明 細 書
酵素含有キャンディー
技術分野
[0001] 本発明は、酵素含有キャンディーに関する。
背景技術
[0002] 酵素は、種々の活性を有する。酵素をキャンディーに含めることにより、酵素の活性 が発揮され、種々の有用な効果が得られると期待される。
[0003] キャンディ一は一般に糖などを溶融することによって製造されるが、糖の溶融には 約 150°C以上といった高温での加熱が必要とされる。このような高温の溶融物に酵素 を添加すると、酵素は失活してしまい、得られるキャンディーにおいては酵素活性が ほとんど得られない。
[0004] さらに、キャンディ一は口腔内に長期間滞留するため、齲蝕の原因となる糖 (砂糖 など)を配合せず、非齲蝕性の糖を配合することが望ましい。砂糖を含まないキャン ディーは一般にシュガーレスキャンディーと呼ばれる。他方、砂糖を含むキャンディー は砂糖キャンディーと呼ばれる。酵素を含むシュガーレスキャンディーを製造するた めには、混合のしゃすさの関係から、砂糖キャンディーよりも 30°C程度高温で酵素を 添加することが必要になる。すなわち、砂糖キャンディーであれば 100°C付近で酵素 を添加すればよいが、シュガーレスキャンディーの製造の際には 130°C程度まで温 度を上昇させなければ混合が不均一になり工業生産に向かない。酵素を含まない通 常のキャンディーの場合であれば、 130°C程度の高温となっても、生産性が低下する 以外の問題はない。しかし、酵素は一般的に熱に弱いので、 130°C程度の温度に耐 えられるとは考えられていない。さら〖こ、たとえ砂糖キャンディーの場合であっても、 1 00°C付近で酵素を添加しても、従来の方法では酵素が失活してしまい、酵素活性を 有するキャンディ一は得られな 、。
[0005] 酵素活性を有するキャンディーを得るために種々の方法が検討されて 、る。特許文 献 1 (特開平 2— 86731号公報)には、酵素の入っていない硬質キャンディーを製造 し、この硬質キャンディーを粉砕し、 100メッシュパスに整粒し、この整粒物と酵素とを
混合し、打錠成型し、次いで不活性ガスで加圧しながら 100〜140°Cに加熱して溶 融することを含む、酵素入り硬質キャンディーの製造方法が記載されている。特許文 献 1に記載の方法は、詳細には、糖質原料と水とを混合した後、水分 3. 0重量%以 下に煮詰め、これを冷却固化して得られる硬質キャンディーを破砕して JIS標準篩 10 0メッシュを通過する粒度に整粒したもの 100重量部に対してセルラーゼ、アミラーゼ 、リパーゼ、プロテアーゼ、リゾチームおよびデキストラナーゼよりなる群から選択した 1種または 2種以上の酵素 1重量部程度を添加混合し、次いで成型した後、加圧可 能な容器内に収容し、不活性ガスによる加圧下に該容器ごと加熱して部分融解し、 得られた部分融解物を該容器ごと冷却して固化させた後、不活性ガスによる該容器 内の加圧状態を解くことを特徴とする。特許文献 1に記載の方法では、硬質キャンデ ィ一は、 JIS標準篩 100メッシュを通過する粒度に整粒されるが、粉砕して得られるこ のような粒度のキャンディ一は吸湿性が非常に高ぐ低湿度でも容易に固結する。そ のため、試作レベルでは実施可能であると思われる力 実際に工場で大量生産する ことは不可能である。さらに、 100メッシュの篩は非常に目が細かいため、短時間で 目詰まりすることが予想され、現実的ではない。粉末を打錠するためには、粉末が適 度な流動性を有することが必要であり、吸湿および固結しやす 、キャンディーの粉砕 物を打錠することは現実的ではない。さらに、この方法では、キャンディーを加圧可 能な容器内に収容して不活性ガスによって加圧しながら 100〜140°Cに加熱するこ とを必要とする。この工程を行うためには特殊な装置が必要であり、このような装置は 高価であり、製造コストが高くなり、単価が比較的低いキャンディーを製造するために は設備が高額すぎるという欠点もある。特許文献 1は、「従来の技術」の項目において 、糖質原料中に酵素を直接添加配合する方法では酵素が熱変性して失活し、酵素 の機能特性を全く失うことが記載されている。これは、糖質原料に酵素を直接添加す ることが好ましくな 、ことを示して!/、る。
特許文献 2 (特開 2001— 086952号公報)は、風味改良剤およびそれを用いた酒 酔い防止食品を記載している。特許文献 2の 0011段落には、植物体由来のアルコ ール脱水素酵素 (ADH)を含むチューインガム、キャンディー、ゼリーなどの食品が 記載されている。特許文献 2の 0031段落には、低温加熱もしくは非加熱食品、ある
いは低水分食品として、チューインガム、フォンダン、ソフトキャンディー、錠菓、ゼリ 一、グミなどが記載されている。特許文献 2の 0032段落には、このような食品の製造 方法として、植物体由来の ADHと各種の食品原料とを混合し、得られた混合物を用 いて従来公知の各種の食品の製造方法に従って酒酔い防止食品が得られることが 記載される。しかし、フォンダン、ソフトキャンディー、ゼリー、グミなどは約 120°Cを超 える高温での加熱を必要とし、そのため、これらの材料に直接添加すると酵素が失活 してしまう。特許文献 2の 0035段落には、ハードキャンディ一等の高温加熱食品に ついては、酵素の失活を防ぐために、キャンディー生地に酵素を直接混合するので はなぐ予め製造された食品の外表面に酵素をまぶす、コーティングすることが好まし いことを記載している。引用文献 2の実施例 10には、ハードキャンディーを作製した 後、風味改良剤をその外表面に噴霧し、その後 ADH含有粉糖をまぶして被覆層を 形成することにより被覆層付きハードキャンディーを得ることが記載されている。
[0007] 特許文献 3 (特開 2001— 172151号公報)は、 β— 1, 4—ダルカナーゼを含有す ることを特徴とする口腔用組成物を記載している。特許文献 3に記載される口腔用組 成物は、歯面に付着または沈着した歯の汚れを除去することを期待している。特許文 献 3に記載される口腔用組成物は、歯磨剤、マウスゥォッシュ、トローチ、チューイング ガムなどであり、これらはいずれも、製造工程が高温にならないものである。特許文献 3には、キャンディ一は全く記載されていない。
[0008] 特許文献 4 (特開 2003— 219809号公報)は、酵素を含有する糖衣層を有すること を特徴とする糖衣製品を記載して ヽる。特許文献 4に記載される糖衣製品の例として は、錠剤、トローチ等の医薬品類、チューインガム、錠菓、グミ、カプセル、キャンディ 一等の菓子類が挙げられている。特許文献 4は、酵素放出時間の短い製品を提供す ることを目的としている。特許文献 4は、従来技術に関して、製品内部に酵素が配合 されると酵素が放出されるのに時間が力かってしまうことを問題視しており、製品内部 に酵素が配合されることが好ましくな 、ことを示唆して 、る。
[0009] 特許文献 5 (特開 2003— 9784号公報)は、食品の消臭及び風味改良方法を記載 している。特許文献 5に記載の飲食品の目的の 1つは、ヒトの口臭を抑制することであ る。特許文献 5は、酸化還元酵素活性を有する植物組織処理物を含有する消臭効
果を有する飲食品を記載している。飲食品の例としては、ガム、タブレット、キャンディ 一、グミおよびチョコレートが挙げられている。特許文献 5の 0018段落には、製品を 加工する際に、加工の最終工程で比較的高温にさらされる時間が短い条件で植物 組織処理物をカ卩えて処理することが望ま 、ことを記載して 、る。酵素が熱に弱 、こ とは周知の事実であり、これは当然である。しかし、製品加工の最終段階でどのような 加熱温度で、どのような加熱時間で、どのような酵素分散方法を用いたら酵素が失活 せずに添加できるかについては詳細な記載が全くなぐ飲食品ごとに詳細に検討す る必要がある。特許文献 5に記載の植物組織処理物は、植物組織の破砕液から製造 されたパルプ、植物組織の搾汁液力 製造された不溶性画分、植物組織の搾汁液 力 製造された篩別パルプまたはそれらの乾燥物である。植物組織処理物は水に不 溶であるため、少量添加しただけでキャンディー表面がざらつき、食感が悪くなる。舌 苔除去の目的でざらつくことが好ましい場合でも、舌苔除去に必要な酵素量を添カロ すると、必要以上にざらつき、嗜好性が著しく低下する。
[0010] 特許文献 6 (特開 2005— 281230号公報)は、口腔用固形組成物を記載している 。この口腔用組成物は、不溶性天然植物繊維を配合せしめた水溶性固形基材から なっている。この口腔用組成物においては、植物繊維によって基材表面に形成され る微細な突起によって舌苔が物理的に除去されることにより口臭を低減することを目 的としている。特許文献 6には、酵素を配合することについては全く記載がない。
[0011] 特許文献 7 (国際公開第 WO2003Z090704号パンフレット)は、舌苔除去効果を 有する食品を記載している。特許文献 7は本出願人による出願の公開公報である。 特許文献 7は、食品としてキャンディーを記載している。特許文献 7には、口臭除去 作用もしくは舌苔除去作用を有する化合物または組成物をキャンディーに添加する ことについて、通常の方法に従ってキャンディーの材料を煮詰めた後、この煮詰めた 材料を冷却する途中で、好ましくは約 60°C以下、より好ましくは約 50°C以下、さらに より好ましくは約 40°C以下になった時点で添加すると記載されている。しかし、キャン ディーの材料を煮詰めた後、冷却する際に約 60°C以下になった時点で添加すると、 キャンディーの材料と化合物または組成物とが均一に混ざる前にキャンディーが固ま つてしま!ヽ、化合物または組成物を含むキャンディーと含まな 、キャンディ一とができ
る。そのため、廃棄率が高くなり、製造コストが高くなつてしまう。そのため、工業的生 産が難しいという問題がある。
特許文献 1 :特開平 2— 86731号公報 (第 1頁〜第 4頁)
特許文献 2:特開 2001— 086952号公報 (第 1頁〜第 6頁)
特許文献 3 :特開 2001— 172151号公報 (第 1頁〜第 13頁)
特許文献 4:特開 2003— 219809号公報 (第 1頁〜第 5頁)
特許文献 5:特開 2003— 9784号公報 (第 1頁〜第 18頁)
特許文献 6:特開 2005— 281230号公報 (第 1頁〜第 13頁)
特許文献 7:国際公開第 WO2003Z090704号パンフレット (第 1頁〜 70頁) 発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0012] 本発明は、上記問題点の解決を意図するものであり、酵素活性を有するキャンディ 一を安価なコストで製造する方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0013] 従来、酵素は水溶液中では保存性が低いが、乾燥することで保存性が向上するこ とが知られていた。しかし、乾燥することで熱安定性が向上することは知られていなか つた (後述する植物組織処理物中の酸ィ匕還元酵素を除く)。このため、酵素活性を有 するキャンディーを効率的に製造することができなかった。
[0014] 本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、キャンディー ベース材料への非耐熱性酵素の添加方法を改良することにより、酵素活性を有する キャンディーが効率的に製造できることを見出し、これに基づいて本発明を完成させ た。
[0015] 本発明の方法は、キャンディーベース材料を溶解温度まで加熱し、該キャンディー ベース材料を溶解温度から水分蒸発温度まで加熱し、該キャンディーベース材料を 該水分蒸発温度力 第 1冷却温度まで冷却し、次 、で該キャンディーベース材料を 該第 1冷却温度力 第 2冷却温度まで冷却し、次 、で該キャンディーベース材料を該 第 2冷却温度力 第 3冷却温度まで冷却し、次 、で該キャンディーベース材料を該第 3冷却温度力 第 4冷却温度まで冷却して酵素含有キャンディーを製造する方法で
あって、
該材料が第 1冷却温度力 該第 4冷却温度に至るまで該材料の温度が実質的に上 昇することはなく、
該溶解温度が 100°C以上 143°C以下であり、
該水分蒸発温度が 100°C以上 180°C以下であり、
第 1冷却温度が 100°C以上 135°C以下であり、
該第 2冷却温度が 80°C以上 122°C以下であり、
該第 3冷却温度が 50°C以上 95°C以下であり、
該第 4冷却温度が 50°C未満である方法であって、
(a)該キャンディーベース材料に非耐熱性酵素を添加して、添加の時点から 5分間 以内に実質的に均一な混合生地が得られるように攪拌して混合生地を得る工程;
(b)該混合生地を冷却板上で冷却する工程;および
(c)該混合生地を成型する工程
を包含し、
工程 (a)は、キャンディーベース材料の温度が該第 1冷却温度力も該第 2冷却温度 の間にある際に行われ;
工程 (b)は、キャンディーベース材料の温度が該第 2冷却温度力 該第 3冷却温度 の間にある際に行われ;
工程 (c)は、キャンディーベース材料の温度が該第 3冷却温度力も該第 4冷却温度 の間にある際に行われ;
該キャンディーベース材料に非耐熱性酵素を添加した時点から該第 2冷却温度に 達するまでの時間が 5分間以下であり;
該第 2冷却温度から該第 3冷却温度に達するまでの時間が 5分間以下であり; 該第 3冷却温度から該第 4冷却温度に達するまでの時間が 20分間以下である。 特定の実施形態 (特に、シュガーレスキャンディーの場合)では、本発明の方法は、 キャンディーベース材料を溶解温度まで加熱し、該キャンディーベース材料を溶解 温度から水分蒸発温度まで加熱し、該キャンディーベース材料を該水分蒸発温度か ら第 1冷却温度まで冷却し、次 、で該キャンディーベース材料を該第 1冷却温度から
第 2冷却温度まで冷却し、次 、で該キャンディーベース材料を該第 2冷却温度力 第 3冷却温度まで冷却し、次 、で該キャンディーベース材料を該第 3冷却温度力 第 4 冷却温度まで冷却して酵素含有キャンディーを製造する方法であって、
該材料が第 1冷却温度力 該第 4冷却温度に至るまで該材料の温度が実質的に上 昇することはなく、
該溶解温度が 135°C〜 143°Cであり、
該水分蒸発温度が 143°C〜 180°Cであり、
第 1冷却温度が 125°C〜135°Cであり、
該第 2冷却温度が 115°C〜 122°Cであり、
該第 3冷却温度が 80°C〜95°Cであり、
該第 4冷却温度が室温〜 50°Cである方法であって、
(a)該キャンディーベース材料に非耐熱性酵素を添加して、添加の時点から 5分間 以内に実質的に均一な混合生地が得られるように攪拌して混合生地を得る工程;
(b)該混合生地を冷却板上で冷却する工程;および
(c)該混合生地を成型する工程
を包含し、
工程 (a)は、キャンディーベース材料の温度が該第 1冷却温度力も該第 2冷却温度 の間にある際に行われ;
工程 (b)は、キャンディーベース材料の温度が該第 2冷却温度力 該第 3冷却温度 の間にある際に行われ;
工程 (c)は、キャンディーベース材料の温度が該第 3冷却温度力も該第 4冷却温度 の間にある際に行われ;
該キャンディーベース材料に非耐熱性酵素を添加した時点から該第 2冷却温度に 達するまでの時間が 5分間以下であり;
該第 2冷却温度から該第 3冷却温度に達するまでの時間が 5分間以下であり; 該第 3冷却温度から該第 4冷却温度に達するまでの時間が 20分間以下である。 上記のいずれの方法においても、以下の実施形態が好適である:
1つの実施形態では、上記キャンディーベース材料の主成分は、糖類である。
[0018] 1つの実施形態では、上記主成分は、非齲蝕性糖類である。
[0019] 1つの実施形態では、上記主成分は、還元パラチノース、マルチトール、還元水あ めおよびキシリトール力もなる群より選択される。
[0020] 1つの実施形態では、上記主成分は、還元パラチノースである。
[0021] 1つの実施形態では、上記キャンディーベース材料は、砂糖を実質的に含まな 、。
[0022] 1つの実施形態では、上記非耐熱性酵素を 20mM Tris緩衝液 (pH7. 0)中で 30 分間加熱した後の残存活性が 20%以下になる温度が 80°C以下である。
[0023] 1つの実施形態では、上記非耐熱性酵素は、転移酵素、加水分解酵素、脱離酵素
、異性化酵素および合成酵素からなる群より選択される。
[0024] 1つの実施形態では、上記非耐熱性酵素は、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ およびデキストラナーゼ力 なる群より選択される。
[0025] 1つの実施形態では、上記非耐熱性酵素は、システィンプロテアーゼまたはセリン プロテアーゼである。
[0026] 1つの実施形態では、上記非耐熱性酵素は、パパイン、ブロメラインまたはァクチ- ジンである。
[0027] 1つの実施形態では、上記非耐熱性酵素は、粉末状態で添加される。
[0028] 1つの実施形態では、工程(a)の前記キャンディーベース材料の重量は 20〜30kg である。
[0029] 1つの実施形態では、工程 (a)の前記非耐熱性酵素の重量は 0. 2〜lkgである。
[0030] 1つの実施形態では、上記酵素含有キャンディ一中に前記非耐熱性酵素が実質的 に均一に分散している。
[0031] 1つの実施形態では、上記酵素含有キャンディーにおける酵素含有量は 0. 1〜3.
0重量%である。
[0032] 1つの実施形態では、上記酵素含有キャンディ一は舌苔除去用キャンディーであり 、上記酵素はプロテアーゼであり、上記キャンディーベース材料は、不溶性粉末を含 む。
[0033] 1つの実施形態では、上記酵素含有キャンディ一は舌苔除去用キャンディーであり 、上記酵素はプロテアーゼであり、(d)上記混合生地に気泡を練り込む工程をさらに
包含し、工程 (d)は、工程 (b)の後、キャンディーベース材料の温度が該第 2冷却温 度から該第 3冷却温度の間にある際に行われる。
発明の効果
[0034] 本発明により、酵素活性を有するキャンディーを安価なコストで製造することができ る。
図面の簡単な説明
[0035] [図 1]図 1は、評価例 1で用いた評価研究デザインを模式的に示す図である。
[図 2]図 2は、舌苔量判定評価基準図を示す。
[図 3]図 3は、舌苔評点の減少率(%)を示すグラフである。
[図 4]図 4は、硫ィ匕水素の変化率 (%)を示すグラフである。
発明を実施するための最良の形態
[0036] 以下、本発明を詳細に説明する。
[0037] 本明細書中では用語「キャンディー」とは、糖または糖アルコールを主原料とし、糖 または糖アルコールおよび水を煮詰める工程を含む方法によって製造される固形食 品をいう。キャンディ一は、ソフトキャンディーとハードキャンディ一とに分類される。キ ヤンディーの硬さは、キャンディーの材料および煮上げ温度によって影響を受ける。
[0038] ハードキャンディーの例としては、ドロップ、バタースカツチ、ピーナッツブリトルおよ びべッコゥ飴が挙げられる。糖として主に砂糖および水あめを用いた場合について例 示すると、ドロップの代表的な煮上げ温度は約 145°Cである。糖として主に砂糖およ び水あめを用いた場合について例示すると、バタースカツチの代表的な煮上げ温度 は約 145°Cであり、バター約 4重量%〜約 6重量%などを含む。糖として主に砂糖お よび水あめを用いた場合にっ 、て例示すると、ピーナッツブリトルの代表的な煮上げ 温度は約 146°Cであり、ピーナッツ、重曹などを含む。糖として主に砂糖および水あ めを用いた場合について例示すると、ベッコゥ飴の代表的な煮上げ温度は約 150°C 〜160°Cである。
り、代表的な砂糖水あめ固形分比は砂糖 40〜60:水あめ 40〜60であり、乳製品、 油脂などを含む。
[0039] 本発明のキャンディ一は、ハードキャンディーであることが好ましぐドロップであるこ
とがより好ましい。
[0040] (1.キャンディー材料)
キャンディー材料としては、キャンディーベース材料と、非耐熱性酵素と、副材料と が挙げられる。本明細書中では、用語「キャンディーベース材料」とは、水、水と混合 されて煮詰められる材料およびもともと水を含んで ヽて煮詰められる材料を ヽぅ。水と 混合されな 、場合であっても、 70%マルチトールシロップのような水を含む材料であ つて煮詰められる材料もまた、キャンディーベース材料の範囲に含まれる。本明細書 中では、用語「副材料」とは、キャンディーベース材料を煮詰めて水分がほぼ蒸発し た後に添加される材料であって、非耐熱性酵素以外の材料を!ヽぅ。
[0041] (1. 1 非耐熱性酵素)
本明細書中では用語「非耐熱性酵素」とは、 20mM Tris緩衝液 (pH7. 0)中で 3 0分間加熱した後の残存活性が 20%以下になる温度が 80°C以下である酵素をいう 。これは、本発明で用いられる酵素が常識外れに高い耐熱性を有するというわけで はなぐ通常程度の熱不安定性を有することを意味する。本発明は、本発明で用いら れる酵素が極端に高い耐熱性を有するわけではないにもかかわらず、高温での煮上 げを必要とするキャンディーに配合され得るという顕著な効果を奏する。 20mM Tri s緩衝液 (pH7. 0)中で 30分間加熱した後の残存活性が 20%以下になる温度は、 好ましくは約 40°C以上であり、より好ましくは約 45°C以上であり、さらに好ましくは約 5 0°C以上である。 20mM Tris緩衝液 (pH7. 0)中で 30分間加熱した後の残存活性 力 S 20%以下になる温度は、 1つの実施形態では、約 75°C以下であってもよぐ約 70 °C以下であってもよぐ約 65°C以下であってもよい。
[0042] 20mM Tris緩衝液 (pH7. 0)中で 30分間加熱した後の残存活性が 20%以下に なる温度は、パパインについては 78°Cである。本発明においては、パパインと同程度 の耐熱性を有する酵素が好適に使用され得る。「同程度」とは、その酵素についての この温度が、パパインについてのこの温度 ± 5。Cの範囲にあることをいう。パパインと 同程度の耐熱性を有する酵素の例としては、ブロメラインおよびァクチ-ジンが挙げ られる。
[0043] 本発明の方法で使用される酵素は、好ましくは約 37°Cで活性を有する。
[0044] 非耐熱性酵素は、好ましくは転移酵素 (Transferase)、加水分解酵素 (Hydrolas e)、脱離酵素(Lyase)、異性化酵素(Isomerase)および合成酵素(Ligase、 Synth etaseともいう)力 なる群より選択され、より好ましくは、プロテアーゼ、リパーゼ、アミ ラーゼ、デキストラナーゼおよび酸化還元酵素からなる群より選択され、さらにより好 ましくはプロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼおよびデキストラナーゼからなる群より選 択され、さらに好ましくはプロテアーゼであり、さらにより好ましくはシスティンプロテア ーゼおよびセリンプロテアーゼからなる群より選択され、特に好ましくはノパインフアミ リーのシスティンプロテアーゼであり、最も好ましくはパパイン、ブロメラインおよびァク チ-ジン力 なる群より選択される。
[0045] プロテアーゼ (好ましくはシスティンプロテアーゼおよびセリンプロテアーゼカ なる 群より選択され、より好ましくはパパインファミリーのシスティンプロテアーゼ、最も好ま しくはパパイン、ブロメラインおよびァクチ-ジン力もなる群より選択される)は、舌苔を 分解および除去するために有用であり、舌苔除去用キャンディーに配合すれば特に 有用である。
[0046] リパーゼは、油分を分解するために有用であり、特に、食後に摂取するためのキヤ ンディーに配合すれば、口腔内の油分を分解し、すっきりとさせる効果を発揮し得る
[0047] アミラーゼおよびデキストラナーゼは、歯垢を分解するために有用であり、歯磨きキ ヤンディーに配合すれば、口腔内の歯垢を分解する効果を発揮し得る。
[0048] 酸化還元酵素は、種々の臭い物質を分解するために有用であり、特に、食後に摂 取するためのキャンディーに配合すれば、ニン-ク臭、魚臭などを分解する効果を発 揮し得る。
[0049] 非耐熱性酵素は、粉末状態で添加されることが好ま 、。粉末状態では耐熱性が 高いからである。
[0050] 非耐熱性酵素は、精製物であることが好ま 、。非耐熱性酵素の純度は好ましくは 約 50重量%以上であり、より好ましくは約 60重量%以上であり、さらに好ましくは約 7 0重量%以上であり、さらにより好ましくは約 80重量%以上であり、特に好ましくは約 90重量%以上であり、最も好ましくは約 95重量%以上である。非耐熱性酵素の純度
は一般に純度 100重量%以下である。
[0051] 非耐熱性酵素の使用量は、酵素の種類に依存して変化し得るが、水分蒸発後のキ ヤンディーベース材料の重量 100重量部に対して好ましくは約 0. 1重量部以上であ り、より好ましくは約 0. 2重量部以上であり、さらに好ましくは約 0. 5重量部以上であ り、最も好ましくは約 1. 0重量部以上である。非耐熱性酵素の使用量は、水分蒸発 後のキャンディーベース材料の重量 100重量部に対して好ましくは約 5. 0重量部以 下であり、より好ましくは約 4. 0重量部以下であり、さらに好ましくは約 3. 0重量部以 下であり、最も好ましくは約 2. 5重量部以下である。酵素の使用量が少なすぎると酵 素添カ卩による効果が得られない場合がある。酵素の使用量が多すぎると、得られる効 果が飽和して費用対効果が悪ィ匕する場合がある。酵素の風味が強い場合 (例えば、 野菜由来の酸化還元酵素の場合)、使用量が多すぎると得られるキャンディーの風 味が悪化する場合がある。
[0052] 例えば、非耐熱性酵素としてプロテアーゼを使用する場合、使用量は、水分蒸発 後のキャンディーベース材料の重量 100重量部に対して好ましくは約 0. 1重量部以 上であり、より好ましくは約 0. 2重量部以上であり、さらに好ましくは約 0. 5重量部以 上であり、最も好ましくは約 1. 0重量部以上である。プロテアーゼの使用量は、水分 蒸発後のキャンディーベース材料の重量 100重量部に対して好ましくは約 5. 0重量 部以下であり、より好ましくは約 4. 0重量部以下であり、さらに好ましくは約 3. 0重量 部以下であり、最も好ましくは約 2. 5重量部以下である。プロテアーゼの使用量が少 なすぎると酵素添カ卩による効果が得られない場合がある。プロテアーゼの使用量が 多すぎると、得られる効果が飽和して費用対効果が悪ィ匕する場合がある。プロテア一 ゼの使用量が多すぎると、口腔内に対する刺激が強すぎて問題となる場合がある。
[0053] 例えば、非耐熱性酵素としてリパーゼを使用する場合、使用量は、酵素の種類に 依存して変化し得るが、水分蒸発後のキャンディーベース材料の重量 100重量部に 対して好ましくは約 0. 1重量部以上であり、より好ましくは約 0. 2重量部以上であり、 さらに好ましくは約 0. 5重量部以上であり、最も好ましくは約 1. 0重量部以上である。 リパーゼの使用量は、水分蒸発後のキャンディーベース材料の重量 100重量部に対 して好ましくは約 5. 0重量部以下であり、より好ましくは約 4. 0重量部以下であり、さ
らに好ましくは約 3. 0重量部以下であり、最も好ましくは約 2. 5重量部以下である。リ パーゼの使用量が少なすぎると酵素添カ卩による効果が得られない場合がある。リバ ーゼの使用量が多すぎると、得られる効果が飽和して費用対効果が悪化する場合が ある。
[0054] 例えば、非耐熱性酵素としてアミラーゼを使用する場合、使用量は、酵素の種類に 依存して変化し得るが、水分蒸発後のキャンディーベース材料の重量 100重量部に 対して好ましくは約 0. 1重量部以上であり、より好ましくは約 0. 2重量部以上であり、 さらに好ましくは約 0. 5重量部以上であり、最も好ましくは約 1. 0重量部以上である。 アミラーゼの使用量は、水分蒸発後のキャンディーベース材料の重量 100重量部に 対して好ましくは約 5. 0重量部以下であり、より好ましくは約 4. 0重量部以下であり、 さらに好ましくは約 3. 0重量部以下であり、最も好ましくは約 2. 5重量部以下である。 アミラーゼの使用量が少なすぎると酵素添カ卩による効果が得られない場合がある。ァ ミラーゼの使用量が多すぎると、得られる効果が飽和して費用対効果が悪化する場 合がある。
[0055] 例えば、非耐熱性酵素としてデキストラナーゼを使用する場合、使用量は、酵素の 種類に依存して変化し得る力 水分蒸発後のキャンディーベース材料の重量 100重 量部に対して好ましくは約 0. 1重量部以上であり、より好ましくは約 0. 2重量部以上 であり、さらに好ましくは約 0. 5重量部以上であり、最も好ましくは約 1. 0重量部以上 である。デキストラナーゼの使用量は、水分蒸発後のキャンディーベース材料の重量 100重量部に対して好ましくは約 5. 0重量部以下であり、より好ましくは約 4. 0重量 部以下であり、さらに好ましくは約 3. 0重量部以下であり、最も好ましくは約 2. 5重量 部以下である。デキストラナーゼの使用量が少なすぎると酵素添加による効果が得ら れない場合がある。デキストラナーゼの使用量が多すぎると、得られる効果が飽和し て費用対効果が悪化する場合がある。
[0056] 例えば、非耐熱性酵素として酸化還元酵素を使用する場合、使用量は、酵素の種 類に依存して変化し得る力 水分蒸発後のキャンディーベース材料の重量 100重量 部に対して好ましくは約 0. 1重量部以上であり、より好ましくは約 0. 2重量部以上で あり、さらに好ましくは約 0. 5重量部以上であり、最も好ましくは約 1. 0重量部以上で
ある。酸ィ匕還元酵素の使用量は、水分蒸発後のキャンディーベース材料の重量 100 重量部に対して好ましくは約 5. 0重量部以下であり、より好ましくは約 4. 0重量部以 下であり、さらに好ましくは約 3. 0重量部以下であり、最も好ましくは約 2. 5重量部以 下である。酸化還元酵素の使用量が少なすぎると酵素添加による効果が得られない 場合がある。酸化還元酵素の使用量が多すぎると、得られる効果が飽和して費用対 効果が悪ィ匕する場合がある。また、酸ィ匕還元酵素が野菜由来である場合は風味が強 いので、使用量が多すぎると得られるキャンディーの風味が悪化する場合がある。
[0057] (1. 2 キャンディーベース材料)
キャンディーベース材料としては主に糖類が用いられる。本明細書では、「糖類」と は、炭素と水素と酸素から構成される化合物をいう。糖類は、サッカリドおよび炭水化 物を含む。糖類は好ましくは甘味のある化合物である。糖類は、好ましくは単糖、二 糖、オリゴ糖、糖アルコール、水あめ、澱粉分解物および水溶性食物繊維からなる群 より選択され、より好ましくは単糖、二糖、オリゴ糖および糖アルコール力 なる群より 選択される。糖類としては、当該分野で市販される任意の糖類が使用され得る。本発 明のキャンディーにおいては 2種以上の糖類を組み合わせて使用し得る。本発明の キャンディーで用いられる糖類は、好ましくは水溶性である。 2種以上の糖類を含む 場合、 1種は不溶性の糖類であってもよいが、その量は水溶性の糖類と比較して非 常に少ないこと(例えば、水溶性糖類 100重量部に対して不溶性糖類約 10重量部 以下)が好ましい。
[0058] 本明細書では、「水溶性」とは、 37°Cの水中での溶解度が、 1重量%以上の物質を いう。本発明で用いられる糖類の溶解度は、好ましくは約 2重量%以上であり、より好 ましくは約 3重量%以上であり、さらに好ましくは約 4重量%以上であり、特に好ましく は約 5重量%以上である。
[0059] 水溶性の糖類の例としては、果糖、ブドウ糖、キシロースなどの単糖類;ショ糖、麦 芽糖、乳糖、パラチノース、トレハロースなどの二糖類;還元パラチノース (パラチ-ッ トともいう)、マルチトール、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラタチトール、 マン-トール、還元水あめなどの糖アルコール;水あめ、デキストリン、オリゴ糖などの 澱粉分解物;糖蜜などが挙げられる。水あめおよび還元水あめには種々の種類のも
のがあり、一般に、ドロップ用には、低糖タイプおよび中糖タイプのものが使用される ことが多い。ここで、低糖タイプとは、 DEが 30以上〜 40未満のものをいい、中糖タイ プとは、 DEが 40以上 45未満のものをいい、高糖タイプとは、 DEが 44以上 50未満 のものをいう。 DEが低いほどキャンディーに硬さを与えることができ、 DEが高いほど 甘みを与えることができる。本発明の製造方法では、中糖タイプの還元水あめを使用 することが好ましい。
[0060] キャンディーベース材料として砂糖を使用する場合、水あめも使用することが好まし い。キャンディーベース材料として砂糖を使用する場合、煮上げの時点で砂糖の結 晶がわずかでも存在していると、砂糖再結晶のたねを残すことになり、製品のもどり( 晶ィ匕)力 M足進されることとなる。極端な場合には冷却中に晶化してしまうことさえあるが 、水あめは、この晶化を抑制する作用を有する。
[0061] 糖類は好ましくは、口腔内細菌によって資化されない糖類である。本明細書中では 、口腔内細菌によって資化されない糖類を「非齲蝕性糖類」という。糖類が口腔内細 菌によって資化されてしまうと、この糖類を含むタブレットを摂取することによって、口 腔内細菌が増加してしまう要因を与える。このような糖類は、舌苔除去作用に負に作 用し得る。そのため、糖類は、口腔内細菌によって資化されないことが好ましい。非 齲蝕性糖類の例としては、還元パラチノース、マルチトール、還元水あめ、キシリトー ル、パラチノース、ソルビトール、エリスリトール、トレハロース、ラタチトールおよびマン 二トールが挙げられる。キャンディーベース材料の主成分として非齲蝕性糖類を用い ることが好ましい。非齲蝕性糖類は好ましくは、還元パラチノース、マルチトール、還 元水あめおよびキシリトール力もなる群より選択され、最も好ましくは還元パラチノー スと還元水あめとの組合せである。キャンディーベース材料は砂糖を実質的に含まな いことが好ましい。シュガーレスキャンディーを製造する場合、キャンディーベース材 料は砂糖を含まない。
[0062] 本明細書中では用語「実質的に含まない」とは、その成分の含有量が約 1重量%以 下であることをいい、好ましくは約 0. 5重量%以下、より好ましくは約 0. 1重量%以下 、特に好ましくは約 0. 05重量%以下、最も好ましくは約 0. 01重量%以下である。ま た、還元パラチノースは、賦形剤として還元パラチノースのみを用いてキャンディーを
製造しても、ベとつかないキャンディーとなるという特徴を有する。
[0063] 砂糖キャンディーを製造する場合、キャンディーベース材料中の砂糖の量は必要 に応じて適切に選択され得る。この場合、好ましくは、糖類全体の重量(固形分べ一 ス)の約 20重量%以上、約 30重量%以上、約 40重量%以上、約 50重量%以上また は約 60重量%以上を占めることが好ましい。
[0064] マルチトールの味質はショ糖に比べてやや「ぼやけた感じ」であり、ごくわずかに喉 を刺激する異味がある。マルチトールは、ショ糖と同等に非吸湿性である。
[0065] 還元水あめはその名の通り水あめを還元してできる物質で、原料となる水あめの種 類 (糖組成)によっていろいろなタイプがある。一般的には、高糖ィ匕還元水あめと低糖 化還元水あめとの 2種類に分けられる。高糖ィ匕還元水あめは粘度が低く比較的甘味 が高ぐ低糖ィ匕還元水あめは粘度が高く甘味が低い。水あめの DE (Dextrose Equ ivalent)は一般に約 35〜約 50であり、水分含量は約 15重量%〜約 20重量%であ る。 DE値 = (直接還元糖 (ブドウ糖として) Z全固形分) X 100である。
[0066] キシリトールは特有な甘味を有する。キシリトールもまた、溶解時の吸熱作用が極め て高い(一 37cal/g)ため冷涼感が大きい。キシリトールは、エリスリトールよりも味質 が良いと評価されている。キシリトールはまた、他の糖アルコールよりも唾液の分泌を 促す効果が強い。
[0067] 糖類としては、 1種類のものを単独で用いてもよぐ複数種類を混合して用いてもよ い。複数種類の糖類を用いる場合、非齲蝕性糖類が、糖類全体の重量 (固形分べ一 ス)の約 20重量%以上、約 30重量%以上、約 40重量%以上、約 50重量%以上、約 60重量%以上、約 70重量%以上、約 80重量%以上そして約 90重量%以上を占め ることが好ましい。
[0068] 本明細書中で「主成分」とは、好ましくは約 5重量%以上、より好ましくは約 10重量 %以上、さらに好ましくは約 15重量%以上、最も好ましくは約 20重量%以上含まれ る成分をいう。
[0069] キャンディーベース材料はまた、水を含み得る。水は、糖類などの主成分を溶解す るために利用される。水は、軟水、中間水および硬水のいずれであってもよい。軟水 とは、硬度 10° 未満の水をいい、中間水とは、硬度 10° 以上 20° 未満の水をいい
、硬水とは、硬度 20° 以上の水をいう。水は、好ましくは軟水または中間水であり、よ り好ましくは軟水である。水は水道水、イオン交換水、純水など任意の水であり得る。 不純物が少な 、水であることが好まし!/、。
[0070] 水は、糖類などの主成分を溶解するために用いられ、煮上げの際に蒸発によりほ ぼ全て除去される。水の使用量は、キャンディーベース材料全体の、好ましくは約 1. 0重量%以上であり、より好ましくは約 1. 5重量%以上であり、さらに好ましくは約 2. 0重量%以上であり、さらにより好ましくは約 2. 5重量%以上であり、特に好ましくは 約 3. 0重量%以上であり、最も好ましくは約 3. 5重量%以上である。水の使用量は、 キャンディーベース材料全体の、好ましくは約 25重量%以下であり、より好ましくは約 20重量%以下であり、さらに好ましくは約 15重量%以下であり、さらにより好ましくは 約 10重量%以下であり、特に好ましくは約 7. 5重量%以下であり、最も好ましくは約 5. 0重量%以下である。水の使用量が多すぎると煮詰め時間が長くなり、糖類の過 度の転ィ匕が生じる場合があり、過度の着色が生じる場合がある。水の使用量が少な すぎると、糖類が完全に溶解せず、再結晶のたねを残すことになり、製品のもどり(晶 ィ匕)が促進される場合がある。上記のように、水は、キャンディーベース材料として用 V、られる材料に予め含まれて!/、てもよ!/、。
[0071] キャンディーベースに還元パラチノースと還元水あめとを用いる場合、還元パラチノ ースの使用量は、キャンディーベース材料全体の、好ましくは約 30重量%以上であり 、より好ましくは約 35重量%以上であり、さらに好ましくは約 40重量%以上であり、さ らにより好ましくは約 45重量%以上であり、特に好ましくは約 50重量%以上であり、 最も好ましくは約 55重量%以上である。還元パラチノースの使用量は、キャンディー ベース材料全体の、好ましくは約 85重量%以下であり、より好ましくは約 80重量%以 下であり、さらに好ましくは約 75重量%以下であり、さらにより好ましくは約 70重量% 以下であり、特に好ましくは約 65重量%以下であり、最も好ましくは約 60重量%以下 である。キャンディーベースに還元パラチノースと還元水あめとを用いる場合、還元 水あめの使用量は、キャンディーベース材料全体の、好ましくは約 10重量%以上で あり、より好ましくは約 15重量%以上であり、さらに好ましくは約 20重量%以上であり 、さらにより好ましくは約 25重量%以上であり、特に好ましくは約 30重量%以上であ
り、最も好ましくは約 35重量%以上である。還元水あめの使用量は、キャンディーべ ース材料全体の、好ましくは約 65重量%以下であり、より好ましくは約 60重量%以下 であり、さらに好ましくは約 55重量%以下であり、さらにより好ましくは約 50重量%以 下であり、特に好ましくは約 45重量%以下であり、最も好ましくは約 40重量%以下で ある。
[0072] 還元パラチノースおよび還元水あめの代わりに他の糖類 (特に、非齲蝕性糖類また は砂糖)を用いる場合もこれらの重量比で好適に実施可能である。
[0073] (1. 3 副材料)
本発明のキャンディーには、キャンディーベース材料および非耐熱性酵素以外にも 種々の材料を添加し得る。
[0074] 副材料の例としては、不溶性材料、ナヅッ類、果実類、乳製品、食塩、油脂、起泡 剤、乳化剤、酸味料、香料および着色料が挙げられる。
[0075] 不溶性材料の例としては、不溶性食物繊維 (例えば、パルプ、粉末セルロース)、力 ルシゥム粉末 (例えば、炭酸カルシウム粉末、リン酸カルシウム粉末および硫酸カル シゥム粉末)が挙げられる。キャンディ一中に不溶性材料を添加すると、キャンディー を舐めている間のキャンディーの露出面に凹凸が形成されるため、舌苔、歯垢などを 除去する作用を発揮し得る。そのため、舌苔除去用キャンディーおよび歯垢除去用 キャンディーには不溶性材料を含むことが好ましい。
[0076] ナッツ類の例としては、ピーナッツ、アーモンド、カシューナッツ、ビスタチォが挙げ られる。
[0077] 果実類としては、柑橘類、アボカド、イチジク、パパイア、キウイおよびパイナップル が挙げられる。
[0078] 乳製品の例としては、練乳および加糖練乳が挙げられる。なお、本明細書中では 用語「乳製品」は、乳汁由来の製品であっても実質的に油脂力もなる製品を含まず、 例えば、ノターは油脂に分類され、乳製品ではない。
[0079] 油脂の例としては、ショートニング、バターおよびサラダ油(液体油脂)が挙げられる 。サラダ油は、酵素のような粉末添加物の分散性を向上させるために有用であるので 、粉末と油脂とを混合してペースト状にして力 キャンディーベースに添加する場合
がある。
[0080] 副材料は煮詰め時に添加すると蒸発してその特性を発揮できな 、ことが多 、ため、 一般に冷却段階でキャンディーベース材料に添加される。油脂は、例えば鉄砲玉、 ベッコゥ飴などを製造するときなどは煮上げ中に泡立ちを防ぐために添加される場合 がある。マラセスピーナッツタフィーを製造するときなどは、砂糖、糖蜜、水、晒し水あ めを 121°Cまで煮上げた後に食塩とピーナッツとをカ卩えてさらに 127°Cまで加熱し、 その後残りのピーナッツをカ卩えて力も冷却、切断される場合がある。
[0081] キャンディ一は、有効成分を口腔内に長時間にわたって滞留させることが可能であ ることから、非常に有用である。
[0082] 副材料の使用量は、副材料の種類に応じて、当該分野で公知の範囲に設定され 得る。副材料の合計使用量は、水分蒸発後のキャンディーベース材料の重量 100重 量部に対して好ましくは約 1重量部以上であり、より好ましくは約 2重量部以上であり 、さらに好ましくは約 5重量部以上であり、最も好ましくは約 10重量部以上である。副 材料の合計使用量は、水分蒸発後のキャンディーベース材料の重量 100重量部に 対して好ましくは約 50重量部以下であり、より好ましくは約 40重量部以下であり、さら に好ましくは約 30重量部以下であり、最も好ましくは約 25重量部以下である。副材 料の合計使用量が少なすぎると副材料添カ卩による効果が得られな 、場合がある。副 材料の合計使用量が多すぎると、キャンディーが固まらなくなったり、成形性が悪くな つたりする場合がある。
[0083] 例えば、目的とするキャンディーが舌苔除去用キャンディーまたは歯垢除去用キヤ ンディーである場合、不溶性材料の使用量は、水分蒸発後のキャンディーベース材 料の重量 100重量部に対して好ましくは約 0. 1重量部以上であり、より好ましくは約 0 . 2重量部以上であり、さらに好ましくは約 0. 5重量部以上であり、最も好ましくは約 1 重量部以上である。不溶性材料の使用量は、水分蒸発後のキャンディーベース材料 の重量 100重量部に対して好ましくは約 5重量部以下であり、より好ましくは約 4重量 部以下であり、さらに好ましくは約 3重量部以下であり、最も好ましくは約 2重量部以 下である。不溶性材料の使用量が少なすぎると舌苔除去効果または歯垢除去効果 が得られない場合がある。不溶性材料の使用量が多すぎると、口腔内に過度の刺激
を与える場合がある。
[0084] (2.キャンディーの製造方法)
本発明の製造方法は、非耐熱性酵素を添加した後の熱履歴を短くすることを目的 として非耐熱性酵素を添加してからの攪拌および温度管理を厳密に行うこと以外は、 当該分野で公知の製造方法に従って行われ得る。
[0085] キャンディーの製造方法では一般に、キャンディーベース材料を溶解温度までカロ 熱し、さらに溶解温度から水分蒸発温度まで加熱されて水分の蒸発が行われ、必要 に応じて油脂、乳製品などが添加されて混合され、この混合物が冷却板上で冷却さ れ、ある程度の温度まで冷却された時点で必要に応じて香料などの揮発しやす 、副 材料および他の副材料が添加されて混合され、成型されてキャンディーが製造され る。
[0086] 本発明の方法では、好ましくは、冷却板で冷却する前に、キャンディーベース材料 の温度がある程度低下した時点で非耐熱性酵素を添加し、高速の撹拌機で混合し て非耐熱性酵素が実質的に均一に分散するまで混合する。冷却板で冷却した後お よび冷却板で冷却中に非耐熱性酵素を添加すると、酵素が均一に分散せず、生産 性が低下するので好ましくな 、。
[0087] (2. 1 キャンディーベース材料の温度変化)
本発明の製造方法におけるキャンディーベース材料の温度変化について説明する
[0088] まず、キャンディーベース材料を溶解温度まで加熱し、該キャンディーベース材料 を溶解温度から水分蒸発温度まで加熱し、該キャンディーベース材料を該水分蒸発 温度力 第 1冷却温度まで冷却し、次 、で該キャンディーベース材料を該第 1冷却温 度から第 2冷却温度まで冷却し、次 、で該キャンディーベース材料を該第 2冷却温度 力 第 3冷却温度まで冷却し、次 、で該キャンディーベース材料を該第 3冷却温度か ら第 4冷却温度まで冷却する。この温度変化は連続的なものである。
[0089] キャンディーベース材料は、第 1冷却温度から該第 4冷却温度に至るまで加熱が行 われない。第 1冷却温度に至る前であれば、ー且温度が下がってから加熱が行われ てもよい。
[0090] 本明細書中では、用語「溶解温度」とは、水以外のキャンディーベース材料が水中 にほぼ溶解する温度をいう。溶解温度は好ましくは約 100°C以上であり、より好ましく は約 lo e以上であり、さらに好ましくは約 102°C以上であり、さらにより好ましくは約 105°C以上である。溶解温度は例えば、約 110°C以上、約 115°C以上、約 120°C以 上、約 125°C以上、約 130°C以上、約 135°C以上、約 136°C以上、約 137°C以上、 約 138°C以上、約 139°C以上、または約 140°C以上であり得る。溶解温度は好ましく は約 143°C以下であり、より好ましくは約 142°C以下であり、特に好ましくは約 141°C 以下であり、最も好ましくは約 140°C以下である。溶解温度は、例えば、約 135°C以 下、約 130°C以下、約 125°C以下、約 120°C以下、約 115°C以下、約 110°C以下、 または約 105°C以下であり得る。溶解温度は、使用されるキャンディーベース材料に 応じて適切に設定され得る。
[0091] 本明細書中では、用語「水分蒸発温度」とは、キャンディーベース材料力も水分を 蒸発させるために維持する温度をいう。水分蒸発温度は好ましくは約 100°C以上で あり、より好ましくは約 lo e以上であり、さらに好ましくは約 102°C以上であり、さらに より好ましくは約 105°C以上である。水分蒸発温度は例えば、約 110°C以上、約 115 °C以上、約 120°C以上、約 125°C以上、約 130°C以上、約 135°C以上、約 140°C以 上、約 143°C以上、約 144°C以上、約 145°C以上、約 146°C以上、約 147°C以上、 約 148°C以上または約 150°C以上であり得る。水分蒸発温度は好ましくは約 180°C 以下であり、より好ましくは約 170°C以下であり、さらに好ましくは約 160°C以下であり 、さらにより好ましくは約 155°C以下であり、特に好ましくは約 153°C以下であり、最も 好ましくは約 150°C以下である。水分蒸発温度は、例えば、約 145°C以下、約 140°C 以下、約 135°C以下、約 130°C以下、約 125°C以下、約 120°C以下、約 115°C以下 、約 110°C以下、または約 105°C以下であり得る。水分蒸発温度は、使用されるキヤ ンディーベース材料に応じて適切に設定され得る。
[0092] 本明細書中では、用語「第 1冷却温度」とは、キャンディーベース材料力も水分を蒸 発させ、その後冷却させ始めてからのある時点の温度をいう。キャンディ一一般につ いて、第 1冷却温度は、好ましくは約 100°C以上であり、より好ましくは約 105°C以上 であり、さらに好ましくは約 110°C以上であり、さらにより好ましくは約 115°C以上であ
り、特に好ましくは約 120°C以上であり、最も好ましくは約 125°C以上である。キャン ディ一一般について、第 1冷却温度は好ましくは約 135°C以下であり、より好ましくは 約 130°C以下であり、さらに好ましくは約 125°C以下であり、さらにより好ましくは約 1 20°C以下であり、特に好ましくは約 125°C以下であり、最も好ましくは約 120°C以下 である。特定の実施形態 (特にシュガーレスキャンディーの場合)では、第 1冷却温度 は好ましくは約 125°C以上であり、より好ましくは約 126°C以上であり、さらに好ましく は約 127°C以上であり、さらにより好ましくは約 128°C以上であり、特に好ましくは約 1 29°C以上であり、最も好ましくは約 130°C以上である。特定の実施形態 (特にシュガ 一レスキャンディーの場合)では、第 1冷却温度は好ましくは約 135°C以下であり、よ り好ましくは約 134°C以下であり、さらに好ましくは約 133°C以下であり、さらにより好 ましくは約 132°C以下であり、特に好ましくは約 131°C以下であり、最も好ましくは約 1 30°C以下である。特定の実施形態 (特に、砂糖キャンディーの場合)では、第 1冷却 温度は、好ましくは約 ioo°c以上であり、より好ましくは約 lo e以上であり、さらに好 ましくは約 102°C以上であり、さらにより好ましくは約 103°C以上であり、特に好ましく は約 104°C以上であり、最も好ましくは約 105°C以上である。特定の実施形態 (特に 、砂糖キャンディーの場合)では、第 1冷却温度は好ましくは約 135°C以下であり、よ り好ましくは約 130°C以下であり、さらに好ましくは約 125°C以下であり、さらにより好 ましくは約 120°C以下であり、特に好ましくは約 125°C以下であり、最も好ましくは約 1 20°C以下である。
本明細書中では、用語「第 2冷却温度」とは、キャンディーベース材料力も水分を蒸 発させ、その後冷却させ始めてから、第 1冷却温度よりも温度が低下したある時点の 温度をいう。キャンディ一一般について、第 2冷却温度は好ましくは約 80°C以上であ り、より好ましくは約 85°C以上であり、さらに好ましくは約 90°C以上であり、最も好まし くは約 95°C以上である。キャンディ一一般について、第 2冷却温度は好ましくは約 12 2°C以下であり、より好ましくは約 121°C以下であり、さらにより好ましくは約 120°C以 下である。特定の実施形態 (特にシュガーレスキャンディーの場合)では、第 2冷却温 度は好ましくは約 115°C以上であり、より好ましくは約 116°C以上であり、さらに好まし くは約 117°C以上であり、特に好ましくは約 118°C以上であり、最も好ましくは約 119
°C以上である。特定の実施形態 (特にシュガーレスキャンディーの場合)では、第 2冷 却温度は好ましくは約 122°C以下であり、より好ましくは約 121°C以下であり、さらに より好ましくは約 120°C以下である。特にシュガーレスキャンディーの場合、好ましい 1つの実施形態では、約 119°C以下であってもよぐ最も好ましくは約 118°C以下で あってもよい。特定の実施形態 (特に、砂糖キャンディーの場合)では、第 2冷却温度 は好ましくは約 80°C以上であり、より好ましくは約 81°C以上であり、さらに好ましくは 約 82°C以上であり、さらにより好ましくは約 83°C以上であり、特に好ましくは約 84°C 以上であり、最も好ましくは約 85°C以上である。特定の実施形態 (特に、砂糖キャン ディーの場合)では、第 2冷却温度は好ましくは約 100°C未満であり、より好ましくは 約 99°C以下であり、さらにより好ましくは約 98°C以下であり、ことさら好ましくは約 97 °C以下であり、特に好ましくは約 96°C以下であり、最も好ましくは約 95°C以下である 本明細書中では、用語「第 3冷却温度」とは、キャンディーベース材料力も水分を蒸 発させ、その後冷却させ始めてから、第 2冷却温度よりも温度が低下したある時点の 温度をいう。キャンディ一一般について、第 3冷却温度は好ましくは約 50°C以上であ り、より好ましくは約 55°C以上であり、さらに好ましくは約 60°C以上であり、さらにより 好ましくは約 65°C以上であり、最も好ましくは約 70°C以上である。キャンディ一一般 について、第 3冷却温度は好ましくは約 95°C以下であり、より好ましくは約 93°C以下 であり、さらに好ましくは約 90°C以下である。特定の実施形態 (特にシュガーレスキヤ ンディーの場合)では、第 3冷却温度は好ましくは約 80°C以上であり、より好ましくは 約 81°C以上であり、さらに好ましくは約 82°C以上であり、さらにより好ましくは約 83°C 以上であり、特に好ましくは約 84°C以上であり、最も好ましくは約 85°C以上である。 特定の実施形態 (特にシュガーレスキャンディーの場合)では、第 3冷却温度は好ま しくは約 92°C以下であり、より好ましくは約 91°C以下であり、さらに好ましくは約 90°C 以下である。 1つの実施形態では約 89°C以下であってよぐ約 88°C以下であっても よぐ約 87°C以下であってもよい。特定の実施形態 (特に砂糖キャンディーの場合) では、第 3冷却温度は好ましくは約 50°C以上であり、より好ましくは約 51°C以上であ り、さらに好ましくは約 52°C以上であり、さらにより好ましくは約 53°C以上であり、特に
好ましくは約 54°C以上であり、最も好ましくは約 55°C以上である。特定の実施形態( 特に砂糖キャンディーの場合)では、第 3冷却温度は好ましくは約 80°C未満であり、 より好ましくは約 75°C以下であり、さらに好ましくは約 70°C以下である。
[0095] 本明細書中では、用語「第 4冷却温度」とは、キャンディーベース材料力も水分を蒸 発させ、その後冷却させ始めてから、第 3冷却温度よりも温度が低下したある時点の 温度をいう。キャンディ一一般について、第 4冷却温度には特に下限はなぐ例えば 、約 5°C以上であり、好ましくはほぼ室温 (約 15°C〜25°C)以上であり、より好ましくは 約 25°C以上であり、さらに好ましくは約 30°C以上であり、さらにより好ましくは約 35°C 以上であり、特に好ましくは約 40°C以上であり、最も好ましくは約 45°C以上である。 キャンディ一一般について、第 4冷却温度は好ましくは約 50°C未満であり、 1つの実 施形態では、約 45°C以下であり、約 40°C以下であってもよぐ約 35°C以下であって もよぐ約 30°C以下であってもよぐ約 25°C以下であってもよい。特定の実施形態 (特 にシュガーレスキャンディーの場合)では、第 4冷却温度は好ましくはほぼ室温 (約 15 °C〜25°C)以上であり、より好ましくは約 25°C以上であり、さらに好ましくは約 30°C以 上であり、さらにより好ましくは約 35°C以上であり、特に好ましくは約 40°C以上であり 、最も好ましくは約 45°C以上である。特定の実施形態 (特にシュガーレスキャンディ 一の場合)では、第 4冷却温度は好ましくは約 50°C以下であり、 1つの実施形態では 、約 45°C以下であり、約 40°C以下であってもよぐ約 35°C以下であってもよぐ約 30 °C以下であってもよぐ約 25°C以下であってもよい。特定の実施形態 (特に砂糖キヤ ンディーの場合)では、第 4冷却温度は好ましくはほぼ室温 (約 15°C〜25°C)以上で あり、より好ましくは約 25°C以上であり、さらに好ましくは約 30°C以上であり、さらによ り好ましくは約 35°C以上であり、特に好ましくは約 40°C以上であり、最も好ましくは約 45°C以上である。特定の実施形態 (特に砂糖キャンディーの場合)では、第 4冷却温 度は好ましくは約 50°C以下であり、 1つの実施形態では、約 45°C以下であり、約 40 °C以下であってもよぐ約 35°C以下であってもよぐ約 30°C以下であってもよぐ約 2 5°C以下であってもよい。
[0096] キャンディーベース材料を溶解温度まで加熱し、該キャンディーベース材料を溶解 温度から水分蒸発温度まで加熱し、該キャンディーベース材料を該水分蒸発温度か
ら第 1冷却温度まで冷却するまでは、当該分野で周知の方法に従って適切な時間お よび手順で行われ得る。
[0097] キャンディーベース材料に非耐熱性酵素を添加した時点から第 2冷却温度に達す るまでの時間は約 5分間以下であり、好ましくは約 4分 30秒間以下であり、さらに好ま しくは約 4分間以下であり、最も好ましくは約 3分 30秒間以下である。
[0098] 第 2冷却温度から第 3冷却温度に達するまでの時間は約 5分間以下であり、好まし くは約 4分 30秒間以下であり、さらに好ましくは約 4分間以下であり、最も好ましくは 約 3分 30秒間以下である。
[0099] 第 3冷却温度から該第 4冷却温度に達するまでの時間は約 20分間以下であり、好 ましくは約 19分間以下であり、さらに好ましくは約 18分間以下であり、さらにより好ま しくは約 17分間以下であり、特に好ましくは約 16分間以下であり、最も好ましくは約 1 5分間以下である。
[0100] キャンディーベース材料の温度がこのような温度変化をする間にキャンディーを製 造する工程の各工程をどのように行うかについて以下の各項目でより詳細に説明す る。
[0101] (2. 2 キャンディーベース材料の溶解)
キャンディーベース材料の溶解は、当該分野で公知の方法に従って行われる。例 えば、水と糖類などとを加熱容器 (釜など)に入れて攪拌しながら、糖類などが溶解す るまで加熱する。本発明の製造方法においては、溶解工程力もキャンディーが得ら れる工程まで同じバッチ量で行ってもよぐあるいは、例えば、溶解工程では大量の キャンディーベース材料を溶解しておき、その後の水分蒸発工程からをより小さな規 模で行ってもよい。生産効率を上げるためには、溶解工程では大量のキャンディー ベース材料を溶解しておき、その後の水分蒸発工程カゝらをより小さな規模で行うこと が好ましい。この場合には、溶解したキャンディーベース材料のうち次の工程に進め な 、部分の温度を一定に保ちながら保管することが好ま 、。
[0102] (2. 3 キャンディーベース材料からの水分蒸発)
キャンディーベース材料の溶解後、キャンディーベース材料カゝら水分を蒸発させる ためにさらに加熱する。キャンディーベース材料力もの水分蒸発は、当該分野で公
知の方法に従って行われる。水分を蒸発させる方法としては、常圧煮詰法、真空バッ チ式煮詰法および真空連続式煮詰法が挙げられる。任意の方法が用いられ得る。常 圧煮詰法では、例えば、約 30分間〜約 45分間煮詰められる。真空バッチ式煮詰法 では、例えば、約 10分間〜約 20分間煮詰められる。真空連続式煮詰法では、例え ば、約 1分間〜約 2分間煮詰められる。
[0103] キャンディーベース材料の組成と、煮詰温度と、煮詰時の真空度によって煮上がり 時のキャンディ一生地中の水分残存量が決まってくる。煮詰温度と真空度と水分残 存量との関係は当該分野で公知である。
[0104] 例えば、スーパーフィルムタッカーバキュームチャンバ一を用いてノンシュガーキヤ ンディーベース材料の水分蒸発を行う場合、約 145°Cで約 700mgHgに減圧して水 分約 1. 5%まで水分を飛ばすことができる。例えば、スーパーフィルムタッカーバキュ ームチャンバ一を用いて砂糖キャンディーベース材料の水分蒸発を行う場合、約 14 0°Cで約 700mgHgに減圧して水分約 2. 5%まで水分を飛ばすことができる。
[0105] 水分蒸発を行う際のキャンディーベース材料の量は、任意の量であり得る。 1つの 実施形態では、水分蒸発は溶解工程と同じ大きさのバッチで行われる。別の実施形 態では、水分蒸発は溶解工程よりも少量のバッチで行われる。水分蒸発後、非耐熱 性酵素などを添加する際にバッチの大きさが同じである場合には、水分蒸発を行う際 のキャンディーベース材料の量は、好ましくは約 15kg以上であり、より好ましくは約 2 Okg以上であり、最も好ましくは約 22kg以上である。水分蒸発後、非耐熱性酵素など を添加する際にバッチの大きさが同じである場合には、水分蒸発を行う際のキャンデ ィーベース材料の量は、好ましくは約 35kg以下であり、より好ましくは約 30kg以下で あり、最も好ましくは約 27kg以下である。
[0106] (2. 4 非耐熱性酵素および他の副材料の添加および混合)
水分蒸発が行われた後、キャンディーベース材料はそのまま第 1冷却温度まで冷 却されてもよいが、生産効率を上げるために、混合用の装置 (例えば、ニーダーなど) に移されることが好ましい。
[0107] 水分蒸発後、キャンディーベース材料が第 1冷却温度まで冷却されるのに要する時 間は、任意の時間である。この段階では非耐熱性酵素は添加されないからである。そ
のため、キャンディーベース材料は、強制冷却装置などを用いて急速に冷却されても よぐあるいは一定の温度で保温されてもよぐあるいは放冷されてもよい。水分蒸発 温度力も第 1冷却温度まで冷却されるのに要する時間は、好ましくは約 5分間以下で あり、好ましくは約 4分 30秒間以下であり、さらに好ましくは約 4分間以下であり、最も 好ましくは約 3分 30秒間以下である。水分蒸発温度力 第 1冷却温度まで冷却され るのに要する時間は、好ましくは約 1分間以上であり、好ましくは約 1分 30秒間以上 であり、さらに好ましくは約 2分間以上であり、最も好ましくは約 2分 30秒間以上であ る。
[0108] 水分蒸発温度と第 1冷却温度との差は、好ましくは約 8°C以上であり、より好ましくは 約 10°C以上であり、さらに好ましくは約 15°C以上であり、さらにより好ましくは約 20°C 以上であり、特に好ましくは約 25°C以上であり、最も好ましくは約 30°C以上である。 水分蒸発温度と第 1冷却温度との差は、好ましくは約 65°C以下であり、より好ましくは 約 55°C以下であり、さらに好ましくは約 50°C以下である、さらにより好ましくは約 45°C 以下であり、特に好ましくは約 40°C以下であり、最も好ましくは約 35°C以下である。
[0109] キャンディーベース材料は、温度が高い状態では非常に流動性が高いが温度が低 下するにつれて流動性が低くなる。ある程度流動性が低い方力 キャンディーベース 材料を均一に混合しやすい。均一に混合しやすい温度は、キャンディーベース材料 の組成によって異なる。例えば、糖類として主に砂糖と水あめとを使用する砂糖キヤ ンディーであれば、約 100°C〜約 110°Cである。例えば、糖類として砂糖を使用せず 非齲蝕性糖類を使用するシュガーレスキャンディーでは、砂糖キャンディーよりも高 温で混合すると均一に混合しやすい。このような温度は、シュガーレスキャンディーで は一般に約 120°C〜約 130°Cである。
[0110] 次いで、キャンディーベース材料の温度が第 1冷却温度 (すなわち、一般のキャン ディーについては 100°C以上 135°C以下、特定の場合(特にシュガーレスキャンディ 一の場合)は 125°C〜約 135°C)から第 2冷却温度 (すなわち、一般のキャンディー については 80°C以上 122°C以下、特定の場合(特にシュガーレスキャンディーの場 合)は 115°C〜122°C)の間にある際に、キャンディーベース材料に非耐熱性酵素を 添加して、添加の時点から 5分間以内に実質的に均一な混合生地が得られるように
攪拌して混合生地を得る。
[0111] キャンディーベース材料が第 1冷却温度力 第 2冷却温度まで冷却されるのに要す る時間は、任意の時間である。キャンディーベース材料に非耐熱性酵素を添加する 前に要する時間は重要ではない。そのため、キャンディーベース材料に非耐熱性酵 素を添加する前の時点までは、キャンディーベース材料は、強制冷却装置などを用 いて急速に冷却されてもよぐあるいは一定の温度で保温されてもよぐあるいは放冷 されてちょい。
[0112] 重要であるのは、キャンディーベース材料に非耐熱性酵素を添加した時点から第 2 冷却温度まで冷却されるのに要する時間である。非耐熱性酵素の添加の時点から第 2冷却温度まで冷却されるのに要する時間は、好ましくは約 5分間以下であり、好まし くは約 4分 30秒間以下であり、さらに好ましくは約 4分間以下であり、最も好ましくは 約 3分 30秒間以下である。非耐熱性酵素の添加の時点から第 1冷却温度まで冷却さ れるのに要する時間は、好ましくは約 1分間以上であり、好ましくは約 1分 30秒間以 上であり、さらに好ましくは約 2分間以上であり、最も好ましくは約 2分 30秒間以上で ある。非耐熱性酵素の添加の時点から第 2冷却温度まで冷却されるのに要する時間 が長すぎると、非耐熱性酵素が失活しすぎる場合があり、短すぎると非耐熱性酵素が 実質的に均一に混合される前に第 2冷却温度に達してしまう場合がある。
[0113] キャンディーベース材料は、強制冷却装置などを用いて急速に冷却されてもよぐ あるいは放冷されてもよい。
[0114] 第 1冷却温度と第 2冷却温度との差は、好ましくは約 5°C以上であり、より好ましくは 約 6°C以上であり、さらに好ましくは約 7°C以上であり、さらにより好ましくは約 8°C以上 であり、特に好ましくは約 9°C以上であり、最も好ましくは約 10°C以上である。第 1冷 却温度と第 2冷却温度との差は、好ましくは約 20°C以下であり、より好ましくは約 17. 5°C以下であり、さらに好ましくは約 15°C以下である、さらにより好ましくは約 12. 5°C 以下であり、最も好ましくは約 10°C以下である。
[0115] 非耐熱性酵素および必要に応じて他の副材料を添加したら、攪拌して混合される。
攪拌は、非耐熱性酵素の添加の時点力も約 5分間以内に、好ましくは約 4分 30秒間 以内に、さらに好ましくは約 4分間以内に、最も好ましくは約 3分 30秒間以内に実質
的に均一な混合生地が得られるように行われる。非耐熱性酵素に対する熱のかかり 方を少なくするためである。攪拌は、当該分野で公知の装置を用いて行われ得る。例 えば、ミハマ MV— 350— SFCに混合アーム(賦香ミキサー RG)を取り付けた装置が 用いられ得る。この装置には強制冷却機能はついていないが、キャンディーベース 材料の温度は攪拌中に自然に低下する。攪拌装置として、強制冷却機能のついた 装置を用いてもよい。
[0116] 攪拌は、できる限り高速で行われることが好ましい。攪拌は、連続して高速で行って もよいが、好ましくは途中で装置を止めて非耐熱性酵素の分散程度を確認しながら キャンディーベース材料の向きを変えたり装置に付着した粉末を搔き落としたりしな 力 混合し、再度高速で攪拌する。高速攪拌と高速攪拌との間でこのような混合を行 うと、高速攪拌のみを続けた場合よりも迅速に実質的に均一な混合生地が得られる。
[0117] 非耐熱性酵素を添加するためのキャンディーベース材料の量は、任意の量であり 得るが、釜の容量が約 30リットルの場合、例えば約 10kg以上であり得、好ましくは約 15kg以上であり、より好ましくは約 20kg以上であり、最も好ましくは約 22kg以上であ る。非耐熱性酵素を添加するためのキャンディーベース材料の量は、任意の量であり 得るが、好ましくは約 35kg以下であり、より好ましくは約 30kg以下であり、最も好まし くは約 27kg以下である。非耐熱性酵素を添加するためのキャンディーベース材料の 量が多すぎると、第 2冷却温度に達するまでの時間が長くなりすぎ、酵素が失活し過 ぎる場合がある。非耐熱性酵素を添加するためのキャンディーベース材料の量が少 なすぎると、実質的に均一な混合生地が得られる前に第 2冷却温度に達してしまう場 合がある。
[0118] キャンディーベース材料の量がこのような範囲である場合、非耐熱性酵素の重量は 、好ましくは約 0. 1kg以上であり、より好ましくは約 0. 2kg以上であり、最も好ましくは 約 0. 3kg以上である。非耐熱性酵素を添加するためのキャンディーベース材料の量 は、任意の量であり得る力 好ましくは約 1. Okg以下であり、より好ましくは約 0. 8kg 以下であり、最も好ましくは約 0. 6kg以下である。非耐熱性酵素の量が多すぎると、 キャンディーベース材料と実質的に均一な混合生地が得られる前に第 2冷却温度に 達してしまう場合がある。非耐熱性酵素の量が少なすぎると、目的とする酵素活性が
発揮されない場合がある。
[0119] 本明細書中で用語「実質的に均一な混合生地」とは、 1つのバッチの混合生地の任 意の 3箇所以上力も約 10gの生地をとり肉眼で確認した場合に、いずれの生地にも 酵素の分散程度に差が見られな 、ことを 、う。
[0120] (2. 5 冷却板での冷却)
次いで、キャンディーベース材料の温度が第 2冷却温度 (すなわち、一般のキャン ディーについては 80°C以上 122°C以下、特定の場合(特にシュガーレスキャンディ 一の場合)は115で〜122° から第3冷却温度(すなゎち、一般のキャンディーに っ ヽては 50°C以上 95°C以下、特定の場合 (特にシュガーレスキャンディーの場合) は 80°C〜95°C)の間にある際に、混合生地が冷却板上で冷却される。冷却板上で 冷却する際に、香料などの揮発しやす 、副材料を添加し混合してもよ 、。
[0121] 第 2冷却温度から第 3冷却温度まで冷却されるのに要する時間は、好ましくは約 5 分間以下であり、好ましくは約 4分 30秒間以下であり、さらに好ましくは約 4分間以下 であり、最も好ましくは約 3分 30秒間以下である。第 2冷却温度から第 3冷却温度まで 冷却されるのに要する時間は、好ましくは約 1分間以上であり、好ましくは約 1分 30秒 間以上であり、さらに好ましくは約 2分間以上であり、最も好ましくは約 2分 30秒間以 上である。第 2冷却温度力 第 3冷却温度まで冷却されるのに要する時間が長すぎる と、非耐熱性酵素が失活しすぎる場合があり、短すぎるとキャンディーベースがむら に固まってしまう場合がある。
[0122] キャンディーベース材料は、冷却板などを用いて急速に冷却されてもよぐあるいは 放冷されてもょ 、。冷却板で冷却することが好ま 、。
[0123] 第 2冷却温度と第 3冷却温度との差は、好ましくは約 5°C以上であり、より好ましくは 約 6°C以上であり、さらに好ましくは約 7°C以上であり、さらにより好ましくは約 8°C以上 であり、特に好ましくは約 9°C以上であり、最も好ましくは約 10°C以上である。第 2冷 却温度と第 3冷却温度との差は、好ましくは約 20°C以下であり、より好ましくは約 17. 5°C以下であり、さらに好ましくは約 15°C以下である、さらにより好ましくは約 12. 5°C 以下であり、最も好ましくは約 10°C以下である。
[0124] 冷却板とは、キャンディーベース材料を冷却するための板状部分を有する装置であ
る。冷却板は一般に、熱伝導性の良さおよびコストの点から金属力も製造されること が多い。冷却板は任意の金属から製造され得、鉄製、銅製、アルミニウム製、ステン レス製などであり得る。冷却板は鉄製であることが好ましい。冷却板内には、キャンデ ィーベース材料と接する冷却板表面を低温に保っために、一般に水が流される。冷 却板内に流される水は、好ましくは約 15°C〜約 20°Cであり、それにより、冷却板表面 は約 17°C〜約 23°Cに保たれる。
[0125] 混合生地は、冷却板上で混合しながら冷却される。混合生地は、好ましくは人手で 混合される。混合を人手で行う際にはその人は耐熱グローブを着用することが好まし い。混合生地の混合は、混合生地を折りたたむ様にして混合することが好ましい。混 合生地の混合は当該分野で公知の方法である。混合生地全体の温度にむらができ な 、ようよく混合することが好ま 、。
[0126] 冷却板での冷却は、キャンディーベース材料の温度が第 2冷却温度 (すなわち、一 般のキャンディーについては 80°C以上 122°C以下、特定の場合(特にシュガーレス キャンディーの場合)は 115°C〜122°C)から第 3冷却温度 (すなわち、一般のキャン ディーについては 50°C以上 95°C以下、特定の場合(特にシュガーレスキャンディー の場合)は 80°C〜95°C)になる時間が約 5分以下、好ましくは約 4分 30秒間以下、さ らに好ましくは約 4分間以下、最も好ましくは約 3分 30秒間以下になるように行われる ことが好ましい。
[0127] 冷却板上で混合しながら冷却することにより、短時間に冷却することができる。
[0128] (2. 6 気泡の練り込み)
目的とするキャンディーが舌苔除去用キャンディーまたは歯垢除去用キャンディー である場合、キャンディーの混合生地中に気泡を練り込むと、キャンディーを舐めて いる間のキャンディーの露出面に凹凸が形成されるため、舌苔、歯垢などを除去する 作用を発揮し得る。そのため、舌苔除去用キャンディーおよび歯垢除去用キャンディ 一には気泡を練り込むことが好ましい。
[0129] キャンディーの混合生地に気泡を練り込むことは当該分野で公知の方法に従って 行われ得る。
[0130] 混合生地に気泡を練り込む工程は、冷却板での冷却後、キャンディーベース材料
の温度が該第 2冷却温度力 該第 3冷却温度の間にある際に行われることが好まし い。
[0131] (2. 7 成型)
次いで、キャンディーベース材料の温度が第 3冷却温度 (すなわち、一般のキャン ディーについては 50°C以上 80°C以下、特定の場合(特にシュガーレスキャンディー の場合)は 80°C〜95°C)から第 4冷却温度 (すなわち、一般のキャンディーについて は 50°C未満、特定の場合 (特にシュガーレスキャンディーの場合)は室温〜 50°C)の 間にある際に、混合生地が成型される。
[0132] 第 3冷却温度から第 4冷却温度まで冷却されるのに要する時間は、好ましくは約 20 分間以下であり、好ましくは約 19分間以下であり、さらに好ましくは約 18分間以下で あり、さらにより好ましくは約 17分間以下であり、特に好ましくは約 16分間以下であり 、最も好ましくは約 15分間以下である。第 3冷却温度力 第 4冷却温度まで冷却され るのに要する時間は、好ましくは約 5分間以上であり、より好ましくは約 6分間以上で あり、さらに好ましくは約 7分間以上であり、さらにより好ましくは約 8分間以上であり、 特に好ましくは約 9分間以上であり、最も好ましくは約 10分間以上である。第 3冷却 温度力 第 4冷却温度まで冷却されるのに要する時間が長すぎると、非耐熱性酵素 が失活しすぎる場合があり、短すぎると成型がうまくできない場合がある。
[0133] キャンディーベース材料は、冷却コンベアなどを用いて急速に冷却されてもよぐあ るいは放冷されてもよ!、。成型後に冷却コンベアなどで冷却することが好ま U、。
[0134] 第 3冷却温度と第 4冷却温度との差は、好ましくは約 5°C以上であり、より好ましくは 約 6°C以上であり、さらに好ましくは約 7°C以上であり、さらにより好ましくは約 8°C以上 であり、特に好ましくは約 9°C以上であり、最も好ましくは約 10°C以上である。第 3冷 却温度と第 4冷却温度との差は、好ましくは約 20°C以下であり、より好ましくは約 17. 5°C以下であり、さらに好ましくは約 15°C以下である、さらにより好ましくは約 12. 5°C 以下であり、最も好ましくは約 10°C以下である。
[0135] 混合生地は、当該分野で公知の方法に従って成型される。例えば、混合生地を細 く伸ばした後にスタンプ成型またはカッティングによって成型され得る。
[0136] 成型は、第 3冷却温度から該第 4冷却温度に達するまでの時間が約 20分間以下、
好ましくは約 19分間以下、さらに好ましくは約 18分間以下、さらにより好ましくは約 1 7分間以下、特に好ましくは約 16分間以下、最も好ましくは約 15分間以下になるよう に行われることが好ましい。
[0137] 成型するキャンディーの形状は任意の形状であり得る。
[0138] 混合生地の成型は、得られるキャンディーが酵素作用を発揮するような重量に成型 され得る。キャンディーの重量は酵素含有量に依存して変化し得るが、キャンディー の口腔内滞留時間が長い方が酵素効果を発揮しやすいので、キャンディ一はある程 度の重量があることが好ましい。キャンディーの重量は好ましくは約 0. 5g以上であり 、より好ましくは約 0. 75g以上であり、さらに好ましくは約 lg以上である。キャンディー の重量は好ましくは約 5g以下であり、より好ましくは約 4g以下であり、さらに好ましく は約 3g以下である。キャンディーの重量が軽すぎると、酵素の効果が十分に発揮さ れない場合がある。ただし、何個ものキャンディーを一緒にまたは短い間隔をおいて 摂取する場合にはキャンディーが小さくても酵素の効果を得ることができる。キャンデ ィ一の重量が重過ぎると、口腔内にキャンディーを留めることが困難になる場合があ る。
[0139] このようにして、酵素含有キャンディーが得られる。
[0140] (3.キャンディー)
本発明の製造方法によって得られるキャンディーの重量は好ましくは約 0. 5g以上 であり、より好ましくは約 0. 75g以上であり、さらに好ましくは約 lg以上である。キャン ディーの重量は好ましくは約 15g以下であり、より好ましくは約 10g以下であり、さらに 好ましくは約 5g以下である。キャンディーの重量が軽すぎると、酵素の効果が十分に 発揮されない場合がある。ただし、何個ものキャンディーを一緒にまたは短い間隔を ぉ 、て摂取する場合にはキャンディーが小さくても酵素の効果を得ることができる。キ ヤンディーの重量が重過ぎると、口腔内にキャンディーを留めることが困難になる場 合がある。
[0141] 本発明の製造方法によって得られるキャンディー中には、非耐熱性酵素が実質的 に均一に分散している。
[0142] 本発明の製造方法によって得られるキャンディーの酵素含有量は、好ましくは約 0.
1重量%以上であり、より好ましくは約 0. 2重量%以上であり、さらに好ましくは約 0. 3重量%以上である。キャンディーの酵素含有量は好ましくは約 0. 5重量%以下で あり、より好ましくは約 0. 4重量%以下であり、さらに好ましくは約 0. 3重量%以下で ある。キャンディーの重量が軽すぎると、酵素の効果が十分に発揮されない場合があ る。ただし、何個ものキャンディーを一緒にまたは短い間隔をおいて摂取する場合に はキャンディーが小さくても酵素の効果を得ることができる。キャンディーの重量が重 過ぎると、口腔内にキャンディーを留めることが困難になる場合がある。
[0143] (4.キャンディーの摂取方法)
本発明の製造方法によって得られるキャンディ一は、 1回に 1粒ずつ舐めてもよぐ 1回に複数個(例えば、 2個〜 10個)舐めてもよい。 1回に複数個を舐める場合、いつ ぺんに複数個を口に入れて舐めてもよぐ 1個ずつ順々に複数個を舐めてもよい。
[0144] キャンディーの摂取頻度は、好ましくは 1日 3回〜 3日に 1回、より好ましくは 1日 2回 〜2日に 1回、さらに好ましくは 1日 1回である。
[0145] キャンディーの摂取のタイミングは、食前であっても食後であっても食間であっても よい。キャンディーを摂取する目的に応じて適切に決定され得る。例えば、舌苔除去 用キャンディー、リパーゼ含有キャンディー、歯垢除去用キャンディーおよび酸化還 元酵素含有キャンディーであれば、食後が好ましい。食前とは、食事の直前から食事 を取る約 30分前までをいい、食後とは、食事の直後から食事を取った約 30分後まで をいい、食間とは、食事を取ってから約 2時間以上経過した後から次の食事まで約 2 時間以上前の時間をいう。
[0146] キャンディーの摂取期間は、任意に決定され得る。好ましくは約 1日以上約 1ヶ月以 下、より好ましくは約 3日以上約 2週間以下、より好ましくは約 5日以上約 10日以下で ある。必要な場合、キャンディ一は、ほぼ永続的に投与されてもよい。
[0147] キャンディ一は、摂取の際に嚥下せずに口腔内に滞留させることが好ましい。キヤ ンディーを、好ましくは約 10秒間〜約 30分間、より好ましくは約 1分間〜約 20分間、 さらに好ましくは約 3分間〜約 10分間口腔内に滞留させる。滞留時間が短すぎる場 合には、目的とする効果が得られにくい場合がある。
[0148] (5.キャンディ一中に含まれる酵素の活性測定方法)
キャンディ一中に含まれる酵素の活性は、当該分野で公知の方法によって測定さ れ得る。酵素活性の測定のために、キャンディ一は、粉砕され、適切な緩衝液に溶解 されて酵素活性が測定される。キャンディーの粉砕時に、キャンディーに過度の熱を かけて酵素を失活させな 、ように注意する。キャンディーの溶解時の緩衝液の温度 は約 4°Cであることが好ま 、。種々の酵素にっ 、ての活性測定法はそれぞれ公知 である。キャンディーに添加する前の酵素とキャンディ一中の酵素とについて同じ方 法を用いれば適切な任意の方法を用い得る。例えば、 Megazyme製の PROTAZY ME AK TABLETSを用いて製造業者の推奨する方法に従ってエンドプロテア一 ゼの活性を測定することができる。この測定方法では、カゼインに対して全ての活性 な全てのエンドプロテアーゼの活性を測定することができる。このようなプロテアーゼ の例は、パパイン、プロティナ一ゼ 、トリプシン、ゥシ脾臓プロテアーゼ、サブチリシ ン k Bacillus subtilisプロテアーゼおよび Aspergillus nigerプロテアーゼである 。食品添加物公定書に記載の方法を用いて測定を行ってもょ ヽ。
[0149] 本発明の製造方法によって得られるキャンディーにおいては、製造に用いた酵素 活性の約 40%以上が残存することが好ましぐ約 50%以上が残存することがより好ま しぐ約 60%以上が残存することがさらに好ましぐ約 70%以上が残存することが特 に好ましぐ約 80%以上が残存することが最も好ましい。
[0150] (6.本発明のキャンディーの舌苔除去作用の評価方法)
本発明のキャンディーがパパイン、ブロメラインまたはァクチ-ジンを含む場合、本 発明のキャンディ一は、舌苔除去作用を有する。「舌苔除去作用を有する」とは、以 下の手順で舌苔除去作用が確認されることをいう。具体的には、まず、摂取者の舌背 の写真を、評価例 1に記載の方法に従って撮影し、舌背面積および舌苔面積を求め 、これに基づいて舌苔付着率を算出する。次いで、実施例 5のキャンディーの代わり に、舌苔除去作用を確認したいキャンディー (好ましくは約 1粒〜約 10粒、より好まし くは約 1粒〜約 5粒、より好ましくは約 3粒)をこの摂取者に対して評価例 1と同様に嚙 み砕かず、かつ嚥下しないように舐めさせる。通常、評価例 1と同じサイズおよび材質 のキャンディ一は、約 5〜15分間(例えば、約 10分間)程度で舐め終わる。舐め終わ つた直後の舌背の写真を撮影し、舌背面積および舌苔面積を求め、これに基づいて
舌苔付着率を算出する。キャンディー摂取前の舌苔付着率よりもキャンディー摂取後 の舌苔付着率が減少した場合、このキャンディーを、舌苔除去作用を有するキャンデ ィ一という。
[0151] 本発明のキャンディーの舌苔除去作用は、舌苔評点を評価することによつても評価 され得る。舌苔評点とは、評価例 1で説明するように、図 2に示す舌苔量判定評価基 準図の「1」〜「4」の各舌背部位に付着した舌苔量を、それぞれの舌背部位にっ 、て (舌苔面積評点) X (舌苔厚さ評点)として評価したときの、「1」〜「4」の部位の舌苔 量の合計である。舌苔評点は、最大が 36であり、最低力^である。舌苔評点は低いほ ど好ましいが、舌苔がない状態 (4箇所の評価部位のうちいずれかが無苔、 4箇所合 計の苔舌評点 0〜3点)は好ましくない。なお、口臭のない正常な範囲は、好ましくは 4〜8点 (4箇所の評価部位のそれぞれについて 1点〜 2点)であり、最も好ましくは 4 点 (4箇所の評価部位のそれぞれにつ 、て 1点)である。各部位の舌苔量の判断基 準は以下の通りである。
[0152] [表 1] 舌苔付着面積評点の基準
0 :舌苔なし
1 : 付着面積 1 / 3以下
2 :付着面積 1 / 3超 2 / 3未満
3 : 付着面積 2 / 3以上
舌苔厚さ評点の基準は、以下の通りである:
[0153] [表 2]
舌苔厚さ評点の基準
0 : 舌苔なし
1 :舌乳頭が認められる
2 :舌乳頭が覆われかけている
3 :舌乳頭が覆われている
好ましくは、キャンディー摂取後の舌苔評点は、キャンディー摂取前の舌苔評点と 比較して約 1点以上低ぐより好ましくは約 2点以上低ぐさらに好ましくは約 3点以上
低ぐさらにより好ましくは約 4点以上低ぐなおさらに好ましくは約 5点以上低ぐなお さらに好ましくは約 10点以上低ぐなおさらに好ましくは約 15点以上低い。
[0154] 本発明の舌苔除去用キャンディ一は、舌苔除去を必要とする任意の用途に用いら れ得る。例えば、舌苔評点が 10点以上の人間に対して好ましく用いられる。本発明 の舌苔除去用キャンディ一は、例えば、脳卒中患者用に用いられ得る。脳卒中患者 では、舌苔が過剰に堆積することによって肺炎を誘発することが公知であるので、本 発明の舌苔除去用キャンディ一は、肺炎防止用に用いられ得る。舌苔は、口臭の主 な原因であることが公知であるので、本発明の舌苔除去用キャンディ一は、口臭除去 用または口臭防止用に用いられ得る。
[0155] 本明細書では、「口臭」があるとは、呼気が不快な臭いを有することをいう。より詳細 には、口臭があるとは、呼気の中に不快な臭いの原因物質が閾値以上存在すること をいう。より特定の場合には、口臭があるとは、呼気の中に揮発性硫ィ匕物が閾値以上 存在することをいい、より特定の場合には、揮発性硫化物は、硫化水素、メチルメル カブタンおよびジメチルスルフイドからなる群より選択される。これらの揮発性硫ィ匕物 が呼気中に存在した場合に悪臭を感じる閾値は、硫ィ匕水素について 1. 5ng/10ml 呼気、メチルメルカプタンについて 0. 5ngZlOml呼気、そしてジメチルスルフイドに ついて 0. 2ng/ 10ml呼気である。
[0156] 口臭を有する摂取者に口臭除去の処置を施す場合、好ましくは、キャンディー摂取 後の呼気の中の少なくとも 1つの揮発性硫ィ匕物の量力 悪臭を感じる閾値を下回るよ うに、すなわち、 1. 5ngZl0ml呼気未満の硫化水素、 0. 5ngZl0ml呼気未満のメ チルメルカプタン、または 0. 2ngZ 10ml呼気未満のジメチルスルフイドとなるように 処置される。より好ましくは、硫化水素、メチルメルカプタンおよびジメチルスルフイド の 、ずれにつ 、ても悪臭を感じる閾値を下回るように処置される。
[0157] 好ましくは、キャンディー摂取後の呼気中のいずれかの揮発性硫ィ匕物の量は、キヤ ンディー摂取前の呼気中のその揮発性硫ィ匕物の量と比較して約 5%以上低ぐより 好ましくは約 10%以上低ぐさらに好ましくは約 15%以上低ぐさらにより好ましくは 約 20%以上低ぐさらにより好ましくは約 25%以上低ぐさらにより好ましくは約 30% 以上低ぐさらにより好ましくは約 45%以上低ぐさらにより好ましくは約 50%以上低
い。
[0158] 詳細なメカニズムはわからないが、舌苔除去作用を有するキャンディ一は好ましくは 、口腔内細菌による揮発性硫ィ匕物の産生を減少させる作用を有する。それゆえ、この キャンディーを摂取させると、摂取時にすでに存在する口臭を除去するだけでなぐ 摂取後の口臭の発生を一定期間防ぎ得る。それゆえ、本発明のキャンディ一は、口 臭除去用および口臭予防用の両方に使用できる。
[0159] 本発明のキャンディ一は、口臭除去または口臭予防を必要とする任意の用途に用 いられ得る。例えば、揮発性硫化物が閾値以上 (すなわち、硫ィ匕水素について 1. 5n gZlOml呼気、メチルメルカプタンについて 0. 5ngZlOml呼気、またはジメチルス ルフイドについて 0. 2ngZl0ml呼気)の人間に対して好ましく用いられる。本発明の キャンディ一は、主に舌苔に作用することによって口腔内細菌による揮発性硫ィ匕物の 産生を減少させると考えられる。
[0160] (7.本発明のキャンディーの使用方法)
本発明のキャンディーの摂取量、摂取頻度、摂取期間などは、通常のキャンディー と同様に、摂取者の嗜好に基づいて決定され得る。本発明のキャンディーがパパイン 、ブロメラインまたはァクチ-ジンを含み、舌苔除去または口臭除去の目的に使用さ れる場合、本発明のキャンディーの摂取量、摂取頻度および摂取期間は、摂取者の 状態、摂取者の舌苔評点などに応じて決められる。
[0161] 本発明のキャンディーの摂取量は、好ましくは 1回あたり、約 0. lg以上であり、より 好ましくは約 0. 2g以上であり、さらに好ましくは約 0. 5g以上であり、さらにより好まし くは約 lg以上である。本発明のキャンディーの摂取量に特に上限はないが、例えば 、 1回あたり、約 lOOOg以下、約 750g以下、約 500g以下、約 250g以下、約 100g以 下、約 50g以下、約 40g以下、約 30g以下、約 20g以下、約 10g以下、約 7. 5g以下 、約 5g以下、約 4g以下、約 3g以下、約 2g以下、約 lg以下などである。
[0162] 本発明のキャンディーの摂取頻度は、任意に設定され得る。例えば、 1週間に 1回 以上、 1週間に 2回以上、 1週間に 3回以上、 1週間に 4回以上、 1週間に 5回以上、 1 週間に 6回以上、 1週間に 7回以上、 1日 1回以上、 1日 2回以上、 1日 3回以上などで あり得る。本発明のキャンディーの摂取頻度に上限はなぐ例えば、 1日 3回以下、 1
日 2回以下、 1日 1回以下、 1週間に 7回以下、 1週間に 6回以下、 1週間に 5回以下、 1週間に 4回以下、 1週間に 3回以下、 1週間に 2回以下、 1週間に 1回以下などであ り得る。
[0163] 本発明のキャンディーの摂取のタイミングは、食前であっても食後であっても食間で あってもよいが、食後が好ましい。食前とは、食事の直前から食事を取る約 30分前ま でをいい、食後とは、食事の直後から食事を取った約 30分後までをいい、食間とは、 食事を取って力 約 2時間以上経過した後から次の食事まで約 2時間以上前の時間 をいう。
[0164] 本発明のキャンディーの摂取期間は、任意に決定され得る。本発明のキャンディー は、好ましくは約 1日以上、より好ましくは約 3日間以上、最も好ましくは約 5日間以上 摂取され得る。本発明のキャンディ一は、好ましくは約 1ヶ月以下、より好ましくは約 2 週間以下、最も好ましくは約 10日間以下摂取され得る。必要な場合、本発明のキヤ ンディーは、ほぼ永続的に摂取されてもよい。
[0165] 本発明のキャンディ一は、摂取の際に嚥下せずに口腔内に滞留させることが好まし い。本発明のキャンディーを口腔内に滞留させる時間は、好ましくは約 10秒間以上、 より好ましくは約 1分間以上、さらに好ましくは約 3分間以上である。本発明のキャン ディーを口腔内に滞留させる時間は、好ましくは約 30分間以下、より好ましくは約 20 分間以下、さらに好ましくは約 10分間以下である。滞留時間が短すぎる場合には、 舌苔除去効果が得られにく!、。
[0166] 本発明のキャンディ一は、嚙まずに最後まで舐められることが好ましい。
[0167] 本発明のキャンディーがパパイン、ブロメラインまたはァクチ-ジンを含み、舌苔除 去または口臭除去の目的に使用される場合、本発明のキャンディーによって、舌苔 が除去されて口腔の衛生状態が向上する効果だけでなぐ味覚感受性を向上する効 果が期待できる。この効果は、舌の表面を被覆している舌苔を除去することにより、舌 乳頭に食品が接触しやすくなることによる。
実施例
[0168] (実施例 1〜3:パパイン含有シュガーレスキャンディーの製造)
ノ《パイン含有シュガーレスキャンディーを製造した。概略を述べると、まず大釜でキ
ヤンディーベースを溶解し、真空状態で水分を飛ばし、小釜で添加物を迅速に混合 し、冷却鉄板で冷却し、成型してシュガーレスキャンディーを得た。
[0169] 詳細には、還元ノ ラチノース 300kg、還元水あめ(DE40) 185kg,水 100kgを原 料溶解タンクに入れ、 140°Cまで加熱および混合した。
[0170] キャンディーベース材料が完全に溶解し、充分均一に混合された後、このキャンデ ィーベース材料をストックタンクに一時保管した。
[0171] 全量のキャンディーベース材料をスーパーフィルムタッカー加熱缶に移し、キャン ディーベース材料を 145°Cに調整した。
[0172] 全量のキャンディーベース材料スーパーフィルムタッカーバキュームチャンバ一に 入れて 145°Cで 700mmHgに減圧し、水分 1. 5重量%まで水分を飛ばした。キャン ディーベース材料の水分の除去が終了したら、その状態を炊き上がった、という。
[0173] 容量 30リットル程度の-一ダー(ミハマ MV— 350— SFC)に混合アーム(賦香ミキ サー RG)を取り付けた装置に、上記の水分蒸発後のキャンディーベース材料 25kg を入れて攪拌し、キャンディーベース材料の温度が 130°Cになったところで無水タエ ン酸 0. 4kg (粉末)、高甘味度甘味料 0. 03kg (粉末)およびパパイン (0. 25kg (実 施例 1)、 0. 50kg (実施例 2)または 0. 75kg (実施例 3) ;粉末;天野ェンザィム株式 会社製)の混合物と、オレンジフレーバー 0. 1kg (液体)とを添加して 1分間攪拌し、 次いで回転を止めて粉末の分散を確認しながら人手でキャンディーベース材料の方 向を変えたり容器の壁に付着した粉末を落としたりしながら 1. 5分間人手で混合し、 次!、で 1分間攪拌して混合生地を得た。攪拌が終了した時点の混合生地の温度は 1 20°Cであった。攪拌が終了した時点の混合生地には、酵素粉末が実質的に均一に 混合されていた。この添加および攪拌の際に、特に強制的な加熱または冷却は行わ なかった。キャンディーベース材料の温度が 130°Cから 120°Cに下がるまでの時間 は約 3分 40秒間であった。
[0174] 混合生地を冷却鉄板上で人手 (耐熱グローブ着用)により、混合生地を折りたたむ 様にして混合し、 90°Cまで冷却した。 120°Cから 90°Cに下がるまでの冷却時間は約 4分間であった。冷却鉄板の鉄板表面温度は、鉄板中を流れる冷却水によって 17°C 〜23°Cに保たれていた。
[0175] 温度約 90°Cの混合生地をバッチロールに流して細く伸ばした。
[0176] この伸ばした混合生地 (温度約 90°C)をサイジンダロールに通してさらに細く伸ばし た。
[0177] 次 、で、細く伸びた生地(温度約 80°C)をスタンビング機に通してキャンディー型で スタンプ成型して、温度約 80°Cのキャンディーを得た。ロール成形およびスタンプ成 型の際には、特に強制的な加熱または冷却操作を行わな力つた。温度 90°Cの時点 力 成型完了までの時間は 5分であった。成型されたキャンディーを冷却トンネルに 通して 40°Cまで冷却した。成形後 40°Cになるまでの時間は 10分であった。
[0178] 冷却されたキャンディーを不良キャンディー選別機にかけて規格外の大きさのキヤ ンディーを自動排除し、その後、人手で、割れ、欠け、混合状態の悪いものを排除し た。排除されたキャンディーの割合は、製造されたキャンディーの約 1%未満であつ た。残ったものが目的のシュガーレスキャンディーであった。得られたシュガーレスキ ヤンディーの形状は厚さ 8mmで、縦 19mm、横 19mmで中央部が窪んだ四角柱で あった。得られたシュガーレスキャンディーの重さは約 4gであった。このシュガーレス キャンディーの水分は 1. 5重量%であった。
[0179] (測定例 1:パパイン含有シュガーレスキャンディーの酵素活性の測定)
実施例 1〜3で製造したパパイン含有シュガーレスキャンディーを気密性バウチに 密封し、万力で締め付けることで粉末状に砕いた。粉末状キャンディーを PROTAZ YME AK TABLETSの使用説明書に記載の Buffer Bに 4°Cで溶かして溶液を 得た。得られた溶液を適宜希釈し、パパイン活性を PROTAZYME AK TABLE TSを用いて、その使用説明書に記載の方法に従って測定した。その結果、パパイン を 0. 25kg (キャンディーベース材料 100重量部に対してパパイン 1重量部)添加した 場合 (実施例 1)、活性残存率は 70%であった。パパインを 0. 50kg (キャンディーべ ース材料 100重量部に対してパパイン 2重量部)添加した場合 (実施例 2)、活性残 存率は 75%であった。パパインを 0. 75kg (キャンディーベース材料 100重量部に対 してパパイン 3重量部)添加した場合 (実施例 3)、活性残存率は 80%であった。
[0180] この結果、多量の酵素を添加するほど、酵素の残存活性が高力つた。これは、酵素 濃度が高い方が、相対的に熱の力かり方が少なくなるため、酵素活性が残存しやす
くなつたのだと考えられる。
[0181] (実施例 4〜5および比較例 1:酵素含有キャンディーの製造)
ブロメラインまたはァクチ-ジンを含有するキャンディーを製造した。比較例として、 酵素を含有しないキャンディーも製造した。概略を述べると、まず大釜でキャンディー ベースを溶解し、常圧状態で水分を飛ばし、小釜で添加物を迅速に混合し、冷却鉄 板で冷却し、成型してキャンディーを得た。
[0182] 詳細には、砂糖 324kg、水あめ(DE40) 216kg,および水 100kgを原料溶解タン クに入れ、 150°Cまで加熱および混合した。キャンディーベース材料が完全に溶解し 、充分均一に混合された後、このキャンディーベース材料をストックタンクに一時保管 した。
[0183] 全量のキャンディーベース材料をニーダ一に移し、キャンディーベース材料を 150 °Cに保ちながら常圧で水分 1. 5重量%になるまで水分を飛ばした。
[0184] 容量 30リットル程度の-一ダー(ミハマ MV— 350— SFC)に混合アーム(賦香ミキ サー RG)を取り付けた装置に、上記の水分蒸発後のキャンディーベース材料 25kg を入れて攪拌し、キャンディーベース材料の温度が 135°Cになったところで、無水ク ェン酸 0. 25kg (粉末)、アップルフレーバー 0. 1kg (液体)およびミントフレーバー 0 . 01kg (粉末)(比較例 1)、または無水クェン酸 0. 25kg (粉末)とブロメライン 0. 25k g (粉末;天野ェンザィム株式会社製)との混合物、アップルフレーバー 0. 1kg (液体 )およびミントフレーバー 0. 01kg (粉末)(実施例 4)、または無水クェン酸 0. 25kg ( 粉末)とブロメライン 0. 03kg (粉末;天野ェンザィム株式会社製)とァクチ-ジン 0. 0 3kg (粉末;アサヒフードアンドへルスケア株式会社製)との混合物、アップルフレーバ 一 0. 1kg (液体)およびミントフレーバー 0. 01kg (粉末)(実施例 5)を添加して 1分 間攪拌し、次 、で回転を止めて粉末の分散を確認しながら人手でキャンディーベー ス材料の方向を変えたり容器の壁に付着した粉末を落としたりしながら 1. 5分間人手 で混合し、次いで 1分間攪拌して混合生地を得た。攪拌が終了した時点の混合生地 の温度は 120°Cであった。攪拌が終了した時点の混合生地には、酵素粉末が実質 的に均一に混合されていた。この添加および攪拌の際に、特に強制的な加熱または 冷却は行わなかった。キャンディーベース材料の温度が 130°Cから 120°Cに下がる
までの時間は約 4分間であった。
[0185] 混合生地を冷却鉄板上で人手 (耐熱グローブ着用)により、混合生地を折りたたむ 様にして混合し、 90°Cまで冷却した。 120°Cから 90°Cに下がるまでの冷却時間は約 4分間であった。冷却鉄板の鉄板表面温度は、鉄板中を流れる冷却水によって 17°C 〜23°Cに保たれていた。
[0186] 温度約 90°Cの混合生地をバッチロールに流して細く伸ばした。この伸ばした混合 生地(温度約 90°C)をサイジンダロールに通してさらに細く伸ばした。次いで、細く伸 びた生地(温度約 80°C)をスタンビング機に通してキャンディー型でスタンプ成型して 、温度約 80°Cのキャンディーを得た。ロール成形およびスタンプ成型の際には、特に 強制的な加熱または冷却操作を行わな力つた。成型されたキャンディーを冷却トンネ ルに通して 40°Cまで冷却した。成形後 40°Cになるまでの時間は 10分であった。
[0187] 冷却されたキャンディーを不良キャンディー選別機にかけて規格外の大きさのキヤ ンディーを自動排除し、その後、人手で、割れ、欠け、混合状態の悪いものを排除し た。排除されたキャンディーの割合は、製造されたキャンディーの約 1%未満であつ た。残ったものが目的のキャンディーであった。得られたキャンディーの形状は楕円 形の円柱状であった。得られたキャンディーの重さは約 3. 5gであった。このキャンデ ィ一の水分は 1. 5重量%であった。
[0188] このキャンディーの酵素活性残存率を測定例 1に記載の方法に従って測定した。そ の結果、ブロメラインを 0. 25kg (キャンディーベース材料 100重量部に対してパパイ ン 1重量部)添加した場合 (実施例 4)、活性残存率は 65%であった。ブロメラインを 0 . 03kgおよびァクチ-ジンを 0. 03kg (キャンディーベース材料 100重量部に対して それぞれ 0. 12重量部)添加した場合 (実施例 5)、活性残存率は 39%であった。酵 素を添加しな力つた場合 (比較例 1)、酵素活性は検出されな力つた。
[0189] (実施例 6〜7:酵素含有キャンディーの製造における酵素添加温度の検討)
ブロメラインおよびァクチ-ジンを含有するキャンディーを製造した。概略を述べると
、まず大釜でキャンディーベースを溶解し、常圧状態で水分を飛ばし、小釜で添加物 を迅速に混合し、冷却鉄板で冷却し、成型してキャンディーを得た。
[0190] 詳細には、砂糖 324kg、水あめ(DE40) 216kg,および水 100kgを原料溶解タン
クに入れ、 150°Cまで加熱および混合した。キャンディーベース材料が完全に溶解し 、充分均一に混合された後、このキャンディーベース材料をストックタンクに一時保管 した。
[0191] 全量のキャンディーベース材料をニーダ一に移し、キャンディーベース材料を 150 °Cに保ちながら常圧で水分 1. 5重量%になるまで水分を飛ばした。
[0192] 容量 30リットル程度の-一ダー(ミハマ MV— 350— SFC)に混合アーム(賦香ミキ サー RG)を取り付けた装置に、上記の水分蒸発後のキャンディーベース材料 25kg を入れて攪拌し、キャンディーベース材料の温度が 115°C (実施例 6)または 100°C ( 実施例 7)になったところで無水クェン酸 0. 25kg (粉末)と、ブロメライン 0. 03kg (粉 末;天野ェンザィム株式会社製)とァクチ-ジン 0. 03kg (粉末;アサヒフードアンドへ ルスケア株式会社製)との混合物、アップルフレーバー 0. 1kg (液体)およびミントフ レーバー 0. 01kg (粉末)を添加して 1分間攪拌し、次いで回転を止めて粉末の分散 を確認しながら人手でキャンディーベース材料の方向を変えたり容器の壁に付着し た粉末を落としたりしながら 1. 5分間人手で混合し、次いで 1分間攪拌して混合生地 を得た。攪拌が終了した時点の混合生地の温度は 105°C (実施例 6)または 95°C (実 施例 7)であった。攪拌が終了した時点の混合生地には、酵素粉末が実質的に均一 に混合されていた。この添加および攪拌の際に、特に強制的な加熱または冷却は行 わなかった。キャンディーベース材料の温度が 115°Cまたは 100°Cから 105°C (実施 例 6)または 95°C (実施例 7)に下がるまでの時間は約 3. 5分間であった。
[0193] 混合生地を冷却鉄板上で人手 (耐熱グローブ着用)により、混合生地を折りたたむ 様にして混合し、 90°Cまで冷却した。 105°C (実施例 6)または 95°C (実施例 7)から 9 0°Cに下がるまでの冷却時間は約 4分間であった。冷却鉄板の鉄板表面温度は、鉄 板中を流れる冷却水によって 17°C〜23°Cに保たれていた。
[0194] 温度約 90°Cの混合生地をバッチロールに流して細く伸ばした。この伸ばした混合 生地(温度約 90°C)をサイジンダロールに通してさらに細く伸ばした。次いで、細く伸 びた生地(温度約 80°C)をスタンビング機に通してキャンディー型でスタンプ成型して 、温度約 80°Cのキャンディーを得た。ロール成形およびスタンプ成型の際には、特に 強制的な加熱または冷却操作を行わな力つた。成型されたキャンディーを冷却トンネ
ルに通して 40°Cまで冷却した。成形後 40°Cになるまでの時間は 10分であった。
[0195] 冷却されたキャンディーを不良キャンディー選別機にかけて規格外の大きさのキヤ ンディーを自動排除し、その後、人手で、割れ、欠け、混合状態の悪いものを排除し た。排除されたキャンディーの割合は、製造されたキャンディーの約 1%未満であつ た。残ったものが目的のキャンディーであった。得られたキャンディーの形状は楕円 形の円柱状であった。得られたキャンディーの重さは約 3. 5gであった。このキャンデ ィ一の水分は 1. 5重量%であった。
[0196] このキャンディーの酵素活性残存率を測定例 1に記載の方法に従って測定した。そ の結果、酵素添加時の温度が 115°Cの場合 (実施例 6)、活性残存率は 40%であつ た。酵素添加時の温度が 100°Cの場合 (実施例 7)、活性残存率は 50%であった。
[0197] (実施例 8:酵素含有シュガーレスキャンディーの製造)
ブロメラインおよびァクチ-ジンを含有するシュガーレスキャンディーを製造した。概 略を述べると、まず大釜でキャンディーベースを溶解し、真空状態で水分を飛ばし、 小釜で添加物を迅速に混合し、冷却鉄板で冷却し、成型してシュガーレスキャンディ 一を得た。
[0198] 詳細には、還元ノ ラチノース 300kg、還元水あめ(DE40) 185kg,および水 100k gを原料溶解タンクに入れ、 140°Cまで加熱および混合した。キャンディーベース材 料が完全に溶解し、充分均一に混合された後、このキャンディーベース材料をストツ クタンクに一時保管した。
[0199] 全量のキャンディーベース材料をスーパーフィルムタッカー加熱缶に移し、キャン ディーベース材料を 145°Cに調整した。全量のキャンディーベース材料スーパーフィ ルムタッカーバキュームチャンバ一に入れて 145°Cで 700mmHgに減圧し、水分 1. 5重量%まで水分を飛ばした。
[0200] 容量 30リットル程度の-一ダー(ミハマ MV— 350— SFC)に混合アーム(賦香ミキ サー RG)を取り付けた装置に、上記の水分蒸発後のキャンディーベース材料 25kg を入れて攪拌し、キャンディーベース材料の温度が 130°Cになったところで無水タエ ン酸 0. 4kg (粉末)、高甘味度甘味料 0. 075kg (粉末)、ブロメライン 0. 03kg (粉末 ;天野ェンザィム株式会社製)およびァクチ-ジン 0. 03kg (粉末;アサヒフードアンド
ヘルスケア株式会社製)の混合物と、アップルフレーバー 0. 1kg (液体)およびミント フレーバー 0. 01kg (粉末)を添加して 1分間攪拌し、次いで回転を止めて粉末の分 散を確認しながら人手でキャンディーベース材料の方向を変えたり容器の壁に付着 した粉末を落としたりしながら 1. 5分間人手で混合し、次いで 1分間攪拌して混合生 地を得た。攪拌が終了した時点の混合生地の温度は 120°Cであった。攪拌が終了し た時点の混合生地には、酵素粉末が実質的に均一に混合されていた。この添加およ び攪拌の際に、特に強制的な加熱または冷却は行わな力つた。キャンディーベース 材料の温度が 130°Cから 120°Cに下がるまでの時間は約 3分 40秒間であった。
[0201] 混合生地を冷却鉄板上で人手 (耐熱グローブ着用)により、混合生地を折りたたむ 様にして混合し、 90°Cまで冷却した。 120°Cから 90°Cに下がるまでの冷却時間は約 3. 5分間であった。冷却鉄板の鉄板表面温度は、鉄板中を流れる冷却水によって 1 7°C〜23°Cに保たれて 、た。
[0202] 温度約 90°Cの混合生地をバッチロールに流して細く伸ばした。この伸ばした混合 生地(温度約 90°C)をサイジンダロールに通してさらに細く伸ばした。次いで、細く伸 びた生地(温度約 80°C)をスタンビング機に通してキャンディー型でスタンプ成型して 、温度約 80°Cのキャンディーを得た。ロール成形およびスタンプ成型の際には、特に 強制的な加熱または冷却操作を行わな力つた。温度 90°Cの時点力も成型完了まで の時間は 4分であった。成型されたキャンディーを冷却トンネルに通して 40°Cまで冷 却した。成形後 40°Cになるまでの時間は 10分であった。
[0203] 冷却されたキャンディーを不良キャンディー選別機にかけて規格外の大きさのキヤ ンディーを自動排除し、その後、人手で、割れ、欠け、混合状態の悪いものを排除し た。排除されたキャンディーの割合は、製造されたキャンディーの約 1%未満であつ た。残ったものが目的のシュガーレスキャンディーであった。得られたシュガーレスキ ヤンディーの形状は楕円形の円柱状であった。得られたシュガーレスキャンディーの 重さは約 4gであった。このシュガーレスキャンディーの水分は 1. 5重量0 /。であった。
[0204] このキャンディーの酵素活性残存率を測定例 1に記載の方法に従って測定した。そ の結果、活性残存率は 37%であった。
[0205] (実施例 9:酵素含有シュガーレスキャンディーの製造)
ブロメラインを含有するキャンディーを製造した。概略を述べると、まず大釜でキャン ディーベースを溶解し、常圧状態で水分を飛ばし、小釜で添加物を迅速に混合し、 冷却鉄板で冷却し、成型してシュガーレスキャンディーを得た。
[0206] 詳細には、 70%マルチトールシロップ 613kgを原料溶解タンクに入れ、 140°Cまで 加熱および混合した。このキャンディーベース材料をストックタンクに一時保管した。
[0207] 全量のキャンディーベース材料をニーダ一に移し、キャンディーベース材料を 140 0°Cに保ちながら常圧で水分 2. 0重量%になるまで水分を飛ばした。
[0208] 容量 30リットル程度の-一ダー(ミハマ MV— 350— SFC)に混合アーム(賦香ミキ サー RG)を取り付けた装置に、上記の水分蒸発後のキャンディーベース材料 10kg を入れて攪拌し、キャンディーベース材料の温度が 120°Cになったところでブロメライ ン 0. 25kg (粉末;天野ェンザィム株式会社製)、オレンジフレーバー 0. 1kg (液体) およびミントフレーバー 0. 01kg (粉末)を添加して 2分間攪拌し、次いで回転を止め て粉末の分散を確認しながら人手でキャンディーベース材料の方向を変えたり容器 の壁に付着した粉末を落としたりしながら 1. 5分間人手で混合し、次いで 1分間攪拌 して混合生地を得た。攪拌が終了した時点の混合生地の温度は 110°Cであった。攪 拌が終了した時点の混合生地には、酵素粉末が実質的に均一に混合されていた。こ の添加および攪拌の際に、特に強制的な加熱または冷却は行わな力つた。キャンデ ィーベース材料の温度が 120°Cから 110°Cに下がるまでの時間は約 3分間であった
[0209] 混合生地を冷却鉄板上で人手 (耐熱グローブ着用)により、混合生地を折りたたむ 様にして混合し、 90°Cまで冷却した。 110°Cから 90°Cに下がるまでの冷却時間は約 3分間であった。冷却鉄板の鉄板表面温度は、鉄板中を流れる冷却水によって 17°C 〜23°Cに保たれていた。
[0210] 温度約 90°Cの混合生地をバッチロールに流して細く伸ばした。この伸ばした混合 生地(温度約 90°C)をサイジンダロールに通してさらに細く伸ばした。次いで、細く伸 びた生地(温度約 80°C)をスタンビング機に通してキャンディー型でスタンプ成型して 、温度約 80°Cのキャンディーを得た。ロール成形およびスタンプ成型の際には、特に 強制的な加熱または冷却操作を行わな力つた。温度 90°Cの時点力も成型完了まで
の時間は 5分であった。成型されたキャンディーを冷却トンネルに通して 40°Cまで冷 却した。成形後 40°Cになるまでの時間は 5分であった。
[0211] 冷却されたキャンディーを不良キャンディー選別機にかけて規格外の大きさのキヤ ンディーを自動排除し、その後、人手で、割れ、欠け、混合状態の悪いものを排除し た。排除されたキャンディーの割合は、製造されたキャンディーの約 1%未満であつ た。残ったものが目的のシュガーレスキャンディーであった。得られたシュガーレスキ ヤンディーの形状は厚さ 8mmで、縦 19mm、横 19mmで中央部が窪んだ四角柱で あった。得られたシュガーレスキャンディーの重さは約 2gであった。このシュガーレス キャンディーの水分は 2. 0重量%であった。
[0212] このキャンディーの酵素活性残存率を測定例 1に記載の方法に従って測定した。そ の結果、活性残存率は 60%であった。
[0213] (実施例 10 :酵素含有キャンディーの製造)
パパインを含有するキャンディーを製造した。概略を述べると、まず大釜でキャンデ ィーベースを溶解し、真空状態で水分を飛ばし、小釜で添加物を迅速に混合し、冷 却鉄板で冷却し、成型してキャンディーを得た。
[0214] 詳糸田【こ ίま、還元ノ ラチノース 150kg、砂糖 150kg、水あめ (DE40) 200kg,および 水 100kgを原料溶解タンクに入れ、 145°Cまで加熱および混合した。キャンディーべ ース材料が完全に溶解し、充分均一に混合された後、このキャンディーベース材料 をストックタンクに一時保管した。
[0215] 全量のキャンディーベース材料をスーパーフィルムタッカー加熱缶に移し、キャン ディーベース材料を 160°Cに調整した。全量のキャンディーベース材料スーパーフィ ルムタッカーバキュームチャンバ一に入れて 160°Cで 700mmHgに減圧し、水分 1. 5重量%まで水分を飛ばした。
[0216] 容量 30リットル程度の-一ダー(ミハマ MV— 350— SFC)に混合アーム(賦香ミキ サー RG)を取り付けた装置に、上記の水分蒸発後のキャンディーベース材料 20kg を入れて攪拌し、キャンディーベース材料の温度が 125°Cになったところで無水タエ ン酸 0. 1kg (粉末)およびパパイン 0. 05kg (粉末、天野ェンザィム株式会社製)の混 合物と、オレンジフレーバー 0. 1kg (液体)およびアップルフレーバー 0. 05kg (液体
)とを添加して 1分 30秒間攪拌し、次いで回転を止めて粉末の分散を確認しながら人 手でキャンディーベース材料の方向を変えたり容器の壁に付着した粉末を落としたり しながら 1. 5分間人手で混合し、次いで 2分間攪拌して混合生地を得た。攪拌が終 了した時点の混合生地の温度は 100°Cであった。攪拌が終了した時点の混合生地 には、酵素粉末が実質的に均一に混合されていた。この添加および攪拌の際に、特 に強制的な加熱または冷却は行わな力つた。キャンディーベース材料の温度が 125 °Cから 100°Cに下がるまでの時間は約 3分 30秒間であった。
[0217] 混合生地を冷却鉄板上で人手 (耐熱グローブ着用)により、混合生地を折りたたむ 様にして混合し、 90°Cまで冷却した。 100°Cから 90°Cに下がるまでの冷却時間は約 3分 30秒間であった。冷却鉄板の鉄板表面温度は、鉄板中を流れる冷却水によって 17°C〜23°Cに保たれて 、た。
[0218] 温度約 90°Cの混合生地をバッチロールに流して細く伸ばした。この伸ばした混合 生地(温度約 90°C)をサイジンダロールに通してさらに細く伸ばした。次いで、細く伸 びた生地(温度約 80°C)をスタンビング機に通してキャンディー型でスタンプ成型して 、温度約 80°Cのキャンディーを得た。ロール成形およびスタンプ成型の際には、特に 強制的な加熱または冷却操作を行わな力つた。温度 90°Cの時点力も成型完了まで の時間は 5分であった。成型されたキャンディーを冷却トンネルに通して 40°Cまで冷 却した。成形後 40°Cになるまでの時間は 10分であった。
[0219] 冷却されたキャンディーを不良キャンディー選別機にかけて規格外の大きさのキヤ ンディーを自動排除し、その後、人手で、割れ、欠け、混合状態の悪いものを排除し た。排除されたキャンディーの割合は、製造されたキャンディーの約 1%未満であつ た。残ったものが目的のシュガーレスキャンディーであった。得られたキャンディーの 形状は円柱であった。得られたキャンディーの重さは約 3gであった。このキャンディ 一の水分は 1. 2重量%であった。
[0220] このキャンディーの酵素活性残存率を測定例 1に記載の方法に従って測定した。そ の結果、活性残存率は 65%であった。
[0221] (比較例 2:従来の製法による酵素含有キャンディーの製造の試作)
従来の方法に従ってァクチ-ジンを含有するキャンディーを製造した。概略を述べ
ると、まず大釜でキャンディーベースを溶解し、真空状態で水分を飛ばし、小釜で添 加物を迅速に混合し、冷却鉄板で冷却し、成型してシュガーレスキャンディーを得た
[0222] 詳糸田【こ ίま、還元ノ ラチノース 300kg、還元水あめ (DE40) 150kg,水 20kgを原料 溶解タンクに入れ、 160°Cまで加熱および混合した。キャンディーベース材料が完全 に溶解し、充分均一に混合された後、このキャンディーベース材料をストックタンクに 一時保管した。
[0223] 全量のキャンディーベース材料をスーパーフィルムタッカー加熱缶に移し、キャン ディーベース材料を 150°Cに調整した。全量のキャンディーベース材料スーパーフィ ルムタッカーバキュームチャンバ一に入れて 150°Cで 700mmHgに減圧し、水分 1. 0重量%まで水分を飛ばした。
[0224] 容量 30リットル程度の-一ダー(ミハマ MV— 350— SFC)に、上記の水分蒸発後 のキャンディーベース材料 30kgを入れてシングルアームで攪拌し、キャンディーべ ース材料の温度が 140°Cになったところでァクチ-ジン(0. 03kg;粉末、アサヒフー ドアンドへルスケア株式会社製)の混合物を添加して 10分間攪拌し、次 、で回転を 止めて粉末の分散を確認しながら人手でキャンディーベース材料の方向を変えたり 容器の壁に付着した粉末を落としたりしながら 0. 5分間人手で混合し、次いで 10分 間攪拌して混合生地を得た。攪拌が終了した時点の混合生地の温度は 120°Cであ つた。攪拌が終了した時点の混合生地には、酵素粉末が実質的に均一に混合され ていた。この添加および攪拌の際に、特に強制的な加熱または冷却は行わな力つた 。キャンディーベース材料の温度が 140°Cから 120°Cに下がるまでの時間は約 25分 間であった。
[0225] 混合生地を冷却鉄板上で人手 (耐熱グローブ着用)により、混合生地を折りたたむ 様にして混合し、 90°Cまで冷却した。 120°Cから 90°Cに下がるまでの冷却時間は約 10分間であった。冷却鉄板の鉄板表面温度は、鉄板中を流れる冷却水によって 17 °C〜23°Cに保たれて 、た。
[0226] 温度約 90°Cの混合生地をバッチロールに流して細く伸ばした。この伸ばした混合 生地(温度約 90°C)をサイジンダロールに通してさらに細く伸ばした。次いで、細く伸
びた生地(温度約 80°C)をスタンビング機に通してキャンディー型でスタンプ成型して 、温度約 80°Cのキャンディーを得た。ロール成形およびスタンプ成型の際には、特に 強制的な加熱または冷却操作を行わな力つた。温度 90°Cの時点力も成型完了まで の時間は 5分であった。成型されたキャンディーを冷却トンネルに通して 40°Cまで冷 却した。成形後 40°Cになるまでの時間は 15分であった。
[0227] 冷却されたキャンディーを不良キャンディー選別機にかけて規格外の大きさのキヤ ンディーを自動排除し、その後、人手で、割れ、欠け、混合状態の悪いものを排除し た。排除されたキャンディーの割合は、製造されたキャンディーの約 1%未満であつ た。残ったものが目的のシュガーレスキャンディーであった。得られたシュガーレスキ ヤンディーの形状はであった。得られたシュガーレスキャンディーの重さは約 5gであ つた。このシュガーレスキャンディーの水分は 1. 0重量0 /0であった。
[0228] このキャンディーの酵素活性残存率を測定例 1に記載の方法に従って測定した。そ の結果、活性残存率は 0%であった。
[0229] (実施例 11 :リパーゼ酵素含有キャンディーの製造)
リパーゼを含有するシュガーレスキャンディーを製造した。概略を述べると、まず大 釜でキャンディーベースを溶解し、真空状態で水分を飛ばし、小釜で添加物を迅速 に混合し、冷却鉄板で冷却し、成型してシュガーレスキャンディーを得た。
[0230] 詳細には、還元ノ ラチノース 300kg、還元水あめ(DE40) 185kg,水 100kgを原 料溶解タンクに入れ、 140°Cまで加熱および混合した。キャンディーベース材料が完 全に溶解し、充分均一に混合された後、このキャンディーベース材料をストックタンク に一時保管した。
[0231] 全量のキャンディーベース材料をスーパーフィルムタッカー加熱缶に移し、キャン ディーベース材料を 145°Cに調整した。全量のキャンディーベース材料スーパーフィ ルムタッカーバキュームチャンバ一に入れて 145°Cで 700mmHgに減圧し、水分 1. 5重量%まで水分を飛ばした。
[0232] 容量 30リットル程度の-一ダー(ミハマ MV— 350— SFC)に混合アーム(賦香ミキ サー RG)を取り付けた装置に、上記の水分蒸発後のキャンディーベース材料 25kg を入れて攪拌し、キャンディーベース材料の温度が 130°Cになったところで無水タエ
ン酸 0. 4kg (粉末)、高甘味度甘味料 0. 03kg (粉末)およびリパーゼ 0. 50kg (粉末 、天野ェンザィム株式会社製リパーゼ AY)の混合物と、オレンジフレーバー 0. 1kg ( 液体)とを添加して 1分間攪拌し、次いで回転を止めて粉末の分散を確認しながら人 手でキャンディーベース材料の方向を変えたり容器の壁に付着した粉末を落としたり しながら 1. 5分間人手で混合し、次いで 1分間攪拌して混合生地を得た。攪拌が終 了した時点の混合生地の温度は 120°Cであった。攪拌が終了した時点の混合生地 には、酵素粉末が実質的に均一に混合されていた。この添加および攪拌の際に、特 に強制的な加熱または冷却は行わな力つた。キャンディーベース材料の温度が 130 °Cから 120°Cに下がるまでの時間は約 3分 40秒間であった。
[0233] 混合生地を冷却鉄板上で人手 (耐熱グローブ着用)により、混合生地を折りたたむ 様にして混合し、 90°Cまで冷却した。 120°Cから 90°Cに下がるまでの冷却時間は約 4分間であった。冷却鉄板の鉄板表面温度は、鉄板中を流れる冷却水によって 17°C 〜23°Cに保たれていた。
[0234] 温度約 90°Cの混合生地をバッチロールに流して細く伸ばした。この伸ばした混合 生地(温度約 90°C)をサイジンダロールに通してさらに細く伸ばした。次いで、細く伸 びた生地(温度約 80°C)をスタンビング機に通してキャンディー型でスタンプ成型して 、温度約 80°Cのキャンディーを得た。ロール成形およびスタンプ成型の際には、特に 強制的な加熱または冷却操作を行わな力つた。温度 90°Cの時点力も成型完了まで の時間は 5分であった。成型されたキャンディーを冷却トンネルに通して 40°Cまで冷 却した。成形後 40°Cになるまでの時間は 10分であった。
[0235] 冷却されたキャンディーを不良キャンディー選別機にかけて規格外の大きさのキヤ ンディーを自動排除し、その後、人手で、割れ、欠け、混合状態の悪いものを排除し た。排除されたキャンディーの割合は、製造されたキャンディーの約 1%未満であつ た。残ったものが目的のシュガーレスキャンディーであった。得られたシュガーレスキ ヤンディーの形状は厚さ 8mmで、縦 19mm、横 19mmで中央部が窪んだ四角柱で あった。得られたシュガーレスキャンディーの重さは約 4gであった。このシュガーレス キャンディーの水分は 1. 5重量%であった。
[0236] 製造したリパーゼ含有シュガーレスキャンディーを気密性バウチに密封し、万力で
締め付けることで粉末状に砕 、た。粉末状キャンディーのリパーゼ活性をリパーゼキ ット S (大日本製薬株式会社製)を使用して測定したところ残存率が 30%以上であつ た。
[0237] (実施例 12:アミラーゼ含有キャンディーの製造)
アミラーゼを含有するシュガーレスキャンディーを製造した。概略を述べると、まず 大釜でキャンディーベースを溶解し、真空状態で水分を飛ばし、小釜で添加物を迅 速に混合し、冷却鉄板で冷却し、成型してシュガーレスキャンディーを得た。
[0238] 詳細には、還元ノ ラチノース 300kg、還元水あめ(DE40) 185kg,水 100kgを原 料溶解タンクに入れ、 140°Cまで加熱および混合した。キャンディーベース材料が完 全に溶解し、充分均一に混合された後、このキャンディーベース材料をストックタンク に一時保管した。
[0239] 全量のキャンディーベース材料をスーパーフィルムタッカー加熱缶に移し、キャン ディーベース材料を 145°Cに調整した。全量のキャンディーベース材料スーパーフィ ルムタッカーバキュームチャンバ一に入れて 145°Cで 700mmHgに減圧し、水分 1. 5重量%まで水分を飛ばした。
[0240] 容量 30リットル程度の-一ダー(ミハマ MV— 350— SFC)に混合アーム(賦香ミキ サー RG)を取り付けた装置に、上記の水分蒸発後のキャンディーベース材料 25kg を入れて攪拌し、キャンディーベース材料の温度が 130°Cになったところで無水タエ ン酸 0. 4kg (粉末)、高甘味度甘味料 0. 03kg (粉末)およびアミラーゼ 0. 5kg (粉末 、天野ェンザィム株式会社製アミラーゼ AD)の混合物と、オレンジフレーバー 0. 1kg (液体)とを添加して 1分間攪拌し、次いで回転を止めて粉末の分散を確認しながら 人手でキャンディーベース材料の方向を変えたり容器の壁に付着した粉末を落とし たりしながら 1. 5分間人手で混合し、次いで 1分間攪拌して混合生地を得た。攪拌が 終了した時点の混合生地の温度は 120°Cであった。攪拌が終了した時点の混合生 地には、酵素粉末が実質的に均一に混合されていた。この添加および攪拌の際に、 特に強制的な加熱または冷却は行わな力つた。キャンディーベース材料の温度が 13 0°Cから 120°Cに下がるまでの時間は約 3分 40秒間であった。
[0241] 混合生地を冷却鉄板上で人手 (耐熱グローブ着用)により、混合生地を折りたたむ
様にして混合し、 90°Cまで冷却した。 120°Cから 90°Cに下がるまでの冷却時間は約 4分間であった。冷却鉄板の鉄板表面温度は、鉄板中を流れる冷却水によって 17°C 〜23°Cに保たれていた。
[0242] 温度約 90°Cの混合生地をバッチロールに流して細く伸ばした。この伸ばした混合 生地(温度約 90°C)をサイジンダロールに通してさらに細く伸ばした。次いで、細く伸 びた生地(温度約 80°C)をスタンビング機に通してキャンディー型でスタンプ成型して 、温度約 80°Cのキャンディーを得た。ロール成形およびスタンプ成型の際には、特に 強制的な加熱または冷却操作を行わな力つた。温度 90°Cの時点力も成型完了まで の時間は 5分であった。成型されたキャンディーを冷却トンネルに通して 40°Cまで冷 却した。成形後 40°Cになるまでの時間は 10分であった。
[0243] 冷却されたキャンディーを不良キャンディー選別機にかけて規格外の大きさのキヤ ンディーを自動排除し、その後、人手で、割れ、欠け、混合状態の悪いものを排除し た。排除されたキャンディーの割合は、製造されたキャンディーの約 1%未満であつ た。残ったものが目的のシュガーレスキャンディーであった。得られたシュガーレスキ ヤンディーの形状は厚さ 8mmで、縦 19mm、横 19mmで中央部が窪んだ四角柱で あった。得られたシュガーレスキャンディーの重さは約 4gであった。このシュガーレス キャンディーの水分は 1. 5重量%であった。
[0244] 製造したアミラーゼ含有シュガーレスキャンディーを気密性バウチに密封し、万力 で締め付けることで粉末状に砕いた。粉末状キャンディーのアミラーゼ活性を α—ァ ミラーゼ測定キット(日本バイオコン株式会社)を使用して測定したところ、活性残存 率は 30%以上であった。
[0245] (実施例 13:酵素含有キシリトールキャンディーの製造)
パパインを含有するキシリトールキャンディーを製造した。概略を述べると、まず大 釜でキャンディーベースを溶解し、真空状態で水分を飛ばし、小釜で添加物を迅速 に混合し、冷却鉄板で冷却し、成型してシュガーレスキャンディーを得た。
[0246] 詳糸田【こ ίま、還元ノ ラチノース 270kg、キシリトーノレ 30kg、還元水あめ (DE40) 185 kg、水 100kgを原料溶解タンクに入れ、 140°Cまで加熱および混合した。キャンディ 一ベース材料が完全に溶解し、充分均一に混合された後、このキャンディーベース
材料をストックタンクに一時保管した。
[0247] 全量のキャンディーベース材料をスーパーフィルムタッカー加熱缶に移し、キャン ディーベース材料を 145°Cに調整した。全量のキャンディーベース材料スーパーフィ ルムタッカーバキュームチャンバ一に入れて 145°Cで 700mmHgに減圧し、水分 1. 5重量%まで水分を飛ばした。
[0248] 容量 30リットル程度の-一ダー(ミハマ MV— 350— SFC)に混合アーム(賦香ミキ サー RG)を取り付けた装置に、上記の水分蒸発後のキャンディーベース材料 25kg を入れて攪拌し、キャンディーベース材料の温度が 130°Cになったところで無水タエ ン酸 0. 4kg (粉末)、高甘味度甘味料 0. 03kg (粉末)およびパパイン 0. 25kg (粉末 、天野ェンザィム株式会社製)の混合物と、オレンジフレーバー 0. 1kg (液体)とを添 カロして 1分間攪拌し、次いで回転を止めて粉末の分散を確認しながら人手でキャン ディーベース材料の方向を変えたり容器の壁に付着した粉末を落としたりしながら 1. 5分間人手で混合し、次いで 1分間攪拌して混合生地を得た。攪拌が終了した時点 の混合生地の温度は 120°Cであった。攪拌が終了した時点の混合生地には、酵素 粉末が実質的に均一に混合されていた。この添加および攪拌の際に、特に強制的な 加熱または冷却は行わなかった。キャンディーベース材料の温度が 130°Cから 120 °Cに下がるまでの時間は約 3分 40秒間であった。
[0249] 混合生地を冷却鉄板上で人手 (耐熱グローブ着用)により、混合生地を折りたたむ 様にして混合し、 90°Cまで冷却した。 120°Cから 90°Cに下がるまでの冷却時間は約 4分間であった。冷却鉄板の鉄板表面温度は、鉄板中を流れる冷却水によって 17°C 〜23°Cに保たれていた。
[0250] 温度約 90°Cの混合生地をバッチロールに流して細く伸ばした。この伸ばした混合 生地(温度約 90°C)をサイジンダロールに通してさらに細く伸ばした。次いで、細く伸 びた生地(温度約 80°C)をスタンビング機に通してキャンディー型でスタンプ成型して 、温度約 80°Cのキャンディーを得た。ロール成形およびスタンプ成型の際には、特に 強制的な加熱または冷却操作を行わな力つた。温度 90°Cの時点力も成型完了まで の時間は 5分であった。成型されたキャンディーを冷却トンネルに通して 40°Cまで冷 却した。成形後 40°Cになるまでの時間は 10分であった。
[0251] 冷却されたキャンディーを不良キャンディー選別機にかけて規格外の大きさのキヤ ンディーを自動排除し、その後、人手で、割れ、欠け、混合状態の悪いものを排除し た。排除されたキャンディーの割合は、製造されたキャンディーの約 1%未満であつ た。残ったものが目的のキシリトールキャンディーであった。得られたキシリトールキヤ ンディーの形状は厚さ 8mmで、縦 19mm、横 19mmで中央部が窪んだ四角柱であ つた。得られたキシリトールキャンディーの重さは約 4gであった。このキシリトールキヤ ンディーの水分は 1. 5重量%であった。
[0252] 製造したパパイン含有キシリトールキャンディーの酵素活性残存率を測定例 1に記 載の方法に従って測定した。その結果、活性残存率は 70%であった。
[0253] (実施例 14:酵素および炭酸カルシウムを含有するキャンディーの製造)
パパインおよび炭酸カルシウムを含有するシュガーレスキャンディーを製造した。概 略を述べると、まず大釜でキャンディーベースを溶解し、真空状態で水分を飛ばし、 小釜で添加物を迅速に混合し、冷却鉄板で冷却し、成型してシュガーレスキャンディ 一を得た。
[0254] 詳細には、還元ノ ラチノース 300kg、還元水あめ(DE40) 185kg,水 100kgを原 料溶解タンクに入れ、 140°Cまで加熱および混合した。キャンディーベース材料が完 全に溶解し、充分均一に混合された後、このキャンディーベース材料をストックタンク に一時保管した。
[0255] 全量のキャンディーベース材料をスーパーフィルムタッカー加熱缶に移し、キャン ディーベース材料を 145°Cに調整した。全量のキャンディーベース材料スーパーフィ ルムタッカーバキュームチャンバ一に入れて 145°Cで 700mmHgに減圧し、水分 1. 5重量%まで水分を飛ばした。
[0256] 容量 30リットル程度の-一ダー(ミハマ MV— 350— SFC)に混合アーム(賦香ミキ サー RG)を取り付けた装置に、上記の水分蒸発後のキャンディーベース材料 25kg を入れて攪拌し、キャンディーベース材料の温度が 130°Cになったところで無水タエ ン酸 0. 4kg (粉末)、高甘味度甘味料 0. 03kg (粉末)、炭酸カルシウム 0. 5kg (粉末 )およびパパイン 0. 5kg (粉末;天野ェンザィム株式会社製)の混合物と、オレンジフ レーバー 0. 1kg (液体)とを添加して 1分間攪拌し、次いで回転を止めて粉末の分散
を確認しながら人手でキャンディーベース材料の方向を変えたり容器の壁に付着し た粉末を落としたりしながら 1. 5分間人手で混合し、次いで 1分間攪拌して混合生地 を得た。攪拌が終了した時点の混合生地の温度は 120°Cであった。攪拌が終了した 時点の混合生地には、酵素粉末が実質的に均一に混合されていた。この添加およ び攪拌の際に、特に強制的な加熱または冷却は行わな力つた。キャンディーベース 材料の温度が 130°Cから 120°Cに下がるまでの時間は約 3分 40秒間であった。
[0257] 混合生地を冷却鉄板上で人手 (耐熱グローブ着用)により、混合生地を折りたたむ 様にして混合し、 90°Cまで冷却した。 120°Cから 90°Cに下がるまでの冷却時間は約 4分間であった。冷却鉄板の鉄板表面温度は、鉄板中を流れる冷却水によって 17°C 〜23°Cに保たれていた。
[0258] 温度約 90°Cの混合生地をバッチロールに流して細く伸ばした。この伸ばした混合 生地(温度約 90°C)をサイジンダロールに通してさらに細く伸ばした。次いで、細く伸 びた生地(温度約 80°C)をスタンビング機に通してキャンディー型でスタンプ成型して 、温度約 80°Cのキャンディーを得た。ロール成形およびスタンプ成型の際には、特に 強制的な加熱または冷却操作を行わな力つた。温度 90°Cの時点力も成型完了まで の時間は 5分であった。成型されたキャンディーを冷却トンネルに通して 40°Cまで冷 却した。成形後 40°Cになるまでの時間は 10分であった。
[0259] 冷却されたキャンディーを不良キャンディー選別機にかけて規格外の大きさのキヤ ンディーを自動排除し、その後、人手で、割れ、欠け、混合状態の悪いものを排除し た。排除されたキャンディーの割合は、製造されたキャンディーの約 1%未満であつ た。残ったものが目的のシュガーレスキャンディーであった。得られたシュガーレスキ ヤンディーの形状は厚さ 8mmで、縦 19mm、横 19mmで中央部が窪んだ四角柱で あった。得られたシュガーレスキャンディーの重さは約 4gであった。このシュガーレス キャンディーの水分は 1. 5重量%であった。
[0260] 製造したパパイン含有キャンディーの酵素活性残存率を測定例 1に記載の方法に 従って測定した。その結果、活性残存率は 75%であった。
[0261] (実施例 15 :酵素含有気泡キャンディーの製造)
ブロメラインを含有するシュガーレスキャンディーを製造した。概略を述べると、まず
大釜でキャンディーベースを溶解し、真空状態で水分を飛ばし、小釜で添加物を迅 速に混合し、冷却鉄板で冷却し、成型してシュガーレスキャンディーを得た。
[0262] 詳細には、還元ノ ラチノース 300kg、還元水あめ(DE40) 185kg,水 100kgを原 料溶解タンクに入れ、 140°Cまで加熱および混合した。キャンディーベース材料が完 全に溶解し、充分均一に混合された後、このキャンディーベース材料をストックタンク に一時保管した。
[0263] 全量のキャンディーベース材料をスーパーフィルムタッカー加熱缶に移し、キャン ディーベース材料を 145°Cに調整した。全量のキャンディーベース材料スーパーフィ ルムタッカーバキュームチャンバ一に入れて 145°Cで 700mmHgに減圧し、水分 1. 5重量%まで水分を飛ばした。
[0264] 容量 30リットル程度の-一ダー(ミハマ MV— 350— SFC)に混合アーム(賦香ミキ サー RG)を取り付けた装置に、上記の水分蒸発後のキャンディーベース材料 25kg を入れて攪拌し、キャンディーベース材料の温度が 130°Cになったところで無水タエ ン酸 0. 4kg (粉末)、高甘味度甘味料 0. 03kg (粉末)およびブロメライン 0.03kg (粉 末;天野ェンザィム株式会社製)の混合物と、オレンジフレーバー 0. 1kg (液体)とを 添加して 1分間攪拌し、次いで回転を止めて粉末の分散を確認しながら人手でキヤ ンディーベース材料の方向を変えたり容器の壁に付着した粉末を落としたりしながら 1. 5分間人手で混合し、次いで 1分間攪拌して混合生地を得た。攪拌が終了した時 点の混合生地の温度は 120°Cであった。攪拌が終了した時点の混合生地には、酵 素粉末が実質的に均一に混合されていた。この添加および攪拌の際に、特に強制 的な加熱または冷却は行わな力つた。キャンディーベース材料の温度が 130°Cから 1 20°Cに下がるまでの時間は約 3分 40秒間であった。
[0265] 縦型飴引機 (株式会社ミハマ製)を用いて、 1分間引飴することによりキャンディー 中に気泡を入れた。この際、混合生地の実質的な温度低下はな力つた。
[0266] 混合生地を冷却鉄板上で人手 (耐熱グローブ着用)により、混合生地を折りたたむ 様にして混合し、 90°Cまで冷却した。 120°Cから 90°Cに下がるまでの冷却時間は約 4分間であった。冷却鉄板の鉄板表面温度は、鉄板中を流れる冷却水によって 17°C 〜23°Cに保たれていた。
[0267] 温度約 90°Cの混合生地をバッチロールに流して細く伸ばした。この伸ばした混合 生地(温度約 90°C)をサイジンダロールに通してさらに細く伸ばした。次いで、細く伸 びた生地(温度約 80°C)をスタンビング機に通してキャンディー型でスタンプ成型して 、温度約 80°Cのキャンディーを得た。ロール成形およびスタンプ成型の際には、特に 強制的な加熱または冷却操作を行わな力つた。温度 90°Cの時点力も成型完了まで の時間は 5分であった。成型されたキャンディーを冷却トンネルに通して 40°Cまで冷 却した。成形後 40°Cになるまでの時間は 10分であった。
[0268] 冷却されたキャンディーを不良キャンディー選別機にかけて規格外の大きさのキヤ ンディーを自動排除し、その後、人手で、割れ、欠け、混合状態の悪いものを排除し た。排除されたキャンディーの割合は、製造されたキャンディーの約 1%未満であつ た。残ったものが目的のシュガーレスキャンディーであった。得られたシュガーレスキ ヤンディーの形状は厚さ 8mmで、縦 19mm、横 19mmで中央部が窪んだ四角柱で あった。得られたシュガーレスキャンディーの重さは約 3.9gであった。このシュガーレ スキャンディーの水分は 1. 5重量%であった。
[0269] 製造したパパイン含有キャンディーの酵素活性残存率を測定例 1に記載の方法に 従って測定した。その結果、活性残存率は 38%であった。
[0270] (実施例 1〜15および比較例 1〜2のまとめ)
実施例 1〜 15および比較例 1〜2の材料を以下の表 3にまとめる。実施例 1〜 16お よび比較例 1〜2の温度条件および結果を以下の表 4にまとめる。
[0271] [表 3]
0272
(評価例 1:プロテアーゼ配合キャンディーの舌苔除去効果および口臭抑制効果の 確認)
(1.被験者、研究デザインおよび手順)
評価研究参加の同意が得られた、舌苔を有し、口腔内気体中に揮発性硫化物 (VO latile sulfur compounds ;以下 VSCと略す)が検出される成人男性 8名を被験者 とした。
[0273] 被験者に対しては、実験 3日前より実験当日まで舌清掃の禁止および実験当日の 起床時より実験終了までの口腔活動(口腔清掃、飲食、喫煙など)の禁止を指示した
[0274] 評価研究のデザインは、図 1に示すように、ダブルブラインドの交差試験で、かつ洗 い流し期間を 2週間とした。
[0275] 対象者に評価するキャンディー(実施例 5または比較例 1のキャンディー)を 1粒摂 取させ、その前後の舌苔の付着量を評価した。キャンディー摂取時には、キャンディ ーを嚙まずに、主に舌背上でゆっくり舐め溶力して摂取させた。これらのキャンディー は舐め終えるまでに 8分程度の時間を要した。
[0276] キャンディーの摂取直前および摂取直後に、舌背面の写真撮影を行い、舌苔付着 率を視診により評価した。キャンディーの摂取直前および摂取 90分後に口腔内気体 を採取し、 VSC濃度を測定した。
[0277] (2.舌苔量の評価方法)
(1)写真撮影方法
リングフラッシュ( 14RDX、 YUZO社)を装着したデジタルカメラ(FinePix S602、 フジフィルム社)を用いて対象者の舌背を撮影した。この方法では、影のない写真が 撮影される。被写体の横に色調補正用カラーチャート(CasMatch、大日本印刷社) を並べて撮影し、これを用いて写真の輝度を補正した。
[0278] (2)視診による評価方法
視診による舌苔量の評価は、森谷ら (森谷俊榭、岸光男、相澤文恵他著「舌苔スコ ァによる口臭スクリーニングの有効性に関する研究」, 口腔衛生会誌 52 : 12— 21, 2 002)に記載の方法に舌苔の厚みを加味して行った。すなわち、写真撮影した舌背
を 4つのエリアに分割し、各エリアの舌苔付着量を (舌苔付着面積評点) X (舌苔厚さ 評点)として評価し、これらの合計を舌苔評点とすることにより行った。評価は、 3名の 評価者の平均値であった。舌苔付着面積評点および舌苔厚さ評点は、ともに 0〜3 の 4段階とした。
[0279] 1)舌背を 4つのエリアに分割する;
2)各エリアに付着した舌苔の面積と厚さより舌苔の付着量を評価する
(舌苔付着面積評点) X (舌苔厚さ評点);
3)各エリアの評点の合計を舌苔評点とする。
[0280] 舌苔付着面積評点の基準は、以下の通りであった:
[0281] [表 5]
舌苔付着面積評点の基準
0 :舌苔なし
1 : 付着面積 1 / 3以下
2 :付着面積 1 / 3超 2 / 3未満
3 : 付着面積 2 / 3以上
舌苔厚さ評点の基準は、以下の通りであった:
[0282] [表 6]
舌苔厚さ評点の基準
0 : 舌苔なし
1 :舌乳頭が認められる
2 :舌乳頭が覆われかけている
3 :舌乳頭が覆われている
(3. 口臭の評価方法)
VSCとして、 H Sおよび CH SHに着目した。 H Sおよび CH SHは、口臭に対す
2 3 2 3
る寄与度が高いからである。オーラルクロマ (アビリット社)を使用して H Sおよび CH
2 3
SHの濃度を測定した。対象者に、 1回の深呼吸後、 10mlシリンジを口気が漏れない 様くわえたまま、 30秒間安静に鼻呼吸する様に指示した。その後 10mlの口気を採 取し、そのうちの 5mlをオーラルクロマ(アビリット社)に注入した。オーラルクロマに接
続したパーソナルコンピューターの専用解析ソフトにより、口気 10ml中の重量 (ngZ 10ml)として H Sおよび CH SHの濃度を算出した。サンプルの採取、ならびに H S
2 3 2 および CH SHの濃度の測定は、試験を通じて午前 9時から 9時 30分の間に開始し、
3
同一測定者が行った。
[0283] (4.統計学的解析)
舌苔評点について得られた結果について、キャンディー使用直前の舌苔評点を 10
0%として、キャンディー使用直後の舌苔評点について t検定を行った。 p< 0. 05以 下を有意差ありとした。統計処理には SPSS 10. OJ for Windows (登録商標)(S
PSS Inc.、 USA)を使用した。
[0284] VSCについて得られた結果について、それぞれ、キャンディー使用直前の H Sお
2 よび CH SHの濃度を 100%として、キャンディー使用 90分後の H Sおよび CH SH
3 2 3 の相対濃度について t検定を行った。 pく 0. 05以下を有意差ありとした。統計処理に は SPSS 10. OJ for Windows (登録商標)(SPSS Inc.、 USA)を使用した。
[0285] (5.結果)
舌苔除去効果に関する結果を図 3に示す。プロテアーゼ群およびプラセボ群ともに 、使用前と比較して、使用後に有意に舌苔スコアが減少した。減少率はプロテアーゼ 群で約 20%であり、プラセボ群で約 10%であった。
[0286] VSC抑制効果に関する結果を以下の表 8および図 4に示す。プロテアーゼ群は、 使用 90分後でも、使用前と比較して有意に低い値を維持した。一方、プラセボ群は 使用 90分後には有意差がな力つた。
[0287] 以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきた力 本発 明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求 の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、 本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に 基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引 用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載さ れているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであるこ とが理解される。
産業上の利用可能性
本発明により、酵素活性を有するキャンディーが提供される。好ましくは、本発明の キャンディ一にお 、ては、酵素がほぼ均質に分布して 、る。