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大寒波(遊戯王OCG)

登録日:2023/02/17 Fri 18:48:07
更新日:2024/12/08 Sun 11:46:11
所要時間:約 4 分で読めます




一瞬で相手ごと魔法・罠カードの発動とセットを凍結させる

相手は死ぬ


《大寒波》とは、『遊戯王OCG』に登場するカードである。

【テキスト】

大寒波
通常魔法
メインフェイズ1の開始時に発動する事ができる。
次の自分のドローフェイズ時まで、お互いに魔法・罠カードの効果の使用及び発動・セットはできない。



【概要】

初収録は2000年発売の「Thousand Eyes Bible -千眼の魔術書-」。
互いの魔法・罠カードの使用及びセットを封じる強力な効果を持つ。
発動タイミングはメインフェイズ1の開始時なので、通してしまえば《聖なるバリア −ミラーフォース−》だろうが《落とし穴》だろうが怖くない。
色々と無視できる《DーHERO ダイヤモンドガイ》の効果ですら、このカードには無力である。
さらにセットを封じる点も地味に強力で、相手は手札にある罠カードを伏せたくても伏せられない。
そして《大寒波》の効果が切れる次の自分ドローフェイズを迎えてから、貯まった魔法を使いまくって総攻撃……という流れにも持ち込める。

弱点は《大寒波》の発動時には他の魔法・罠カードをチェーンできること。
フリーチェーンの罠カードや、《神の宣告》などのカウンター罠は地味に天敵である。
「開始時」というタイミングの都合上、一度発動を無効にされてしまったらそのターンはもう2枚目以降の《大寒波》は発動できない。
また効果自体を無効化するわけではないので、既に発動されている永続魔法や罠カードの永続効果は範囲外。



【来歴】

今でこそ使われたら面倒なカードとして認識されているが、実は当初はその本領を発揮する機会に中々恵まれなかった。
というのも、当時は
といった凶悪かつ優秀な魔法カード達がまだ現役であり、それらを自分も使えなくなるのは地味に痛かったのだ。
また、モンスターを展開するにも魔法・罠が無いと厳しいデッキが多く、それこそ《黄泉ガエル》と帝モンスターを主軸とした【黄泉帝】のような魔法・罠に頼らず戦えるデッキでしか使えなかった。
実際《黄泉ガエル》の自己再生能力の発動条件は「自分の魔法・罠ゾーンにカードが無いこと」が条件なので、相性は抜群である。

その後《強欲な壺》等は禁止行きとなり、《ダーク・アームド・ドラゴン》や《裁きの龍》などが登場。
魔法・罠に頼らずにカードが除去できる上、高打点故に場持ちが良い効果モンスターと合わさってからは一気に評価が高くなる。
さらに、S召喚が登場してからは更に加速。
の参戦以降は、
《大寒波》で《奈落の落とし穴》や《聖なるバリア −ミラーフォース−》を封じる→《氷結界の龍 ブリューナク》でセットカードとモンスターをバウンス→総攻撃後《ダーク・ダイブ・ボンバー》でトドメの射出
という極悪コンボを可能にした*1
また高打点持ちを使わずとも、先攻で《大寒波》→攻撃を止められる《クレボンス》召喚→帰ってきたターンで1killという芸当もできた。
《クレボンス》をリクルートできる《緊急テレポート》は《大寒波》にチェーンできる速攻魔法だったので相性も良い。

ここまで暴れ回って無制限でいられるはずもなく、09年9月の制限改訂で一気に制限カードに指定される。
それでも強力な効果モンスターはどんどん増え続け、このカードも一緒に猛威を振るい続けた。
たとえ制限であっても引いてしまえば1ターンキルのサポートに使えてしまう上、先攻1ターン目で使用されると次のターン相手は何もできなくなるという問題点も孕んでおり、最終的に11年3月の制限改訂でめでたく禁止カード行きとなった。

現在の妨害手段は手札から発動できる効果モンスターが主流となっているが、そんな中でも「手札から罠だと!?」に対しても有効。
撃たれた相手は、返しのターンでの除去や巻き返すための展開の起点札・サーチカードなどもかなりの範囲で封じられてしまう。
この手の残存効果による効果封じの凶悪さは、のちに登場したこいつこいつが示す通り。
「通した時点でどうしようもないので、デッキタイプ・初手によっては1枚で詰む」という問題を抱えている。
EXデッキから呼べる彼らと違って、《大寒波》はドローしなければ使えない・発動条件の都合で展開の途中で引いても腐りやすい、という難点はあるが、遊戯王では「魔法カードの封殺」は強力な効果とみなされており、エラッタしたのに結局駄目だった魔法カード封じもあるほど。
自身の魔法・罠カードを使用できなくなる欠点はあるとはいえ、やはりエラッタなしの緩和は厳しいのではという見方が主流。

アニメではBIG5の一人、大瀧修三杏子とのデュエルで使用。
杏子がセットしていた《聖なるバリア −ミラーフォース−》の発動を封じることで自分の攻撃を通し、次のターンに彼女の発動した《サイクロン》をトリガーに発動した《猛吹雪》で《聖なるバリア −ミラーフォース−》を破壊した。
最初から《サイクロン》で破壊するのに比べると回りくどいコンボだが、ペンギンなので寒々しいイメージのカードを使いたかったのだろう。


【関連カード】

大寒気
速攻魔法
このターン、自分は魔法・罠カードの効果の使用及び発動・セットはできない。
自分だけ《大寒波》の効果を適用するという、一見すると意☆味☆不☆明なカード。
一応《虚無空間》の自壊を防ぐ、《精霊の鏡》で対象を相手に変更するといったコンボはできなくはない。
しかし前者は今や禁止カード、後者は相手に別のカードをチェーンされると失敗するのでロマンの域から抜け出せていない。

大熱波
(1):自分メインフェイズ1開始時に発動できる。
次の自分ドローフェイズまで、お互いに効果モンスターを召喚・特殊召喚できない。
メタ範囲が効果モンスターになった《大寒波》。
主に【幻煌龍】などの通常モンスター主体のデッキで運用していくことになる。
また、効果モンスター主体のデッキでも【天盃龍】の様に「「後攻1キル特化だからマッチ2戦目以降で先攻渡されたらコイツで相手の行動を事実上スキップさせる」なんて斜め上の使い方をされる事もある。

表層の平和
通常罠
このカードの発動ターンのエンドフェイズ時まで、
お互いのプレイヤーはこのカード以外の魔法・罠カードを発動できず、
お互いのフィールド上に存在するモンスターは戦闘では破壊されない。
また、このターンに相手ライフポイントにダメージを与えた時、
相手の魔法・罠ゾーンにセットされたカードを1枚選んで破壊し、
自分のデッキからカードを1枚ドローできる。
アニメ『遊戯王5D's』にてジャンが使用した罠カード版の《大寒波》。
発動タイミングに制限が無くなった代わりに、セットは封じられなくなった。
また、戦闘耐性や魔法・罠カードの破壊とドロー効果が付与されている。



【余談】

  • アニメ『遊戯王DM』では、エロペンギンことBIG5の大瀧がこのカードを使用。
    ただしOCGでは不可能なモンスターの召喚後に使っていた。
    一応発動ターンに他の魔法や罠を使っていないし、セットもしていないので問題はないが。


  • ゲームソフト『WCS2009』~『WCS2011』では「ライディングデュエル」用の「Sp(スピードスペル)」の一枚として《Sp-大寒波》が収録されている
    このカードと同じ効果にSPC(スピードカウンター)の絡む発動条件を追加したもの。
    『WCS2009』の時点では既に猛威を振るっていた時期であったにもかかわらず何故かSPC2個消費というトップクラスに軽いコストで実装。
    ライディングデュエルでは腐りやすい「Sp」より罠を優先するのが主流だったため、低いリスクでそれらを封殺できるのは極めて強力だった。
    やり過ぎと判断されたのか『WCS2010』において発動条件が「SPC6以上で発動可能でSPC3消費」と厳しくなった。
    他の多くの「Sp」の発動条件が緩和される上方修正を受けていた中で唯一の下方修正を受けている。コスト付でも許されなかった

  • 現在でこそ禁止カードとしての悪名の方で有名になってしまった本カード。
    だが「メインフェイズ1の開始時に発動する事ができる」という概念が初めて生み出されたカードでもある。
    この発動条件は後にいくつかのカードにも応用されている。

  • 寒いギャグに対するツッコミとして「大寒波は禁止カード」という言い回しがある。禁止で無くなれば許される……?


《アニヲタ寒波》
この項目の作成時に発動できる。
次の新規項目作成まで、お互いに追記・修正はできない

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最終更新:2024年12月08日 11:46

*1 エラッタ前の両者は、1ターンに何度でも効果を使用できた。