現代の小学生の学力は江戸時代の子供以下 240
学力 部門より
今年4月に行われた全国学力・学習状況調査の結果を踏まえた指導の改善・充実に向けた説明会が8月22日に開催されたが、これを受けて島根県知事が定例会見において「江戸時代の寺子屋よりも結果が出せていない」と発言して物議を醸している。
具体的には、小学校算数の「いす4きゃくの重さをはかると、7kgでした。このいす48きゃくの重さは、何kgですか。」という問題の正答率が全国で55.5%(島根県は48.7%)であったことを憤っての発言であり、(意味がイマイチわからないのだが)「仕組みがおかしい。仕組みを作っている文部科学省の責任だ」と続けた。
参考までに記しておくと、この問題を解くのに必要な知識レベルは小学5年生相当だが、テストを受けたのは小学6年生。
このような低い正答率となった原因については、「算数の知識が身についていない」という誰もが思いつくもの以外に、「そもそも質問文の意味が理解できなったのでは」という意見が多くみられる。つまり「きゃく(脚)」がイスの助数詞であることがわからなかったので「48÷4✕7」という式が導き出せなかったのでは、というのである。
計算ができないのではなく、何を問われているか理解できない子が激増していることは、新井紀子氏が『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』で指摘して以降、学校・塾関係者の間で賛同する意見が相次いでいるが、この学力テストの結果も新たな一例といえるのかもしれない。