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C チェーン(遊戯王OCG)

登録日:2020/02/07 Fri 22:42:01
更新日:2024/11/22 Fri 18:14:05
所要時間:約 6 分で読めます




覚悟するんだな…ゴミ溜めの英雄!


(チェーン)は遊戯王OCGに存在するテーマ(カテゴリ)のひとつ。
勘違いされそうだが《E・HERO ネオス》の仲間(ネオスペーシアン)の幼体である(コクーン)とは関係ない。
読み方が異なるため、両テーマのサポートカードを共有することはできない。


●目次

概要

属するモンスターは全て地属性で統一されており、イラストでは鎖を身につけている。

アニメでの登場回数が少ないため所属カードが少ないにもかかわらず、
「ビートダウン」「バーン」「デッキ破壊」と、3つの要素がとっ散らかっている困ったテーマである。
それらを全て組み合わせるメリットが現状ほとんど無いため、C(チェーン)は「《C・コイル》を使ったレベル7シンクロ特化型」と「《C・スネーク》を使ったデッキ破壊特化型」に二分されている。

ちなみに”チェーン”は単に「鎖」の意であり、【チェーンバーン】のようなチェーン発動やチェーンブロックに関する効果は一切ない。


所属カード


C・リペアラー

星4/地属性/戦士族/攻1600/守1200
このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、
相手ライフに300ポイントダメージを与える。
1ターンに1度、自分の墓地に存在する「C・リペアラー」以外の
「C(チェーン)」と名のついたレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する事ができる。
この効果を発動するターンこのカードは攻撃する事ができない。

1つ目のダメージ効果は、このカード自体の攻撃力もバーンも低く、2番目の蘇生効果と衝突するためアテにならない。

2番目の蘇生効果が本命であり、C(チェーン)デッキにおける貴重な展開要素として力を発揮する。
《C・コイル》を蘇生してレベル7のシンクロを、或いは《C・スネーク》を蘇生してデッキ破壊を狙ったりと、どちらの戦術にしても要の存在になる。
《C・リペアラー》自体がステータスに恵まれているので、フィールドに用意するのは難しくない。

さらにこの蘇生効果は蘇生先の同名制限こそあれど、同名発動の制限が無い。
なので別途《C・リペアラー》を召喚したり効果を使った《C・リペアラー》を一旦フィールドから離すことで、再度効果を再発動できる強みがある。

要はやっていることそのものは満足屍術師と大差なくこれ自体は強力なのだが、
C(チェーン)デッキの地力という切実な部分のせいでこのカードの評価も自然と低くなってしまう。
効果そのものは強いから何かの拍子で大化けする……かも?

C(チェーン)カード自体の下形が整っていないことに加え《C・リペアラー》がいないと、どのタイプでもC(チェーン)デッキは機能しなくなる。
サポートカードを駆使し、《C・リペアラー》をどうにか場に用意するのがC(チェーン)デッキの正鵠なのだが、
その中でも《M.X-セイバー インヴォーカー》は「《C・コイル》を使ったレベル7シンクロ特化型」にてとにかく重宝されていた
《C・コイル》と展開補助効果を持つレベル3(《クレーンクレーン》《サイコトラッカー》等)で《M.X-セイバー インヴォーカー》をX召喚すれば、そのまま《C・リペアラー》をお迎えできる。
ここで《C・コイル》の方のオーバーレイユニットをコストにすれば、《C・リペアラー》で《C・コイル》を蘇生できレベル7シンクロ召喚まで行える。
リンク召喚がある今であれば、《M.X-セイバー インヴォーカー》を《聖騎士の追想 イゾルデ》の素材にすることもでき、無駄にフィールドに残さなくて済む。

だがその《M.X-セイバー インヴォーカー》は禁止カードとなってしまったため、多数のデッキと共にC(チェーン)デッキも軌道修正を余儀なくされた。事実上の死刑宣告
しかし2023/7/1にまさかの《M.X-セイバー インヴォーカー》がノーエラッタで制限カードへ復帰。
まさかのレベル7シンクロ特化型の復活にC(チェーン)デッキ使いは歓喜に満ち溢れた。

C・スネーク

星3/地属性/爬虫類族/攻 800/守1200
自分のメインフェイズ時に装備カード扱いとして
相手フィールド上に存在する表側表示モンスター1体に装備する事ができる。
このカードを装備したモンスターの攻撃力・守備力は800ポイントダウンする。
装備モンスターが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
装備モンスターのコントローラーのデッキの上から
そのモンスターのレベルと同じ枚数のカードを墓地へ送る。

弱体化効果については「手札から装備できない(=召喚権を使ってしまう)」「カード1枚で800ダウンは割に合わない」などの理由で
《魔界の足枷》などに大きく後れを取ってしまっている。

本命は2つ目のデッキ破壊効果。
《C・スネーク》を装備した相手モンスターを戦闘破壊することで、そのモンスターのレベルに応じてデッキのカードを墓地に送れる。
低レベルモンスターやレベルを持たないモンスターがいても、自分から壊獣をあてがえば問題ない。
というか壊獣との相性が極めて良好で「壊獣は皆高レベルだからデッキ破壊枚数が自ずと多くなる」「壊獣の高い攻撃力は《C・スネーク》でダウンできる」
といったシナジーが期待できる。
さらに1つのモンスターに《C・スネーク》が複数装備された場合は、効果が重複するので一気にデッキ破壊を期待できる。

かなり単純な段取りを組んでも
  1. 相手フィールドに《壊星壊獣ジズキエル》(レベル10)を特殊召喚
  2. 切り込み隊長》を召喚、その効果で《C・スネーク》を特殊召喚
  3. 《地獄の暴走召喚》を発動し、《C・スネーク》をもう2体フィールドに特殊召喚
  4. 3体の《C・スネーク》を一斉に《壊星壊獣ジズキエル》に装備
  5. 《壊星壊獣ジズキエル》の攻撃力が900まで下がるので、《切り込み隊長》で戦闘破壊
この流れで、30枚のカードがデッキから墓地に送られる。

ただし、そもそもの話として
デッキ破壊という戦術は、相手のフィールドや手札のカード(使用できるカード)には直接干渉できない。
つまり直接的に相手のリソースを奪うことをしていないので、相手への妨害をほとんど行えていない。
むしろ墓地に送るタイプのデッキ破壊であれば、相手に多大な墓地アドバンテージを与えるので利敵行為になり得る。
そのことを踏まえると、デッキ破壊とはチンタラせずに1ターンキルを狙うことが前提の戦術となる。
じっくり甚振ることは、勝利の放棄と大差ない。

そして《C・スネーク》でそのデッキ破壊を狙うとなると、
サーチの難しい《地獄の暴走召喚》を初め、必要なカードがかなり多くなってしまう問題がある。
特化した分の見返りは確かにあるのだが、かなり厳しい立ち位置にあると言える。
《スネーク・レイン》といい《キングレムリン》といい、現状パッとしないけど危険なカードは地味に多いのが爬虫類族

C・シューター

星2/地属性/戦士族/攻1100/守 0
自分フィールド上に存在する「C(チェーン)」と名のついた
モンスター1体を墓地へ送って発動する。
相手ライフに800ポイントダメージを与える。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。

C(チェーン)デッキの射出カード。

だが残念なことに悪事という悪事を働いた先輩射出カード達と違って場にいる間は1ターンに1度しか使えず大バーンに繋げづらい。
そもそもC(チェーン)モンスターは数も種類も少なく、さらに展開力が決定的に低いので射出する余裕が全くない。
アニメの時のようなレベル合わせ役の立場もない。
レベルの低い戦士族ということで、《増援》《聖騎士の追想 イゾルデ》などサポート自体は豊富だが、効果が貧弱なこのカードをわざわざ使用する理由にはならない。

C・コイル

チューナー
星3/地属性/機械族/攻1100/守1600
自分フィールド上に存在する「C(チェーン)」と名のついた
モンスター1体を選択して発動する。
そのモンスターの攻撃力・守備力は300ポイントアップする。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。

貧弱なエンハンス効果を持つが、C(チェーン)の名を持つチューナーであることが一番の特徴。

《C・リペアラー》の効果で蘇生でき、そのままレベル7のシンクロ召喚を狙えるほか、
かつては《クレーンクレーン》や《切り込み隊長》などと共に、ランク3のエクシーズ召喚のパーツとして抜擢されていた。
更に今ではリンク召喚の素材にするという活用法もある。

ちなみにアニメ版では、このカードのレベルは4であった。
かつて(シンクロ召喚発足当初)は《C・コイル》と《C・リペアラー》の2枚が
ブラック・ローズ・ドラゴン》や《ナチュル・ランドオルス》等のレベル7のシンクロ召喚用の出張パーツとして採用されていたことがあったのだが
アニメ版のステータスから変更されたのは「レベル8」の出張セットとして流布されることを危惧してのことだったとされている*1

C・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター
星6/地属性/ドラゴン族/攻2500/守1300
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
自分のメインフェイズ時に発動できる。
自分の墓地の「C(チェーン)」と名のついたモンスターを全てゲームから除外する。
このカードの攻撃力はエンドフェイズ時まで、
この効果で除外したモンスターの数×200ポイントアップする。
また、このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、
相手のデッキの上からカードを3枚墓地へ送る。

C(チェーン)デッキの切り札……のはずだが、色々な理由で評価は高くない。

まずもってシンクロ軸C(チェーン)デッキはレベル7のシンクロ召喚に特化した戦術なのだが、このカードはレベルが合わず6になっている。
C(チェーン)デッキで該当する組み合わせは《C・コイル》+《C・スネーク》だけ、そして《C・スネーク》を使う=装備効果のデッキ破壊に特化するということなので、シンクロ素材にすること自体がズレた方向になる。
要はC(チェーン)デッキではまともにシンクロ召喚できないという悲しい性を背負っている。

加えて当時のレベル6シンクロモンスターと言えば《氷結界の龍 ブリューナク》や《ゴヨウ・ガーディアン》が幅を利かせていた。
この二枚がいた以上、彼らより後に世に出た《C・ドラゴン》は、半端な性能では見向きもされないことは言うまでもない。

1つ目の効果は打点強化。
強化倍率の少なさ以上に墓地のC(チェーン)モンスターをすべて除外するという部分が一番の問題点。
C(チェーン)モンスターを墓地から蘇生する《C・リペアラー》の役割を殺してしまう
しかもC(チェーン)モンスターの量は少なく質も高いとはいえないので、この効果は完全に瓦石に成り下がってる。

2つ目の効果はデッキ破壊。
シンクロ召喚の手間を挟んでまでして僅か3枚であり、とても割に合っていない。
何より問題なのが、強制効果なので使わないという選択肢が無いこと。墓地を活用するタイプのデッキから感謝の言葉を貰うことだろう。
従って、単なるデメリットでしかなく、むしろ無い方が好意的に評価されたんじゃね?、と言われてしまうぐらい役に立たない。
せめて相手のデッキ内を見れるとか、昨今の事実上のコストよろしく裏側除外なら、ほぼ邪魔にはならなかったのだが……。

ここまで貶めていたが、かつてはこのカードの採用率は意外と高かった
《氷結界の龍 ブリューナク》《ゴヨウ・ガーディアン》が規制された後に、
  • 第6期当時では数少ない、低レアリティのシンクロモンスターであったため入手しやすくシングル価格が安価*2
  • 素材に縛りが無く、採用するデッキを選ばない
  • 「《デブリ・ドラゴン》から出せる唯一の汎用レベル6にして最高攻撃力のドラゴン族シンクロモンスター
  • カード資産に乏しいプレイヤー同士のデュエルではデッキ破壊も脅威になり得る
という部分が評価されていた。
第6期にOCGを遊んでいプレイヤーに中には、このカードが切札だったというプレイヤーも少なくないだろう。
ゲームWorld Champion Ship2011などで使った人も多かったかもしれない。

その後もレベル6汎用ドラゴン族シンクロモンスターが地道に増える中でも「《デブリ・ドラゴン》から出せるレベル6ドラゴンシンクロモンスターの中で一番攻撃力が高い」点については何とか死守している
尤もインフレが進んだ現在ではその一点だけで認められるわけもなく、《オリエント・ドラゴン》《レッド・ワイバーン》《瑚之龍》といった
攻撃力は低いながらも直接アドを稼ぐモンスターが続々と登場したことで、優先して採用する意義はほぼ失われている。

ポイズン・チェーン

永続魔法
自分のターンに戦闘を行っていない場合、
エンドフェイズ時に自分フィールド上に表側表示で存在する
「C(チェーン)」と名のついたモンスターの数だけ、
相手のデッキの上からカードを墓地へ送る事ができる。

C(チェーン)モンスターの数に応じたデッキ破壊効果を持つ…が、かなり弱い。

1つ目の理由は、攻撃放棄という制約が他のC(チェーン)モンスターと噛み合わない事。
デッキ破壊効果を持つC(チェーン)モンスターは《C・スネーク》《C・ドラゴン》がいるが
この2体どちらも「戦闘を行うことで」デッキを破壊する。
しかし《ポイズン・チェーン》は「攻撃を行わないと」デッキを破壊する。
同じカテゴリの仲なのに随分な隔たりである。

2つ目の理由は単純にデッキ破壊効果の効き目が悪いこと。
C(チェーン)モンスター1体につき1枚なので、《ポイズン・チェーン》1枚で墓地に送れる枚数は最大でも6枚。
しかもC(チェーン)デッキは展開力がかなり低く、頑張って並べても3~4枚程でしかない。
いくら効果が重複するとはいえ、少なすぎる。

繰り返しになるが、中途半端な枚数のデッキ破壊は相手にとって痛手にならず、デッキ破壊で戦うからにはもたもたすること自体が論外になる。
そんな中で僅か3~4枚しかロストできないデッキ破壊効果が相手に与える影響はどれくらいか
またステータスが全体的に低いC(チェーン)モンスターを野ざらしにして相手ターンを迎えたらどうなる事か…
いったい大打撃を被るのはどちら側なのだろうか?

ちなみにアニメ版の効果では、デッキ破壊枚数はC(チェーン)モンスターのレベルの合計枚だった。
頑張れば《ポイズン・チェーン》1枚で10枚ぐらいのデッキ破壊が見込めるこの効果を危険視するのは十分なのだが
もう少し手心を加えてあげても良かったのではないだろうか。


パラライズ・チェーン

永続魔法
カードの効果によって相手のデッキからカードが墓地へ送られる度に、
相手ライフに300ポイントダメージを与える。

相手のデッキが破壊されるたびにダメージを与える永続効果を持つ。

ちなみにデッキ破壊とは「相手のデッキを空にして」勝利を狙うデッキであり、この勝利条件は相手のライフポイントには全く関与しない。
極端な話、相手のライフポイントが8000だろうが10億だろうが別のデッキ破壊カードを入れ、少しでも破壊しつくすことを考える設計にするべきである。

ちなみにこの効果は「相手のカード効果で相手デッキのカードが墓地に送られても」ダメージは発生する。
するのだが、与えるダメージは「墓地送りカード1枚につき300」ではなく「墓地送り1回につき300」なので、恐ろしくダメージ効率が悪い。
「1枚につき300」ならば《隣の芝刈り》やインフェルノイドメタカードとしての使い道があったかもしれないが、
「1回につき300」では牽制どころか、相手はたちまち想像の斜め下を行く弱さに混乱するだけであろう。混乱に乗じてプレミを誘発出来たら御の字

ついでに、《バーニングナックル・スピリッツ》《アームズ・ホール》のように
効果ではなく「コスト」としてデッキからカードが墓地に送られた場合はダメージは発生しない。だからどうした

あまりにもあんまりなカード効果であるために、クズカード界隈ではかなり名の知れた存在になっている。

この手のカードだとアニメでは「1枚につき300」とか解釈されがちだが、このカードにおいてはちゃんと「1回につき300」となっていた。


アニメ版

鷹栖

そのデッキはクズどものカードを掻き集めたものだろう?
所詮ゴミはゴミ… さっさと墓地に送るがいい!

アニメ「遊戯王5D's」の登場人物にして、C(チェーン)デッキの使い手。

収容所の所長を務めており、不動遊星を始めとしたサテライトの住人・収容所の囚人達を見下している。
所長という権力・立場を利用して暴力や冤罪は当たり前に行う外道。

悪声と横暴の限りを尽くす鷹栖の挑発に乗って遊星はデュエルに臨む。
この時の遊星はデッキを没収されたために、収容されたサテライトたちの思いがこもったカードを束にして立ち向かうが
鷹栖はそれを「クズのカード」と冷淡にあしらい、デッキ破壊という形で風刺する。
これだけでは飽き足らず「ダメージを受けるたびに、ダメージに応じた強さの電流をデュエルディスクに流す」と言っておきながら
遊星にだけ電流を浴びせ、自分のデュエルディスクには電流が流れないよう細工を施し遊星をあざ笑っていた。

そんな鷹栖を待ち受けていたのは数多くのブーメランだった。


貴様もクズどもの仲間か?同じような目をしやがって
イラつくんだよぉ!追記修正しやがれ!

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最終更新:2024年11月22日 18:14

*1 その証拠に当時のレベル4チューナーは何らかの制約やデメリットを持っていることが当たり前だった。

*2 一応、当時はブリューナクも使用できたが、流通枚数が少なくシングル価格が高価なブリューナクの入手難易度は高かった。