屈曲式リジットプリント配線板およびその製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、電気部品等の実装が容易であり、且つ省スペース化を図ることができる ば力りでなく製造が容易なプリント配線板に関するものである。
背景技術
[0002] 例えば自動車等の製品機能向上等の要請から、電装部品は増加の傾向がみられ る。このため限られた空間を効率よく活用するには、電気部品等の実装が容易であり 、且つ装着に必要なスペースを減少させることが求められることとなる。
そこで自動車等の配線分岐を行うにあたって、ワイヤーハーネスとの接続部、ヒユー ズ、リレー等の部品を一箇所に集めて接続できるように構成した電気接続箱が用いら れている。そして前記電気接続箱では、電源からの電力を分配するための配線材( 以下、内部回路という)として、硬質のベース基材の表面に回路を形成したリジットプ リント配線板を用いたものが知られている。
[0003] 従来技術によるリジットプリント配線板 100の製造方法について図 15を参照して説 明する。
従来技術によれば、絶縁材料力もなる硬質のベース基材 101の表面及び裏面に 銅箔や銀箔などの導体層 102を張り合わせた積層板 103を使用し(図 15 (a)を参照 )、前記積層板 103を穴あけしてなる基板貫通穴をめつき処理することによってスル 一ホール 104 (表面及び裏面の導体層 102同士の電気的導通性を図るバイヤース ルーホール 104aや、接続端子 20を配設するための実装用スルーホール 104b)を 形成するとともに、前記積層板 103をエッチング処理することによって、硬質のベース 基材 101の表面及び裏面に回路 102aを形成し(図 15 (b)を参照)、さらにレジスト( 絶縁材) 105で回路表面を被覆し、リジットプリント配線板 100を製造していた(図 15 ( c)を参照)。また積層プレスすることで多層配線板も同様に製造して!、た。
[0004] 従来技術によるリジットプリント配線板 100に電気部品を実装し、電気機器に用いら れるような内部回路の配線材 (基板回路)を構成する場合、図 16に示すように、電気
部品との接続用コネクタやヒューズ、リレー等の電気部品との接続部にはあら力じめ 接続端子 20を挿入するための実装用スルーホール 104bが設けられており、前記実 装用スルーホール 104bに接続端子 20を圧入した後、フロー半田若しくはリフロー半 田の工程を経て、リジットプリント配線板 100と接続端子 20とを接続していた。
図 16 (a)に示すように、基板の表面及び裏面に形成した回路の導通性を確保する ためのバイヤースルーホール 104aと、接続端子 20が圧入される実装用スルーホー ル 104bとを設けたリジットプリント配線板 100に接続端子 20を接続するにあたって、 前記実装用スルーホール 104bは基板を貫通する孔カもなるため、基板の表面及び 裏面にそれぞれ接続端子 20を配設した基板回路を構成する場合、接続端子 20の 配設位置が表面と裏面とで重ならないようにして基板回路を設計する必要があり、基 板回路の投影面積が大きくなつてしまうといった欠点があった。
また、表面及び裏面にそれぞれ接続端子 20を配設した基板回路を構成する場合、 図 16 (b)に示すように、リジットプリント配線板 100の表面に配設した接続端子 20を 半田 21によって固定する工程と、図 16 (c)に示すように、リジットプリント配線板 100 の裏面に配設した接続端子 20を半田 21によって固定する工程とによって、接続端 子 20をそれぞれ半田付けしなければならな力つた。つまり 2回の半田付けの工程を 行う必要があった。
[0005] そこで図 17に示すように、表面に接続端子 20を配設した 2枚のリジットプリント配線 板 100を電線 107で接続し、電線 107で接続された 2枚のリジットプリント配線板 100 を電線部分で屈曲することによって、両面に接続端子 20を配設した基板回路を取得 する技術が提案されている (例えば、特許文献 1を参照)。
特許文献 1:特願 2004— 192546
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0006] 電線 107で接続された 2枚のリジットプリント配線板 100を電線部分で屈曲させるこ とによって構成される基板回路は、電線 107で接続された 2枚のリジットプリント配線 板 100の表面にそれぞれ配設された接続端子 20を半田付けして固定した後(図 17 ( a)を参照)、 2枚のリジットプリント配線板 100を前記電線部分で屈曲させ、両面に接
続端子が配設された基板回路を取得するため(図 17 (b)を参照)、接続端子 20を固 定するための半田工程が 1回でよぐさらに基板両面において任意の位置に接続端 子 20を設けることができる。
し力しながら、 2枚のリジットプリント配線板 100の回路同士をそれぞれ接続するよう に電線 107を取り付けなければならず、この電線の取り付け工程に時間が力かるとと もに、各基板の回路同士を接続する電線 107の数が多い程、前記電線 107で接続さ れた 2枚のリジットプリント配線板 100を電線部分にて屈曲させることが困難であり、屈 曲後も電線 107の占めるスペースが大きくなつてしなうといった欠点があった。また 2 枚のリジットプリント配線板 100の回路同士を接続する各電線 017の長さを完全に揃 えるのは難しいため、屈曲後の形状を均一に管理することが困難であった。
[0007] そこで本発明は、積層板をエッチング処理することによって硬質のベース基材の表 面に任意の回路を形成したリジットプリント配線板に、前記ベース基材を部分的に薄 層化してなる屈曲部を設け、当該屈曲部にてリジットプリント配線板を屈曲させること ができるように構成した。
また、屈曲式リジットプリント配線板に、大電流用回路 (例えば電気接続箱の内部回 路)と小電流用回路 (例えば電子回路)とを形成することによって、基板性能を向上さ せることができるように構成した。
課題を解決するための手段
[0008] 本発明〖こよる屈曲式リジットプリント配線板は、間隙部分を挟んで配設される硬質の コア材の表面に、前記間隙部分の上面とともに耐熱性榭脂層を積層し、前記コア材 の裏面に間隙部分を除き耐熱性榭脂層を積層するとともに、前記耐熱性榭脂層を介 して導体層を積層固着し、当該導体層をエッチング処理して回路形成したものである また導体層の同一面上に層厚の異なる導体部分を形成することによって、同一基 板上に大電流用回路と小電流用回路とを形成したものである。
[0009] さらに本発明による屈曲式リジットプリント配線板の製造方法では、硬質のコア材に 施した間隙部分に耐熱性榭脂材を埋設する工程と、その表面及び裏面に耐熱性榭 脂層を介して導体層を積層し、加熱プレスすることによって積層板を作成する工程と
、前記積層板をエッチング処理することによって、硬質のベース基材の表面及び裏 面に回路を形成するとともに、硬質のコア材の間隙部分の裏面にある導体層を除去 する工程と、間隙部分に埋設されている耐熱性榭脂材を、その裏面の耐熱性榭脂層 とともに除去することによって、硬質のベース基材を部分的に薄層化せしめてなる屈 曲部を形成する工程とによって、前記屈曲部にて屈曲可能なリジットプリント配線板を 取得する。
発明の効果
[0010] 本発明による屈曲式リジットプリント配線板によれば、硬質のベース基材を部分的 に薄層化してなる屈曲部を設けることによって、当該屈曲部にてプリント配線基板を 屈曲させることができる。
また、本発明による屈曲式リジットプリント配線板に電気部品を実装して、電気機器 に用いられる内部回路の配線材 (基板回路)を構成する場合、リジットプリント配線板 の表面に接続端子を配設した後、前記屈曲部にてリジットプリント配線板を屈曲させ 、両面に接続端子を設けた基板回路を取得することができるため、接続端子の配設 位置を任意に設計することができるとともに、接続端子の半田付け工程も 1回でよい。 また電線で接続した 2枚のリジットプリント配線板を電線部分で屈曲させた基板回路と 異なり、硬質のベース基材を部分的に薄層化してなる屈曲部にて、 1枚のリジットプリ ント配線板を屈曲することによって構成されるため、対向する基板面の回路同士を接 続するための電線を配線する必要がな 、。
[0011] さらに本発明による屈曲式リジットプリント配線板では、硬質のコア材の一部に予め 間隙部分を作成しておき、当該間隙部分に耐熱性榭脂材を埋設するとともに、その 表面及び裏面に耐熱性榭脂層を介して導体層を積層した積層板を使用し、前記積 層板力も間隙部分に埋設されている耐熱性榭脂材を除去することによって、硬質の ベース基材を部分的に薄層化せしめてなる屈曲部を容易に形成することができ、ポリ イミドフィルムなどの特性の異なる複数の層力も構成され、フレキシブル部とリジット部 とを兼ね備えた多層構造のリジットフレックス基板と異なり、構造が簡単で、安価に製 造することができる。
さらにまた、屈曲式リジットプリント配線板を製造するにあたって、導体層の同一面
上に層厚の異なる導体部分を形成し、大電流用回路 (例えば電気接続箱の内部回 路)と小電流用回路 (例えば電子回路など)とを形成することによって、基板性能を向 上させることができる。
図面の簡単な説明
[図 1]積層板の製造方法を説明する断面図である。
[図 2]間隙部分に埋設した耐熱性榭脂材を示す平面図である。
[図 3]この発明による屈曲式リジットプリント配線板の製造方法を説明する断面図であ る。
[図 4]他の実施例による屈曲式リジットプリント配線板の製造方法を説明する断面図 である。
[図 5]屈曲式リジットプリント配線板 (片面配線板)の製造方法を説明する断面図であ る。
[図 6]屈曲式リジットプリント配線板 (多層配線板)の製造方法を説明する断面図であ る。
[図 7]同一面上に層厚の異なる導体部分を有する屈曲式リジットプリント配線板の製 造方法を説明する部分断面図である。
[図 8]同一面上に大電流用回路と小電流用回路とを形成した屈曲式リジットプリント配 線板の製造方法の第 1説明図。
[図 9]同一面上に大電流用回路と小電流用回路とを形成した屈曲式リジットプリント配 線板の製造方法の第 2説明図。
[図 10]同一面上に大電流用回路と小電流用回路とを形成した屈曲式リジットプリント 配線板の製造方法の第 3説明図。
[図 11]同一面上に大電流用回路と小電流用回路とを形成した屈曲式リジットプリント 配線板の製造方法の第 4説明図。
[図 12]同一面上に大電流用回路と小電流用回路とを形成した屈曲式リジットプリント 配線板の製造方法の第 5説明図。
[図 13]屈曲式リジットプリント配線板に接続端子を配設した基板回路の製造方法を説 明する断面図である。
[図 14]接続端子を配設した基板回路の断面図である。
[図 15]従来技術によるリジットプリント配線板の製造方法を説明する断面図である。
[図 16]従来技術によるリジットプリント配線板に接続端子を配設した基板回路の断面 図である。
[図 17]図 15に示すの他の例を示す図である。
符号の説明
1 硬質のコア材
11 シールド板化したコア材
1A 間隙部分
2 耐熱性榭脂材
31, 32 耐熱性榭脂層
32A 切り欠き
4 導体層、銅層
4A 厚い導体部分
4B 薄い導体部分
14 回路
14a 大電流用回路
14b〜14b 小電流用回路
1 6
5, 51〜54 硬質のベース基材
6, 61〜64 積層板
7 スノレーホ一ノレ
7a ノ ィヤースノレーホ一ノレ
7b 実装用スルーホール
8 露出部
9 レジスト
91 絶縁被膜
10 リジットプリント配線板
10A 屈曲部
20 接続端子
21 半田
30 曲げ治具
40 導体板
41 穴部
42 絶縁基材
43 導体
44 導体積層材
発明を実施するための最良の形態
[0014] 本発明の実施例による屈曲式リジットプリント配線板及びその製造方法について、 図 1から図 15を参照して説明する。
[0015] この実施例による屈曲式のリジットプリント配線板 10は、硬質ベース基材 5の表面及 び裏面に導体層 4を張り合わせた積層板 6をエッチング処理して任意の回路 14を形 成したリジットプリント配線板 10において、前記硬質のベース基材 5を部分的に薄層 化してなる屈曲部 10Aを形成したものである。
この実施例では、積層板の製造工程を図示した図 1 (断面図)に示すように、屈曲 部に相当する箇所を除去した硬質のコア材 1を使用し、当該間隙部分 (硬質のコア材 が除去された部分) 1Aに耐熱性榭脂材 2を埋設する。そして、間隙部分 1Aに耐熱 性榭脂材 2が埋設された硬質のコア材 1の表面及び裏面に耐熱性榭脂層 31, 32を 介して導体層 4を積層し、その後、加熱プレスすることによって、硬質のベース基材 5 の両面に導体層 4を張り合わせた積層板 6を作成する。
[0016] 図 1に示す実施例では、ガラスエポキシ榭脂からなる硬質のコア材 1を使用し、層厚 0. 4mmの平板状の硬質のコア材 1の中心部分に、コア材の一部を溝状に除去した 間隙部分 1Aを設けることによって、屈曲部に相当する箇所に間隙部分 1Aを形成し た(図 1 (a)を参照)。
そして、前記間隙部分 1Aに、層厚 0. 4mmのテフロン (登録商標)シートやシリコン ゴム等の耐熱性榭脂材 2を埋設し、屈曲部に相当する箇所に耐熱性榭脂材 2が埋設 された硬質のコア材 1を作成する。(図 1 (b)を参照)。
硬質のコア材の一部に予め間隙部分 1Aを形成しておくことによって、後工程にお いて、当該間隙部分 1Aに埋設されている耐熱性榭脂材 2を取り除くことで、容易に 硬質のベース基材を部分的に薄層化することができる。
また硬質のコア材 1の間隙部分 1Aに耐熱性榭脂材 2を埋設することによって、後ェ 程において (導体層 4を張り合わせて積層板 6を作成する際)、加熱プレス時の圧力 を均一化することができる。
[0017] 間隙部分 1Aに耐熱性榭脂材 2を埋設した後、前記硬質のコア材 1の表面と裏面に 、層厚 0. 1mmの耐熱性榭脂層 31, 32 (銅層 4を接着するための接着層に相当)を 介して、層厚 200 μ m〜600 μ mの銅層 4を積層し、(図 1 (c)を参照)、加熱プレスす ることによって、硬質のベース基材 5の両面に銅層 4を張り合わせた積層板 6を作成 する(図 1 (d)を参照)。
この実施例では耐熱性榭脂層 31, 32として、層厚 0. 1mmのボンディングシート 3 1と、層厚 0. 1mmのガラスエポキシ榭脂シート(プリプレダ) 32とを使用した。
そして、間隙部分 1Aに耐熱性榭脂材 2を埋設した硬質のコア材 1の表面に、ボン デイングシート 31を介して銅層 4を積層するとともに、硬質のコア材 1の裏面にガラス エポキシ榭脂シート(プリプレダ) 32を介して銅層 4を積層し、加熱プレスすることによ つて、硬質のベース基材 5の両面に銅層 4を張り合わせた積層板 6を作成した。 なお、硬質のコア材 1の両面にボンディングシートを介して銅層 4を積層した積層板 や、硬質のコア材 1の両面にガラスエポキシ榭脂シート (プリプレダ)を介して銅層 4を 積層した積層板を作成してもよ ヽ。
[0018] 加熱プレスすることによって、耐熱性榭脂層 31, 32 (ボンディングシートやガラスェ ポキシ榭脂シート (プリプレダ) )が熱硬化し、硬質のコア材 1に前記耐熱性榭脂層 31 , 32が接着(一体化)し、層厚 0. 6mmの硬質のベース基材 5が形成されるとともに、 前記耐熱性榭脂層 31, 32を介して銅層 4が接着し、硬質のベース基材 5の両面に 銅層 4が張り合わせた積層板 6を取得することができる。
なおガラスエポキシ榭脂からなる硬質のコア材 1にガラスエポキシ榭脂シート (プリ プレダ)を積層して加熱プレスすると、硬質のコア材 1とガラスエポキシ榭脂シート(プ リプレダ)とが一体ィ匕する。
[0019] さらにこの実施例では、図 2の平面図に示すように、硬質のコア材 1に形成した間隙 部分 1Aに耐熱性榭脂材 2を埋設しておくことによって、加熱プレスの際に、間隙部分 1Aの形状を保持することができる。また加熱プレス時に圧力が均一化して、当該間 隙部分 1Aに凹みを発生させることなく積層板 6を作成することができる。
図 2 (a)に示すように、硬質のコア材 1の中央部分に、コア材の一部を溝状に除去し た間隙部分 1Aを設け、当該間隙部分 1Aに耐熱性榭脂材 2を埋設するとともに、そ の表面及び裏面に耐熱性榭脂層 31 , 32を積層した。
なお図 2 (a)に示す実施例では、コア材 1の一部を除去することによって溝状の間 隙部分 1Aを形成し、当該間隙部分 1Aに耐熱性榭脂材 2を埋設せしめたものに耐熱 性榭脂層 31, 32を積層したが、硬質のコア材 1を複数使用し、各コア材を間隔をあ けて配設することによって間隙部分 1Aを有するコア材 1を形成するようにしてもよい。 また間隙部分 1Aに耐熱性榭脂材 2を埋設したコア材 1の裏面に、前記間隙部分 1 Aと同様の切り欠き 32Aを施した耐熱性榭脂層 32'を積層し、当該耐熱性榭脂 32' を介して銅層 4を積層するようにしてもよい。(図 4を参照)
[0020] 間隙部分 1Aに耐熱性榭脂材 2を埋設した硬質のコア材 1の両面に、前記耐熱性 榭脂層 31, 32を介して銅層 4を積層し、加熱プレスすることによって、硬質のコア材 1 に形成した間隙部分 1Aの形状を保持した状態で、且つ前記間隙部分 1Aにお 、て 凹みを発生させることなぐ硬質のベース基材 5に銅層 4を張り合わせた積層板 6を作 成することができる。
そしてこの実施例では、前記積層板 6に回路 14やスルーホール 7 (バイヤースルー ホール 7aや実装用スルーホール 7b)を形成した後、当該積層板 6の周縁部分を切 断するとともに(図 2 (b)を参照)、間隙部分 1Aに埋設されている耐熱性榭脂材 2を除 去すること〖こよって、屈曲部 10Aが基板中央を横断するように配置された屈曲式リジ ットプリント配線板 10を取得した (図 2 (c)を参照)。なお周縁部分切断前に、間隙部 分 1 Aカゝら耐熱性榭脂材 2を除去してもよ ヽ。
[0021] この実施例によれば、リジットプリント配線板の製造工程を図示した図 3 (断面図)に 示すように、積層板 6をエッチング処理することによって硬質のベース基材 5の表面及 び裏面に任意の回路 14を形成するとともに、スルーホール 7 (基板の表面及び裏面
に形成した回路同士の導通性を確保するためのバイヤースルーホール 7aや、接続 端子を配設するための実装用スルーホール 7b)を形成する。
そしてその後、硬質のコア材 1の間隙部分 1Aに埋設されている耐熱性榭脂材 2を、 当該耐熱性榭脂材 2の裏面に積層されている耐熱性榭脂層 32とともに除去すること によって、硬質のベース基材 5の一部に薄層化してなる屈曲部 10Aを形成する。
[0022] 図 3に示す実施例では、硬質のベース基材 5の両面に銅層 4を張り合わせた積層 板 6の必要箇所を穴あけし、当該穴あけ箇所 (基板貫通穴)をめつき処理することによ つて、スルーホール 7 (硬質のベース基材の両面に形成される銅層 4同士の導通性を 確保するバイヤースルーホール 7aや、接続端子を配設するための実装用スルーホ ール 7b)を形成するとともに(図 3 (a)を参照)、前記積層板 6をエッチング処理するこ とによって、前記硬質のベース基材 5の両面に任意の回路 14を形成した(図 3 (b)を 参照)。
なお積層板 6をエッチング処理し、硬質のベース基材 5の裏面に任意の回路 14を 形成するにあたって、硬質のコア材 1の間隙部分 1Aに相当する箇所 (耐熱性榭脂材 2の裏面)の銅層 4をエッチングで除去しておく(露出部 8)。
[0023] そして、前記露出部 8において耐熱性榭脂層 32をカッティングし、間隙部分 1Aに 埋設されている耐熱性榭脂材 2とともに除去することによって、硬質のベース基材 5を 部分的に薄層化してなる屈曲部 10Aを形成した(図 3 (d)を参照)。
つまり間隙部分 1Aに埋設した耐熱性榭脂材 2を裏面の耐熱性榭脂層 32とともに 除去することによって、硬質のベース基材 5の一部に、層厚 0. 1mmの耐熱性榭脂層 31 (ボンディングシート)の一層のみ力 なる薄肉部が形成され、当該薄肉部におい てリジットプリント配線板を屈曲させることができる(屈曲部 10A)。
[0024] またこの実施例による屈曲式リジットプリント配線板 10では、一層の耐熱性榭脂層 3
(ボンディングシート 31)のみからな薄肉部の表面には、層厚 200 μ m〜600 μ mの 銅層 4をエッチング処理してなる回路 14が形成されており、屈曲部 10Aを挟んで左 右に配置される硬質のベース基材 5の表面に形成された回路同士の接続が確保さ れている。
[0025] 次に図 4を参照して、間隙部分 1Aに耐熱性榭脂材 2が埋設された硬質のコア材 1
の表面に、耐熱性榭脂層 31を介して導体層 4を積層するとともに、硬質のコア材 1の 裏面に、前記間隙部分 1Aと同様の切り欠き 32Aを施した耐熱性榭脂層 32'を介し て導体層 4を積層し、加熱プレスすることによって、硬質のベース基材 51の両面に導 体層 4を張り合わせた積層板 61を作成し、この積層板 61から間隙部分 1Aに埋設さ れている耐熱性榭脂材 2を除去することによって屈曲式リジットプリント配線板 10を製 造する方法にっ 、て説明する。
[0026] 図 4に示す実施例では、図 1に示す実施例と同様に、ガラスエポキシ榭脂からなる 層厚 0. 4mmの平板状の硬質のコア材 1の中心部分に、コア材の一部を溝状に除去 した間隙部分 1Aを設けた。
そしてこの実施例では、硬質のコア材 1の間隙部分 1Aに、層厚 0. 5mmのテフロン (登録商標)シートやシリコンゴム等の耐熱性榭脂材 2を埋設し、間隙部分 1Aの裏面 において耐熱性榭脂材 2が突出した高さ 0. 1mmの凸部を形成した。また硬質のコ ァ材 1の裏面に積層される耐熱性榭脂層 32Ίこ、前記凸部に対応する切り欠き 32A を形成し、間隙部分 1Aに耐熱性榭脂材 2を埋設した硬質のコア材 1の表面及び裏 面に耐熱性榭脂層 31,32'を介して層厚200〜600 111の銅層4を積層した(図4 (& )を参照)
[0027] 間隙部分 1Aに耐熱性榭脂材 2を埋設した硬質のコア材 1の表面に、耐熱性榭脂 層 31を介して銅層 4を積層し、且つ裏面に、切り欠き 32Aを施した耐熱性榭脂 32,を 介して銅層 4を積層し、加熱プレスすることによって、前記耐熱性榭脂層 31, 32,が 熱硬化し、硬質のコア材 1に前記耐熱性榭脂層 31, 32,が接着 (一体化)し、層厚 0 . 6mmの硬質のベース基材 51が形成されるとともに、前記耐熱性榭脂層 31, 32を 介して銅層 4が接着し、硬質のベース基材 51の両面に銅層 4が張り合わせた積層板 61を取得することができる。(図 4 (b)を参照)
なおこの実施例では、間隙部分 1Aに埋設されている耐熱性榭脂材 2の裏面には、 耐熱性榭脂層 32 が介在せず銅層 4が積層されている。
[0028] その後、積層板 61をエッチング処理することによって硬質のベース基材 51の表面 及び裏面に任意の回路 14を形成するとともに、スルーホール 7 (基板の表面及び裏 面に形成した回路同士の導通性を確保するためのバイヤースルーホール 7aや、接
続端子を配設するための実装用スルーホール 7b)を形成する。(図 4 (c)を参照) なお積層板 61をエッチング処理し、硬質のベース基材 51の裏面に任意の回路 14 を形成するにあたって、間隙部分 1Aに埋設されている耐熱性榭脂材 2の裏面の銅 層 4をエッチングで除去しておく(露出部 8)。
[0029] そしてこの実施例では、図 4 (d)に示すように、硬質のコア材 1の間隙部分 1Aに埋設 されて ヽる耐熱性榭脂材 2を除去することによって、硬質のベース基材 51の一部に 薄層化してなる屈曲部 10Aを形成する。
[0030] 以上、硬質のベース基材 51の表面及び裏面に回路 14が形成された両面配線基 板において、硬質のベース基材 51を部分的に薄層化せしめてなる屈曲部 10Aを設 けた屈曲式リジットプリント配線板 10を説明したが、屈曲式リジットプリント配線板は両 面配線板に限定されるものではな 、。
[0031] 例えば、図 5に示すように、間隙部分 1Aに耐熱性榭脂材 2を埋設した硬質のコア 材 1の表面 (片面)に耐熱性榭脂層 3を介して導体層 4を張り合わせた積層板 62を使 用し(図 5 (a)を参照)、当該積層板をエッチング処理することによって、硬質のコア材 1と耐熱性榭脂層 3とからなる硬質のベース基材 52の表面に回路 14を形成するとと もに(図 5 (b)を参照)、硬質のコア材 1の間隙部分 1Aに埋設されている耐熱性榭脂 材 2を除去し、硬質のベース基材 52の一部に一層の耐熱性榭脂層 3のみ力もなる薄 肉部を設けることによって、硬質のベース基材 52を部分的に薄層化せしめてなる屈 曲部 10Aを有する屈曲式リジットプリント配線板 (片面配線板)を取得することができ る(図 5 (c)を参照)。
[0032] また例えば、図 6に示すように、シールド板ィ匕したコア材 11を使用することによって 、同様にして、部分的に薄層化せしめてなる屈曲部 10Aを有する屈曲式リジットプリ ント配線板 (多層配線板)を取得することができる。
図 6に示すように、硬質のコア材 1の表面に回路 14を形成したリジット配線板の表 面に耐熱性榭脂層 31を介して硬質のコア材 1を積層し、加熱プレスしてシールド板 化した硬質のコア材 11を作成するとともに(図 6 (a)を参照)、当該シールド板ィ匕した 硬質のコア材 11の一部を除去して間隙部分 1Aを形成し (図 6 (b)を参照)、前記間 隙部分 1Aに耐熱性榭脂材 2したシールド板ィ匕したコア材 11の表面に、耐熱性榭脂
層 31を介して導体層 4を積層し、且つ裏面に、切り欠き 32Aが施された耐熱性榭脂 層 32'を介して導体層 4を積層し、加熱プレスすることによって硬質のベース基材 53 の両面に導体層 4を張り合わせた積層板 63を作成する(図 6 (c)を参照)。そして前 記積層板 63をエッチング処理して硬質のベース基材 53の表面及び裏面に回路 14 を形成するとともに、間隙部分 1Aの裏面にある導体層 4をエッチングで除去し(図 6 ( d)を参照)、さらに前記間隙部分 1Aに埋設されている耐熱性榭脂材 2を除去するこ とによって、部分的に薄層化せしめてなる屈曲部分 10Aを有する多層配線板を取得 することができる(図 6 (e)を参照)。
[0033] 次に、図 7から図 12を参照して、導体層 4の同一面上に層厚の異なる導体部分 (4 A, 4B)を形成することによって、同一基板上に大電流用回路と小電流用回路とを形 成した屈曲式リジットプリント配線板の製造方法を説明する。
[0034] 図 7は、厚さ 175 m以上、好ましくは 200〜600 mの厚い導体部分 4Aと、厚さ 1 05 μ m以下、好ましくは 18〜70 mの薄い導体部分 4Bとからなる導体層 4を形成 する方法を説明するものである。この実施例では、厚さ 175 m以上、好ましくは 200 〜600 /z mの導体板 40と、前記穴部の形状と導体板の厚さに合わせて形成された 導体積層材 44 (薄 ヽ導体 43が張り合わされた導体積層材 44)とを使用する。
[0035] まず、図 7 (a)に示すように厚さ 175 m以上、好ましくは 200〜600 mの導体板 40を用意し、この導体板 40に穴部 41を形成する。
また図 7 (b)に示すように、絶縁基材 42に薄い導体 43 (厚さ 100 m以下、好ましく は 18〜70 mの導体 43)を張り合わせた導体積層材 44を、前記導体板 40の厚さと 穴部 41の形状に合わせて形成する。
そして図 7 (c)に示すように、薄い導体 43が張り合わされた導体積層材 44を、導体 板 40の穴部 41に埋め込む (埋設する)。そして穴部 41に導体積層材 44が埋め込ま れている導体板 40を、耐熱性榭脂層(31または 32)を介してコア材 1に積層し、加熱 プレスすることによって、図 7 (d)に示すように、導体層 4の同一面上に層厚の異なる 導体部分 4Aと 4Bを形成する。つまり導体層 4の同一面上に、厚さ 175 m以上、好 ましくは 200〜600 μ mの厚い導体部分 4Αと、厚さ 105 μ m以下、好ましくは 18〜7 0 mの薄い導体部分 4Bとを形成する。なお屈曲式リジットプリント配線板の屈曲部
10Aには、厚さ 175 /z m以上の厚い導体部分 4Aが設けられるように、導体板 40を 積層する。
[0036] 続いて、図 8から図 12を参照して、同一面上に大電流用回路と小電流用回路とを 形成した屈曲式リジットプリント配線板の製造方法について説明する。
この実施例は、図 7に示す技術を利用し、厚さ 175 m以上、好ましくは 200〜600 μ mの大電流用回路 (例えば電気接続箱の内部回路) 14aと、厚さ 105 μ m以下、 好ましくは 18〜70 mの小電流用回路 (例えば電子回路など) 14bとを形成した屈 曲式リジットプリント配線板 10を製造するものである。
[0037] この実施例では、図 8 (a)に示すように、厚さ 200 m以上の導体板 40と、この導体 板と同等の厚みをもつ導体積層母材 44,を用意する。なお導体積層母材 44,として 、絶縁基材 42の表面及び裏面に厚さ 18〜70 mの薄い導体 43a, 43bを張り合わ せたものを使用した。
そして図 8 (b)に示すように、導体板 40を部分的にくり抜いて穴部 41を形成するとと もに、図 8 (c)に示すように、導体積層母材 44,から前記導体板 40の穴部 41の形状 に合わせて導体積層材 44を切り出す。
この実施例では、 2枚の導体板 40にそれぞれ 2つの穴部 41を形成するとともに、 1 枚の導体積層母材 44,から 4つの導体積層材 44を、前記導体板 40の穴部 41の形 状に合わせてそれぞれ切り出した。
[0038] そして図 9 (a)の断面図に示すように、表面及び裏面に薄い導体 43a, 43bが貼り 合わされている導体積層材 44をそれぞれの穴部 41に埋め込み (埋設させ)、図 9 (b )の平面図に示すように、厚さ 200 m以上の導体板 40の同一面上に、厚さ 18〜70 mの薄い導体 43a, 43bを部分的に形成した。なお導体板 40と導体積層材 44の 厚さは同等であるため、導体板表面と薄い導体 43a, 43bとは同じ高さとなる。
またこの実施例では、前記導体積層材 44の片面側の薄 、導体 43bをエッチング処 理して小電流用回路(14b , 14b )を形成しておき、この小電流用回路(14b , 14b
2 5 2 5
)が内側に配置されるように、導体板 40の穴部 41に導体積層材 44をそれぞれ埋設 した。すなわち硬質のコア材の表面及び裏面に耐熱性榭脂層 31, 32を介して、導 体積層材 44を埋設してなる導体板 40をそれぞれ積層したときに、内側に配置される
薄い導体 43bに予め小電流用回路(14b , 14b )を形成するようにした。
2 5
[0039] さらに屈曲式リジットプリント配線板の製造工程において、この実施例では、屈曲部 に相当する箇所を除去した硬質のコア材として、コア材の表面または裏面に薄い導 体 43c, 43dを張り合わせたものを使用した(図 10 (a)を参照)。そして薄い導体 43c , 43dが張り合わされている硬質のコア材 Γの間隙部分 (硬質のコア材が除去された 部分) 1Aに耐熱性榭脂材 2を埋設する。なお硬質のコア材 Γの表面または裏面の 薄い導体 43c, 43dをエッチング処理することによって、小電流用回路(14b , 14b )
3 4 を形成した。
[0040] そして図 11に示すように、間隙部分 1Aに耐熱性榭脂材 2が埋設された硬質のコア 材 Γの表面及び裏面に、穴部 41に導体積層材 44が埋め込まれた導体板 40を耐熱 性榭脂層 31 , 32を介して積層し、加熱プレスすることによって、積層板 64を作成す る(図 11 (a) , (b)を参照)。
図 11 (b)に示すように、穴部 41に導体積層材 44が埋め込まれた導体板 40を積層 することによって作成した積層板 64の表面及び裏面の導体層 4には、厚さ 200 m 以上の厚い導体部分 4Aと、厚さ 18〜70 μ mの薄い導体部分 4Β (薄い導体 43a)と が形成される。
そして図 11 (c)に示すように、前記薄 、導体部分 4B (薄 、導体 43a)をエッチング 処理して厚さ 18〜70 /ζ πιの小電流用回路 14b , 14bを形成するとともに、前記厚
1 6
V、導体部分 4Aをエッチング処理して厚さ 200 μ m以上の大電流用回路 14aを形成 し、同一面上に大電流回路 14aと小電流用回路 14b , 14bとを形成した。また、積
1 6
層板 64にスルーホール 7 (基板の表面及び裏面に形成した回路同士の導通性を確 保するためのノ ィヤースルーホールや、接続端子を配設するための実装用スルーホ ール)を形成した。
[0041] なお導体層 4の厚さ 200 μ m以上の厚!、導体部分 4Aをエッチング処理して任意の 回路 (大電流用回路) 14aを形成する際、硬質のコア材 Γの間隙部分 1Aに相当する 箇所 (耐熱性榭脂材 2の裏面)の導体層 4を除去しておく (露出部 8)。そして図 11 (d )に示すように、硬質のコア材 Γの間隙部分 1Aに埋設されている耐熱性榭脂材 2を 、その裏面の耐熱性榭脂層 32とともに除去することによって屈曲部 10Aを形成する。
[0042] 図 12は、同一面上に大電流用回路と小電流用回路とを形成した屈曲式リジットプリ ント配線板を示す図であり、図 12 (a)は断面図、図 12 (b)は平面図である。
図 12 (a)に示すように、この実施例による屈曲式リジットプリント配線板では、厚さ 2 00 /z m以上の大電流用回路 14aと、厚さ 18〜70 mの小電流用回路 14b , 14b
1 6 とが、回路表面の高さをそろえて同一面上に形成される。
また図 12 (b)に示すように、屈曲式リジットプリント配線板の表面 (最外層)には、同 一面上に大電流用回路 14aと小電流用回路 14b , 14bとが形成されるが、これら回
1 6
路の電気的導通性はスルーホール 7と内側に形成してある回路 (小電流用回路 14b
3
, 14b )とを介して行われる。
4
[0043] 導体板 40の穴部 41に埋め込まれた導体積層材 44の薄い導体 43a, 43bをエッチ ング処理して形成された小電流用回路(14b , 14b , 14b , 14b )と、導体板 40を
1 2 5 6
エッチング処理して形成された大電流用回路 14aとの電気的導通性は、図 12 (a)に 示すように、小電流用回路(14b , 14b , 14b , 14b )の形成部分に設けられたス
1 2 5 6
ルーホール 7 (バイヤースルーホール)と、大電流用回路 14aの形成部分に設けられ たスルーホール 7 (バイヤースルーホール)と、コア材 Γの表面又は裏面の小電流用 回路(14b , 14b )とを介して確保されている。
3 4
なお屈曲式リジットプリント配線板の表面及び裏面には、レジスト(絶縁材) 9を被覆 して回路保護を図ってある。
[0044] 次に図 13を参照して、リジットプリント配線板に接続端子 20を配設した基板回路の 製造方法を説明する。
この実施例では、硬質のベース基材 5を部分的に薄層化してなる屈曲部 10Aを有 する屈曲式のリジットプリント配線板 10を使用し、この屈曲式リジットプリント配線板 10 の表面に接続端子 20を取り付けた後、前記リジットプリント配線板 10を屈曲部 10A にて屈曲させることによって、両面に接続端子 20が配設された基板回路を製造した
[0045] この実施例による屈曲式のリジットプリント配線板 10では、図 13 (a)に示すように、 硬質のベース基材 5の表面及び裏面に回路 14が形成されるとともに、前記表面及び 裏面に形成された回路同士の電気的接続を確保するためのバイヤースルーホール 7
aが形成されている。また基板中央には、硬質のベース基材 5を部分的に薄層化して なる屈曲部 10Aが形成されるとともに、当該屈曲部 10Aを挟んで左右に配置される 基板 (ベース基材 5)にはそれぞれ接続端子 20を配設するための実装用スルーホー ル 7bが形成されている。
なお硬質のベース基材 5を部分的に薄層化してなる屈曲部 10Aの表面には回路 1 4が形成されており、屈曲部 10Aを挟んで左右に配置される基板 (ベース基材 5)の 表面に形成された回路同士の接続が確保されている。
[0046] さらにこの実施例によるリジットプリント配線板 10は、レジスト(絶縁材) 9で回路表面 を被覆してある。
なお屈曲部 10Aの表面にレジスト 9を被覆した基板を前記屈曲部 10Aにて屈曲さ せると、屈曲時に力かる応力によって、屈曲部 10Aに被覆したレジスト 9にひび割れ 等が発生する虞があるため、図 13 (a)に示すリジットプリント配線板 10の屈曲部 10A の表面には、レジスト 9を被覆していない。
[0047] そしてこの実施例では、接続端子 20を実装用スルーホール 7bに圧入し、リジットプ リント配線板 10の表面に接続端子 20を配設した後(図 13 (b)を参照)、リジットプリン ト配線板 10の裏面において、圧入した接続端子 20の先端部 20Aを半田 21付けし、 リジットプリント配線板 10に接続端子 20を固定する(図 13 (c)を参照)。
その後、表面に接続端子 20を配設したリジットプリント配線板 10の屈曲部 10Aを、 曲げ治具 30を用いて屈曲させることによって、図 13 (a)に示すように、両面に接続端 子 20を配設した基板回路を容易に製造することができる。
[0048] なお、間隙部分 1Aに耐熱性榭脂材 2を埋設した硬質のコア材 1に銅層 4を貼り合 せた積層板 6に、回路 14とバイヤースルーホール 7aと実装用スルーホール 7bを形 成し、前記実装用スルーホール 7bに接続端子 20を圧入して半田付けすることによつ て表面に接続端子 20を配設した後、前記間隙部分 1Aに埋設されて ヽる耐熱性榭 脂材 2を除去して硬質のベース基材 5を部分的に薄層化せしめてなる屈曲部 10Aを 形成し、その後、前記屈曲部 10Aにてリジットプリント配線板 10を屈曲することによつ て、両面に接続端子 20を配設した基板回路を製造するようにしてもよい。
[0049] 図 14 (a)に示す基板回路は、表面に接続端子 20を配設したリジットプリント配線板
10を屈曲部 10Aにて屈曲させることによって作成したものであるため、表面と裏面に 配設される接続端子 20の配置位置の自由度が高ぐまた基板に接続端子 20を固定 するための半田工程が 1回でよい。さら〖こ、屈曲部 10Aを挟んで配置される基板 (ベ 一ス基材 5)に形成された回路同士は、屈曲部 10Aの表面に形成された回路 14によ つて電気的接続が図られている。
さらに図 14 (b)に示す基板回路は、表面に接続端子 20を配設したリジットプリント 配線板 10を屈曲した後、屈曲部 10Aの表面に絶縁被膜 91を設けたものである。 この実施例では、屈曲時に力かる応力によるレジスト 9のひび割れ等を回避するた め、屈曲部 10Aにレジスト 9を被覆していないリジットプリント配線板を屈曲した後、前 記屈曲部 10Aの表面に形成されている回路 14の保護を図るため、屈曲部 10Aの表 面に絶縁被膜 91を設けた。