リウマチ発症のタンパク質発見 阪大など、治療薬に期待
関節リウマチなどの自己免疫疾患を起こす物質の過剰生産に関与するタンパク質を、大阪大や京都大などのチームが発見し、13日付の米科学アカデミー紀要電子版に発表した。チームの岸本忠三大阪大教授は「安価な治療薬の開発につながる可能性がある」と話している。
自己免疫疾患の患者の血液中ではインターロイキン6(IL6)という物質が著しく増えている。
チームは、タンパク質「Arid5a」が、細胞内でIL6を作るのに必要なメッセンジャーRNA(mRNA)と結合し、mRNAが分解されないようにしていることを突き止めた。Arid5aが分解酵素の作用を阻害し、IL6が過剰に作られる異常が起きていた。
マウスの実験でArid5aを働かなくすると、IL6の生産を促す毒素を投与しても、IL6の量は普通のマウスより少なくなった。〔共同〕