皆様 【増補1.11版】
明けましておめでとうございます。
1月1日の能登半島地震から始まった2924年
能登半島地震 (2024年) - Wikipedia
(増補:1.6)
世界各地では、ガザ地区をはじめ、こどもたちが大変な目に遭っています。2025年こそ、イスラエルやウクライナ、世界各地の戦争の即時停戦、侵略軍撤退が実現されることを祈ります。
www.unicef.or.jp
日本では、日ごろの発言から国民の相当数の期待を受けて、石破さんが首相になったのですが、「変節」とみられる変貌は残念でした。権力にしがみつくための振る舞いでしょうか。恐ろしいことです。せめて、防災庁を早く設け、地方創生の実を結ばせることでリベンジしてほしいものです。
お正月のTVで、読書好きとされる石破さんの愛読書として寺島実郎氏の『21世紀未来圏 日本再生の構造 全体知と時代認識』が紹介されておりました。私は寺島氏のの主張は理解していないが、Copilot(個人用AIアシスタント)によると「寺島実郎氏は、日本の政治学者であり、特に政治思想や政治制度に関する研究で知られています。彼の思想は、主に以下のようなポイントに集約されます:
・民主主義の重要性:寺島氏は、民主主義が政治の基盤であり、社会の公正性を保つために不可欠であると強調しています。
・政治参加の促進:彼は、市民が政治に積極的に参加することが重要であり、政治参加の機会を増やすための制度や方法を提案しています。
・政治教育の重要性:寺島氏は、政治教育が市民の政治意識を高め、より良い政治参加者を育成するために必要であると考えています。
・政治改革の必要性:彼は、現行の政治制度には改善の余地があり、より透明性のある政治や効率的な政府運営を目指すべきだと主張しています。
寺島実郎氏の思想は、現代の政治問題に対する深い洞察と具体的な解決策を提供しており、多くの学者や政治家に影響を与えています。」とのことです。
現在の石破さんのイメージとずいぶん異なるが、もし、そうであれば(全面一致とは言えないまでも)、「石破さんらしさ」を取り戻してほしい気もします。
『週間現代 1.11-18号』によると、国民の声を聴きながら「楽しい日本」を目指す趣旨とのこと。ぜひ、やっていただきたい。
mainichi.jp
dmagazine.docomo.ne.jp
ja.wikipedia.org
news.yahoo.co.jp
diamond.jp
2024年は重大ニュースの連続と感じました。
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個人的にもっとも喜ばしかったことは、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)にノーベル平和賞が授与されたことです。田中熙巳代表委員
言「日本政府が私たちの声に十分に耳を傾けているかと言えばそうではなく、日米同盟の中で核兵器禁止条約にすら署名も批准もしないという態度を持ち続けている。核戦争被害国と言っている日本が先頭に立たないといけないので、帰国後、政府に対してまず核兵器禁止条約を固めて、最終的には速やかに核兵器をなくすまで指導性を発揮するよう要請したい」に日本政府は耳を傾けるべきです。
www.nikkei.com
東京、埼玉、神奈川、千葉、栃木などで「闇バイト」による強盗事件が相次ぎ、バールなどを持ってドアや窓を破壊して侵入、あるいは、配達員や訪問販売を装って侵入するケースなどが横行した。恐ろしいのはお年寄りを殺すような残虐性を持つようになったことだ。トップが捕まらない限りさらに周辺に波及する可能性がある。日本人は日ごろの警戒心による対策や武術感を取り戻すべきと思う。
youtu.be
また、 北九州市小倉南区のファストフード店で昨年12月、中3男女が男に殺傷された痛ましい事件など、刃物による殺傷が多くなった。日本人のほとんどはいつもスマホを見ていて、無防備すぎると思う。
youtu.be
12月29日、韓国の務安(ムアン)空港で、大手のチェジュ航空の旅客機が着陸に失敗し、乗員乗客181人のうち179人が死亡した凄惨な事件は、複数の原因の連鎖かもしれないが、少なくとも胴体着陸自体は映像では成功したかに見えるのに、コンクリートの壁・土手が存在したため機体が破壊され、凄惨な事故になったと思える。
世界中の空港を直ちに点検し、旅客機のオーバーランなど、万一に備えて十分な距離をとって機体により破壊しうる程度の施設に早急に改築すべきであろう。
www3.nhk.or.jp
現在、庶民が最も苦しんでいるのは物価の高騰。政府の補助金縮小に伴うガソリン、石油の値上がりは生活に大打撃を与えている。自民党を含め各政党が「103万円の壁」の引き上げ論議に集中して、目の前の問題解決の有効策を最優先にしていないのは、真におかしいことである。
www3.nhk.or.jp
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◎2024年に最も感銘を受けた本
故松岡正剛氏と田中優子氏による『昭和問答』(岩波新書)
(以下、Amazonの紹介記事から)
1 戦争が準備されていた
「民権運動と国民が戦争を煽った」など
2 二つの戦争
「日本軍に欠けていたもの」「フィードバックなき戦争」など
3 占領日本が失ったもの
「原爆の資料館に足りないもの」「占領政策の転換と反共の砦」「三島由紀夫が抱えそこねた昭和」など
「テレビも給食もアメリカさん」「七〇年安保の行方と万博」「不確定性の科学に学ぶ」「日本文化は閃光の」など
5 本を通して昭和を読む(※表示した本は私の任意)
「昭和を知るための本」「雑誌も本も読んでいた」
「同時代の体験を読む」
「日本のナショナリティを読むための本」「日本の科学者たちの思索と情緒」
「言葉の場所としての共同体」「石牟礼道子の言葉」
「昭和は「祈り」と「憧れ」を失った」
「言葉の場所としての共同30「梁石日が描いたもの」「昭和は「祈り」と「憧れ」を失った」6 昭和に欠かせない見解
「昭和の闇を読み解く」「日本の古層を再生した折口」「コミューンをめざしたウーマンリブ」など 「島田雅彦の自由について」「全知全能の神と天皇」「「虚に居て実をおこなふべし」」など 「「いないいない・ばあ」でいく」 「「世界たち」のために対話をする」など あとがき1 ともにとびらをあけてきた(田中優子)田中優子 - Wikipedia
あとがき2 ゴジラが上陸するまで(松岡正剛)
1000ya.isis.ne.jp
松岡正剛 - Wikipedia
www3.nhk.or.jp
青土社 ||ユリイカ:ユリイカ2024年11月号 特集=松岡正剛
ユリイカ2024年11月号 特集=松岡正剛――1944-2024
戦後80年
2025年は戦後80年。『昭和問答』でも、語られたことだが、「新しい戦前」の気配をじわじわと感じている。このことをもっと議論しても良いのではないか。国会でも。「台湾有事」「北朝鮮のウクライナ侵略戦争派兵」、さらに中国・ロシア・北朝鮮に対抗するトランプ次期大統領の強引な戦略こそが、その軍事体制にしっかり組み込まれた日本を戦争に巻き込む可能性を大きく増しつつあると感じる。
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「なぜ日本は太平洋戦争を始め、敗戦に至ったのか。なぜ「玉砕」「特攻」といった無謀な作戦で多くの人命を失ってしまったのか?――
著者が昭和史の研究に携わるようになったのは、こうした謎を解明したいとの強い動機からであった。今まで5000人近くの昭和史関係者にインタビューを重ねてきたのは、それはこの根源的な問いに対する答えを探す旅でもあった。そして、敗戦に至る道筋を調べれば調べるほど、昭和だけでなく、明治維新以降の歴史をもう一度つぶさに検証しなおす作業に迫られることになった。その結果、著者は「地下水脈」という歴史観にたどり着く。
近代日本の始まりである明治の初期に遡ろう。徳川幕府が倒れて明治新政府が誕生したものの、新政府内の指導者には、日本が進むべき「国家ビジョン」が明確にあったわけではない。明治22年に大日本帝国憲法ができるまでのほぼ20年間は、「日本という国をこれからどのように作り変えていくか?」をめぐって、さまざまな勢力の〝主導権争い〟がおこなわれた時期だった。著者はこの間に、次の5つの国家像が模索されたと考えている。
1欧米列強にならう帝国主義国家
2道義や倫理を尊ぶ帝国主義的道徳国家
3自由民権を軸にした民権国家
4アメリカにならう連邦制国家
5攘夷を貫く小日本国家
実際の歴史では、日本は1を歩み、すべてが軍事に収斂していくことになる。その結末が、昭和の悲惨な敗戦であった。
では、残る2~5の国家像は、そのまま消えてしまったのか? そうではない。4つのそれぞれの思想やビジョンは、いったん日本社会の地下に潜りながら、いまも脈々と流れ続けている。そして歴史の重要なターニングポイントを迎えるたびに、噴出してくるのである。
「地下水脈」という歴史観でとらえれば、現在の日本の窮状――経済の迷走も、終身雇用サラリーマン社会が変わらないのも、政治がダメなのも、エリート教育がダメなのも、150年以上繰り返されてきたことがわかってくる。本書は、「地下水脈」をあらためて見つめることで、日本の近現代史を再検証する。」
筆者が関心を持つ、「歴史文化遺産」の分野では、仙台市・郡山遺跡の発掘調査が行われ、見学会が実施されました。
資料によると「石組溝跡の底面、側壁の様相は、現在の奈良県地方で藤原京や平城京よりも古い、当時の天皇が居住し、政治を行った「飛鳥京跡」(飛鳥宮Ⅲ期遺構660~694年ころ)の中心部である内郭や、その周囲で発見
されている石組溝跡と極めて類似しています。
方四町Ⅱ期官衙の政庁域において石組池、石敷き広場、石組溝など、飛鳥地方の宮殿内の様相と同じ 遺構が検出され、地方の支配のあり方の一端が明らかとなりました。」
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「多賀城南門復元」完成に続く、「多賀城政庁復元」構想は、宮城県における年頭のビックニュースですが、それよりも古い役所跡である郡山遺跡の整備は連携するように推進してほしいところです。
【独自】「多賀城政庁」宮城県が復元へ 最も威容を誇った8世紀後半の姿で 工事期間は最長20年、25年度に協議本格化
— 河北新報オンライン (@kahoku_shimpo) 2024年12月31日
記事はこちら👇https://t.co/UhvQRA8KxF
www.city.sendai.jp
+綱渡鳥さん
note.com
本ブログで取り上げた石巻市鹿又の永仁の大型板碑など4基集中部は、文化財に相当しながら登録・指定されないまま、移転されるようです。この問題に文化財と同等として、ご尽力された関係者の皆様に敬意を表します。板碑、特に鎌倉時代の大型板碑を核とする板碑群は、武士団の供養所・墓所の性格を持ち、蔵骨器や火葬骨の埋納、それに関わる施設を持つことが多いので、発掘調査に基づく解明と「現地保存」が本来の道筋と考えております。
tentijin8.hatenablog.com
考古学関係では、日本考古学古墳時代研究のホープである松木武彦さんがお亡くなりになったことがショックであった。実際にお話もして、明るく人柄の良い方であり、仕事ざかりの時にとても残念である。初めて読んだ『列島創世記』(小学館)を描いた力量に感服いたしておりました。ご冥福を祈る。
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www.rekihaku.ac.jp
終わりに
忘れられた石造物を「歴史文化遺産」として調査・保護・活用を
◎論文:横田竜巳氏「宮城県の子安観音塔について」『宮城考古学 第26号』宮城県考古学会 2024
宮城県の子安観音石像についての初の考古学論文であり、近世石仏研究の蓄積と進展を告げる画期的な論文です。
おすすめ 『北総の子安さま 里の慈母像を追って』
「はじめに 里の慈母像「子安さま」を追って
里道をたどってムラの中へと歩いていくと、路傍や産土の神社やお寺の境内で、子を抱いた母の姿の石仏によく出会います。
ムラの女性たちの集まりである女人講や子安講が建てた子安塔で、「子安大明神」や「子安観音」というこのお方の名が記されていることもあります。
神か仏かの区別が定かではありませんが、これらの石塔や石祠を地元では「子安さま」と呼んでいるようです。
女神様あるいは観音様が、豊かな胸をあらわにして無邪気な赤子に乳を与え、優しく微笑む姿は、惜しみない慈愛のかたちをもって、村の女性たちの祈りと願いを一心に受け止めてきたことでしょう。
お地蔵さまや庚申塔の青面金剛さまの石仏と違って、仏像としてのきまり事はなく、石工さんの独創的な技を競い合うような自由なスタイルも魅力です。
紀年銘を見ると、江戸中期から現代までさまざまで、中には今も連綿と建て続けられている地区もあります。」(「はじめに」より)
主な目次
はじめに 里の慈母像「子安さま」を追って
「北総の子安さま」写真集
写真集の子安像塔一覧表
解説 北総の子安像塔成立の謎を解く
www.book61.co.jp
sawarabituusin.cocolog-nifty.com