です。
RAID0(データを細切れにして分けて保存)な構成になっている「なんちゃって1つのハードディスク(でも実際には複数のハードディスク)」を、さらにRAID1(同じ内容をコピー)にした構成です。
RAID01でデータがなくなるパターンは
1.ハードディスクAとハードディスクCが壊れる
2.ハードディスクAとハードディスクDが壊れる
3.ハードディスクBとハードディスクCが壊れる
4.ハードディスクBとハードディスクDが壊れる
の4パターンあります。
RAID1構成になっているハードディスクABとハードディスクCDの両方が壊れた時点でデータがなくなりますが
ハードディスクABが壊れる→ハードディスクAかハードディスクBが壊れる
ハードディスクCDが壊れる→ハードディスクCかハードディスクDが壊れる
だからです。
ややこしいですね。
さらにややこしいことに、RAID01と似て非なるやり方で「RAID10」というやり方があります。
ちなみに「10」の部分は「10(ジュウ)」では、ありません。
「1(イチ)」と「0(ゼロ)」が合体しただけです。
「RAID1+0」と表現されることもあります。
RAID10の詳細が気になる方は用語「RAID10」の説明をご覧ください。
RAID01とRAID10の違いが気になる方は、違いの分かるピヨピヨ「RAID01とRAID10の違い」をご覧ください。
一言でまとめるよ
まぁ「RAID01」って単語が出てきたら「RAID0(RAIDのやり方のひとつで、それぞれのハードディスクに別の内容を書き込むやり方)したものをRAID1(RAIDのやり方のひとつで、それぞれのハードディスクに同じ内容を書き込むやり方)するんだな~」と、お考えください。
おまけ
■訳してみるよ
「RAID(レイド)」は「Redundant Array of Inexpensive Disks(リダンダント・アレイ・オブ・インエクスペンシブ・ディスクズ)」の略です。
「redundant(リダンダント)」の意味は「余分の」とか「冗長な」とかです。
「array(アレイ)」の意味は「配列」とか「整列」とか「列挙」とかです。
「of(オブ)」の意味は「~の」です。
「array of(アレイ・オブ)」で「ずらりと並んだ」的な意味になります。
「inexpensive(インエクスペンシブ)」の意味は「安価な」とかです。
「disks(ディスクズ)」は「disk(ディスク)」の複数形です。
「disk(ディスク)」の意味は「円盤」とか「薄い円盤状のもの」とかです。
「01」は数字ですね。
何となくくっつけると
冗長なズラリと並んだ安価な円盤状のもの01
となります。