「オープン戦、楽天0-2広島」(2日、倉敷マスカットスタジアム) 広島・新井貴浩監督(48)が2日、倉敷での楽天とのオープン戦後に、坂倉将吾捕手(26)の「右手中指末節骨骨折」を発表した。春季キャンプ最終日の2月26日に痛め、この日の朝に…
「オープン戦、楽天0-2広島」(2日、倉敷マスカットスタジアム)
広島・新井貴浩監督(48)が2日、倉敷での楽天とのオープン戦後に、坂倉将吾捕手(26)の「右手中指末節骨骨折」を発表した。春季キャンプ最終日の2月26日に痛め、この日の朝に広島市内で検査を受けた。復帰まで2カ月かかる見通しのため、開幕1軍は絶望。正捕手不在で3月28日の開幕戦・阪神戦(マツダ)を迎える緊急事態に見舞われた。
開幕まで1カ月を切った中、新井カープに激震が走った。試合後、報道陣に対応した新井監督は坂倉について「開幕は間に合わない。早くても今から2カ月ぐらいはかかるかな、という感じ」と明かした。チームは28日に控える阪神との開幕戦を、正捕手不在で戦うことを余儀なくされた。
坂倉は2月26日のキャンプ最終日のノック中に、右手中指を痛めたという。この日の朝に帰広し、試合前練習には姿を見せなかった。そして広島市内の病院で検査を受け「右手中指末節骨骨折」と診断された。
1日の楽天戦には「5番・捕手」で先発出場。2打数無安打で六回の守備から退いていた。新井監督は「本人は痛いけどできる、みたいな感じでやっていたみたいなんだけど。腫れがなかなか引かないから、一度検査してみようということになって。そしたら、そういう感じ(骨折)だったので」と経緯を語った。
右肘手術明けで臨んだ春季キャンプでは、一部別メニューながら順調な回復ぶりを見せていた。ブルペンでは投手陣と積極的に意思疎通を図り、捕手としてシーズンへの準備を着々と進めていた。今年初実戦となった2月23日のオープン戦・巨人戦(那覇)では「5番・捕手」で先発出場。四回先頭で西舘から右中間へ二塁打を放つなど、存在感を示していた。
キャンプ終盤に実施したデイリースポーツのインタビューでは、今季に懸ける思いを告白。昨季9月の大失速も振り返りつつ「やっぱり勝つことが一番。本当に日々勉強かなという点においては、去年の9月も踏まえて、考えることだけはやめたくない」と女房役としての自覚を強めていた。昨季は121試合の出場で打率・279、12本塁打で44打点。今季も守りはもちろん、攻撃でも中軸を担う役割が期待されていただけに、戦線離脱は攻守において大きな痛手になる。
チームは春季キャンプで日南、沖縄を拠点に打撃特化の猛練習。若手はアピールを続けており、開幕1軍を巡る競争はさらに激化していた。チームとして順調な足取りでシーズンに向かっていたところで生じた、主力のアクシデント。新井監督は「もちろん痛いよね」と率直な思いを明かしつつ「みんなでカバーしていきたい」と前を向いた。正捕手不在の緊急事態を、全員で乗り越えていく。