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摂津のきり丸

登録日:2023/01/07 Sat 02:23:00
更新日:2024/12/13 Fri 21:58:35
所要時間:約 9 分で読めるんだよなぁ~






チャリン…


アヒャアヒャ、小銭ぃ〜!


摂津(せっつ)のきり丸は、漫画『落第忍者乱太郎』およびTVアニメ『忍たま乱太郎』に登場するキャラクター。
声優田中真弓、実写映画版の俳優は林遼威。



【プロフィール】

  • 年齢:10歳
  • 星座:牡羊座
  • 血液型:B型
  • 身長:140cm
  • 体重:34kg
  • 出身地:摂津国*1
  • 学年・クラス:一年は組
  • 所属委員会:図書委員会



【概要】

忍術学園一年は組の忍たま。猪名寺乱太郎福富しんべヱら仲間達と共に忍術の勉強に励む。

お金が大好きな「ド」の付くほどのケチ、時にお調子者、時にニヒルなきり丸。しかし彼は、その明るい性格からは想像もつかないほどの壮絶で悲惨な生い立ちを歩んでいた。

名前の由来は、性格が「錐」のように尖っているイメージでデザインされたから。アニメ版初期のエンディングでは「キリ丸」と表記されることがあったが、平仮名で「きり丸」が正しい。



【人物】


加藤村か…。堀にかこまれてたおかげで助かったよなぁ。

ああいう堀があったら……
おれの村も焼かれずに済んだろうに。


彼は幼少期に戦で故郷の村を焼かれ、家と家族を失っている。
以来、天涯孤独の身となるも、必死に合戦場での弁当売りなど奉公(アルバイト)を重ねる。そうやって自ら入学金を工面し忍術学園へ入学した。
入学後も学費や生活費を稼ぐべく学業の傍らアルバイトに専念。ひたすら銭のため、自分のために生きる男である。
このようにぶっちゃければ商人向きの少年なのだが、何故忍者を目指す事にしたのかは不明。
故郷と家族を守れなかった悔しさから、大切なものを守れる力が欲しいと思ったのか、それとも故郷を滅ぼした連中への復讐の念があるのか。
果たして…でも基本ギャグアニメでそんな内心移したら作風が180度変わっちゃうので、多分永遠に明かされることはない。原作終わっちゃったし。

なお、きり丸の過去については、原作第2巻で一年は組実技担当の山田伝蔵によって初めて言及されている。

つどい設定*2によると父母以外に兄がいたとされている。

「摂津」は苗字ではなく、フルネームは「摂津(出身)のきり丸」という意味である。これは、多くの忍たまたちが故郷の地名(「猪名寺」や「加藤」など)や実家の屋号(「福富」や「黒木」など)などを識別のための仮姓として名乗っている*3一方で、家族も故郷も失ったきり丸には名乗るための仮姓すらないことを表している。

一人称は基本「おれ」だが、目上と話す時は「ぼく」を使う。初期は気に入らない上級生を呼び捨てにすることがあったが、現在は「先輩」を付けて呼んでいる。委員会活動などで上級生らと行動する機会が増えてからは(乱太郎やしんべヱほど顕著ではないが)尊敬語も使うようになってきている。

乱太郎からは時々「きりちゃん」の愛称で呼ばれている(初期はしんべヱもそう呼ぶことがあったが、次第に『きり丸』としか呼ばなくなった)。


◆外見

乱太郎よりも背が少し高く、髪も長めで色は原作では黒、アニメ版では藍。
アニメでは黒いスカーフを身に着けている。

女装時はメインキャラの中でも特にクオリティが高く、下手すると美少女にも見えるほどの外見となるほど
非常に整った顔立ちをしており、主役3人組の中では一番の美少年。

だが、お金を見つけたり景気のいい話題を耳にすると目が小銭*4になるという、割と残念なイケメンでもある。


◆性格

幼い頃からなけなしの金を稼いで生き抜いてきた経験から、金に対する執着心が強い。加えて大のドケチでもあり、一度掴んだものを手放したがらない困った癖を持つ。この時にじゃんけんをするとグーしか出せなくなる。

「錐」にちなんだ名前が示す通り、普段は子供にしてはとがっており、天真爛漫なしんべヱと比べてかなり大人びている(と言ってもボケる時にはちゃんとコミカルにテンションを上げるし、作品が長期化するにつれて普段の性格にも明るみが出始めていくのだが)。控えめな乱太郎と異なり、マイペースなしんべヱには厳しく喝を入れることもある。
戦で家族を殺され孤独で生きてきた経験から、時としてシビアな言動を取ることもある。

ドケチな性分故に「くれ」「払う」などの言葉には拒絶反応を示すが、「あげる」「やる」「おかね」「ただ」「やすい」などの言葉には弱い。たとえば悪党から「ただ(・・)じゃおかね(・・・)ぇ!」などと脅しをかけられると条件反射で喜んでしまう。同様に、耳打ちをするために「耳を貸して」と言われると「すぐ返せよ」と必ず言ってから耳を寄せる。
一方、ケチではあるが商売をするときも暴利をむさぼったりはせず、人の道に外れた商売を嫌ってる節があり、例として
  • 身売りされそうになった女の子を助ける為に弁当で稼ぐ。
  • 無茶な税金のせいで金が無い人々に堀から取った魚を売った際の売り上げは僅か数枚の銭のみ
  • 大泥棒の弟子になろうとついて行った際、食い逃げする事が出来ずにきちんとお代を置いてから去っている。

商売で培った口の上手さは伊達ではないが、余計な事を口走っては先生たちにゲンコツをお見舞いされるなど案外うっかり屋な一面もあり(所謂「一言多い」)、教師陣に「無駄遣いはしないくせに無駄口は叩く!」と言われることも。

何か人が集まりそうなイベントが学園内で起こると、(いつの間に調達したのか)弁当を売ったりチケット代を取ろうと便乗してひと稼ぎを企むが、これもまた教師陣によって阻止されてしまう。
学園長からお使いなどを頼まれた際にもお駄賃を要求して怒られることも。

原作では異性に対する関心がかなり低く、くノ一教室の存在を知ったクラスメイト全員(あのしんべヱすら、である)がテンション爆上げだったのに対して一人だけ興味を示さず、合同授業の際には土井半助と共に見学していたため一人だけ難を逃れる事となった。
(尚、アニメ版ではくノ一教室がある=忍術学園に女の子がいるとウキウキし、合同授業に参加し他の1年は組の生徒達同様酷い目に遭っている)
ただ、全く関心が無いわけではなく、読者からラブレターを貰った際には嬉しそうにしていた。そしてそれを僻む乱太郎…


◆特技

数キロ先に落ちた小銭の音を聞き分けられ、その上驚異的なスピードでその場まで拾いに行くことができる。
また、小銭の真贋を見極める力もあり、音や臭いなど微妙な違いでそれらを判別できる。
普通の算数は苦手だが、数字の末尾に「円」の単位を付ければ8桁同士の四則演算を暗算できるという計算能力を発揮する。
何故、会計委員じゃないんだ。

「天才アルバイター」を自称するだけあって、商売に関しては天才的な技量を持っている。入学前から矢や弾が飛び交う合戦場で弁当を売り歩いており、入学金として乱太郎の頭にぶっかけつつ支払った小銭の山はそうした経歴を積み重ねた賜物と言える。第1話で初対面の乱太郎としんべヱもその胆力に仰天していた。しんべヱ「小銭を担いで運んで来るなんて逞しい…!」

「この方が儲かるから」という理由から、女装で接客や売り子のバイトもこなす。中の人の本気による色っぽい女声も集客に一役買っているようだ。

商売に携わってきた経験から商業に関する知識も豊富であるが、品物の目利きが利くわけではないらしく、当時は金と同様の価値があるとされていた胡椒の粒を「コイの餌」と勘違いして捨ててしまう等商業以外の知識に欠けるために損をするケースも少なくない。小銭を見る目があっても物を見る目はまだまだ半人前のようだ。

忍術は三人組の中では最も優秀とされている。が、あくまで三人中での話であり、は組の中ではワーストクラスに変わりはなく乱太郎・しんべヱと同様補習授業の常連となっている。これはアルバイトに自由時間を割き過ぎて勉強が疎かになりがちなことや授業中に先生の話を聞いていなかったりする時が多いことなどが原因。

また、小声で話している情報を耳を伸ばして聞きに行く『聞き耳頭巾』という特技も持っている*5



【関連人物】

●猪名寺乱太郎
●福富しんべヱ
ご存じ「忍たま三人組」の相方にして大親友。多くバイトを掛け持ちし過ぎた時には手伝ってもらってもいる。

一にも二にもお金が大好きなきり丸だが、そのために友達を売るような非情な真似は絶対にしない。彼自身ドケチとしてのプライドがあり、金で買えないものも世の中に存在する真理を理解しているのだろう。
しんべヱとは性格の違いからたまに喧嘩になることも。お互いの育った環境も考え方も大きく異なるのだから対立が起こるのも無理はないだろう。だが、いずれにおいても乱太郎たちが仲裁を買って出ることで無事仲直りしている。

本来の主人公である乱太郎よりも外見が主役っぽく(?)強烈な個性をいくつも持っていることから、作品をよく知らない人や物心のつく前になんとなくアニメを観ていた人の中には、しばしば「きり丸が『乱太郎(or主人公)』だと思ってた」という乱太郎涙目の勘違いをしていたという人が結構多いらしい*6。漫画家の曽山一寿も、初めてアニメを観た時にそのような誤解をしていたと述懐している(理由は『主人公っぽい顔してたから』)。

※もちろん実際の乱太郎は、きり丸に負けないほどの魅力を兼ね備えたキャラクターであり、主人公らしい活躍を見せることも多い。

●土井半助
一年は組の教科担当。きり丸には帰る家がないため、長期休暇による帰省中は自宅に居候させ保護者の代わりを務めている。だが、きり丸が大量に抱えてきたアルバイトを無理矢理手伝わされてもおり心労が絶えない。それでもきり丸のことは大事な教え子の一人であると同時に本当の子供のように大切に思っている。
きり丸も半助のことは慕っており、長期休暇直前に学園長からの急な仕事で半助が帰れなくなってしまった際には表面上は普通に振る舞っていたが、実際は小銭を落としたことに気づかない程落ち込んでいた(最終的には事情を知った伝蔵と利吉が半助の仕事を手伝ったことで予定通り一緒に帰宅できた)。

●トモミ
くの一教室の生徒。初登場時から入学したての忍たまたちをからかってやろうとユキやおシゲちゃんたちと共に「くの一の術」にハメる。トモミの標的となったきり丸も完全にしてやられてしまい、以降は手ごわい天敵となるが、時々協力したり親しくすることもあるなど徐々に関係は良好になりつつある(?)。

●中在家長次
六年ろ組の先輩で、所属している図書委員会の委員長。超絶小声+無口な彼の発言の通訳はたいていきり丸が担当している。
また、長次もきり丸のことをたびたび気にかけている様子が見られ、同じ六年生の潮江文次郎・七松小平太とともにきり丸のアルバイトを手伝ったり、コンビを組んで出場したサバイバルオリエンテーリングで優勝した時の副賞である半年間学費免除を自分の分をきり丸に譲渡し1年間学費免除にしてあげたことも。
なお、本気でキレて暴れ始めると(武闘派揃いの)六年生総掛かりでも止められないと作中で語られており、平時の温厚かつ物静かな様子とは真逆の情報を耳にした際は驚愕していた。

●潮江文次郎
●七松小平太
文次郎は六年い組、小平太は六年ろ組の先輩。
長次と合わせて「鍛錬組」とされており、アニメでは年に1度のペースできり丸との交流(通称「アルバイトシリーズ」)が描かれている。
2人は良かれと思ってきり丸のアルバイトを手伝う場面もあるが、マイペース暴君な小平太とやや不器用な一面がある文次郎にきり丸が振り回される事も。
上述の「キレた長次はやばい」という情報を齎したのもこの2人だが、少なくともその話で長次の堪忍袋の緒を切れさせた原因は文次郎と小平太である。

●日銭屋おりん
声 - 佳川紘子(第1期)→滝沢ロコ(第15期 - )
通称「おりん婆さん」。「日銭屋」とは室町時代の高利貸しのこと。原作では一回限りの登場だがアニメではきり丸の「ドケチの師匠」として何度か登場している。きり丸を遥かに上回る超ドケチな性格で、飼い猫の「銭丸」には他所の家のご飯を食べるように躾けている。また、家に転がり込んできたものは何でもネコババしてしまうという悪癖がある。診察に来てくれた校医の新野洋一になぜか銭を払わせた上、患者を呼び込んでさらに銭を巻き上げるという暴挙に出たことも。



【余談】

  • 声を担当する田中は、当初しんべヱ役のオーディションに参加していた。最終的にきり丸役に抜擢されたが、一方しんべヱを演じる一龍斎貞友は、元々きり丸役のオーディションに参加していたのだという。結果次第では、きり丸としんべヱの声が逆になったキャスティングも実現していたかもしれない。




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追記・修正させてあげる(・・・)


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最終更新:2024年12月13日 21:58

*1 現在の大阪府北西部と兵庫県南東部。

*2 原作者である尼子騒兵衛氏がファンとの交流会の中で語ったとされる裏設定の通称

*3 当時の庶民は苗字を名乗ることを許されていなかった。

*4 時代が反映されており、現代の五円玉のような黄土色の丸い硬貨に四角い穴が開いているタイプ。シーンによっては明確に永楽通宝と書かれている場合もある。

*5 この際「大きな声では言えないが…」と話しているところに「小さな声では聞こえない」と耳を伸ばすのがお約束。

*6 名前と外見のいずれかを入れ違いで認識していたパターン(『見た目が乱太郎→きり丸、見た目がきり丸→乱太郎』、)や、名前を間違えて覚えていたパターン(『乱丸』など)、名前も外見も正しいが単純に「きり丸=主人公」だと思っていたパターンなどがある。さらにしんべヱも加わって3者が混在してしまったケースも。