WO2023067880A1

WO2023067880A1 - 詰替え容器用栓体及びこれを具備する詰替え容器

Info

Publication number: WO2023067880A1
Application number: PCT/JP2022/030814
Authority: WO
Inventors: 始旦森谷; 寛後藤; 厚井田
Original assignee: 花王株式会社
Priority date: 2021-10-21
Filing date: 2022-08-12
Publication date: 2023-04-27
Also published as: JPWO2023067880A1; CN117580773A; TW202319307A

Abstract

詰替え容器用栓体は、栓本体（１０）と、該栓本体の天面盤（１２）に開口形成された流出開口を流出方向内側から閉塞して、栓本体（１０）に着脱可能に装着される栓蓋２０とを含んで構成されている。栓本体（１０）は、流出筒１１と筒状外壁（１３）と装着筒（１５）とを備え、流出筒（１１）と筒状外壁（１３）との間隔部分において天面盤（１２）に開口形成された挿通口（１６）を備えている。栓蓋（２０）は、装着壁面部（２７）と閉塞板部（２３）と、該閉塞板部（２３）の周縁部分から立設する押込み凸部（２６）とを備えている。　押込み凸部（２６）を、流出筒（１１）と筒状外壁（１３）との間隔部分において挿通口（１６）を介して天面盤（１２）から流出方向Ｖ外側に突出させた状態で、栓蓋（２０）が栓本体（１０）に装着されている。

Description

詰替え容器用栓体及びこれを具備する詰替え容器

　本発明は、詰替え容器用栓体及びこれを具備する詰替え容器に関する。

　液体洗剤やシャンプー等は、容器に収容されて流通されていることが一般的である。環境負荷の低減の観点から、液体洗剤等の内容物を被詰替え容器に詰め替えるための詰替え容器が用いられている。この詰替え容器を用いることで、被詰替え容器を廃棄することがなくなり、該被詰替え容器の長期間の使用が可能になる。

　詰替え容器による内容物の詰替え操作は、該詰替え容器における内容物の流出口を備えた口首部と、被詰替え容器の口首部とを連通させて行われる。斯かる詰替え操作を容易にする観点から、本出願人は、先に、詰替え容器の詰替え流出口を覆って取り付けられる詰替え容器用栓体を提案している（例えば、特許文献１及び特許文献２）。
　特許文献１の詰替え容器用栓体は、流出筒と装着筒とを備えた栓本体、及び装着筒の内周面に密着する装着壁面部と閉塞板部と押込み凸部とを備えた栓蓋を具備し、該押込み凸部を、流出開口の開口周縁部から前記流出筒の径方向外側まで切欠き形成された挿通口を介して流出方向外側に突出させ、且つ前記押込み凸部の先端面の一部を、前記流出筒の外周面よりも径方向外側に配置した状態で、前記栓蓋が前記栓本体に装着されている。

　特許文献２の詰替え容器用栓体は、流出筒と筒状外壁と装着筒とを備えた栓本体、及び該装着筒の内周面に密着する装着壁面部と閉塞板部と押込み凸部とを備えた栓蓋を具備し、該押込み凸部を前記栓本体の天面板から流出方向外側に突出させ、且つ該押込み凸部の先端面の一部を、前記流出筒の外周面よりも径方向外側に配置することで、前記栓蓋が前記栓本体に装着されるものであり、前記押込み凸部が押し出された後の挿通口及び外気連通口を介して、詰替え時の空気置換が行われる。

特許第６１８３８４６号公報特許第６１８３８４７号公報

　本発明は、口首部を備える被詰替え容器に内容物を詰め替えるための、詰替え容器の詰替え流出口を覆って取り付けられる詰替え容器用栓体に関する。
　一実施形態において、前記詰替え容器用栓体は、前記詰替え流出口の開口周縁部分に接合固定される栓本体と、該栓本体の天面盤に開口形成された流出開口を流出方向内側から閉塞して、栓本体に着脱可能に装着される栓蓋とを含んで構成されていることが好ましい。
　一実施形態において、前記栓本体は、前記流出開口を囲んで前記天面盤から流出方向外側に突出する流出筒と、該流出筒と同心状に配置されると共に該流出筒を囲んで前記天面盤から流出方向外側に突出する、前記被詰替え容器の口首部の外径に対応する内径を備える筒状外壁と、前記流出筒と同心状に配置されると共に前記流出筒を囲んで前記天面盤から流出方向内側に突出する装着筒とを備えていることが好ましい。
　一実施形態において、前記栓本体は、前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分において前記天面盤に開口形成された挿通口を備えていることが好ましい。
　一実施形態において、前記栓蓋は、外周面が前記装着筒の内周面に密着する装着壁面部と、前記装着筒の中空断面形状と同様の平面形状を有する閉塞板部と、該閉塞板部の周縁部分から立設する押込み凸部とを備えていることが好ましい。
　一実施形態において、前記詰替え容器用栓体は、前記押込み凸部を、前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分において前記挿通口を介して前記天面盤から流出方向外側に突出させた状態で、前記栓蓋が前記栓本体に装着されていることが好ましい。

　また本発明は、口首部を備える被詰替え容器に内容物を詰め替えるための詰替え容器に関する。
　一実施形態において、前記詰替え容器は、詰替え流出口を覆って取り付けられる詰替え容器用栓体を具備しており、該詰替え容器用栓体は、前記詰替え流出口の開口周縁部分に接合固定される栓本体と、該栓本体の天面盤に開口形成された流出開口を流出方向内側から閉塞して、栓本体に着脱可能に装着される栓蓋とを含んで構成されていることが好ましい。
　一実施形態において、前記栓本体は、前記流出開口を囲んで前記天面盤から流出方向外側に突出する流出筒と、該流出筒と同心状に配置されると共に該流出筒を囲んで前記天面盤から流出方向外側に突出する、前記被詰替え容器の口首部の外径と略同様の内径を備える筒状外壁と、前記流出筒と同心状に配置されると共に前記流出筒を囲んで前記天面盤から流出方向内側に突出する装着筒とを備えていることが好ましい。
　一実施形態において、前記栓本体は、前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分において前記天面盤に開口形成された挿通口を備えていることが好ましい。
　一実施形態において、前記栓蓋は、外周面が前記装着筒の内周面に密着する装着壁面部と、前記装着筒の中空断面形状と同様の平面形状を有する閉塞板部と、該閉塞板部の周縁部分から立設する押込み凸部とを備えていることが好ましい。
　一実施形態において、前記詰替え容器用栓体は、前記押込み凸部を、前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分において前記挿通口を介して前記天面盤から流出方向外側に突出させた状態で、前記栓蓋が前記栓本体に装着されていることが好ましい。

図１は、本発明に係る詰替え容器の一実施形態を示す正面図である。図２は、図１の詰替え容器における口首部と、該口首部の流出口を覆って取り付けられる詰替え容器用栓体とを示す、流出方向に沿う断面図である。図３は、図２の詰替え容器用栓体を流出方向外側から視た斜視図である。図４は、図３の詰替え容器用栓体が具備する栓蓋を流出方向外側から視た斜視図である。図５は、図３の詰替え容器用栓体が具備する栓本体を流出方向外側から視た断面斜視図である。図６は、図３の詰替え容器用栓体が具備する栓本体を流出方向内側から視た断面斜視図である。図７は、図３の詰替え容器用栓体が具備する栓本体を流出方向内側から視た斜視図である。図８は、図１の詰替え容器を用いて、被詰替え容器に内容物を詰め替える詰替え操作を説明するための斜視図である。図９は、本発明に係る栓蓋の別の実施形態を示す図４相当図である。図１０は、本発明に係る詰替え容器用栓体の別の実施形態を示す図であって、図１０（ａ）は、該詰替え容器用栓体を具備する詰替え容器の口首部を示す断面図であり、図１０（ｂ）は、詰替え操作時における該口首部を示す断面図である。

発明の詳細な説明

　前述した詰替え操作では、詰替え容器の口首部を下方に向け、該詰替え容器を倒立状態にする。倒立状態で詰替える場合、一般的に、詰替え容器及び被詰替え容器の口首部どうしの位置を合わせるのに手間が掛かるとともに、詰替え容器及び被詰替え容器の双方を支えておく必要が生じて、内容物の効率的な詰替えが困難になる傾向にある。また、被詰替え容器の上方に倒立状態の詰替え容器を配して詰替えを行うと、通常、被詰替え容器及び詰替え容器の一方又は双方が倒れ易くなるので、それに起因して安定した内容物の充填が困難になる傾向にある。特許文献１及び２に記載の技術は、詰替え操作時に内容物を充填する際の効率性及び安定性に改善の余地があった。

　本発明は、詰替え操作時の内容物を効率的に且つ安定して充填するとともに、内容物の漏れを防止し得る、詰替え容器用栓体及びこれを具備する詰替え容器に関する。

　以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図１には、本発明の詰替え容器の一実施形態が示されている。本実施形態の詰替え容器５は、内部に化粧水、乳液等の内容物を収容しており、被詰替え容器に内容物を詰め替えるための詰替え容器である。

　本実施形態の詰替え容器５は、薄肉のボトル形状の容器であり、底部を有する胴部２と、内容物を吐出する詰替え流出口を有する口首部４と、該口首部４と該胴部２との間に位置する肩部３とを具備している。図１に示す詰替え容器５は、胴部２の底部を水平面に接地して自立させた自立状態となっている。斯かる状態において、口首部４は鉛直方向の上方に位置しており、胴部２の底部と対向配置されている。口首部４は、内容物を外部に流出する際の流路を内部に有する筒状の部分であり、中心軸方向の両端に開口を有している。口首部４において、その中心軸方向における一方の開口が、内容物を外部に流出させる詰替え流出口となっている。口首部４の内部は、該口首部４の他方の開口を介して肩部３の内部と連通している。図１に示すように詰替え容器５を自立させた自立状態において、肩部３は、鉛直方向の上方側の中央が開口しており、該開口の周縁から水平方向に拡がりつつ下降する円錐台状の形状を有している。また、当該自立状態において、胴部２は、肩部３の下端周縁全域から下方に垂下した円筒状の周壁部と、該周壁部の下端に位置する底部とを有している。詰替え容器５は、肩部３及び胴部２によって画成された内部空間を有し、該内部空間に化粧水、乳液等の内容物が収容される。

　本実施形態の詰替え容器５は、その中心軸方向が、該容器５から内容物を外部へ流出させるときの内容物の流出方向Ｖと一致している。図１に示す自立状態では、鉛直方向Ｚと詰替え容器５における内容物の流出方向Ｖとが一致している。本明細書において内容物の流出方向Ｖを、以下、単に「流出方向Ｖ」ともいう。この流出方向Ｖの外側を「先端側」ともいい、流出方向Ｖの内側を「末端側」ともいう。

　本実施形態の詰替え容器５は、口首部４における詰替え流出口を覆って取り付けられる詰替え容器用栓体１（以下、単に「栓体１」ともいう。）を具備している。本実施形態の栓体１は、口首部４の詰替え流出口を封止した状態で、該口首部４に固定されており、詰替え操作を行う際に、詰替え容器５の口首部４（以下、「詰替え口首部４」ともいう）と、被詰替え容器６の口首部７（以下、「被詰替え口首部７」ともいう）とを結合することで、詰替え流出口を被詰替え口首部７に連通させる機能を備えている。斯かる詰替え操作の詳細は後述する。

　栓体１は、図２に示すように、詰替え口首部４における詰替え流出口の開口周縁部分４ａに接合固定される栓本体１０と、該栓本体１０に着脱可能に装着される栓蓋２０とを含んで構成されている。栓体１は、栓本体１０に栓蓋２０が装着された状態で、詰替え口首部４に取り付けられている。以下、「詰替え口首部４における詰替え流出口の開口周縁部分」を「流出口周縁部分４ａ」ともいう。

　栓蓋２０は、図４に示すように、閉塞板部２３と、該閉塞板部２３の周縁部分から流出方向Ｖの外側に突出する筒状の装着壁面部２７と、該閉塞板部２３の周縁部分から流出方向Ｖの外側に立設する押込み凸部２６とを備えている。本実施形態の栓蓋２０は、押込み凸部２６が設けられた部分以外の該閉塞板部２３の周縁部分に、閉塞板部２３と同じ外径の装着壁面部２７が形成されている。本実施形態の押込み凸部２６は、装着壁面部２７よりも流出方向Ｖの外側に突出しており（図４参照）、閉塞板部２３に立設された柱状の部分をなしている。

　栓本体１０は、図３及び図５に示すように、天面盤１２と、該天面盤１２に開口形成された流出開口１１ａとを備えている。栓本体１０は、流出開口１１ａを囲んで天面盤１２から流出方向Ｖ外側に突出する流出筒１１と、該流出筒１１と同心状に配置されると共に該流出筒１１を囲んで天面盤１２から流出方向Ｖ外側に突出する筒状外壁１３とを備えている。換言すると、流出筒１１は流出開口１１ａの周縁を囲むように形成されており、筒状外壁１３は流出筒１１を囲繞している。
　また、流出筒１１と筒状外壁１３とは、流出方向Ｖの内側の端部が天面盤１２に連設されており、該天面盤１２は流出筒１１と筒状外壁１３との間に位置している。
　筒状外壁１３は、被詰替え口首部７の外径と略同様の内径を備えている（後述する図８参照）。本実施形態の筒状外壁１３の内周面には、被詰替え口首部７と螺合するための雌ネジ凸条１３ａが形成されている。本実施形態においては、栓体１の筒状外壁１３と被詰替え口首部７とが螺合することにより、栓体１を介して詰替え口首部４と被詰替え口首部７とが着脱自在に結合可能である。

　栓本体１０は、図３及び図５に示すように、流出筒１１と筒状外壁１３との間隔部分において天面盤１２に開口形成された挿通口１６を備えている。挿通口１６は、栓蓋２０の押込み凸部２６が挿入される部分であり（図３参照）、天面盤１２を貫通する貫通口である。

　本実施形態の栓本体１０は、図５～図７に示すように、天面盤１２から流出方向Ｖ内側に突出する挿通仕切り壁１８を有している。挿通仕切り壁１８は、挿通口１６の周縁部の一部が、流出方向Ｖ内側に向かって突出した柱状の部分である。すなわち、挿通口１６の内側内周面は、挿通仕切り壁１８を介して栓本体１０の流出開口１１ａよりも流出方向Ｖ内側に延在している。この挿通仕切り壁１８により、挿通口１６を介した内容物の流通よりも、該挿通口１６を介した空気置換が容易となって、該内容物の詰替え充填をより効率的に行うことができる。本実施形態の挿通仕切り壁１８は、栓蓋２０が栓本体１０に装着された状態において、栓蓋２０の閉塞板部２３に当接するが、該挿通仕切り壁１８は、前記装着された状態において該閉塞板部２３に当接していなくともよい。

　栓本体１０は、図６及び図７に示すように、流出筒１１と同心状に配置されると共に流出筒１１を囲んで天面盤１２から流出方向Ｖ内側に突出する装着筒１５を備えている。
　本実施形態の栓本体１０は、天面盤１２における流出方向Ｖの内側の面において、装着筒１５の内周縁に沿って当接段差部１７が形成されている。斯かる当接段差部１７は、天面盤１２よりも流出方向Ｖの内側に出っ張った段差部分であり、挿通口１６以外の部分において装着筒１５の内周縁に沿って連続して形成されている。当接段差部１７は、挿通仕切り壁１８よりも高さが低い。すなわち、挿通仕切り壁１８は、当接段差部１７よりも流出方向Ｖの内側に突出している。
　栓蓋２０が栓本体１０に装着された状態において、挿通仕切り壁１８が閉塞板部２３に当接する場合、当接段差部１７は、装着壁面部２７の天面部と密着していてもよく、密着していなくともよい。詰替え容器５からの内容物の漏れをより抑制する観点から、当接段差部１７は、栓蓋２０が栓本体１０に装着された状態において、栓蓋２０の装着壁面部２７の天面部と密着することが好ましい。
　本実施形態の栓本体１０では、装着筒１５、挿通仕切り壁１８及び当接段差部１７の順で、流出方向Ｖの内側に突出している。
　本実施形態の栓本体１０を流出方向Ｖの内側から視たとき、挿通口１６は、挿通仕切り壁１８、当接段差部１７及び装着筒１５によって囲まれている（図７参照）。換言すると、挿通口１６の輪郭が挿通仕切り壁１８、当接段差部１７及び装着筒１５によって形成されている。

　本実施形態の栓本体１０は、装着筒１５を囲んで天面盤１２の周縁部から流出方向Ｖ内側に突出する外側装着筒１４を備えている。装着筒１５と該装着筒１５を囲繞する外側装着筒１４との間には、天面盤１２が位置している。栓本体１０は、流出方向Ｖ内側において、装着筒１５、外側装着筒１４及び天面盤１２とで画成された空間を有している。本実施形態では、栓本体１０の装着筒１５と外側装着筒１４との間に、詰替え口首部４の流出口周縁部分４ａを挿し込んだ状態で、該栓本体１０を該流出口周縁部分４ａに打ち込み、栓本体１０と流出口周縁部分４ａとを嵌合することにより、栓体１が詰替え口首部４に装着固定される。本実施形態の流出口周縁部分４ａの外周面には、径方向外方に突出するリブが形成されている。このリブが外側装着筒１４に密着することで、栓本体１０が詰替え口首部４に装着固定される（図２参照）。
　栓体１の詰替え口首部４への装着固定は、嵌合形式に代えて、螺合形式であってもよい。

　図２及び図３に示すように、栓体１では、押込み凸部２６を、流出筒１１と筒状外壁１３との間隔部分において挿通口１６を介して天面盤１２から流出方向Ｖ外側に突出させた状態で、栓蓋２０が栓本体１０に装着されている。本実施形態の押込み凸部２６は、その水平断面形状が挿通口１６の平面視形状と略一致している。すなわち押込み凸部２６の水平断面形状と挿通口１６の平面視形状とが略相似形であるので、装着状態において押込み凸部２６と挿通口１６との間には僅かな隙間がある。
　押込み凸部２６が挿通口１６に挿入された状態を以下、単に「装着状態」ともいう。

　本実施形態の装着状態において栓蓋２０の装着壁面部２７は、その外周面が装着筒１５の内周面に密着するとともに、該装着壁面部２７の天面部が当接段差部１７に密着した状態となる。これに代えて、装着壁面部２７の外周面及び装着筒１５の内周面のいずれか一方又は双方に、周方向に沿ったリブが形成されていてもよい。その場合、装着壁面部２７リブと装着筒１５とが密着、あるいは装着壁面部２７と装着筒１５のリブとが密着する。
　さらに閉塞板部２３は、装着筒１５の中空断面形状と同様の平面形状を有している。これら構成を具備する栓蓋２０の装着状態において、天面盤１２の流出開口１１ａを含む装着筒１５の内部は、閉塞板部２３によって閉塞されるとともに、装着壁面部２７と装着筒１５との密着によって液密に密閉される。
　このように、栓蓋２０は、栓本体１０の天面盤１２に開口形成された流出開口１１ａと挿通口１６とを流出方向Ｖ内側から閉塞する。また、流出開口１１ａを含む装着筒１５の内部は、閉塞板部２３及び装着壁面部２７によって液密に密閉される。これにより、詰替え口首部４を鉛直方向の下方に向けて詰替え容器５を倒立状態にしても、該詰替え容器５からの内容物の漏出を防止できる。

　図８を参照しながら、本実施形態の詰替え容器５を用いた詰替え操作を説明する。内容物が充填される被詰替え容器６は、内容物の収容空間と連通する開口を有した被詰替え口首部７を具備している。斯かる口首部７も、内容物が充填される流路を内部に有する筒状の部分である。本実施形態において被詰替え容器６は、詰替え容器５と同様にボトル形状の容器であり、被詰替え口首部７とともに、内容物の収容空間を形成する肩部及び胴部を具備している。被詰替え口首部７の外周面には雄ネジ凸条（図示せず）が形成されている。

　詰替え操作では、図８に示すように、詰替え口首部４を鉛直方向Ｚの下方に向けて、詰替え容器５を倒立状態にする。他方、被詰替え容器６は、被詰替え口首部７を鉛直方向Ｚの上方に向けた自立状態にする。次いで、栓体１と被詰替え口首部７とを螺合し、詰替え口首部４と被詰替え口首部７と着脱自在に結合する。具体的には、前述した筒状外壁１３の内周面に形成された雌ネジ凸条１３ａと被詰替え口首部７の外周面に形成された雄ネジ凸条とを螺合していき、詰替え口首部４と被詰替え口首部７とを連結させる。この螺合の操作では、被詰替え口首部７を、栓本体１０の流出筒１１と筒状外壁１３との間隔部分に挿し込んで、詰替え容器５を中心軸周りに回転させながら、鉛直方向Ｚの上方（流出方向Ｖの内側）に被詰替え口首部７を押し込んでいく。これにより、被詰替え口首部７の天面部によって押込み凸部２６が鉛直方向Ｚの上方（流出方向Ｖの内側）に押し出されていく。これと共に、閉塞板部２３も、鉛直方向Ｚの上方（流出方向Ｖの内側）に押し出されるので、閉塞板部２３による閉塞が解除されて、流出開口１１ａを含む装着筒１５の内部と、詰替え容器５における内容物の収容空間とが連通する。その結果、詰替え容器５に収容された内容物が、流出筒１１を介して被詰替え容器６に流出し、該被詰替え容器６に内容物を充填することができる。図８に、詰替え容器５からの内容物の流出を黒矢印で模式的に示す。さらに鉛直方向Ｚの上方（流出方向Ｖの内側）に被詰替え口首部７を押し込んでいき、被詰替え口首部７の天面部が天面盤１２に達すると、押込み凸部２６が挿通口１６から完全に押し出されて、栓蓋２０が栓本体１０から脱離するとともに、該押込み凸部２６による挿通口１６の閉鎖が解除される（図８参照）。

　本実施形態の詰替え容器５による詰替え操作は、栓体１を介して詰替え口首部４と被詰替え口首部７とを着脱自在に結合する簡便な操作により、詰替え操作を行うことができる。斯かる操作においては、前述したように被詰替え口首部７を筒状外壁１３の内周面に沿って流出方向Ｖの内側に押し込んでいく。この際、筒状外壁１３は被詰替え口首部７の外径に対応する内径を備えるので、筒状外壁１３に被詰替え口首部７を密着させながら、詰替え口首部４と被詰替え口首部７とを結合できる。これにより、栓蓋２０による流出開口１１ａの閉塞が解除されても、該筒状外壁１３が被詰替え口首部７に密着することによって内容物の外部への漏出を効果的に抑制できる。筒状外壁１３に関し「被詰替え口首部７の外径に対応する内径」とは、筒状外壁１３の内径が、被詰替え口首部７の外径と略同様であることを意味する。

　本実施形態の詰替え容器５は、押込み凸部２６が挿通口１６を介して天面盤１２から流出方向Ｖの外側に突出しているので、前述の詰替え操作において、押込み凸部２６が挿通口１６から押し出される前に、閉塞板部２３による閉塞が解除されて流出開口１１ａを介した内容物の流出が生じる。また押込み凸部２６の水平断面形状は挿通口１６の平面視形状と略相似形であるので、詰替え操作において押込み凸部２６が挿通口１６から押し出される前では、押込み凸部２６と挿通口１６との間に大きな隙間が生じ難く、挿通口１６を介しての内容物の流出がほぼ生じない。押込み凸部２６が挿通口１６から完全に押し出されると、挿通口１６においても詰替え容器５と被詰替え容器６とが連通するが、該挿通口１６では、詰替え容器５と被詰替え容器６との間の空気置換が行われ、流出開口１１ａが主たる流出口として機能する。この空気置換により、流出開口１１ａを介した内容物の流出が促進され、効率的に内容物の詰替え（充填）を行うことができる。
　また、本実施形態の詰替え容器５は、外部との空気置換をせず、栓体１の挿通口１６を介して被詰替え容器６との間で空気置換を行うので、外部への内容物の漏出が効果的に抑制される。斯かる容器５，６間の空気置換に加え、栓本体１０と被詰替え容器６とが液密に結合されているので、仮に、結合後の倒立状態の詰替え容器５及び自立状態の被詰替え容器６が倒れても、栓体１を介した詰替え口首部４と被詰替え口首部７との結合が維持されている限りは内容物の外部への漏出を抑制できるので、内容物を安定して充填できる。
　前記の容器５，６間の空気置換をより容易に行う観点から、挿通口１６の流出方向Ｖ内側の開口端は、流出開口１１ａの流出方向Ｖ内側の開口端よりも、流出方向Ｖ内側に位置していることが好ましい。

　栓蓋２０が備える押込み凸部２６の個数は特に限定されず、単数でもよく、複数でもよい。詰替え操作時に、被詰替え口首部７による栓蓋２０の押し出しをバランスよく行って、閉塞板部２３による流出開口１１ａの閉塞をより円滑に解除する観点から、栓本体１０において挿通口１６は、天面盤１２の流出筒１１と筒状外壁１３との間隔部分において２箇所以上に形成されており、これに対応するように、栓蓋２０において押込み凸部２６は、閉塞板部２３の周縁部分において２箇所以上から立設して設けられていることが好ましい。例えば、栓本体１０において挿通口１６が、前記間隔部分において３箇所形成されるとともに、栓蓋２０において押込み凸部２６が、閉塞板部２３の周縁部分において３箇所形成されていてもよい。また、栓本体１０において挿通口１６が、前記間隔部分において４箇所形成されてもよい。この場合、栓蓋２０において押込み凸部２６が、閉塞板部２３の周縁部分において４箇所形成される（図９参照）。

　前記のバランスをより向上させる観点から、流出筒１１と筒状外壁１３との間隔部分によって画成される円を仮定したとき、該円の円周を複数に等分する箇所に挿通口１６が形成されていることが好ましい。この場合、装着状態において閉塞板部２３の周縁部分における挿通口１６に対応する箇所それぞれに、押込み凸部２６が形成される。例えば、栓本体１０において前記間隔部分によって画成される円の円周を３等分する箇所に挿通口１６が形成され、閉塞板部２３の周縁部分において、挿通口１６に対応する箇所に押込み凸部２６が形成されてもよい。
　本実施形態の栓本体１０は、前記間隔部分において、径方向に対向する２箇所に挿通口１６が形成されており、押込み凸部２６は、閉塞板部２３の周縁部分において、径方向に対向する２箇所から立設して設けられている（図４参照）。

　栓体１を介した詰替え口首部４と被詰替え口首部７との結合に関し、筒状外壁１３と被詰替え口首部７とが嵌合可能であってもよいが、該結合の際に被詰替え口首部７を潰れ難くして内容物の漏れをより抑制する観点、及びより安定して結合操作を行う観点から、筒状外壁１３と被詰替え口首部７とは螺合可能であることが好ましい。すなわち、筒状外壁１３の内周面に、被詰替え口首部７の外周面に形成された雄ネジ凸条と螺合する、雌ネジ凸条１３ａが形成されていることが好ましい。斯かる構成は、詰替え操作後に、詰替え容器５と被詰替え容器６との間で空気置換が生じた場合に、詰替え口首部４と被詰替え口首部７との結合を容易に解除できる点で好ましい。
　本実施形態では、前記の螺合をより確実にするため、筒状外壁１３の内径と、被詰替え口首部７の外径とが略同じである。

　詰替え操作時の内容物の漏出をより抑制する観点から、栓本体１０における流出筒１１と筒状外壁１３との間隔部分に被詰替え口首部７を挿し込んで詰替え口首部４と被詰替え口首部７とを結合したときに、天面盤１２が該口首部７の先端部分と当接することが好ましい（図８参照）。換言すると、前記間隔部分に被詰替え口首部７を挿し込んで詰替え口首部４と被詰替え口首部７とを結合したときに、被詰替え口首部７の天面部が、天面盤１２まで達することが好ましい。斯かる構成により、被詰替え口首部７と栓本体１０とがより密着し、該口首部７と栓本体１０との間の隙間から内容物が漏出することをより抑制できる。

　装着筒１５は、天面盤１２側の基端部分が、流出口周縁部分４ａの内周面と密着可能な外径を備えていることが好ましい（図２参照）。本実施形態の装着筒１５は、流出方向Ｖの外側から内側に向かうに連れ、外径が漸次小さくなる部分を該装着筒１５の突出方向の先端側に有しており、該部分よりも天面盤１２側の基端部分の外径が大きくなっている。この基端部分の外径が、流出口周縁部分４ａの内径に対応している。すなわち装着筒１５の前記基端部分の外径が、流出口周縁部分４ａの内径と略同じとなっている。斯かる構成により、詰替え口首部４に栓本体１０を取り付けた状態において装着筒１５の前記基端部分と流出口周縁部分４ａとが密着している。
　装着筒１５は、流出方向Ｖ全体において流出口周縁部分４ａの内周面と密着可能な外径を備えていてもよく、天面盤１２側の基端部分のみに流出口周縁部分４ａの内周面と密着可能な外径を備えていてもよい。

　本実施形態の栓体１は、例えばポリプロピレン、ポリエチレン等の合成樹脂や、ポリ乳酸等のバイオプラスチックを用いた金型成形品であり、好ましくは射出成形方法によって形成されている。本実施形態の栓体１は、栓本体１０と栓蓋２０とからなる２パーツの部品として形成されている。
　また、栓蓋２０は、内容物（液体）よりも比重の低い材質からなることが好ましい。斯かる構成により、栓蓋２０が栓本体１０から脱離した後、該栓蓋２０が浮力によって内容物中を浮上するので、流出開口１１ａを介した内容物の流出が阻害されることを効果的に抑制できる。

　本発明の栓体１は、図１～図８に示す実施形態に限定されない。以下に、本発明に係る栓体１の別の実施形態について説明する。以下では、別の実施形態について、図１～図８に示す実施形態と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、図１～図８に示す実施形態についての説明が適宜適用される。

　図１～図８に示す実施形態では、詰替え操作において被詰替え口首部７の天面部が天面盤１２に達すると、押込み凸部２６が挿通口１６から完全に押し出されて、栓蓋２０が栓本体１０から脱離するものであったが、該栓蓋２０は栓本体１０から脱離しなくともよい。例えば図１０（ａ）及び（ｂ）に示すように、栓蓋２０は、装着壁面部２７から突出する押込み凸部２６の突出長さが、挿通口１６の厚みよりも長くてもよい。挿通口１６の厚みは、該挿通口１６の流出方向Ｖにおける長さであり、天面盤１２の厚みと等しい。前記押し込み凸部２６の突出長さは、流出方向Ｖにおける装着壁面部２７の天面部（先端）と、押込み凸部２６の天面部（先端）との間の長さである。
　本実施形態の栓蓋２０は、被詰替え口首部７の天面部が天面盤１２に達しても、押込み凸部２６が挿通口１６から外れず、該挿通口１６の閉鎖（装着状態）が維持される〔図１０（ｂ）参照〕。この場合、流出開口１１ａを含む装着筒１５の内部は、閉塞板部２３による閉塞が解除されるので、内容物が詰替え容器５から流出する流路は確保される。また本実施形態の装着状態において、押込み凸部２６と挿通口１６との間に僅かな隙間がある場合は、該隙間を介した容器５，６空気置換が可能である。

　本発明は、上述した実施形態に制限されず適宜変更可能である。また、上述した実施形態を組み合わせてもよい。
　例えば、栓体１又はこれを備える詰替え容器５を用いて被詰替え容器６に詰め替えられる内容物は、化粧水や乳液等の液体の内容物であってもよく、粉粒物等の流動性を有するその他の内容物であってもよい。
　上述した実施形態の栓体１は、ボトル形状の詰替え容器５の口首部４に取り付けられるものであったが、プラスチック成形容器やフィルム容器等からなる種々の詰替え容器の詰替え流出口を覆って取り付けられるものであってもよい。
　栓本体１０は、挿通仕切り壁１８を備えていなくともよい。
　栓本体１０は、外側装着筒１４を備えていなくともよく、シール接合等によって詰替え口首部４の詰替え流出口を覆って詰替え容器５に一体に取り付けられていてもよい。

　また、流出筒１１や装着筒１５は、円形や楕円以外の中空断面形状を有する筒状部分となっていてもよく、栓本体１０の流出開口１１ａや栓蓋２０の閉塞板部２３は、円形の平面形状を備えていなくてもよい。
　栓蓋２０の装着壁面部２７は、中空の筒形状を有していなくともよい。例えば閉塞板部２３を肉厚に形成して、外周面を装着筒１５の内周面に密着させることで、閉塞板部２３に装着壁面部２７としての機能を持たせるようにしてもよい。
　上述した実施形態において閉塞板部２３の周縁部分から立設する押込み凸部２６は、四角角柱の柱状部分であったが（図４参照）、押込み凸部２６は、その他の形状の柱状部分や筒状部分であってもよい。押込み凸部２６は、突出方向に向かって先細りしたテーパー形状を有していてもよい。また、押込み凸部２６の先端は平坦であってもよく、段差があってもよい。さらに、押込み凸部２６は、閉塞板部２３に対して垂直に立設していてもよく、該閉塞板部２３に対して傾斜した状態で立設していてもよい。
　天面盤１２の形状は特に限定されず、上述した実施形態のように円形であってもよく、矩形等の任意の形状となっていてよい。

　栓蓋２０が押込み凸部２６を複数有する場合、各押込み凸部２６の突出長さが同じであってもよく、異なっていてもよい。例えば一部の押込み凸部２６の突出長さが、挿通口１６の厚みよりも短く、残りの押込み凸部２６の突出長さが挿通口１６の厚みよりも長くてもよい。この場合、詰替え操作において、突出長さの短い押込み凸部２６が挿通口１６から完全に押し出されても、突出長さの長い押込み凸部２６は挿通口１６に挿入された状態が維持されるので、突出長さが短い押込み凸部２６に対応する挿通口１６を介して空気置換が容易になされる。

　上述した本発明の実施形態に関し、さらに以下の詰替え容器用栓体及び詰替え容器を開示する。
＜１＞
　口首部を備える被詰替え容器に内容物を詰め替えるための、詰替え容器の詰替え流出口を覆って取り付けられる詰替え容器用栓体であって、
　前記詰替え流出口の開口周縁部分に接合固定される栓本体と、該栓本体の天面盤に開口形成された流出開口を流出方向内側から閉塞して、栓本体に着脱可能に装着される栓蓋とを含んで構成されており、
　前記栓本体は、前記流出開口を囲んで前記天面盤から流出方向外側に突出する流出筒と、該流出筒と同心状に配置されると共に該流出筒を囲んで前記天面盤から流出方向外側に突出する、前記被詰替え容器の口首部の外径に対応する筒状外壁と、前記流出筒と同心状に配置されると共に前記流出筒を囲んで前記天面盤から流出方向内側に突出する装着筒とを備えており、
　前記栓本体は、前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分において前記天面盤に開口形成された挿通口を備えており、
　前記栓蓋は、外周面が前記装着筒の内周面に密着する装着壁面部と、前記装着筒の中空断面形状と同様の平面形状を有する閉塞板部と、該閉塞板部の周縁部分から立設する押込み凸部とを備えており、
　前記押込み凸部を、前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分において前記挿通口を介して前記天面盤から流出方向外側に突出させた状態で、前記栓蓋が前記栓本体に装着されている、詰替え容器用栓体。

＜２＞
　前記挿通口は、前記天面盤の前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分において２箇所以上に形成されており、前記押込み凸部は、前記閉塞板部の周縁部分において２箇所以上から立設して設けられている、前記＜１＞に記載の詰替え容器用栓体。
＜３＞
　前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分によって画成される円を仮定したとき、該円の円周を複数に等分する箇所に前記挿通口が形成されている、前記＜２＞に記載の詰替え容器用栓体。
＜４＞
　前記栓本体における前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分に前記被詰替え容器の口首部を挿し込んで、前記詰替え容器の口首部と前記被詰替え容器の口首部とを結合したときに、前記天面盤が該口首部の先端部分と当接する、前記＜１＞～＜３＞のいずれか１に記載の詰替え容器用栓体。
＜５＞
　前記筒状外壁の内周面に、前記被詰替え容器の口首部の外周面に形成された雄ネジ凸条と螺合する、雌ネジ凸条が形成されている、前記＜１＞～＜４＞のいずれか１に記載の詰替え容器用栓体。
＜６＞
　前記装着筒は、前記天面盤側の基端部分が、前記詰替え流出口の開口周縁部分の内周面と密着可能な外径を備えている、前記＜１＞～＜５＞のいずれか１に記載の詰替え容器用栓体。
＜７＞
　前記挿通口は、挿通仕切り壁を介して前記流出開口よりも流出方向内側に延在している、前記＜１＞～＜６＞のいずれか１に記載の詰替え容器用栓体。
＜８＞
　前記挿通仕切り壁は、前記挿通口の周縁部の一部が、前記流出方向内側に向かって突出している、前記＜７＞に記載の詰替え容器用栓体。
＜９＞
　前記栓蓋は、前記内容物よりも比重の低い材質からなる、前記＜１＞～＜８＞のいずれか１に記載の詰替え容器用栓体。

＜１０＞
　口首部を備える被詰替え容器に内容物を詰め替えるための詰替え容器であって、
　前記詰替え容器は、詰替え流出口を覆って取り付けられる詰替え容器用栓体を具備しており、
　前記詰替え容器用栓体は、前記詰替え流出口の開口周縁部分に接合固定される栓本体と、該栓本体の天面盤に開口形成された流出開口を流出方向内側から閉塞して、栓本体に着脱可能に装着される栓蓋とを含んで構成されており、
　前記栓本体は、前記流出開口を囲んで前記天面盤から流出方向外側に突出する流出筒と、該流出筒と同心状に配置されると共に該流出筒を囲んで前記天面盤から流出方向外側に突出する、前記被詰替え容器の口首部の外径に対応する内径を備える筒状外壁と、前記流出筒と同心状に配置されると共に前記流出筒を囲んで前記天面盤から流出方向内側に突出する装着筒とを備えており、
　前記栓本体は、前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分において前記天面盤に開口形成された挿通口を備えており、
　前記栓蓋は、外周面が前記装着筒の内周面に密着する装着壁面部と、前記装着筒の中空断面形状と同様の平面形状を有する閉塞板部と、該閉塞板部の周縁部分から立設する押込み凸部とを備えており、
　前記押込み凸部を、前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分において前記挿通口を介して前記天面盤から流出方向外側に突出させた状態で、前記栓蓋が前記栓本体に装着されている、詰替え容器。
＜１１＞
　前記挿通口は、前記天面盤の前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分において２箇所以上に形成されており、前記押込み凸部は、前記閉塞板部の周縁部分において２箇所以上から立設して設けられている、前記＜１０＞に記載の詰替え容器。
＜１２＞
　前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分によって画成される円を仮定したとき、該円の円周を複数に等分する箇所に前記挿通口が形成されている、前記＜１１＞に記載の詰替え容器。
＜１３＞
　前記栓本体における前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分に前記被詰替え容器の口首部を挿し込んで、前記詰替え容器の口首部と前記被詰替え容器の口首部とを結合したときに、前記天面盤が該口首部の先端部分と当接する、前記＜１０＞～＜１２＞のいずれか１に記載の詰替え容器。
＜１４＞
　前記筒状外壁の内周面に、前記被詰替え容器の口首部の外周面に形成された雄ネジ凸条と螺合する、雌ネジ凸条が形成されている、前記＜１０＞～＜１３＞のいずれか１に記載の詰替え容器。
＜１５＞
　前記装着筒は、前記天面盤側の基端部分が、前記詰替え流出口の開口周縁部分の内周面と密着可能な外径を備えている、前記＜１０＞～＜１４＞のいずれか１に記載の詰替え容器。
＜１６＞
　前記挿通口は、挿通仕切り壁を介して前記流出開口よりも流出方向内側に延在している、前記＜１０＞～＜１５＞のいずれか１に記載の詰替え容器。
＜１７＞
　前記挿通仕切り壁は、前記挿通口の周縁部の一部が、前記流出方向内側に向かって突出している、前記＜１６＞に記載の詰替え容器。
＜１８＞
　前記栓蓋は、前記内容物よりも比重の低い材質からなる、前記＜１０＞～＜１７＞のいずれか１に記載の詰替え容器。

　本発明の詰替え容器用栓体及びこれを具備する詰替え容器によれば、詰替え操作時の内容物を効率的に且つ安定して充填するとともに、内容物の漏れを防止できる。

Claims

　口首部を備える被詰替え容器に内容物を詰め替えるための、詰替え容器の詰替え流出口を覆って取り付けられる詰替え容器用栓体であって、
　前記詰替え流出口の開口周縁部分に接合固定される栓本体と、該栓本体の天面盤に開口形成された流出開口を流出方向内側から閉塞して、栓本体に着脱可能に装着される栓蓋とを含んで構成されており、
　前記栓本体は、前記流出開口を囲んで前記天面盤から流出方向外側に突出する流出筒と、該流出筒と同心状に配置されると共に該流出筒を囲んで前記天面盤から流出方向外側に突出する、前記被詰替え容器の口首部の外径に対応する内径を備える筒状外壁と、前記流出筒と同心状に配置されると共に前記流出筒を囲んで前記天面盤から流出方向内側に突出する装着筒とを備えており、
　前記栓本体は、前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分において前記天面盤に開口形成された挿通口を備えており、
　前記栓蓋は、外周面が前記装着筒の内周面に密着する装着壁面部と、前記装着筒の中空断面形状と同様の平面形状を有する閉塞板部と、該閉塞板部の周縁部分から立設する押込み凸部とを備えており、
　前記押込み凸部を、前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分において前記挿通口を介して前記天面盤から流出方向外側に突出させた状態で、前記栓蓋が前記栓本体に装着されている、詰替え容器用栓体。
　前記挿通口は、前記天面盤の前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分において２箇所以上に形成されており、前記押込み凸部は、前記閉塞板部の周縁部分において２箇所以上から立設して設けられている、請求項１に記載の詰替え容器用栓体。
　前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分によって画成される円を仮定したとき、該円の円周を複数に等分する箇所に前記挿通口が形成されている、請求項２に記載の詰替え容器用栓体。
　前記栓本体における前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分に前記被詰替え容器の口首部を挿し込んで、前記詰替え容器の口首部と前記被詰替え容器の口首部とを結合したときに、前記天面盤が該口首部の先端部分と当接する、請求項１～３のいずれか１項に記載の詰替え容器用栓体。
　前記筒状外壁の内周面に、前記被詰替え容器の口首部の外周面に形成された雄ネジ凸条と螺合する、雌ネジ凸条が形成されている、請求項１～４のいずれか１項に記載の詰替え容器用栓体。
　前記装着筒は、前記天面盤側の基端部分が、前記詰替え流出口の開口周縁部分の内周面と密着可能な外径を備えている、請求項１～５のいずれか１項に記載の詰替え容器用栓体。
　前記挿通口は、挿通仕切り壁を介して前記流出開口よりも流出方向内側に延在している、請求項１～６のいずれか１項に記載の詰替え容器用栓体。
　前記挿通仕切り壁は、前記挿通口の周縁部の一部が、前記流出方向内側に向かって突出している、請求項７に記載の詰替え容器用栓体。
　前記栓蓋は、前記内容物よりも比重の低い材質からなる、請求項１～８のいずれか１項に記載の詰替え容器用栓体。
　口首部を備える被詰替え容器に内容物を詰め替えるための詰替え容器であって、
　前記詰替え容器は、詰替え流出口を覆って取り付けられる詰替え容器用栓体を具備しており、
　前記詰替え容器用栓体は、前記詰替え流出口の開口周縁部分に接合固定される栓本体と、該栓本体の天面盤に開口形成された流出開口を流出方向内側から閉塞して、栓本体に着脱可能に装着される栓蓋とを含んで構成されており、
　前記栓本体は、前記流出開口を囲んで前記天面盤から流出方向外側に突出する流出筒と、該流出筒と同心状に配置されると共に該流出筒を囲んで前記天面盤から流出方向外側に突出する、前記被詰替え容器の口首部の外径に対応する内径を備える筒状外壁と、前記流出筒と同心状に配置されると共に前記流出筒を囲んで前記天面盤から流出方向内側に突出する装着筒とを備えており、
　前記栓本体は、前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分において前記天面盤に開口形成された挿通口を備えており、
　前記栓蓋は、外周面が前記装着筒の内周面に密着する装着壁面部と、前記装着筒の中空断面形状と同様の平面形状を有する閉塞板部と、該閉塞板部の周縁部分から立設する押込み凸部とを備えており、
　前記押込み凸部を、前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分において前記挿通口を介して前記天面盤から流出方向外側に突出させた状態で、前記栓蓋が前記栓本体に装着されている、詰替え容器。
　前記挿通口は、前記天面盤の前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分において２箇所以上に形成されており、前記押込み凸部は、前記閉塞板部の周縁部分において２箇所以上から立設して設けられている、請求項１０に記載の詰替え容器。
　前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分によって画成される円を仮定したとき、該円の円周を複数に等分する箇所に前記挿通口が形成されている、請求項１１に記載の詰替え容器。
　前記栓本体における前記流出筒と前記筒状外壁との間隔部分に前記被詰替え容器の口首部を挿し込んで、前記詰替え容器の口首部と前記被詰替え容器の口首部とを結合したときに、前記天面盤が該口首部の先端部分と当接する、請求項１０～１２のいずれか１項に記載の詰替え容器。
　前記筒状外壁の内周面に、前記被詰替え容器の口首部の外周面に形成された雄ネジ凸条と螺合する、雌ネジ凸条が形成されている、請求項１０～１３のいずれか１項に記載の詰替え容器。
　前記装着筒は、前記天面盤側の基端部分が、前記詰替え流出口の開口周縁部分の内周面と密着可能な外径を備えている、請求項１０～１４のいずれか１項に記載の詰替え容器。
　前記挿通口は、挿通仕切り壁を介して前記流出開口よりも流出方向内側に延在している、請求項１０～１５のいずれか１項に記載の詰替え容器。
　前記挿通仕切り壁は、前記挿通口の周縁部の一部が、前記流出方向内側に向かって突出している、請求項１６に記載の詰替え容器。
　前記栓蓋は、前記内容物よりも比重の低い材質からなる、請求項１０～１７のいずれか１項に記載の詰替え容器。