ポーチ
ぽーち
ポーチとは、玄関前の屋根がついたスペースを指します。
ポーチとは、玄関の前にある庇が突き出た空間をいいます。建物の入口にある
屋根付きのスペースで、車寄せの部分です。
ポーチには、玄関ドア前の小スペースから、支
柱を施したもの、上下2層の荘厳なものまで、形態もスケールも多様です。ポーチは建物の
ファサードを構成する重要な部分で、風雨や日差しから守るとともに、その意匠によって建物に威容や個性をもたらします。
最近は、マンションにも玄関ポーチを設ける例があります。共用廊下から玄関の間に
門扉などを設けることで、独立性や戸建て感覚が生まれます。鉢植えを飾ったり、バギーなどを置く場所としても重宝されるようです。
ファサード
ファサードとは、建築物の正面デザインをいいます。フランス語のfaçadeが語源です。
建物の顔であり、建築物のステイタスを表現する上で非常に重要なものです。一般的には正面をいいますが、装飾を施すなど外観上大きなインパクトがある場合には、側面や背面を指すこともあります。
マンションなどのファサードはそのデザイン特性から、シック、ナチュラル、トラディショナル、カジュアル、モダンなどに分類されます。また、さまざまなデザインイメージが組み合わされたものもあります。建築物の個性を表現する最も重要な要素といえます。ファサードには地域や時代によって特徴も見られます。個性化と同時に、周辺環境との調和もファサードの大切な視点です。
柱
柱とは、建物の軸組みで、土台に対して垂直に立てて、屋根や床の荷重を土台や基礎に伝えるものです。木造軸組工法やラーメン構造では、梁などとともに建物を支える最も重要な部材です。
柱の太さは、柱の位置や部屋の大きさ、支える重さによって決めます。木造2階建て以上の場合には、土台から軒まで通った継ぎ目のない「通し柱」が建物の四隅に使われます。「通し柱」は、上下階を構造的に一体化させて耐震性を高めるために重要なものです。各階ごとに梁や胴差しなどで区切られた柱を、「管柱(くだばしら)」といいます。「管柱」も各階の荷重を受ける構造体です。このほか、柱と柱の間に壁の補強のために入れる柱を「間柱(まばしら)」と呼びます。また、壁に取り付けた装飾用の柱を「付け柱」といいます。
門扉
門扉とは、正面出入口として門に設けられた扉です。建物の外観イメージを左右するもので、セキュリティ面でも重要な役割を果たします。
門扉は、建物と外部のつながり方によって、クローズタイプから、セミクローズ、オープンタイプと、堅牢さや柔らかさなどデザインが異なります。セキュリティやプライバシーを重視する場合にはクローズなイメージになり、街並みとの調和を重視する場合にはオープンなデザインとなります。
門扉の種類には、両開き、片開き、親子タイプがあり、設置スペースに合わせて選びます。
門扉の素材には、錆や腐食に強いアルミ形材が最もよく使用されます。ほかには、アルミ鋳物、アイアン(鉄)、木製、樹脂製、ステンレスなどがあります。デザインでは、格子系、スリット系、目隠し系、装飾系、パネル系などがあります。
門扉の選択には、外まわり全体との調和やセキュリティ機能などを考慮して検討することが大切です。
屋根
屋根とは、風雨や日射から建物を守るために、建築物を覆うように設けられた構造物です。気候や風土によって特徴があり、形状や屋根材の種類もさまざまです。
屋根の形状および屋根材を決めるうえで、基本として求められるのが、耐震性、防水性、防火性、耐久性、断熱性などです。特に木造住宅の場合には、屋根材の重量によって、耐震性を確保するために構造上、壁の量を増やす必要などもあります。また、素材によって雨漏りを起こさないための屋根の勾配も規定されます。
屋根の形状には、切妻(きりづま)、寄棟(よせむね)、陸屋根(りくやね)、片流れ(かたながれ)、入母屋(いりもや)、方形(ほうぎょう)、鋸屋根(のこぎりやね)、バタフライなどがあります。
屋根材には、瓦などの粘土系、セメントなどを加工した化粧スレート、石を板状にした天然スレート、金属系のガルバリウム鋼板、銅板などがあります。