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ヴォルグ・サンダー

登録日:2012/05/16 Wed 09:21:46
更新日:2024/03/06 Wed 22:46:54
所要時間:約 4 分で読めます




ヴォルグ・サンダー》とは、TCGデュエル・マスターズ」のクリーチャー。
DMR-02「エピソード1 ダークサイド」に収録された闇文明のビクトリーである。


解説

ヴォルグ・サンダー ≡V≡ 闇文明 (6)
サイキック・クリーチャー:デーモン・コマンド/ハンター 7000
■W・ブレイカー
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、プレイヤーを一人選ぶ。そのプレイヤーは、自身の山札の上から、クリーチャーが2体出るまでカードを墓地に置く。

エピソード1のビクトリーレアの例に漏れず、相方である《サンダー・ティーガー》と覚醒リンクする事で《雷獣ヴォルグ・ティーガー》となる。

だが、このカードは単体でもゲームバランスを崩しかねない危険な性能を持っている。実際崩れてるが。

効果を要約すると、クリーチャーが2体めくれるまで山札を削る。

クリーチャー以外のカードは勿論、めくれたクリーチャー2体も墓地に置かれる。
一応プレイヤーは選べるが、ほとんどの場合は相手の山札を削るのに使うだろう。

ホーガンデッキならばブラッディ・クロスと同等しか削れないだろうが、フェルナンドの様な呪文主体のデッキならば山札が切れて相手は死ぬ。
このカードが一度に複数出たり、無限ループしたらほとんどのデッキが壊滅的になるだろう。

歴代の凶悪ライブラリーアウトを廃止したタカラトミーがそんな事許すわけない。

なんて思ってるそこの貴方、


タカラトミーはやってはいけない事をやってしまいました。


復活の祈祷師ザビ・ミラ
自身が出た時に自分の他のクリーチャーを任意の数破壊する事で、同数のコスト6以下のサイキック・クリーチャーを出せる。

ヴォルグはコスト6なので当然出せる。
既に場にヴォルグがいるなら過労死するくらい出入りする事も。
ちなみにザビ・ミラはヴォルグの一つ前の弾で既に出ていた。
何故ヴォルグのコスト6にしたし。
実際、このコスト6が後述のデッキにも影響力を及ぼしている。

紅蓮ゾルゲ
《紅蓮の怒 鬼流院 刃》と《偽りの名 ゾルゲ》、《遊びだよ!切札一家なう!/カレーパン・マスター 切札勝太》、そしてヴォルグがメインのデッキ。
ヴォルグはハンターであり、コスト6であり、パワー7000だと言うのを確認した上で項目を参照して頂きたい。


と、ヴォルグを使った即死級コンボが現在2つも存在する。
あの《超覚醒ラストストームXX》の手をわずらわせるまでもないのだ。

特に後者の紅蓮ゾルゲはルール裁定変更で強化されたのもあってデュエマ界にクソゲー臭を振り撒きつつ、2012年8月11日にゾルゲと鬼流院 刃がプレミアム殿堂超次元コンビに指定されるまで猛威をふるった。

また、効果以外の性能もコスト6にもかかわらずパワー7000のW・ブレイカーとアタッカーとしても十分なスペックを持ち種族もサポートの多いデーモン・コマンド。
このクリーチャーを呼べる可能性があるならどんなデッキにでも入る。

「破壊以外に使える闇サイキックない?」
→ヴォルグ(即答)

「サイキックの容量が1枚余って何か気持ち悪い」
→じゃあ、ヴォルグ入れたら?

「カレーパンはどこじゃぁぁぁ!」
→ヴォルグを入れるんじゃぁぁぁ!

対策法は紅蓮ゾルゲとほとんど同じ。
身も蓋もないが、要は出させなきゃいいのだ。


その後、流行りすぎてデッキのクリーチャーの比率が高まってきたのと、メタカードの《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》の登場で、少しずつ見かけなくなってきた。

なお、このヴォルグは前の弾で同じくビクトリーレアである《ガイアール・カイザー》や《ガロウズ・セブ・カイザー》などと比べると封入率が異常に高く、次の弾の《流星のフォーエバー・カイザー》と同じく、1BOXに1枚はまず入っている。

また、ヴォルグの影に隠れがちな覚醒リンクの相方である《サンダー・ティーガー》だが、こちらはコスト5でパワーを2000マイナス出来るので、汎用性では負けず劣らず。
紅蓮ゾルゲと同じ方法で無限ループさせると、選ばれなかったり、バトルゾーンを離れないクリーチャー以外はパワーがなくなって全滅する。

と揃いも揃って凶悪なデーモン・コマンドである。
こんな悪役染みた効果を持っているが背景ストーリーや漫画、アニメいずれのメディアでも一応味方側のクリーチャーである。


突然の殿堂入り、そしてプレミアム殿堂

登場以降ループコンボデッキのフィニッシャーとして猛威を奮っていたものの、高速化する環境に段々着いていけなくなり2018年には地雷デッキとしてたまに顔を出す程度になってしまっていた。
そんなこんなで環境からもほぼ姿を消していた2019年3月1日に突如殿堂指定を受け、多くのプレイヤーを困惑させる。
殿堂指定を受ける前後の環境では呪文を主軸とした青単ムートピアや魔導具が活躍していたのでそれらの販促のため……と推察されている。

そして4ヶ月後、そのままプレミアム殿堂に指定されてしまった。
当時タカラトミーはデッキにクリーチャーを一切入れない「オーラ単」デッキを前面に押し出していた。そのため、それを一瞬でLOに持ち込むヴォルグ・サンダーを強引に禁止したのではないかと邪推されていた。
結局GR環境ではオーラを差し置いて核戦争が行われていたのでもしオーラ単推しのためのプレ殿ならその意味は一切無かった。

そしてこのまさかのプレミアム殿堂入りの被害を最も被ったカードがある。
そう、相方の《サンダー・ティーガー》である。元々ヴォルグ・ティーガーとしては使われていなかったが、相方を喪い、M・ロマノフと違って《名もなき神人類》での擬似リンクも出来ない*1ので、ヴォルグ・ティーガーは能力欄の「覚醒リンク」を持て余す事態に陥った。

そのこともあって、ヴォルグ・サンダーの解禁、若しくはその代替の登場が望まれていた。
そして2021年10月。《勝利のヴォルグ・サンダー》が登場。裏面もちゃんと《雷獣ヴォルグ・ティーガー》になっているので再びリンク可能に。

勝利のヴォルグ・サンダー VIC 水/闇/火文明 (6)
サイキック・クリーチャー:デーモン・コマンド/ハンター 7000
■W・ブレイカー
相手がコストを支払わずに呪文を唱えた時、またはコストを支払わずにクリーチャーを出した時、相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。

やはりデッキ破壊は許されなかったようだ。

相手がコストを踏み倒して呪文orクリーチャーを使うとハンデスが発動するという大幅な改変がなされた。一応どちらのターンでも反応し、S・トリガーにも対応するが「コスト支払った」として扱うGR召喚には反応できない。まあ公式が黒歴史として大量にGRメタ刷るぐらいだからあまり気にしなくていいが。と言いつつサイキックもかなり巻き添え喰らっていたりする。
それに再びリンク出来たとしてタダでさえ使われていなかったヴォルグ・ティーガーが使われるようになるかと聞かれると…あとはお察しください。


そして2023年10月にはとうとう《サンダー・ティーガー》なしでヴォルグがサイキック・スーパー・クリーチャーと化した。

ヴォルグ・6th(シックス) UC 光/水/闇/火/自然文明 (15)
サイキック・スーパー・クリーチャー:デーモン・コマンド・ドラゴン 15000
T・ブレイカー
このクリーチャーが攻撃する時、クリーチャーを合計3体まで、自分の手札、マナゾーン、または墓地から出す。
自分の他のクリーチャーに「ブロッカー」、「ジャストダイバー」、「スレイヤー」、「スピードアタッカー」、「マッハファイター」を与える。
覚醒リンク前⇒《頂上の精霊 ミラクルスZ》(上)/《頂上の王龍 ヴィル・ド・テラ》(中)/《頂上龍素 サイクリタ》(下)

地味にハンターでもエイリアンでもない初のサイキック・スーパー・クリーチャーでもある。
元ネタはDMGP-6thの優勝チーム全員がヴォルグを採用していた事だからか3つ首のヴォルグとなっている。
「イソレイト」の由来は優勝チームの名前が「卍陸の孤島卍」だった事から「隔離する・孤立する」を意味するisolate*2だと思われるが、何の因果か「(電気的に)絶縁する」と言う意味もあるため《サンダー・ティーガー》とは二重の意味で「絶縁」したとも取れるのが皮肉この上ない。《サンダー・ティーガー》が何をしたって言うんだ。

こちらも能力にヴォルグの面影はないが、踏み倒し能力とリンク解除がない事、サイキック・セルが全てコスト6以下である事、《頂上の王龍 ヴィル・ド・テラ》のGP覚醒リンクで場に揃ったら即座にリンク出来る事を活かし、《黒神竜ザルバ》とかつての悪友であるザビ・ミラを2枚使えば無限ループを起こしてライブラリアウトが狙える。

詳細はこちらのページも参照。


デュエル・マスターズ プレイスにおいて

ヴォルグ・サンダー PS 闇文明 (6)
サイキック・クリーチャー:デーモン・コマンド/ハンター 7000
■W・ブレイカー
バトルゾーンに出た時、自分の山札の上からクリーチャーが2枚出るまでカードを墓地に置いてもよい。

現役プレ殿ということで実装が危ぶまれていたが、DMPP-17にて無事収録された。
超次元ライデン・ホールの特典としてサンダー・ティーガーと共にセットで付いてくる。そちらがSRとして設定されたためビクトリーマークは剥奪されてしまった。

肝心の効果の方はというと、散々悪用された相手プレイヤーの山札破壊能力が削除され、自身の墓地肥やし目的の運用専門となった。
TCGのようなフィニッシャーとしての運用は難しくなったものの、収録当時の環境においては《煉獄邪神M・R・C・ロマノフ》デッキで墓地肥やし要員として活躍している。
ここに来てようやく、本来開発側の想定していたような使われ方をされている…かもしれない。
また、ライデンホールのコストが5に上方修正されたことで覚醒リンクがやや狙いやすくもなった。


余談

  • カードイラストでは紅いカラーリングをしているが、イラストレーターが公開した設定画や相方のサンダー・ティーガーのカラーリングが白い事からわかるように、本来想定されていたカラーリングは白。
    何故紅が採用されていたのかは不明だがサンダー・ティーガーにはMODE→CHANGE版が存在し、そちらのカラーリングが蒼い事から本来はMODE→CHANGE版のイラストだったと推測される。
    後々DMX-25にて新規イラストで再録された時は本来のカラーリングである白になっている。



追記・修正はちゃんとサンダー・ティーガーと覚醒リンクしてあげてからお願いします。

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最終更新:2024年03月06日 22:46

*1 覚醒リンクの能力発動自体は出来るのだが、裏返した瞬間にどちらのカードも裏面、かつ単体ではバトルゾーンに存在出来ないため墓地、及び超次元ゾーンに送られる。実を言うと、《激竜王ガイアール・オウドラゴン》の《ガイアール・カイザー》を《勝利のガイアール・カイザー》に置き換えてもリンクの発動はできるが同じ理由で失敗する。

*2 なお読みは「アイソレイト」。