例えば、昨今インターネットの発達により、音楽や映画、ゲームなどがサーバーから配信され、ユーザーはクレジットカードなどの電子決済でそれらを楽しむことができますよね。それにともなって、セルやレンタルのCD・DVDショップが減っていて、いずれは無くなってしまうかもしれません。
そこで、過去、時代の趨勢によって廃れてしまったビジネスの実例を教えてください。
できれば媒体の形が変わってしまった(上の例だとCD・DVD→ネット)ことによるものであれば好ましいです。
産業・商業は問いませんが、近代以降のものでお願いします。
時代背景や衰退の詳細、その事業者が衰退に対し講じた策などもあればお願いします。詳細を書いていただいた方には、高ポイント差し上げます。
1982年、パイオニアがハードを、東映がソフトを供給する形で発売を開始。
翌年にはVHDの形で、日本ビクター、第一興商などが続々と参入。1984年には日活がポルノバージョンを発売しました。
ちょうどカラオケボックスの興隆期に重なり、「絵の出るカラオケ」が大ブームになりました。
ところが1992年に通信カラオケが登場し、急速に衰退していきます。
純然たる移動手段としての北米航路や欧州航路、大西洋航路などの長距離外航客船
飛行機の発展により綺麗さっぱり消えてなくなりました
かつて英国のフラッグ・キャリアとして100隻近い船を七つの海狭しと駆け巡らせていたキュナード・ライン社も時代の流れには逆らえず、コンテナ船やタンカーなどにも手を出してみるも上手くはいかず、現在では米国資本の傘下に収まり3隻のクルーズ客船を運用して細々と生きながらえてる
日本のフラッグ・キャリア日本郵船は1960年に客船事業から撤退
もともと客船専門ではなかったこともあり貨物に特化することで命脈を保つ
クルーズ客船飛鳥の就航により同社が再び客船を保有するようになるには30年ほどの時間が必要だった
貨物事業に転業できなかった理由が気になりますね。調べてみたいと思います。
下で夜行列車とお答えになっている方もいらっしゃいますが、時間のかかる旅というのは、付加価値を付けなければ今後生き残っていけない時代なのでしょうね。
銀塩写真。つまり光学式フィルムカメラ。
一般の人の需要はほぼデジカメに移行してしまい、趣味性の高い一部製品と使い捨てフィルムカメラが残るだけになってしまいました。
フィルムメーカー各社は元々化学系分野に強かったことを活かし、例えば富士フィルムがヘルスケア領域などに進出など多角化による生き残りを狙っています。
一方、特に「現像がいらない」という点でもろにデジカメの影響をうけたポラロイドは経営破綻しています。
ポラロイドの惨状は目を覆うものがありますね…
デジタル版ポラロイドも作っているようですが、そもそも何のために紙焼きにするのかを考えると、ポラロイドが運営する写真共有サイト、なんてものも見てみたい気がします。
なお、質問条件を少し変更しました。
コメント欄に追記しておりますので、ご覧ください。
1つは、夜行列車ですね。
今は新幹線や飛行機であっという間に目的地に着きますし、夜行列車の運行は激減しています。
寝台特急なども移動を目的にするものはほとんどなくなり、(大阪~新潟間の「きたぐに」くらい)
他の交通手段との差別化を図るために企画された、豪華な客車で旅するようなものだけが残っています。
あと、鉄道でもう一つ気がついたのは、駅の弁当売りですね。
近年の列車は高速化に伴って窓が開かなくなったことや、車内販売が充実したことで、
駅に停車中の列車の窓から弁当を売る売り子は全く見なくなりました。
駄菓子屋も見なくなりました。
コンビニの登場のせいでしょう。
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以下、書き直しました。
「株式会社ナガオカ」
レコード針のメーカー。CDの登場により業績不振に陥り、倒産。
下記ページの「旧・株式会社ナガオカ」項を参照。
きたぐには寝台特急ではないですね
変わったところでは東武に尾瀬夜行というのも生き残ってます
最近は車内販売すら少なくなってしまい、駅で買って乗り込む、というのが一般的なようです。
私は東京駅の大丸でデパ地下惣菜を肴に、新幹線の中で酒を飲むのがささやかな楽しみになりました。
なお、質問条件変更につき、コメント欄に追記しました。ご覧下さい。
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追記ありがとうございます
まさにこういうようなケースを求めていました
当該wikipediaのページは、ぎりぎりまで倒産回避を模索していたことがありありと描かれていてよいですね
家庭用オーディオ機器メーカーも、ご質問の趣旨に合いますでしょうか?
かつては、オーディオが男の趣味の一角を占めていましたが、PCやデジタル・ポータブル・プレイヤーの普及に押されたのか、従来のメーカー(特に高級機のメーカー。アイワ、オンキョー、ケンウッド、サンスイ、ティアック、アカイ、デンオン、日本マランツなど)は、大幅に事業規模を縮小していると思われます。
リターナブル瓶
要するにビール瓶とかの預託金と瓶の回収制度ですね。
ビール瓶は現在でも実施されていますが、ジュース等の清涼飲料水はペットボトルが主流になって、昔みたいに小学生が空き瓶集めてお店にもって行く小遣い稼ぎとかが出来なくなってしまいました。
なるほど、これは知りませんでした。
お小遣い稼ぎといっても、本来その飲料を飲み干した消費者の権利を子供にやっている、というような考え方でしょうかね
ネットやデジタル化のケースはみなさんたくさんお答えいただいてますが、こういう消費者に密接したケースはありがたいです。
引き続き、このようなケースもありましたらよろしくお願いします。
では、条件変更にあわせて。
http://d.hatena.ne.jp/affiliate_with/20090526/1243306933
http://002tousan.seesaa.net/article/120282668.html
中島精管工業(株) というところは、テレビなどのブラウン管に使われる部品では、
世界シェア 33% というところまで行ったらしいのですが、
ブラウン管TV が無くなっていく状況にうまく対応できず、
2009年には民事再生法適用の申請ということになったようです。
似た話として携帯電話のヒンジを専業で作っていたメーカーがスマホブームの影響で倒産したという話を聞きました。
専業というのは難しいですね。
・DPE専業の会社、下記は例
http://ja.wikipedia.org/wiki/55%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
デジカメ普及によるDPE利用減少のため、会社更生法の適用、会社分割などの苦難を経ています。
・コダック
最盛期に比べ時価総額が97%減少しています。こちらもデジカメ普及に対応できなかったため。
・DEC
ミニコンの成功により一世を風靡するも、Unix, PCサーバー化の波に対応できずCompaqに買収。
DPEはどこも厳しいですね。昔バイトしてたことがあったので、人ごととは思えない…
コダックの時価総額下げ幅は、きっと映画もノンフィルムで撮ることが多くなってきたことも関連してると思います。KRとか良いフィルムもあったのに、残念なことです。
DECは初めて聞きました。デジタル化やネットというよりも、コンピュータ業界の中で舵取りを誤った感じですね。
・エロ本専業出版社、下記は例
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8B%B1%E7%9F%A5%E5%87%BA%E7%89%88
デジタル化の波、またエロ画像のインターネット流出に対応しきれず破産
この場合は完全にネット流出ってのが大きいでしょうね。
媒体が変わっても利潤が得られるのなら後続媒体に乗り換えることもできたかもしれませんが…
いわゆる「ツェッペリン型飛行船」を作っていたドイツの会社
Luftschiffbau Zeppelin GmbH(ツェッペリン飛行船建造株式会社)。
1908年の飛行船事故から立ち上がる寄付金なども寄与して
1908年に設立。第2次対戦中にはV-2ロケット製造なども
手がける。しかし、ドイツ敗戦にともない1945年には消滅。
参照:(英語版)http://en.wikipedia.org/wiki/Luftschiffbau_Zeppelin#cite_note-5
飛行船は危険性や事故の評判も後押ししたのかもしれませんね… もっとも固定翼機のほうがスピードも速くいずれは追い越されていたのでしょうか…
映画ですね。
戦中、戦後は国民の娯楽として最大のものでしたが、テレビの普及によって地位確保のため「五者協定」という役者の囲い込みを行いました。
その後は東宝など現在の地位に納まりました。
……過去から現在を通じてやっていることは変わっていませんが、過去にネットが普及する前の大手マスコミクラスの影響を持っていましたが、テレビとネットの発明でこれほど衰退したというのは条件に合致すると思います。
私などは映画の黄金期を知りませんので今のマスコミレベルの影響力に匹敵した、というのがピンときません… そもそもそのマスコミレベルとやらも今はネットやソーシャルメディアに脅かされている今日ですので、ますますピンときません。
また「映画(邦画)は斜陽だ」と言われて久しいながらも、今でもコンスタントに新作が作られていますし、シネコンの建設も盛んですので「これほど衰退した」というのもまたピンとこないのです。せっかくお答えいただいたのに恐縮ですが、何か根拠となるデータなどもあればお示しいただけると幸いです。
商業映画の初期、無声映画だった時代の活動弁士です。
声が入る映画になってからは、ライブとして講談に転身する方や
新興メディアであるラジオやTVに活動の場を移しました。
もともと活動弁士として活躍していた方は映画登場前のメジャーな娯楽である落語や講談の素養があったので、一人で表現することを生かして活動の場を移したのではないかと思います。
映画の吹き替えやTVアニメーションの声優も元々は俳優の下積みで本業は俳優で、
副業として務めた方が主でした。
しかし、映画やアニメーションが産業として成長してくると、職業として確立されてきました。
しかしコンテンツ産業として成長していく中で、声優の社会認知度が高まるにつれて、声優志望者と専業者のバランスが崩れ、差別化・細分化が生じる様になりました。
昔は声優はキャラクター(吹き替えも含む)のイメージを壊さないようにと
一部の好事家の前にしか露出しなかったのですが、
昨今は差別化の一つとしてアイドル声優や俳優や有名芸人が広告として作用されるために声優に起用されるというかつてとは逆転した現象も当たり前になっています。
俳優志望が専業声優となりラジオ番組でキャラクター化されて声の世界からタレントとしてTVに登場した山寺宏一氏は声優という職業の紆余曲折を物語っているいるのではと思います。
#現在もTVアニメアンパンマンではチーズの声を演じておられます
今でこそ自由に聞くことのできる音楽ですが200年ほど前までは選ばれた人々しか自由に聞くことはできませんでした。
この音楽を始めて大衆に開放した機械がオルゴール。
中でもディスク・オルゴール、ディスクにピンを刻み記録するこのタイプは従来のシリンダーにピンを刻むタイプに比べ安価かつ曲の変更が簡単だったため広く普及した。
……といっても十分高価な機械なので限られた人しか買えない代物なのですが、楽器そろえて音楽家雇うこと考えれば遥かに安い、またホテルとかレストランとかでジュークボックス的に運用されてとかなので音楽の大衆化には一応貢献してる。
で、このディスク・オルゴールの大手メーカーがシンフォニオンとポリフォン、それとポリフォンから独立したレジーナの3社。
19世紀末頃のディスク・オルゴール最盛期にはこの3社で市場の9割を独占しとったそうだが、1910年代に3社とも仲良く倒産したそうな。
原因は音楽の大衆解放の真打、レコードに市場を奪われたせいです。
ディスク・オルゴール自体は今でもスイスあたりの時計屋が趣味人向けの超高級品を作ってるらしい、あとバブル期にデンオン(確か日本コロムビア名義だったはず)がアンティーク趣味者むけに作ってた、ディスクもいくつかのメーカーがまだ作ってるそうな。
まぁ完全に死に絶えた商品じゃないけど産業としては衰退しちゃってますね。
「かもじ」という人の髪の毛を使ったカツラ産業がありましたが、現在では化学繊維に代わられています。
wikipedia 髢(かもじ・髪文字)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%A2
かもじ産業で栄えた町についての解説
http://www.cf.city.hiroshima.jp/yano-k/town/kamoji/kamoji1.html
ありがとうございます。
レーザーカラオケは確かに衰退したのかもしれませんが、カラオケ自体は存続し、パイオニアも東映も通信カラオケに移行しているようなので、私の質問したかった主旨とは微妙にズレております。言葉足らずで申し訳ありません。
レーザーカラオケの衰退によって、割を食った事業者などがありましたら、是非教えてください。