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食が進む 少し変わったそうめんつゆ、ベスト10

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NIKKEI STYLE

暑くなってくると、そうめんが食卓に上る回数も増えてくる。「また、そうめん」の声が出る前に、手軽な「変わり種そうめんつゆ」で新しい味を発見してみてはいかがだろう。スーパーに並ぶ具入りで食べ応えのある商品を日経POS情報を基に選び、専門家に試食してもらった。

1位 食べる麺つゆ きのこおろしつゆ(イチビキ) 460ポイント

香りと食感がアクセント

 1772年に創業した名古屋市の味噌、たまりしょうゆの醸造メーカーが提供するキノコいっぱいの和風つゆ。ナメコ、シイタケ、マイタケなど5種類のキノコに大根おろしが入っている。「大根おろしのさっぱり感とだしがよくきいている。キノコの香りもよく、しゃきしゃきとした食感がアクセント」(サリーさん)、「和食らしい味わい」(後藤加寿子さん)
 もとはうどん向けに開発された商品というが、そばやそうめん、スパゲティにも合う。写真のようにシソなどを加えると色味もよくなり、食欲をそそる一皿になりそうだ。(1)187円(2)冷、温(3)www.otsuya.jp
 おすすめ オクラ、キュウリ、シソなどと一緒に
2位 麻辣麺の素(中村屋) 440ポイント

大人好みのしびれる辛さ

 トウバンジャンやサンショウのしびれる辛さと香りをきかせた中華風の麺の素。中華まんやインドカレーで知られる中村屋が昨年発売した。運営するレストランのシェフが開発した商品で、たっぷりのひき肉に刻んだタケノコが入り、食べ応えがある。そうめんの水分をしっかり切ってからめるとよりおいしい。
 「サンショウの香りが大人好み。夏野菜をたっぷり添えてもおいしそう」(浅尾貴子さん)、「具だくさんでいろいろな食感があってよい」(徳丸美沙さん)。温泉卵やナッツ、ネギ、レタスなどを合わせても。中華麺やうどんなどほかの麺とも相性がよく、「本格的な中華風味がそうめんには斬新な組み合わせ」(田中嘉織さん)だ。(1)175円(2)常、温(3)0120・370・293
 おすすめ キュウリやトマト、ナッツ類、温泉卵を添えて
3位 ぶっかけ具入りつゆ 豆乳坦々(ヤマキ) 420ポイント

まろやかな辛さ

 練りゴマのコクやサンショウのピリッとした辛さといった担々麺特有のおいしさを生かしつつ、鍋つゆでも人気の豆乳を加えて、まろやかでさっぱりした後味にした。そうめん専用に開発したつゆ。
 白髪ネギのほか、豚肉の冷しゃぶなどを合わせれば夕食の1品にも。「辛さがシンプルな麺にあう。食が進む」(安藤剛久さん)(1)175円(2)冷(3)0120・552・226(平日)
 おすすめ チンゲンサイ、豆腐、ゆで卵などをのせて
4位 サラダめん イタリアンつゆ(カゴメ) 390ポイント

完熟トマトの酸味

 6種類の魚介を使った特製ダシをベースにざく切りにした完熟トマトを1パックに3個分加えた。「酸味がよく合う」(島本美由紀さん)。コーヒーフレッシュを加えるのがメーカーお薦めの"ちょい足し"技。(1)174円(2)常、冷(3)0120・401・831
 おすすめ バジル、ツナ、生クリーム、粉チーズなどと
5位 まんぷくそうめんつゆ 焼き肉風しょうゆ(永谷園) 370ポイント

食べ盛りの子どもに

 焼き肉のたれを思わせるそうめん専用のつゆ。鶏肉とゴマが入り、「うまみと辛みのバランスがよい」(ソーメン二郎さん)、「大人から子どもまで食べられそう」(草深由有子さん)(1)179円(2)常、冷(3)0120・919・454(平日)
 おすすめ トマト、キュウリ、ノリ、ラー油などと
6位 サラダめん サラダ涼麺つゆ(カゴメ) 350ポイント

野菜たっぷり

 ズッキーニやパプリカ、すり下ろしタマネギなどが入り、生野菜に換算すると1パックに220グラムの野菜を使っている。「食べ応えがあるがツナなどをトッピングしてもよさそう」(草深さん)(1)175円(2)常、冷
7位 カリー麺の素(中村屋) 315ポイント

スパイスを独自ブレンド

 つけ汁ではなく、麺にからませるタイプ。複数のスパイスを独自にブレンドしたカリー粉はその香りと味わい深さが舌を刺激する。「甘さと辛さが細い麺とちょうど合う感じ」(徳丸さん)(1)193円(2)常、温
8位 まんぷくそうめんつゆ こく旨カレー(永谷園)
かつおだしベースのカレーに鶏肉とタマネギを入れた。「スパイシーな香りと甘み、うまみ、ほのかな酸味でバランスがよい。麺とのからみもいい」(サリーさん)(1)178円(2)常、冷
9位 そうめんdeパスタ えびトマトクリーム(キッコーマン)
 トマトクリームをベースにしたそうめん専用のつゆはコクはあるが後味はさっぱり。「家庭では出しにくい味。トマトやエビ、アボカド、生ウニをトッピングしてもよさそう」(浅尾さん)(1)185円(2)冷(3)0120・120・358(平日)
10位 かけうま麺用ソース 梅しそ麺の素(丸美屋食品工業)
 ほぐした鶏肉、梅、カツオ節やシソなどをとろみのあるあんでまとめた。「そうめんにからませやすい」(滝村雅晴さん)。水菜やトマトを添えればサラダ感覚で食べられる。そばにも合う。(1)190円(2)冷、常、温(3)0120・038・258(平日)

 表の見方 数字は選者の評価を点数にした。商品名、メーカー名。(1)日経POS情報の7月21~27日の平均価格(消費税抜き)(2)食べる時の適温(3)インターネット通販URLまたは連絡先電話番号(年末年始など休みあり。記事中のリンクは掲載時のものです)。トッピングおすすめ例はメーカーや選者に聞いた。目安容量は3位が2人用、その他は2~3人用。写真は島本美由紀さんが生野菜などを足して盛り付けた。パッケージ写真は各社提供

夏の食卓、定番に新風

麺つゆを除いた「その他めん用つゆ」の分野の商品を候補にしたところ、ランキング上位には和風味からカレー風味、トマトベースのソース、肉味噌風など様々なものが並んだ。

そうめんにこうした変わり種は邪道だと感じる人もいるかもしれないが、「近年、こうした商品が急激に増えている」(ソーメン二郎さん)。永谷園が今年新たに参入したほか、他社も味の幅を広げ、商品を拡充している。

メーカーが訴求するのが熱がこもりやすいキッチンでの調理時間を短くできる点。「封を切ってかけるだけ」と、常温でおいしく食べられる商品が多い。

肝心のそうめんをおいしく食べるコツは、「めんをゆでた後、油分や塩分をしっかり洗い流して、冷やしてしめること」(田中嘉織さん)。つるりとしたのどごしのよさを楽しむなら、濃厚な絡めるソースよりつゆタイプを選ぼう。油分のあるタイプは水切りをしっかりするのがおすすめ。マンネリを脱し、バラエティー豊かなそうめんの味を楽しんでみたい。

  ◇  ◇  ◇  

 調査の方法 全国のスーパー約400店の販売データを集めた日経POS情報(6月)の「その他めん用つゆ」の販売実績を基に各メーカー2種類までに限り25品目を選出。料理研究家ら10人に弊社社員食堂で提供するそうめんで実際に試食して順位付けしてもらい、編集部で集計した。選者は次の通り(敬称略、五十音順)

 浅尾貴子(女子栄養大学助教)▽安藤剛久(全国乾麺協同組合連合会専務理事)▽草深由有子(クックパッド副編集長)▽後藤加寿子(料理研究家)▽サリー(科学する料理研究家)▽島本美由紀(料理研究家)▽ソーメン二郎(そうめん研究家)▽滝村雅晴(パパ料理研究家)▽田中嘉織(阿波や壱兆リーダー)▽徳丸美沙(スタジオ食管理栄養士)

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