WO2016072358A1

WO2016072358A1 - プロテクトフィルム付光学フィルムの製造方法

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Publication number: WO2016072358A1
Application number: PCT/JP2015/080676
Authority: WO
Inventors: 宙孝石川; 泰礼加藤; 規光坂田
Original assignee: 住友化学株式会社
Priority date: 2014-11-04
Filing date: 2015-10-30
Publication date: 2016-05-12
Also published as: CN107073921A; TW201632921A; KR20170078716A; TWI666474B

Abstract

　光学フィルムの表面にプロテクトフィルムを貼合する工程を含むプロテクトフィルム付光学フィルムの製造方法であって、プロテクトフィルムを貼合する工程によって得られるプロテクトフィルム付光学フィルムは、その幅方向両端部において光学フィルムに対するプロテクトフィルムの剥離力が、プロテクトフィルム付光学フィルムの他の部分に比べて高められている製造方法が提供される。当該製造方法は、プロテクトフィルムを貼合する工程の後に、幅方向両端部を除去する工程をさらに含むことが好ましい。

Description

プロテクトフィルム付光学フィルムの製造方法

　本発明は、光学フィルム表面にプロテクトフィルムを積層してなるプロテクトフィルム付光学フィルムの製造方法に関し、とりわけ光学フィルムが偏光板である製造方法に関する。

　液晶表示装置等の画像表示装置に用いられる光学フィルムは、複数のフィルムから構成される積層フィルムであることがある。例えば、光学フィルムの一種である偏光板は一般に、光学フィルムである偏光子の片面又は両面に保護フィルムを貼合し、さらに必要に応じて偏光子以外の他の光学機能を有する光学フィルムを積層した構成を有している。偏光板は通常、フィルムロールから連続的に巻き出されて搬送される原料フィルムに対し、同様にフィルムロールから連続的に巻き出された他の原料フィルムを積層し、得られた長尺状の積層フィルム（偏光板）をロール状に巻き取る、いわゆるロール・トゥ・ロール方式により製造される。

　ロール・トゥ・ロール方式等の光学フィルムの製造方法において、長尺物として製造される偏光板等の光学フィルムの巻き取りにあたっては、光学フィルム表面を保護するために、当該巻き取り前に、光学フィルム表面に剥離可能なプロテクトフィルム（表面保護フィルムとも呼ばれる。）を同様にロール・トゥ・ロール方式によって積層し、プロテクトフィルム付光学フィルムとして巻き取りを行うのが一般的である〔例えば特開２００８－２７５７２２号公報（特許文献１）、特開２０１２－１２１２６９号公報（特許文献２）〕。このプロテクトフィルムは、光学フィルム製品の表面を一時的に保護しておくためのフィルムであり、例えば画像表示装置の組立時（より具体的には、プロテクトフィルム付光学フィルムを画像表示素子に貼合した後）には剥離除去される。

特開２００８－２７５７２２号公報特開２０１２－１２１２６９号公報

　上記のとおり、プロテクトフィルムは、これを光学フィルムから剥離除去する剥離工程を伴うため、剥離時の静電気発生を防止するために帯電防止性能が求められる。また、帯電防止性能を高めるとともに、剥離工程を容易にするために、光学フィルムに対する低密着性（光学フィルムに対するプロテクトフィルムの剥離力が低いこと）も求められている。しかし、プロテクトフィルムの低密着化は、「浮き」と呼ぶ新たな問題を招来する。本明細書中において「浮き」とは、プロテクトフィルム付光学フィルム製造時や製造されたプロテクトフィルム付光学フィルムを巻き取りロールとして保管・運搬する時に、その幅方向端部においてプロテクトフィルムが光学フィルム表面から部分的に剥がれ、その部分においてプロテクトフィルムが浮いた状態になることをいう。プロテクトフィルム付光学フィルムにこのような「浮き」が生じると、例えば後工程でプロテクトフィルム付光学フィルムをニップロールに通したとき、「浮き」の部分に侵入した空気がニップロール間で挟まれて圧縮され、この圧縮空気によって光学フィルムにスジ状の跡が生じるといった品質不良を招き得る。

　そこで本発明は、プロテクトフィルム付光学フィルム製造時（特に光学フィルムが偏光板である場合）におけるプロテクトフィルムの「浮き」の問題を抑制しながらも、プロテクトフィルムの剥離工程においては、光学フィルムに対するプロテクトフィルムの低密着性が実現されており、比較的容易にプロテクトフィルムを剥離除去することが可能なプロテクトフィルム付光学フィルムの製造方法の提供を目的とする。

　本発明は、以下に示すプロテクトフィルム付光学フィルムの製造方法を提供する。
　［１］光学フィルムの表面にプロテクトフィルムを貼合する工程を含むプロテクトフィルム付光学フィルムの製造方法であって、
　前記プロテクトフィルムを貼合する工程によって得られるプロテクトフィルム付光学フィルムは、その幅方向両端部において前記光学フィルムに対する前記プロテクトフィルムの剥離力が、前記プロテクトフィルム付光学フィルムの他の部分に比べて高められている、製造方法。

　［２］前記プロテクトフィルムを貼合する工程の後に、前記幅方向両端部を除去する工程をさらに含む、［１］に記載の製造方法。

　［３］前記プロテクトフィルムを貼合する工程の前にコロナ処理を施す工程をさらに含むことによって、前記剥離力が高められる、［１］又は［２］に記載の製造方法。

　［４］前記コロナ処理は、前記光学フィルムに対して施される、［３］に記載の製造方法。

　［５］前記幅方向両端部において、前記光学フィルムに対する前記プロテクトフィルムの剥離力は、０．０９Ｎ／２５ｍｍ以上である、［１］～［４］のいずれかに記載の製造方法。

　［６］前記プロテクトフィルムとして、前記表面に貼合される粘着剤層とこれを支持する基材フィルムとを含み、前記粘着剤層における前記幅方向両端部を構成する部分の粘着力が他の部分に比べて高められたものを用いることによって、前記剥離力が高められる、［１］又は［２］に記載の製造方法。

　［７］前記光学フィルムが偏光板である、［１］～［６］のいずれかに記載の製造方法。

　本発明によれば、プロテクトフィルム付光学フィルム製造時や製造されたプロテクトフィルム付光学フィルムを巻き取りロールとして保管・運搬する時におけるプロテクトフィルムの「浮き」の問題を抑制しながらも、プロテクトフィルムの剥離工程においては、光学フィルムに対するプロテクトフィルムの低密着性が実現されており、比較的容易にプロテクトフィルムを剥離除去することが可能なプロテクトフィルム付光学フィルムの製造方法を提供することができる。

　すなわち本発明によれば、光学フィルムとプロテクトフィルムとの密着性が幅方向両端部において高められるので、プロテクトフィルム付光学フィルム製造時、具体的にはプロテクトフィルムの貼合時、貼合後、プロテクトフィルム付光学フィルムの巻き取り時、及びロール状態での保管・運搬時におけるプロテクトフィルムの「浮き」の問題を抑制でき、これにより上記品質不良も抑制することができる。また、プロテクトフィルムの剥離工程を実施するまでの間に、かかる幅方向両端部において密着性が高められたプロテクトフィルム付光学フィルムから当該幅方向両端部を除去しておけば、上記剥離工程においてプロテクトフィルムを比較的容易に剥離除去することができる。本発明は、プロテクトフィルムの「浮き」による品質不良を受けやすい偏光板に対してとりわけ有効である。

本発明に係るプロテクトフィルム付偏光板の製造方法を示す概略工程図である。偏光板の層構成の一例を示す概略断面図である。浮きの評価方法を説明するための概略上面図である。

　以下、光学フィルムが偏光板である場合を例に挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこの例に限定されるものではなく、光学フィルムが偏光板である場合を例に挙げて説明する以下の記載は、他の光学フィルムにも適用することができる。他の光学フィルムは、単層フィルム又は多層フィルムであり得る。

　図１を参照して、本発明に係るプロテクトフィルム付偏光板の製造方法は、偏光板１０の表面にプロテクトフィルム２０を貼合する工程を含んでおり〔図１（ａ）及び（ｂ）〕、当該プロテクトフィルム２０を貼合する工程によって得られるプロテクトフィルム付偏光板１の幅方向両端部Ａにおいて、偏光板１０に対するプロテクトフィルム２０の剥離力が、プロテクトフィルム付偏光板１の他の部分に比べて高められていることを特徴とする。幅方向両端部Ａにおいて上記剥離力が高まるように剥離力を制御して偏光板１０とプロテクトフィルム２０とを貼合することにより、上記「浮き」の問題、ひいては上記品質不良を効果的に抑制することができる。かかる特徴は、「浮き」の抑制のためには、偏光板１０とプロテクトフィルム２０との貼合界面の全域について剥離力（密着性）を高める必要は必ずしもなく、幅方向両端部Ａの剥離力のみを高めればよいという着想及びこれを裏付ける検討結果に基づく。

　また、このように、上記貼合界面の全域ではなく幅方向両端部Ａのみについて剥離力を高めたプロテクトフィルム付偏光板１によれば、幅方向両端部Ａを除去するという簡便な工程を経ることによって、幅方向両端部Ａが除去された偏光板１０’及びプロテクトフィルム２０’からなるプロテクトフィルム付偏光板１’を容易に得ることができる〔図１（ｃ）〕。このプロテクトフィルム付偏光板１’においては、プロテクトフィルム２０’の剥離工程（例えば、プロテクトフィルム付偏光板１’を画像表示素子に貼合した後の剥離工程）にてプロテクトフィルム２０’を比較的容易に剥離除去することができるので、プロテクトフィルム付偏光板１’の帯電防止性能を高めることができるとともに、当該剥離工程の実施容易性を向上させることができる。剥離力が高められ、除去されることとなる幅方向両端部Ａをプロテクトフィルム付偏光板１の有効幅範囲外に設定しておけば、プロテクトフィルム付偏光板１’の歩留まりが低下することもない。

　以下、実施形態を示して本発明に係るプロテクトフィルム付偏光板の製造方法について詳細に説明する。以下に示す複数の実施形態は、プロテクトフィルム付偏光板１の幅方向両端部Ａにおける剥離力を高めるための具体的方法を異にしている。

　＜第１実施形態＞
　本実施形態に係るプロテクトフィルム付偏光板の製造方法は、次の工程：
　偏光板１０の表面にプロテクトフィルム２０を貼合して得られるプロテクトフィルム付偏光板１の幅方向両端部Ａにおける偏光板１０に対するプロテクトフィルム２０の剥離力を、プロテクトフィルム付偏光板１の他の部分に比べて高くするために、貼合面に表面活性化処理を施す工程、及び
　偏光板１０の上記表面にプロテクトフィルム２０を貼合する工程
をこの順で含む。

　上述のように、好ましくは、上記プロテクトフィルム２０を貼合する工程の後に、
　幅方向両端部Ａを除去する工程
をさらに含む。以下、各工程について説明する。

　（１）表面活性化処理を施す工程
　〔偏光板〕
　本工程に用いる偏光板１０の層構成は、偏光子を含む限り特に制限はないが、通常は、偏光子とその少なくとも一方の面上に積層貼合される保護フィルムとを含む。偏光子の両面に保護フィルムが積層貼合されていてもよい。保護フィルムは通常、接着剤層を介して偏光子上に積層貼合される。

　偏光板１０は、偏光子及び保護フィルム以外の層（又はフィルム）を有することもできる。例えば、一般に偏光板は、画像表示素子（例えば液晶セル）や他の光学部材に貼合するための粘着剤層を偏光板外面に予め積層した粘着剤層付偏光板として市場流通されることも多いが、本発明で用いる偏光板１０もまた、このような粘着剤層を含むことができる。粘着剤層を含む場合、通常は、その表面（外面）を保護するためのセパレートフィルム（セパレーター）が粘着剤層外面に積層される。

　また、偏光板１０が有する保護フィルムは、その外面（偏光子とは反対側の面）に、ハードコート層、防眩層、反射防止層、帯電防止層、防汚層のような表面処理層（コーティング層）を備えるものであってもよい。さらに偏光板１０は、偏光子以外の他の光学機能を有する層又はフィルムを含むことができる。その一例は位相差フィルムである。

　偏光板１０の層構成の一例を図２に示す。図２に示される偏光板１０は、偏光子１００；偏光子１００の一方の面に貼合される第１保護フィルム２００；偏光子１００の他方の面に貼合される第２保護フィルム３００；第２保護フィルム３００の外面に積層される粘着剤層４００；粘着剤層４００の外面に積層されるセパレートフィルム５００を含む。偏光子１００及び保護フィルム（第１保護フィルム２００、第２保護フィルム３００）に加えて、粘着剤層４００及びセパレートフィルム５００を有する層構成は、本発明で用いる偏光板１０の好ましい層構成の１つである。

　偏光子１００は、光学軸に平行な振動面をもつ直線偏光を吸収し、光学軸に直交する振動面をもつ直線偏光を透過する性質を有する光学フィルムであり、例えば、一軸延伸され、二色性色素が吸着配向されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムであることができる。二色性色素としては、ヨウ素や二色性有機染料が用いられる。偏光子１００を構成するポリビニルアルコール系樹脂は、ポリ酢酸ビニルのケン化物であるポリビニルアルコールのほか、酢酸ビニルとそれに共重合可能な他のモノマー（例えばエチレンや不飽和カルボン酸等）との共重合体のケン化物であるビニルアルコール系共重合体であってもよい。偏光子１００の厚みは通常、５～４０μｍ程度である。

　偏光子１００は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色してその二色性色素を吸着させる工程、二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、及びホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程を含む方法によって製造することができる。二色性色素の染色は二色性色素を含有する水溶液にフィルムを浸漬することにより、ホウ酸水溶液による処理はホウ酸水溶液にフィルムを浸漬することにより行うことができる。

　ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの一軸延伸は、二色性色素の染色前、染色と同時、又は染色の後に行うことができる。一軸延伸を染色の後で行う場合、この一軸延伸は、ホウ酸処理の前又はホウ酸処理中に行ってもよい。また、これらの複数の段階で一軸延伸を行ってもよい。

　第１及び第２保護フィルム２００，３００は、透光性を有する（好ましくは光学的に透明な）熱可塑性樹脂フィルムであることができる。熱可塑性樹脂の具体例は、鎖状ポリオレフィン系樹脂（ポリプロピレン系樹脂等）、環状ポリオレフィン系樹脂（ノルボルネン系樹脂など）のようなポリオレフィン系樹脂；ポリエステル系樹脂（ポリエチレンテレフタレート系樹脂等）；（メタ）アクリル系樹脂（メタクリル酸メチル系樹脂等）；セルロース系樹脂（トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロースのような酢酸セルロース系樹脂等）；ポリカーボネート系樹脂；ポリビニルアルコール系樹脂；ポリ酢酸ビニル系樹脂；ポリアリレート系樹脂；ポリスチレン系樹脂；ポリエーテルスルホン系樹脂；ポリスルホン系樹脂；ポリアミド系樹脂；ポリイミド系樹脂；及びこれらの混合物、共重合物を含む。第１及び第２保護フィルム２００，３００の厚みは、例えば５～２００μｍ程度であり、好ましくは１０～１５０μｍ、より好ましくは１５～１００μｍである。本明細書において「（メタ）アクリル」とは、アクリル及びメタクリルから選択される少なくとも一方を意味する。

　図２に示される例のように、偏光子１００の一方の面上に第１保護フィルム２００を備え、他方の面上に第２保護フィルム３００を備える場合において、第１保護フィルム２００と第２保護フィルム３００とは、同種の熱可塑性樹脂で構成されていてもよいし、異種の熱可塑性樹脂で構成されていてもよい。

　偏光子１００と、第１保護フィルム２００及び第２保護フィルム３００とは、接着剤層を介して貼合することができる。接着剤層を形成する接着剤としては、水系接着剤、すなわち、接着剤成分を水に溶解したもの又は水に分散させたものや、活性エネルギー線硬化性接着剤を用いることができる。

　水系接着剤の接着剤成分は、例えばポリビニルアルコール系樹脂又はウレタン樹脂であることができる。活性エネルギー線硬化性接着剤は、例えば、エポキシ系化合物や（メタ）アクリル系化合物等の活性エネルギー線硬化性化合物と、重合開始剤とを含む硬化性組成物であることができる。活性エネルギー線硬化性接着剤は、無溶剤型の接着剤であることができるが、有機溶剤を含むこともできる。無溶剤型の接着剤を用いれば、溶剤を除去するための乾燥処理が不要となる。活性エネルギー線硬化性接着剤を使用する場合、接着剤層を介して保護フィルムを貼合した後、可視光線、紫外線、Ｘ線、電子線等の活性エネルギー線、好ましくは紫外線を照射して接着剤層を硬化させる。従って、この場合、偏光板１０における接着剤層は、活性エネルギー線硬化性接着剤の硬化物からなる。

　図２に示される例のように、偏光子１００の一方の面上に第１保護フィルム２００を備え、他方の面上に第２保護フィルム３００を備える場合において、第１保護フィルム２００を貼合する第１接着剤層と第２保護フィルム３００を貼合する第２接着剤層とは、同種の接着剤から形成されていてもよいし、異種の接着剤から形成されていてもよいが、製造効率の観点から、好ましくは同種の接着剤から形成される。

　粘着剤層４００は、画像表示素子（例えば液晶セル）又は他の光学部材にプロテクトフィルム付偏光板を貼合するために用いることができるものであり、これを構成する粘着剤としては、例えば（メタ）アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ポリエーテル系粘着剤、フッ素系粘着剤、ゴム系粘着剤等が挙げられる。中でも、透明性、粘着力、信頼性、リワーク性等の観点から、（メタ）アクリル系粘着剤が好ましく用いられる。粘着剤層４００の厚みは通常、２～４０μｍである。

　セパレートフィルム５００は、プロテクトフィルム付偏光板を保管・運搬したり、検査したりするときに、粘着剤層４００を仮保護する目的で設けられる。粘着剤層４００を保護するセパレートフィルム５００は、例えば、画像表示素子や他の光学部材にプロテクトフィルム付偏光板が貼合される直前に剥離除去される。

　セパレートフィルム５００は通常、片面に離型処理が施された熱可塑性樹脂フィルムで構成され、その離型処理面が粘着剤層４００に貼り合わされる。セパレートフィルム５００を構成する熱可塑性樹脂は、例えば、ポリエチレンのようなポリエチレン系樹脂、ポリプロピレンのようなポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートのようなポリエステル系樹脂等であることができる。

　本工程に用いる偏光板１０の層構成は図２に示される例に限定されるものではなく、例えば次のような層構成であることもできる。

　ａ）セパレートフィルム５００、又は、粘着剤層４００及びセパレートフィルム５００を省略した構成、
　ｂ）第１保護フィルム２００及び第２保護フィルム３００のいずれか一方を省略した構成、
　ｃ）第２保護フィルム３００として位相差フィルムのような光学補償フィルムを用いる構成、
　ｄ）第１保護フィルム２００及び第２保護フィルム３００に加えて、位相差フィルムのような光学補償フィルムを有する構成。

　上記ｂ）の一例は第２保護フィルム３００を省略した構成であり、その好適な具体例は、偏光子１００における第１保護フィルム２００とは反対側の面に粘着剤層４００を直接積層して、第１保護フィルム２００／偏光子１００／粘着剤層４００／セパレートフィルム５００の層構成としたものである。

　上記ｃ）の好適な具体例は、第１保護フィルム２００／偏光子１００／位相差フィルム（第２保護フィルム３００）／粘着剤層４００／セパレートフィルム５００の層構成としたものである。上記ｄ）の好適な具体例は、第１保護フィルム２００／偏光子１００／第２保護フィルム３００／位相差フィルム／粘着剤層４００／セパレートフィルム５００の層構成としたものである。この場合、第２保護フィルム３００と位相差フィルムとは、例えば粘着剤層を介して貼合することができる。

　位相差フィルムは、一軸又は二軸等の光学異方性を有する光学フィルムであり、例えば熱可塑性樹脂の延伸フィルムであることができる。熱可塑性樹脂は、第１及び第２保護フィルム２００，３００について上で例示したものであることができるほか、ポリビニリデンフルオライド／ポリメチルメタクリレート共重合体、液晶ポリエステル、アセチルセルロース、エチレン－酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポリ塩化ビニル等を用いることもできる。延伸倍率は通常、１．０１～６倍程度である。

　〔プロテクトフィルム〕
　偏光板１０に貼合されるプロテクトフィルム２０は、偏光板表面を保護するために一時的に貼合されるフィルムであり、通常、例えば、画像表示素子や他の光学部材にプロテクトフィルム付偏光板が貼合された後にそれが有する粘着剤層ごと剥離除去される。

　プロテクトフィルム２０は、熱可塑性樹脂からなる基材フィルムとその片面に設けられる粘着剤層とを含むものであることができる。基材フィルムを構成する熱可塑性樹脂は、例えば、ポリエチレンのようなポリエチレン系樹脂、ポリプロピレンのようなポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートのようなポリエステル系樹脂等であることができる。プロテクトフィルム２０が有する粘着剤層については、前述した粘着剤層４００についての記述が引用される。プロテクトフィルム２０は、その粘着剤層を介して偏光板１０の表面に貼合される。

　〔表面活性化処理〕
　偏光板１０の表面にプロテクトフィルム２０を貼合する工程の前に実施する表面活性化処理は、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、フレーム（火炎）処理、ケン化処理（例えば水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリ水溶液への浸漬処理）等であることができる。中でも、比較的簡便に実施することができ、偏光板１０に対するプロテクトフィルム２０の剥離力（密着性）を高める効果も良好であることから、コロナ処理、プラズマ処理が好ましく用いられ、コロナ処理がより好ましく用いられる。例えばコロナ処理を実施する場合、コロナ放電量を大きくするほど上記剥離力は大きくなる傾向にある。コロナ放電量は、通常１０Ｗ・ｍｉｎ／ｍ^２以上であり、剥離力を高め、効果的に「浮き」の発生を抑える上で、１５Ｗ・ｍｉｎ／ｍ^２以上が好ましい。また、コロナ放電量の上限は、通常８０Ｗ・ｍｉｎ／ｍ^２以下である。

　表面活性化処理は、偏光板１０にプロテクトフィルム２０を貼合して得られるプロテクトフィルム付偏光板１の幅方向両端部Ａに含まれることとなる貼合面部分に対してのみ行う。これにより、幅方向両端部Ａの剥離力がプロテクトフィルム付偏光板１の他の部分に比べて高められたプロテクトフィルム付偏光板１を得ることができる。このように、幅方向両端部Ａにおける剥離力は、プロテクトフィルム付偏光板１の他の部分に比べて高くされるが、当該他の部分は表面活性化処理を施さない部分であるから、幅方向両端部Ａにおける剥離力は、換言すれば、表面活性化処理を施さない場合（部分）に比べて高くされるともいえる。

　なお、基材フィルムとその片面に設けられる粘着剤層とで構成されるプロテクトフィルム２０は、一実施形態において、粘着剤層の幅が基材フィルムの幅より小さく、両端部に粘着剤層が形成されていない基材フィルム部分を有するものがある。このようなプロテクトフィルム２０を用いる場合において、プロテクトフィルム付偏光板１の幅方向両端部Ａとは、粘着剤層を介して基材フィルムと偏光板とが貼合されている両端部をいい、上記粘着剤層が形成されていない基材フィルム部分は含まれない。当該基材フィルム部分は偏光板に貼合されておらず、そもそも「浮き」の問題を生じ得ない部分である。

　表面活性化処理は、少なくとも、幅方向両端部Ａに含まれることとなる偏光板１０側の貼合面部分に対して実施することが好ましい。例えばコロナ処理を用いる場合においては、意外にも、幅方向両端部Ａに含まれることとなるプロテクトフィルム２０側の貼合面部分に対してコロナ処理を施しても剥離力の増大が認めらない傾向が明らかになっている。従って、コロナ処理が施される貼合面部分は、少なくとも、幅方向両端部Ａに含まれることとなる偏光板１０側の貼合面部分を含むことが好ましい。

　表面活性化処理が施される幅方向両端部Ａの幅は、「浮き」を抑制するのに十分な密着性が得られる限り特に制限されず、片端部あたり、例えば１ｍｍ以上であり、好ましくは５ｍｍ以上である。当該幅の上限は特に制限されず、プロテクトフィルム付偏光板１の幅にもよるが、片端部あたり、例えば２５ｍｍ以下であることができ、好ましくは１５ｍｍ以下である。

　幅方向両端部Ａにおける剥離力は、「浮き」を効果的に抑制するために、０．０９Ｎ／２５ｍｍ以上とすることが好ましく、０．１Ｎ／２５ｍｍ以上とすることがより好ましい。剥離力が０．０９Ｎ／２５ｍｍ未満であると、幅方向両端部Ａにおける密着性が不十分となって「浮き」を効果的に抑制できないおそれがある。また、幅方向両端部Ａにおける剥離力は、通常０．２０Ｎ／２５ｍｍ以下である。剥離力が、０．２０Ｎ／２５ｍｍを超えると剥離工程が容易に行えず、生産効率が低下するおそれがある。剥離力の測定方法は、後述する実施例の項の記載に従う。

　表面活性化処理は、連続的に搬送される原料フィルム（偏光板１０及び／又はプロテクトフィルム２０）に対して連続的に実施することができる。より具体的には、例えばコロナ処理の場合、連続的に搬送される長尺状の偏光板１０の搬送経路上であって、偏光板１０の幅方向両端部の位置にコロナ放電装置を設置しておき、偏光板１０を連続的に搬送させながら、コロナ放電装置を通過する偏光板１０の幅方向両端部に対して連続的にコロナ処理を行うことができる。

　一般に、長尺物として得られるプロテクトフィルム付偏光板は、その幅方向長さを所望値に調整するために、あるいは製品としては品質・外観上使用しにくい部分を取り除くために幅方向両端部がスリット除去され、より典型的には、幅方向だけでなく長手方向に関しても所望値に調整するために裁断されて枚葉体とされ、画像表示素子等に貼合される。このように長尺状のプロテクトフィルム付偏光板には通常、有効幅（製品として実際に使用される幅）が存在し、有効幅範囲外の幅方向両端部は除去される。剥離力の高められた幅方向両端部Ａは、かかる有効幅範囲外の幅方向両端部内に設けられることが好ましい。これにより、幅方向両端部Ａを除去する工程を実施する場合において、当該工程を実施してもプロテクトフィルム付偏光板１’の歩留まりの低下を防止できる。

　（２）プロテクトフィルム２０を貼合する工程
　偏光板１０へのプロテクトフィルム２０の貼合は、従来公知の方法によって行うことができる。例えば、連続的に搬送される長尺状の偏光板１０の表面（例えば、幅方向両端部にコロナ処理を施した偏光板であれば、当該コロナ処理を施した側の表面）上に、同様に連続的に搬送される長尺状のプロテクトフィルム２０を配置し、当該積層体を貼合ロールに通して上下から加圧することによってプロテクトフィルム２０を連続的に貼合することができる。本工程により、図１（ｂ）に示されるプロテクトフィルム付偏光板１が得られる。得られた長尺状のプロテクトフィルム付偏光板１は、ロール状に巻き取ってもよい。

　幅方向両端部Ａの剥離力を高める本発明の方法によれば、プロテクトフィルム付偏光板１の製造時、具体的にはプロテクトフィルム２０の偏光板１０への貼合時、貼合後、プロテクトフィルム付偏光板１の巻き取り時、及びロール状態での保管・運搬時におけるプロテクトフィルム２０の「浮き」の問題を効果的に抑制することができる。

　（３）幅方向両端部Ａを除去する工程
　本工程において、剥離力の高められたプロテクトフィルム付偏光板１の幅方向両端部Ａをスリット除去すれば、プロテクトフィルム２０’を比較的容易に剥離除去することができるプロテクトフィルム付偏光板１’を得ることができる〔図１（ｃ）〕。スリットには、シアーカッター等の従来公知の裁断（切断）手段を用いることができる。上述のように、プロテクトフィルム付偏光板１の幅方向両端部を除去するとともに、長手方向にも裁断して、所望のサイズを有する枚葉体であるプロテクトフィルム付偏光板１’を得てもよい。

　プロテクトフィルム付偏光板１の幅方向両端部をスリット除去する際のスリット幅は、スリット除去される部分が、剥離力の高められた幅方向両端部Ａの全体を含む限り特に制限されない。通常、このスリット除去により、有効幅を有するプロテクトフィルム付偏光板１’を作製する。

　＜第２実施形態＞
　本実施形態に係るプロテクトフィルム付偏光板の製造方法は、次の工程：
　粘着剤層における幅方向両端部Ａを構成する部分の粘着力が他の部分に比べて高められたプロテクトフィルム２０を用意する工程、及び
　偏光板１０の上記表面にプロテクトフィルム２０を貼合する工程
をこの順で含む。

　すなわち、上記第１実施形態は、プロテクトフィルム付偏光板１の幅方向両端部Ａにおける剥離力を高めるために表面活性化処理を実施するものであるのに対し、本実施形態は、幅方向両端部Ａにおける剥離力を高めるために幅方向両端部Ａに対応する部分の粘着剤層の粘着力を高めたプロテクトフィルム２０を用いるものである。かかる方法によっても、幅方向両端部Ａの剥離力のみが高められたプロテクトフィルム付偏光板１が得られること、及び上記第１実施形態と同様の作用効果を奏し得ることは、当業者であれば容易に理解することができる。

　プロテクトフィルム２０を貼合する工程、及びこれに続いて好ましく実施される幅方向両端部Ａを除去する工程については上記第１実施形態と同様であり、上記第１実施形態における記述が引用される。

　本実施形態で用いるプロテクトフィルム２０は、上記第１実施形態と同様、熱可塑性樹脂からなる基材フィルムとその片面に設けられる粘着剤層とを含むものであることができる。本実施形態で用いるプロテクトフィルム２０の粘着剤層は、粘着力が互いに異なる粘着剤組成物を塗り分けることによって形成することができ、具体的には、プロテクトフィルム付偏光板１の幅方向両端部Ａに対応する部分に設けられる粘着力がより高い粘着剤組成物からなる粘着剤層Ｘと、他の部分に設けられる粘着力がより低い粘着剤組成物からなる粘着剤層Ｙで構成することができる。

　粘着剤組成物の粘着力を高める方法としては、例えば、粘着剤組成物中の樹脂成分（例えば、（メタ）アクリル系粘着剤であれば（メタ）アクリルポリマー）の分子量を高くする方法や粘着剤組成物に粘着付与樹脂を添加する方法等を挙げることができる。

　以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。以下の例において、プロテクトフィルム付偏光板における偏光板に対するプロテクトフィルムの剥離力は、次の測定方法に従った。

　（プロテクトフィルムの剥離力）
　得られた長尺状のプロテクトフィルム付偏光板における、コロナ処理された貼合界面を含む幅方向端部からサイズ２５ｍｍ×１５０ｍｍの試験片を切り出した。この際、試験片は、その短辺方向が長尺状のプロテクトフィルム付偏光板の長手方向と平行になるように切り出した。次いで、試験片からセパレートフィルムを剥離し、試験片が有する粘着剤層を用いてガラス基板に貼合した。次に、試験片の偏光板側を固定しながら、（株）島津製作所製ＡＧＳ－Ｄ型試験機を用いて、剥離角度１８０°、剥離速度３００ｍｍ／ｍｉｎの条件下でプロテクトフィルムを偏光板から剥離し、剥離力（単位：Ｎ／２５ｍｍ）を測定した。

　＜実施例１＞
　〔１〕偏光板の作製及び表面活性化処理
　フィルムロールから長尺状の原料フィルムを連続的に巻き出しつつ搬送して、図２に示される層構成を有する長尺状の偏光板１０の連続製造を行った。偏光板１０の層構成は、厚み６０μｍの第１保護フィルム２００（ＴＡＣフィルム）／厚み２５μｍの偏光子１００（ヨウ素が吸着配向している一軸延伸ポリビニルアルコールフィルム）／厚み５０μｍの第２保護フィルム３００（環状ポリオレフィン系樹脂からなる位相差フィルム）／厚み２０μｍの粘着剤層４００（（メタ）アクリル系粘着剤層）／厚み３８μｍのセパレートフィルム５００（片面に離型処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルム）である。第１保護フィルム２００及び第２保護フィルム３００はともに、活性エネルギー線硬化性接着剤（カチオン重合性のエポキシ系化合物である硬化性化合物と光カチオン重合開始剤とを含む紫外線硬化性接着剤である（株）ＡＤＥＫＡ製の「ＫＲ－７０Ｔ」）の硬化物からなる接着剤層を介して偏光子１００に貼合されている。偏光板１０の幅は、１３３０ｍｍである。偏光板１０の有効幅は、１２５０ｍｍであり、従って有効幅範囲外の端部幅は、片端部あたり４０ｍｍとなる。

　上で得られた偏光板１０を引き続き連続搬送しつつ、２台のコロナ放電装置を用いて、第１保護フィルム２００の外面の幅方向両端部にコロナ処理を行った。コロナ処理された幅方向端部の幅は、両端部それぞれについて、偏光板１０の有効幅から、当該有効幅より外側へおよそ１５ｍｍまでの範囲（これより外側は、プロテクトフィルム２０の粘着剤層が存在せず、粘着剤層が貼合されない領域である。）であり、コロナ放電量は７３Ｗ・ｍｉｎ／ｍ²とした。

　〔２〕プロテクトフィルムの偏光板への貼合
　フィルムロールから長尺状のプロテクトフィルム２０（（メタ）アクリル系粘着剤層とポリエチレンテレフタレートフィルムとからなる、厚み５３μｍ）を連続的に巻き出して搬送しながら、上記〔１〕で得られたコロナ処理後の偏光板１０における第１保護フィルム２００の外面上に配置し、貼合ロールに通してプロテクトフィルム２０を貼合し、長尺状のプロテクトフィルム付偏光板を連続製造した。

　＜実施例２～３＞
　コロナ放電量を表１に示すとおりとしたこと以外は実施例１と同様にして、プロテクトフィルム付偏光板を得た。

　＜比較例１＞
　偏光板１０に対してではなく、プロテクトフィルム２０の幅方向両端部にコロナ処理を行ったこと以外は実施例１と同様にして、プロテクトフィルム付偏光板を得た。なお、表１において「Ｐｆ」はプロテクトフィルムを意味する。

　＜比較例２＞
　コロナ処理を実施しなかったこと以外は実施例１と同様にして、プロテクトフィルム付偏光板を得た。

　実施例及び比較例で得られたプロテクトフィルム付偏光板について、上記方法に従い、プロテクトフィルムの剥離力を測定した。結果を表１に示す。また、実施例及び比較例で得られたプロテクトフィルム付偏光板について、浮きの有無、及び浮きを有する場合にはその大きさを下記の手順に従って評価した。結果を併せて表１に示す。

　（浮きの評価）
　図３を参照して、得られたプロテクトフィルム付偏光板から、サイズ７００ｍｍ×１３３０ｍｍの試験片を切り出した。この際、試験片は、その短辺方向が長尺状のプロテクトフィルム付偏光板の長手方向と平行になるように切り出した。試験片の長辺方向（１３３０ｍｍ）は偏光板１０の幅方向と平行であり、偏光板１０の幅と同幅である。なお、図３に記載の「プロテクトフィルム付偏光板の一方の端面」とは、プロテクトフィルム２０が有する粘着剤層の端面を指している。得られた試験片について浮きの有無を目視で確認するとともに、浮きを有するものについてはその大きさを、浮きの内側末端から有効端までの距離として定義される「浮きの侵入度Ｌ」を指標として評価した。Ｌが小さいほど浮きが大きいと評価される。

　実施例１～３においては、試験片切り出し前の長尺のプロテクトフィルム付偏光板においても試験片においても浮きは認められなかった。一方、比較例１及び２では、試験片切り出し前の長尺のプロテクトフィルム付偏光板の両端部において、長手方向にわたってほぼ一様に浮きが認められ、任意の位置で切り出した上記試験片においても比較例１及び２ともにおよそ２０個の浮きが認められた。表１に示される浮きの侵入度Ｌは、これらおよそ２０個の浮きについての最大値である。

　以上、プロテクトフィルム付光学フィルムとして、プロテクトフィルム付偏光板を例に挙げて説明したが、偏光板以外の他の光学フィルムに対しても巻き取り時、及びロール状態での保管・運搬時におけるプロテクトフィルムの「浮き」の問題を抑制でき、これにより上記品質不良も抑制することが期待できる。他の光学フィルムとしては、保護フィルムのほか、位相差フィルム、輝度向上フィルム、防眩フィルム、光拡散フィルム、偏光子等の光学機能を有するフィルムを挙げることができる。

　１，１’　プロテクトフィルム付偏光板、１０，１０’　偏光板、２０，２０’　プロテクトフィルム、１００　偏光子、２００　第１保護フィルム、３００　第２保護フィルム、４００　粘着剤層、５００　セパレートフィルム、Ａ　プロテクトフィルム付偏光板の幅方向両端部。

Claims

　光学フィルムの表面にプロテクトフィルムを貼合する工程を含むプロテクトフィルム付光学フィルムの製造方法であって、
　前記プロテクトフィルムを貼合する工程によって得られるプロテクトフィルム付光学フィルムは、その幅方向両端部において前記光学フィルムに対する前記プロテクトフィルムの剥離力が、前記プロテクトフィルム付光学フィルムの他の部分に比べて高められている、製造方法。
　前記プロテクトフィルムを貼合する工程の後に、前記幅方向両端部を除去する工程をさらに含む、請求項１に記載の製造方法。
　前記プロテクトフィルムを貼合する工程の前にコロナ処理を施す工程をさらに含むことによって、前記剥離力が高められる、請求項１又は２に記載の製造方法。
　前記コロナ処理は、前記光学フィルムに対して施される、請求項３に記載の製造方法。
　前記幅方向両端部において、前記光学フィルムに対する前記プロテクトフィルムの剥離力は、０．０９Ｎ／２５ｍｍ以上である、請求項１～４のいずれか１項に記載の製造方法。
　前記プロテクトフィルムとして、前記表面に貼合される粘着剤層とこれを支持する基材フィルムとを含み、前記粘着剤層における前記幅方向両端部を構成する部分の粘着力が他の部分に比べて高められたものを用いることによって、前記剥離力が高められる、請求項１又は２に記載の製造方法。
　前記光学フィルムが偏光板である、請求項１～６のいずれか１項に記載の製造方法。