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USBマイク / 2019年08月03日 (土) 11時53分31秒
USBマイクの基本的な知識と製品例
- USBマイクは、USB接続して使うマイクのことです。このページでは、USBマイクのメリット・デメリット、使い方、製品例について、詳しく見ていきます。
目次
USBマイクのメリット
音質的に有利な場合がある
- USBマイクは、3.5mmステレオミニプラグのマイクよりも高音質になる傾向があります。製品にもよるのですが、(1)USBマイクをPCに接続した場合と、(2)3.5mmステレオミニプラグのマイクをPCに「直接」接続した場合、一般的には前者のほうがノイズの少ない音質になることが多いでしょう。
- USBマイクのなかには、コンデンサーマイクというレコーディング用の製品があります。このようなマイクをPCにUSB接続すると、音質面では3.5mmステレオミニプラグのマイクよりも圧倒的に有利になります。繊細な音になり、小さな音も拾うことができます。音質を重視する人は、USB接続のコンデンサーマイクもよいかもしれません。
複数のマイクを同時に使える
- だれかの家に集まってゲーム実況をやりたいという場合、問題になるのがどのようにして全員の声をマイクに入れるのかということでしょう。一般的には、1本のスタンドマイクを用意してそこに全員の声を入れるのですが、USBマイクであればもっとよい方法があります。
- 具体的には、たとえば3人いるなら3本のUSBマイク(スタンドマイク)を用意し、1台のPCに接続します。そして、それぞれがマイクに声を入れるというやり方です。PCにはUSB端子が複数あるので、一人一本というかたちでUSBマイクを使用するわけです。この方法であれば、しっかりと各人の声が入るでしょう。ただし、複数のマイク音声の入力に対応したアプリが必要です。
▲ライブ配信なら、OBS Studioを使うことで最大3本のUSBマイクの音声を配信できます。
PS4用に使える
- 「PS4対応」と書かれたUSBマイクであれば、PS4のシェア機能でゲーム実況をしたい場合に使用できます。PS4本体のUSB端子にそのままUSBマイクを接続してください。
PS4の配信機能、または
PS4の録画・編集機能を参照
- 「PS4対応」と書かれていない製品でも使える場合がありますが、認識しない、あるいは認識しても不具合が起きるということがあります。また、PS4に対応しているか否かに関係なく、後述するバーチャルサラウンドの効果を得られない製品が多いので注意しましょう。
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USBマイクのデメリット
接続できる機器が限られる
- USBマイクを接続できるのは、USB端子を搭載したPCやゲーム機に限られます。たとえば、オーディオインターフェースなどの周辺機器には接続できません。
ステレオミキサー機能を使えない
- 2019年現在、基本的に気にする必要はないのですが、USBマイクだとステレオミキサー機能を使えません。ステレオミキサーというのは、PCの音(例 : BGM、ゲーム音)をライブ配信やSkypeで流したいときに使用する機能です。問題になりそうなケースとしては、たとえばニコ生の「かんたん配信」や、ツイキャスの通常配信を行う場合があります。
- この場合、USBマイクだとステレオミキサー機能を使えないので、PCの音をライブ配信で流しても視聴者には聞こえません。ただし、OBS Studio、XSplitといった配信ソフトを使用すれば、USBマイクでも対応できます。この場合、ステレオミキサー機能は使用しないため、USBマイクでも問題ありません。
▲OBS Studioの設定例。このように設定すると、配信者のPCから出ている音はすべて視聴者に聞こえます。また、配信者自身の声も視聴者に聞こえています。
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ヘッドセットとスタンドマイク
それぞれのメリット・デメリット
- USBマイクは、ヘッドセットとスタンドマイクに分類できます。前者はヘッドフォンとマイクが一体で頭に装着するタイプ、後者は机に設置して使用するマイクのことです。
- ヘッドセットとスタンドマイクは、それぞれメリット・デメリットがあります。注意して選びましょう。どちらのほうがマイクの音質がよい、ということはありません。マイクの仕様や環境、使い方によって音質は変わります。
|
説明 |
ヘッドセット |
・口元にマイクがあるので、声を入れやすい ・マイクの設置場所に困らない ・ヘッドフォンの音質は悪い ・装着感が悪いせいで、頭や耳が痛くなることがある |
スタンドマイク |
・自分の好きなヘッドフォン・スピーカーを使える ・どうしてもヘアースタイルが気になる場合によい ・場合によっては周囲の音を拾いやすい ・口元とマイクの距離をつねに気にする必要がある |
USB接続のゲーミングヘッドセットについて
- ヘッドセットのなかには、ゲーミングヘッドセットとよばれるジャンルの製品があります。これは、FPSなどのゲームをプレイする人のために、ゲーム中の足音や爆発音がよく聞こえるようなチューニングが施されています。たとえば、敵の足音が聞き取りやすくなる、音の方向が明確になる、銃声や爆発音に迫力が出るといった効果があります。一般的には音楽・映画鑑賞に向きません。
- USB接続のゲーミングヘッドセットのなかには、付属されているアプリをPCにインストールすることで、特殊な効果をかけられる製品があります。
- たとえば、バーチャルサラウンド(5.1/7.1ch)を楽しんだり、イコライザーを設定してヘッドフォン部の音質を変えることができます。立体音響であるバーチャルサラウンドは、FPSなどで利用する人もいれば、そうでない人もいます。ただ、USB接続のゲーミングヘッドセットでは、多くの製品が対応している機能であるため、覚えておきましょう。
▲G430の場合、7.1chサラウンドサウンドを利用するためには「Logicool ゲームソフトウェア」をインストールする必要があります。
- ほかにも、LEDイルミネーションでヘッドフォンのイヤーカップ(耳を覆う部分)をカラフルに光らせることができる製品もあります。通常、自分自身ではヘッドフォンが光っているところを見ることはありませんが、カメラを用意して自身を映すことがある場合は効果的かもしれません。
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PCでの設定方法-Windows側の設定-
- USBマイクをPCで使用するためには、まずはWindows側の設定をしていきます。そのつぎにアプリ側の設定をします(後述)。どちらかの設定がまちがっていると、マイクの音が出ません。
マイクをPCのUSB端子に接続します。可能なかぎり
USBハブは使用せず、PC本体のUSB端子に直接接続してください。
画面右下の
上で
右クリックします。通常のクリックではなく、右クリックです。
「サウンドの設定を開く」→「サウンド コントロール パネル」の順に選択し、「録音」タブを開きます。
使用するUSBマイク上に
(既定のデバイス)が表示されていることを確認してください。そうなっていない場合は、USBマイク上で右クリックし、「既定のデバイスとして設定」を選択します。
USBマイクをダブルクリックし、「レベル」タブで「マイク」が
になっていることを確認します。マイクの音量スライダーは最大にしてください。
「レベル」タブの隣りにある「聴く」タブをクリックます。
「このデバイスを聴く」がOFFになっていることを確認しましょう。確認後、「OK」をクリックします。
マイクに声を入れて、
USBマイクのレベルメーターが上下に動いていることを確認してください。もしレベルメーターが動いていない場合は、マイクに入れた音が小さすぎるか(マイクの入力感度が悪い)、またはマイクのミュートスイッチ(物理ボタン)がONになっています。
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PCでの設定方法-アプリ側の設定-
- Windows側の設定が完了したら、つぎはアプリ側で設定していきましょう。アプリというのは、たとえば録画ソフト(キャプチャーソフト)、配信ソフト、録音ソフト、Skypeなどのことです。逆にアプリ側で適切に設定しなければ、自分の声を入れることはできません。
- アプリの設定画面を開くと、「マイク」という箇所があります。使用するUSBマイクを選択してください。そうすれば、マイクを使って自分の声を録音(録画)したり、ライブ配信で流すことができます。もしUSBマイクが表示されない場合は、まずWindows側でUSBマイクを有効にしたうえで、アプリを再起動してください。
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製品例-ゲーミングヘッドセット-
- ヘッドセットを購入する予定なら、ゲーミングヘッドセットがお薦めです。一般的なヘッドセットよりも品質と利便性が高いからです。
Arctis 5
- 全5種類のカラーバリエーション。
- USB接続のほか、3.5mmステレオミニプラグ(4極)での接続も可能。
- イヤーパッドは柔らかいクッションになっている。
- ヘッドバンドとして、スキー用ゴーグルと同じ素材が採用されている。長時間の使用にも耐えうる、柔らかい装着感。
- ヘッドバンドはマジックテープになっている。この長さを調整すれば、頭の大きさに合わせることができる。
- LEDイルミネーション対応。
- 7.1chサラウンドサウンド対応(PS4では非対応)。
- ヘッドフォンの音量調整は、左のイヤーカップのダイヤルで行う。
- 双方向指向性、ノイズキャンセリングマイク。
- マイクブームは狙った位置に設置しやすい。
- マイクブームは、左のイヤーカップ内に収納できる。
- USB接続時は、マイクをミュートするとブームマイクの先端が赤色に光る。
- ヘッドフォン・マイクの音質ともに、4Gamerが大絶賛している製品(参考1、参考2)。
G430
- ヘッドフォンの音質は低音が効いている。
- 7.1chバーチャルサラウンド対応(PS4では非対応)。過度の期待さえしなければ、使うかどうかは好みで。ただ、7.1chサラウンドを使わない場合は、3.5mmステレオミニプラグ接続のG230のほうがコスパがよい。
- 軽量。重さを感じない。
- イヤーパッドはメッシュで快適。丸洗いできるので、清潔に保てる。
- 耳がすっぽりと覆われ、耳が痛くなりづらい。
- 付属のUSBアダプターを外すと、3.5mmステレオミニプラグ接続も可能。USBでトラブルが起きたときに試すとよいかもしれない。
- ヘッドフォンの音は、それなりに漏れる。ただ、通常の音量であればマイクが拾うほどではない。
G433
- 全3種類のカラーバリエーション。
- USB接続のほか、3.5mmステレオミニプラグでの接続も可能。
- 7.1chバーチャルサラウンド対応(PS4では非対応)。
- イヤーパッドはスポーツメッシュが標準になっているが、マイクロファイバー製のイヤーパッドが付属されており、交換可能。
- イヤーパッドは丸洗いできる。
- ノイズキャンセリングマイク搭載。
- マイクブームは狙った位置に設置しやすい。
- G430との大きな違いのひとつは、「Pro-G」スピーカードライバーに対応しているかどうか。G433は対応しているのに対し、G430は対応していない。Pro-Gは、公式サイトでは「深みのある低音と精度の高いクリアな音声を実現」と謳われている。
- また、G433は「DTS Headphone:X」対応であるのに対し、G430は非対応。G433のほうが、バーチャルサラウンドサウンド機能が最新世代。
G633
- ヘッドフォンはフラットで自然な音質。音場が広い。
- 7.1chバーチャルサラウンド対応(PS4では非対応)。
- バーチャルサラウンドヘッドフォン技術「DTS Headphone:X」では、「First Person Shooterルームプロファイル」がゲームに向いている。残響音が少なく、音の方向(定位)がわかりやすい。
- LEDイルミネーションでヘッドフォンが光る(カスタマイズ可能)。ゲーム実況で自分の姿をカメラで映す場合、見映えがよくなる。
- イヤーパッドに耳がすっぽりと覆われるタイプ。耳は痛くならない。
- イヤーパッドはメッシュで蒸れにくい。
- マイクブームは、左耳のエンクロージャー部分に収納可能。収納時はヘッドフォンと変わらない外観になる。
- インラインリモコンにはマイクが内蔵されており、G633のマイクと同時に使用できる。
- マイクミュートのオン/オフ時、「ピピッ」という音が鳴るので、わかりやすい。
HyperX Cloud II
- 7.1chバーチャルサラウンド対応(PS4では非対応)。あくまでも、それっぽく7.1chに聞こえるようにするための機能と思ったほうがよい。
- 高音域がよく聞こえる(やや強め)。
- イヤーパッドは、合皮製と布製の2種類が付属されている。イヤーパッドの種類によってヘッドフォンの音質が変わるので、好みで使い分ける。
- イコライザーの設定はできない。
- マイクの音質は、ノイズキャンセリング機能の影響で鼻が詰まったような音になる。ノイズは聞こえない。
- マイクブームは自由に曲げることができ、狙った位置にマイクを設置しやすい。マイクブームを取り外すことも可能。
- USBオーディオコントロールボックスは、USBサウンドデバイスを内蔵しており、大きめのサイズ。
- USBオーディオコントロールボックス使用時は、マイク音量の調整はWindows側ではできない。同コントロールボックスから行うことになる。
- PS4接続時は、USBオーディオコントロールボックスで音量調整できない。PS4で使いたいなら、マイクを同コントロールボックスから取り外し、PS4のコントローラーに直接接続すること。
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製品例-コンデンサーマイク-
- マイクの音質そのものをよくしたい場合は、USB接続のコンデンサーマイクにしましょう。ゲーミングヘッドセットよりもクリアーな音質です。きめ細やかで艶のある音にしたいときや、空気感を再現したいときに使うと効果的です。
Yeti
Blue Microphones
Blue Microphones 2015-01-29
- USB接続用のコンデンサーマイクとして定番。ゲーム実況で使用する人もいる。
- シックでレトロなデザイン。
- マイクの音質については、非の打ち所がない。
- ヘッドフォンをYetiの底面に接続して、音声をモニタリングすることが可能。
- 集音性がとても高い。周囲の音がノイズにならないように注意。キーボードの打鍵音や、机の振動、PCのファンなど。
- ショックマウントホルダー(サスペンションホルダー)を使ってノイズ対策するのがお薦め。Yeti本体の両脇にあるスクリューを緩めることで、マイクをスタンドから外すことができる。
- 指向性を切り替えることができ、ひとりで声を入れたいときや、複数人の声を入れたいときに使い分けるとよい。
- ステレオ音声で音を入れることが可能。ただし、一般的にゲーム実況ではモノラル音声で声を入れる。
- サイズは大きめ。設置場所を確保し、ゲームプレイ時に視界を遮られないようにする必要がある。
- PS4でも使用可能。
Snowball
Blue Microphones
2015-01-29
- 雪球のような球体のデザイン。
- Yetiと同様、指向性を切り替えられる。
- マイクの位置が気になるときは、スタンドの高さを変更できる。
- スタンドは三脚になっていて安定性がある。
- 球体のサイズ(マイク部)は意外と大きいので注意。手のひらくらいある。
- Yetiのほうがお薦めだが、価格で妥協したい場合にSnowballを購入するとよいかもしれない。
AM310
- 上記GM310と比較すると、マイクの音質はクセがなく、すなお。万人受けするオーソドックスな音。
- ヘッドフォンはAM310(背面)に接続してもよいし、PCに接続してもよい。前者の場合、へたなオーディオインターフェースよりも高音質なモニタリングが可能になる。
- ヘッドフォンをAM310に接続した場合、背面のスイッチを「PC」から「MONITOR」にすることで自分の声をモニタリング可能。このときPCの音は聞こえなくなるが、とくに問題はない。基本的には「PC」にしておく。
- マイクをミュートにしたい場合は、前面にあるつまみを押し込めばよい。マイクミュート時は、前面LEDライトが赤色になり、視覚的にわかりやすい。
- スタンドは高さ調整できないが、マイクは取り外せる。別のスタンドも使用可能(ネジ径5/8)。
- PS4にもUSB接続でき、USBマイク(USBヘッドセット)として使える。
- PS4にUSB接続した場合、AM310にヘッドフォンを接続することによって、AM310前面のつまみでゲーム音量を調整できるようになる。コントローラーのPSボタン長押しから音量調整する手間が省ける。瞬時に調整可能。
- 暗闇だとLEDライトが少しまぶしく感じた。明るさを調整できる機能はない。
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こんなときは
USBマイクが認識されない
- USBマイクをPCに接続したのに認識されないという場合は、以下のような対処法があります。いずれかの方法で認識されるはずです。
- 何回かUSBマイクを抜き差しする。
- 別のUSB端子にマイクを接続する。
- USBハブを使用せず、マイクをPCのUSB端子に直接接続する。
- それでもUSBマイクが認識されない場合は、以下のようにしましょう。
- デバイスマネージャーを開く。
- 「サウンド、ビデオ、およびゲーム コントローラー」にあるUSBマイク上で右クリックし、「削除」をクリックする。
- USBマイクをUSB端子から外し、PCを再起動する。
- USBマイクをPCに接続する。
USBマイクの音が出ない
- このページの解説のとおりにやっているのにマイクの音が出ないのであれば、マイクのミュートボタン(物理スイッチ)がONになっていないか確認してください(OFFにする)。また、アプリ側でマイクを適切に選択できていない、アプリ側でマイク音がミュートになっているという可能性もあるでしょう。
実況用PCマイク/こんなときはを参照
PCの音が出ない
- USBマイク接続後にPCから音が出なくなった場合、Windowsの再生デバイスの設定が不適切である可能性があります。
- を右クリックする(クリックではない)。
- 「再生デバイス」をクリックする。
- PCの音を出したいデバイス上で右クリックし、「既定のデバイスとして設定」をクリックする。
- そのデバイス上にが表示される。
Windows 10のサウンドコントロールを参照
- さらに、ヘッドセット、またはスピーカーがミュートになっていないか確認しましょう。
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関連ページ
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最終更新:2019年08月03日 11:53