明 細 書
インドール化合物の製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、医農薬等の生理活性物質を始めとする種々のファインケミカル中間体と して有用なインドールイ匕合物の製造方法に関する。
背景技術
[0002] インドール化合物の製造方法として、 N_o—トリル ァセトアミドを 360°Cで酸化バリ ゥムと反応させて 2—メチルインドールを得た例が知られている(特許文献 1)。同様に ナトリウムアミド (非特許文献 1)やナトリウムメトキシド (非特許文献 2)を用いた例もあ るが、いずれも高い反応温度を必要とし、副生成物が多く収率も高くない。
[0003] また、アセトンのフエニルヒドラゾンを 240°Cで水酸化ナトリウムと反応して 2 メチル インドールを得た例もあるが、副生成物が多く低収率である(非特許文献 3)。さらに、 2-ニトロ- 1一(2—二トロフエニル)プロペンを 10%活性炭担持パラジウム触媒存在下 で水素と反応させて、 2 メチルインドールを製造することも知られている力 収率は 8 1 %である(非特許文献 4)。カロえて、ァニリンをトリス(2—ヒドロキシプロピル)アミン塩 酸塩と二塩化スズ、三塩化ルテニウム、トリフヱニルホスフィン存在下、 180°Cで反応 させて収率 64%で 2—メチルインドーノレを得ることも報告されている力 収率が低い( 非特許文献 5)。
[0004] インドール化合物の 2_ニトロべンジルカルボニル化合物からの製造方法としては、 例えば 2_ニトロフエニルアセトンを酢酸、酢酸ナトリウムの存在下、鉄で還元して 2—メ チルインドールを収率 68%で得た報告(非特許文献 6)や、 4一フルォロ _2_ニトロフ ヱニルアセトンを酢酸水溶液中で亜鉛と反応させて 95%の収率で 6_フルォロ _2—メ チルインドールを得た報告(特許文献 2)等があるが、反応後処理時に大量の酸化鉄 や酸化亜鉛が廃棄物として排出され、環境面での影響が大きい。また、後者にはパ ラジウム、ラネーニッケル、白金等の触媒存在下の接触還元でも同様な生成物が得 られるとの記載がある力 それに対応する実施例はない。
[0005] また一酸化炭素を用いて還元的に環化して対応するインドールイ匕合物を得る報告
としては、原料に 2-ニトロスチレン類を用いた例 (非特許文献 7、非特許文献 8)が散 見されるが、一方は特殊で実用性に欠けるセレン触媒を用レ、、また他方は Pd (TMB ) TMPhen (TMBは 2, 4, 6_トリメチル安息香酸ァニオンを、また TMPhenは 3, 4
2
, 7, 8—テトラメチルー 1 , 10—フエナント口リンを表す。)という、特殊な触媒系を用いた ときに反応は良好に進行するが、反応温度 180°C、一酸化炭素圧 60気圧という過酷 な条件を用いなければ、スチレンひ一位での 2量ィ匕による副生物の生成が避けられず 、収率の低下が見られる。また、 o—二トロスチレン化合物を還元条件下、一酸化炭素 存在下で環化してインドールを製造する方法も知られている(特許文献 3)。
[0006] 一方で、従来より、ベンジルカルボニル化合物はファインケミカル製造の重要な中 間体として種々の化合物やその製造方法が開発されている。 2_ニトロべンジルカル ボニルイヒ合物は分子内にニトロ基、カルボニル基の 2種の官能基を有するために種 々の複素環化合物製造における重要中間体である。特にこの化合物群から誘導さ れるインドール化合物は古くより生理活性化合物を中心として種々の化合物が合成 されている。
[0007] そのようにして得られるインドールイヒ合物を用いた化合物群の殺菌剤としての有用 性も知られている(特許文献 4)。特に 6 フルオロー 2 メチルインドールは、その中で も有用性の高レ、インドール化合物であり、比較的容易に合成される 3— (4 フルオロー 2—二トロフエニル)アセトンを対応する重要中間体とする製造方法の検討もなされて いる。
ところが実際に 4 フルオロー 2—二トロフエニルアセトンを活性炭担持パラジウム触媒 存在下、水素ガスで還元すると、 6 フルオロー 2 メチルインドリンが副生するために 6 —フルォ口— 2_メチルインドールの収率は約 70%である。これは、反応中間体として 生成する 1—ヒドロキシ _2_メチルインドールが、 2_メチルインドレニン N—ォキシドと 互変異性の関係にあり、この 2 メチルインドレニン N—ォキシドがさらに還元されて 6_ フルオロー 2—メチルインドリンを生成するためである。 2_ニトロべンジルカルボニル化 合物を用いた貴金属触媒による接触水素添カ卩による還元的環化反応の場合、通常 この副反応は避けることが困難である。
[0008] また上記のような貴金属担持触媒を用いた接触的な水素添加還元反応では、基質
である 2—二トロべンジルカルボニル化合物のベンゼン環上に塩素、臭素等のハロゲ ン原子およびベンジルォキシ基等の置換基を有する場合、該置換基の脱離や切断 が容易に起こり、 目的とする還元的環化反応のみを優先的に進行させることは極め て困難である。
従って、 2_ニトロべンジルカルボニル化合物を原料とする 2_置換インドール化合 物の簡便かつ収率、選択性、一般適用性に優れた製造方法が求められている。 特許文献 1:独国特許第 262327号明細書
特許文献 2:特開昭 47 - 38963号公報
特許文献 3:国際公開 WO02Z48104号パンフレット
特許文献 4:国際公開 W099Z21851号パンフレット
非特許文献 1:ブルチン'デ ·ラ ·ォブ'ソサイエテ ·チミケ ·デ ·フランス (Bull. So Chim. Fr.), 4, 1039(1924)
非特許文献 2:オーガニック 'シンセセス(Org. Syn.), 27, 94(1942)
特許文献 3:ケミカノレ'ベリヒテ(Chem. Ber.), 81, 266, 270(1948) 非特許文献 4:ヘテロサイクルス(Heterocycles), 55, 95(2001)
非特許文献 5:テトラへドロン(Tetrahedron), 3321 (2001)
非特許文献 6:ジャーナル'ォブ'オーガニック 'ケミストリー(J. Org. Chem.), 48, 20 66(1983)
非特許文献 7:テトラへドロン'レターズ(Tetrahedron Lett.), 40, 5717(1999) 非特許文献 8:ジャーナル'ォブ'モレキュラ^ ~·キヤタリシス(J. Moleculer Catalysis) 8
7, 203(1994)
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0009] 本発明が解決しょうとする課題は、工業的に有利なかつ新規で一般適用性の高い インドール化合物の製造方法を提供することである。
課題を解決するための手段
[0010] 本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、 2 -二トロべンジルカル ボニルイヒ合物を金属触媒存在下で還元する際に、水素供与体ではなく一酸化炭素
を用いることにより、インドール化合物を選択的かつ収率良く得られることを見出し、 本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、次の〔1〕から〔8〕に関する:
〔1〕式 (1)
[化 1]
(式中、 Rおよび Rはそれぞれ独立して水素原子、置換されていてもよいアルキル
1 2
基、フエ二ル基、アルコキシカルボニル基またはァシル基を表し、 Rは置換されてい
3
てもよいアルキル基、フエニル基、アルコキシ基、ベンジルォキシ基、アルコキシカル ボニル基、ニトロ基またはハロゲン原子を表し、そして nは 0から 4の整数を表す。)で 表される 2 -二トロべンジルカルボニル化合物を、周期律表第 VIII族金属触媒存在下 で還元する際に、一酸化炭素を用いることを特徴とする、式 (2)
[化 2]
(式中、 R、 R、 Rおよび nは前記と同じ意味を表す。)で表されるインドール化合物
1 2 3
の製造方法。
〔2〕前記周期律表第 VIII族金属触媒は、鉄触媒、ルテニウム触媒、パラジウム触媒、 コバルト触媒、ロジウム触媒、ニッケノレ触媒、白金触媒から選ばれた金属触媒である〔 1〕記載のインドール化合物の製造方法。
〔3〕前記周期律表第 VIII族金属触媒は、鉄触媒、ルテニウム触媒、パラジウム触媒、
白金触媒から選ばれた金属触媒である〔1〕記載のインドール化合物の製造方法。 〔4〕前記周期律表第 VIII族金属触媒は、一酸化炭素配位の鉄またはルテニウム錯体 触媒である〔1〕記載のインドールイ匕合物の製造方法。
〔5〕前記周期律表第 VIII族金属触媒は、ホスフィン系配位子配位のパラジウム触媒ま たは白金触媒である〔1〕記載のインドール化合物の製造方法。
〔6〕Rおよび Rはそれぞれ独立して水素原子、置換されていてもよいアルキル基、
1 2
アルコキシカルボニル基またはァシル基を表し、 Rは置換されていてもよいアルキル
3
基またはハロゲン原子を表し、そして nは 0または 4の整数を表す〔1〕、 〔2〕、〔3〕、〔4〕 または〔5〕記載のインドール化合物の製造方法。
〔7〕Rはメチル基を表し、 Rは水素原子、アルコキシカルボニル基またはァシル基を
1 2
表し、 Rはハロゲン原子を表し、そして nは 0または 1の整数を表す〔1〕、 〔2〕、〔3〕、〔
3
4]または〔5〕記載のインドール化合物の製造方法。
〔8〕Rはメチル基を表し、 Rは水素原子を表し、 Rはフッ素原子を表し、そして nは 0
1 2 3
または 1の整数を表す〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕または〔5〕記載のインドールイ匕合物の製 造方法。
発明の効果
[0012] 本発明によれば、従来の貴金属触媒を用いる接触水素添加法で問題となっていた 還元副生成物のインドリン化合物をほとんど副生せず、 2_ニトロべンジルカルボニル 化合物から選択的に高収率でインドール化合物を製造することができる。また接触水 素添加法でしばしば問題となる芳香環上のハロゲン原子の脱離も見られないため、 種々の基質に対する一般性の高レ、インドール化合物の製造方法である。 発明を実施するための最良の形態
[0013] 本発明が適用される化合物としては、式(1)で表される 2—二トロべンジルカルボ二 ル化合物および式(2)で表されるインドール化合物において、 Rおよび Rがそれぞ
1 2 れ独立して水素原子、置換されていてもよいアルキル基、フエニル基、アルコキシ力 ルボニル基またはァシル基を表し、 Rが置換されていてもよいアルキル基、フエ二ノレ
3
基、アルコキシ基、ベンジルォキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基またはハロ ゲン原子を表し、そして nが 0から 4の整数を表すものが挙げられ、好ましくは、 Rおよ
び Rがそれぞれ独立して水素原子、置換されていてもよいアルキル基、アルコキシ力
2
ルポニル基またはァシル基を表し、 Rが置換されていてもよいアルキル基またはハロ
3
ゲン原子を表し、そして nが 0または 4の整数を表すもの、さらに好ましくは、 Rカ チ
1 ル基を表し、 Rが水素原子、アルコキシカルボニル基またはァシル基を表し、 Rがハ
2 3 ロゲン原子を表し、そして nが 0または 1の整数を表すもの、また特に好ましくは、 Rが
1 メチル基を表し、 Rが水素原子を表し、 Rがフッ素原子を表し、そして nが 0または 1
2 3
の整数を表すものが挙げられる。
[0014] 本発明の出発原料である式(1)で表される 2_ニトロべンジルカルボニル化合物は、 既知の方法で製造される。例えば、 2_ニトロフエニルアセトン (テトラへドロン'レター ズ(Tetrahedron Lett.) , 42, 1387 (2001) )、 4—クロ口一 2—ニトロフエ二ノレアセトン( ケミカノレ'アンド 'ファーマソィティカノレ'ブルチン)(Chem. Pharm. Bull.) , Γ7, 605 (1 969) )、 4_フルォロ— 2_ニトロフエニルアセトン(特開昭 47—38947号公報)が挙げ られる。
[0015] 2—二トロべンジノレカルボ二ルイヒ合物を還元する際に使用する試剤および反応条件 は以下の通りであるが、これらに限定されるものではない。
[0016] 周期律表第 VIII族金属触媒としては、鉄触媒、ルテニウム触媒、ノ ジウム触媒、コ バルト触媒、ロジウム触媒、ニッケル触媒、白金触媒等の金属触媒が好ましぐ均一 系でも不均一系でも使用できる。
[0017] 本反応に用いることができる触媒の例を以下に示す。
鉄触媒としては、ペンタカルボニル鉄、テトラカルボ二ノレ(トリフエニルホスフィン)鉄 、トリカルボニルビス(トリフエニルホスフィン)鉄、テトラカルボニル(トリシクロへキシル ホスフィン)鉄、テトラカルボニル(トリブチルホスフィン)鉄、テトラカルボニル(トリストリ ノレホスフィン)鉄、テトラカルボ二ル鉄酸ナトリウム、テトラカルボニルヒドリド鉄酸ビス( トリフエニルホスホランジィル)アンモニゥム、テトラカルボニル(トリメチルシリル)鉄酸 カリウム、テトラカルボニル(トリメチルシリル)鉄酸ビス(トリフエニルホスホランジィル) アンモニゥム、テトラカルボニル(アクリル酸メチル)鉄、テトラカルボニル(アクリル酸ェ チル)鉄、テトラカルボニル(アクリル酸ブチル)鉄、テトラカルボニル (メタクリル酸メチ ノレ)鉄、テトラカルボニル (メタクリル酸ェチル)鉄、テトラカルボニル (無水マレイン酸)
鉄、テトラカルボニル(マレイン酸)鉄、テトラカルボニル(フマル酸)鉄、テトラカルボ二 ル(フマル酸ジメチル)鉄、テトラカルボニル (ケィ皮酸メチル)鉄、テトラカルボ二ノレ( ケィ皮アルデヒド)鉄、テトラカルボニル (メチルイソ二トリル)鉄、テトラカルボニル (ェ チルイソ二トリル)鉄、テトラカルボニル(ブチルイソ二トリル)鉄、トリカルボニルビス(ト リシクロへキシルホスフィン)鉄、トリカルボニルビス(トリブチルホスフィン)鉄、トリカル ボニルビス(トリェチルホスフィン)鉄、トリカルボ二ルビス(トリストリルホスフィン)鉄、ト リカノレボニノレ(ニトロシル)鉄酸ビス(トリフエニルホスホランジィル)アンモニゥム、トリ力 ルボニル(トリフヱニルホスフィン)鉄酸カリウム、トリカルボニルヒドリド(トリフヱニルホス フィン)鉄酸テトラェチルアンモニゥム、トリカノレポニノレヒドリド(トリフエニルホスフィン) 鉄酸テトラブチルアンモニゥム、トリカノレポニノレヒドリド(トリフエニルホスフィン)鉄酸べ ンジノレトリェチルアンモニゥム、トリカノレポニノレヒドリド(トリフヱニルホスフィン)鉄酸テト ラメチルアンモニゥム、トリカルボニル(1 , 3—シクロへキサジェン)鉄、トリカルボ二ル( 1 , 3—ブタジエン)鉄、トリカルボニル(ノルボルナジェン)鉄、トリカルボニル(シクロォ クタテトラエン)鉄、トリカルボニル(シクロブタジエン)鉄、ブロモトリカルボニル(ァリル
)鉄、カルボニルビス(ブタジエン)鉄、 (シクロペンタジェニル)ジカルボ二ル鉄酸カリ ゥム、ヒドリドテトラカルボ二ル鉄酸カリウム、ヒドリドテトラカルボ二ル鉄酸ナトリウム、 ( シクロペンタジェニル)ジカルボ二ル鉄酸ナトリウム、クロ口(シクロペンタジェニル)ジ カルボニル鉄、 (シクロペンタジェ二ノレ)メチルジカルボニル鉄、 (シクロペンタジェ二 ノレ)ヒドリドジカルボニル鉄、ブロモ (シクロペンタジェ二ノレ)カルボニル(トリメチルホス フィン)鉄、 (シクロペンタジェニル)メチルカルボニル(トリメチルホスフィン)鉄、クロ口 (シクロペンタジェニル) { 1, 2_ビス(ジフエニルホスフイノ)エタン}鉄、トリカルボ二ノレ (シクロペンタジェニル)鉄テトラフヱニルホウ酸塩、トリカルボニル(シクロペンタジェ ニル)鉄へキサフルォロリン酸塩、 (シクロペンタジェニル)ジカルボニル(テトラヒドロ フラン)鉄テトラフルォロホウ酸塩、 (シクロペンタジェニル)ジカルボニル(トリメチルホ スフイン)鉄テトラフルォロホウ酸塩、 (シクロペンタジェニル)トリス(トリメチルホスフィ ン)鉄臭化物、 (シクロペンタジェニル)ジカルボニル(エチレン)鉄へキサフルォロリン 酸塩、 (シクロペンタジェニル)ジカルボニル(2—ブチン)鉄テトラフルォロホウ酸塩、 ( シクロペンタジェニル)ジカルボ二ノレ(ジメチルカルベン)鉄テトラフルォロホウ酸塩、 (
シクロペンタジェニル)ジカルボ二ノレ(フエニルカルベン)鉄へキサフルォロホウ酸塩、 (シクロペンタジェニル)カルボニル(エトキシメチルカルベン)(トリフエニルホスフィン) 鉄テトラフルォロホウ酸塩、ビス(シクロペンタジェニル)鉄〔フエ口セン〕、ヨウ化トリメチ ル(フエロセニルメチノレ)アンモニゥム、ビス(シクロペンタジェ二ノレ)鉄へキサフルォロ リン酸塩、ベンゼン(シクロペンタジェニル)鉄へキサフルォロリン酸塩、テトラカルボ 二ルビス(シクロペンタジェ二ノレ)二鉄、テトラカルボニルビス(ペンタメチルシクロペン タジェニル)二鉄、ェンネアカルボニルニ鉄、クロ口ビス〔(シクロペンタジェニル)ジカ ルボニル鉄〕テトラフルォロホウ酸塩、ビス(ペンタメチルシクロペンタジェニル)ビス( ジスルフイド)二鉄、 (ジスルフイド)へキサカルボニルニ鉄、ォクタカルボ二ルニ鉄酸 ナトリウム、ドデカカルボニル三鉄、ヘンデカカルボ二ル三鉄酸ビス {ビス(トリフヱニル ホスホランジィル)アンモニゥム}、トリデカカルボ二ル四鉄酸ビス {ビス(トリフエニルホ スホランジィル)アンモニゥム}、テトラキス(シクロペンタジェニル)テトラスルフイド四 鉄、 (シクロォクタテトラエン)(シクロォクタテトラエン)鉄、ジクロロビス { 1 , 2—ビス(ジ ェチルホスフイノ)エタン}鉄、クロロヒドリドビス {ビス(1 , 2—ジフエニルホスフイノ)エタ ン}鉄、ジヒドリドビス { 1 , 2—ビス(ジフエニルホスフイノ)エタン}鉄、ヒドリドビス { 1, 2— ビス(ジフエニルホスフイノ)エタン}鉄、ビス { 1 , 2_ビス(ジフエニルホスフイノ)エタン} エチレン鉄錯体、ジクロロビス(トリフエニルホスフィン)鉄等の錯体触媒、酢酸鉄、塩 化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄等の塩類が挙げられる。
ルテニウム触媒としては、ルテニウム担持シリカ、ルテニウム担持アルミナ、ルテニゥ ム担持炭素等の担持触媒、ペンタカルボニルルテニウム、ドデカカルボニル三ルテニ ゥム、カルボ二ルデカカルボ二ルー μ—ヒドリド三ルテニウム酸テトラェチルアンモニゥ ム、テトラ _ μ—ヒドリドドデ力カルボニル四ルテニウム、ジ— μ—カルボ二ルジー μ —力
3 ルボニルテトラデカカルボニル六ルテニウム酸ビス {ビス(トリフエニルホスフィン) }イミ 二ゥム、 ( β —カルビド)トリ _ ζ—カルボニルトリデカカルボニル六ルテニウム酸テトラ
6
ェチルアンモニゥム、ジヒドリド(二窒素)トリス(トリフエニルホスフィン)ノレテニゥム、ジ カルボニルトリス(トリフエニルホスフィン)ルテニウム、テトラカルボニル(トリメチルホス フイト)ノレテニゥム、テトラカノレボニノレ(トリエチノレホスフイト)ノレテニゥム、テトラカノレボニ ル(トリフエニルホスフィン)ノレテニゥム、ペンタキス(トリメチルホスフイト)ルテニウム、ジ
クロロトリス(トリフエニルホスフィン)ノレテニゥム、ジァセタトジカルボニルビス(トリフエ二 ルホスフィン)ルテニウム、ジ一/ —クロ口ビス(クロ口トリカルボニル)ノレテニゥム、ジクロ ロトリス(トリフエニルホスフィン)ルテニウム、カルボエルクロロヒドリドトリス(トリフエニル ホスフィン)ノレテニゥム、ペンタキス(トリメチルホスフイト)ルテニウム、トリス(ァセチルァ セトナト)ルテニウム、ジァセタトジカルボニルビス(トリフエニルホスフィン)ルテニウム 、ジニトラトカルボニルビス(トリフエニルホスフィン)ルテニウム、ジヒドリドテトラキス(トリ フエニルホスフィン)ルテニウム、テトラヒドリドトリス(トリフエニルホスフィン)ルテニウム 、ジヒドリド(トリフルォロホスフィン)トリス(トリフエニルホスフィン)ルテニウム、ァセタトヒ ドリドトリス(トリフエニルホスフィン)ノレテニゥム、ヒドリドニトロシルトリス(トリフエニルホス フィン)ルテニウム、トリクロロニトロシルビス(トリフエニルホスフィン)ルテニウム、テトラ フルォロホウ酸クロロジニトロシルビス(トリフエニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロビ ス(ァセトニトリル)ビス(トリフエニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロテトラキス(イソシァ ンィ匕 t—ブチル)ノレテニゥム、ビス(シクロペンタジェニル)ノレテニゥム、ビス(ペンタメチ ルシクロペンタジェニル)ルテニウム、 (シクロペンタジェニル)(ペンタメチルシクロぺ ンタジェニル)ノレテニゥム、テトラカルボニルビス(シクロペンタジェニル)二ルテニウム 、テトラカルボニルビス(ペンタメチルシクロペンタジェ二ノレ)二ルテニウム、ジクロロ( ペンタメチルシクロペンタジェニル)ノレテニゥム、クロ口(シクロペンタジェニル)ビス(ト リフエニルホスフィン)ノレテニゥム、ヒドリド(シクロペンタジェ二ノレ)ビス(トリフエニルホス フィン)ルテニウム、ブロモ(シクロペンタジェ二ノレ)ビス(トリフエニルホスフィン)ルテニ ゥム、クロ口(シクロペンタジェ二ノレ)ビス(トリフエニルホスフィン)ルテニウム、ブロモ( シクロペンタジェ二ノレ)ビス(トリメチルホスフィン)ルテニウム、クロ口(シクロペンタジェ ニル)ビス(トリメチルホスフィン)ルテニウム、シクロペンタジェニルトリス(トリメチルホス フィン)ノレテニゥムへキサフルォロリン酸塩、クロロジカルボニル(シクロペンタジェ二 ル)ルテニウム、ヒドリド(シクロペンタジェニル)(1, 5—シクロォクタジェン)ルテニウム 、クロ口(シクロペンタジェニル)(1, 5—シクロォクタジェン)ノレテニゥム、ブロモ(シクロ ペンタジェニル) (1 , 5—シクロォクタジェン)ノレテニゥム、クロロジカルボニル(ペンタメ チルシクロペンタジェ二ノレ)ルテニウム、ブロモジカルボ二ノレ(ペンタメチルシクロペン タジェニル)ルテニウム、ョードジカルボニル(ペンタメチルシクロペンタジェニル)ノレ
テニゥム、トリカルボニル(ペンタメチルシクロペンタジェ二ノレ)ルテニウムテトラフルォ 口ホウ酸塩、ジカルボニル(ヒドロキシメチル)(ペンタメチルシクロペンタジェニル)ル テニゥム、クロ口(ペンタメチルシクロペンタジェニル)(1, 5—シクロォクタジェン)ルテ 二ゥム、クロ口(ペンタメチルシクロペンタジェニル)(ノルボルナジェン)ノレテニゥム、ク ロロ(ペンタメチルシクロペンタジェ二ノレ)ビス(メチルジフエニルホスフィン)ルテニウム 、クロ口(ペンタメチルシクロペンタジェ二ノレ)ビス(ジメチルフエニルホスフィン)ノレテニ ゥム、クロ口(ペンタメチルシクロペンタジェ二ノレ)ビス(トリェチルホスフィン)ルテユウ ム、クロ口(ペンタメチルシクロペンタジェニル)(1 , 2—ジフエニルホスフィノエタン)ノレ テニゥム、クロ口(ペンタメチルシクロペンタジェニル)(1, 3—ジフエニルホスフイノプロ パン)ルテニウム、クロ口(ペンタメチルシクロペンタジェニル)(1, 4ージフエニルホスフ イノブタン)ノレテニゥム、クロ口(ペンタメチルシクロペンタジェニル)(1, 5—ジフエ二ノレ ホスフイノペンタン)ノレテニゥム、クロ口(ペンタメチルシクロペンタジェニル)(1, 6—ジ フエニルホスフイノへキサン)ルテニウム、ジカルボエルシクロペンタジェ二ルルテニゥ ムダイマー、ジクロロ(ペンタメチルシクロペンタジェニル)(トリフエニルホスフィン)ル テニゥム、トリクロ口(ペンタメチルシクロペンタジェニル)ルテニウム、ジヒドリドテトラキ ス(トリフエニルホスフィン)ルテニウム、トリヒドリド(ペンタメチルシクロペンタジェニル) (トリフエニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ(ァリル)(シクロペンタジェニル)ノレテニ ゥム、ジクロロ(ァリル)(ペンタメチルシクロペンタジェニル)ノレテニゥム、トリカルボ二 ノレ(シクロォクタテトラエン)ルテニウム、クロロヒドリドトリス(トリフエニルホスフィン)ルテ 二ゥム、トリカルボニルビス(トリフエニルホスフィン)ノレテニゥム、トリカルボニル(1, 5- シクロォクタジェン)ルテニウム、 (シクロオタタトリエン)(シクロォクタジェン)ルテニゥ ム、ビス(ァリル)(ノルボルナジェン)ルテニウム等の錯体触媒または塩化ルテニウム 、酸化ルテニウム、ルテニウムブラック等が挙げられる。
コバルト触媒としては、ラネーコバルト、またはォクタカルボニルジコバルト、ドデカ力 ノレボニルテトラコバルト、ヒドリドテトラカルボニルコバルト、シクロペンタジェ二ルジカ ルボニルコバルト、クロロトリス(トリフエニルホスフィン)コバルト、コバルトセン等の錯 体触媒、酢酸コバルト、塩化コバルト、臭化コバルト、ヨウ化コバルト、硝酸コバルト等 の塩類が挙げられる。
[0020] ニッケル触媒としては、ラネーニッケル触媒、ニッケル担持シリカ、ニッケル担持ァ ルミナ、ニッケル担持炭素等の固体および担持触媒、テトラカルボニルニッケル、ジク ロロビス(トリフエニルホスフィン)ニッケル、テトラキス(トリフエニルホスフィン)ニッケル 、テトラキス(トリフエニルフォスファイト)ニッケル、ビス(1, 5—シクロォクタジェン)ニッ ケノレ、二ッケロセン、ビス(ペンタメチノレシクロペンタジェ二ノレ)ニッケノレ、ビス (トリフエ二 ルホスフィン)ニッケルジカルボニル等の錯体触媒または酢酸ニッケル、塩化ニッケル 、臭化ニッケル、酸化ニッケノレ等が挙げられる。
[0021] パラジウム触媒としては、ラネーパラジウム、パラジウム担持シリカ触媒、パラジウム 担持アルミナ触媒、パラジウム担持炭素触媒、パラジウム担持硫酸バリウム触媒、パ ラジウム担持ゼオライト触媒、パラジウム担持シリカ'アルミナ触媒等の固体または担 持触媒、ジクロロビス(トリフエニルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリメチルホス フィン)パラジウム、ジクロロビス(トリブチルホスフィン)パラジウム、ビス(トリシクロへキ シルホスフィン)パラジウム、テトラキス(トリェチルホスファイト)パラジウム、ビス(シクロ ォクタ一 1 , 5—ジェン)パラジウム、テトラキス(トリフエニルホスフィン)パラジウム、ジカ ノレボニルビス(トリフエニルホスフィン)パラジウム、カルボニルトリス(トリフエニルホスフ イン)パラジウム、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム、ジクロロ(1 , 5—シクロォクタ ジェン)パラジウム等の錯体触媒または塩化パラジウム、酢酸パラジウム、酸化パラジ ゥム等が挙げられる。
[0022] ロジウム触媒としては、ロジウム担持シリカ触媒、ロジウム担持アルミナ触媒、ロジゥ ム担持炭素触媒等の担持触媒、クロロトリス(トリフエニルホスフィン)ロジウム、へキサ デカカルボニル六ロジウム、ドデカカルボニル四ロジウム、ジクロロテトラカルボニル 二ロジウム、ヒドリドテトラカルボニルロジウム、ヒドリドカルボニルトリス(トリフヱニルホス フィン)ロジウム、ヒドリドテトラキス(トリフエニルホスフィン)ロジウム、ジクロロビス(シク ロォクタジェン)二ロジウム、ジカルボ二ノレ(ペンタメチルシクロペンタジェ二ノレ)ロジゥ ム、シクロペンタジェニルビス(トリフエニルホスフィン)ロジウム、ジクロロテトラキス(ァ リル)二ロジウム等の錯体触媒または塩化ロジウム、酸化ロジウム等が挙げられる。
[0023] 白金触媒としては、白金担持シリカ触媒、白金担持アルミナ触媒、白金担持炭素触 媒等の担持触媒、ジクロロビス(トリフエニルホスフィン)白金、ジクロロビス(トリメチル
ホスフィン)白金、ジクロロビス(トリブチルホスフィン)白金、テトラキス(トリフエニルホス フィン)白金、テトラキス(トリフエニルホスファイト)白金、トリス(トリフエニルホスフィン) 白金、ジカルボニルビス(トリフエニルホスフィン)白金、カルボニルトリス(トリフエニル ホスフィン)白金、 cis_ビス(ベンゾニトリル)ジクロロ白金、ビス(1 , 5—シクロォクタジ ェン)白金等の錯体触媒または塩ィ匕白金、酸化白金 (アダムス触媒)、白金ブラック等 が挙げられる。
[0024] これらの中で、金属種としては鉄、ルテニウム、パラジウム、コバルト、ロジウムの触 媒が好ましぐ特に鉄、ルテニウム、ノ ジウム、白金が好ましぐこれらが単独にまた は組み合わせて使用される。
[0025] 周期律表第 VIII族金属触媒の使用量は、基質の 2_ニトロべンジノレカルボ二ルイ匕合 物に対して、 0. 001— 50モノレ0 /0カ好ましく、 0. 01— 30%力 Sさらに好ましレ、。
[0026] また反応には必要に応じて、添加物を共存させることもできる。
添加物としては例えば、トリメチルホスフィン、トリェチルホスフィン、トリブチルホスフ イン、トリシクロへキシルホスフィン、トリフエニルホスフィン、トリス(パラトリル)ホスフィン 、トリス(2, 6—ジメチルフエ二ノレ)ホスフィン、ジフエニルホスフイノベンゼン一 3—スルホ ン酸ナトリウム、ビス(3—スルホナートフエニル)ホスフイノベンゼンナトリウム塩、 1 , 2— ビス(ジフエニルホスフイノ)ェタン、 1, 3—ビス(ジフエニルホスフイノ)プロパン、 1 , 4— ビス(ジフエニルホスフイノ)ブタン、 1 , 1,—ビス(ジフエニルホスフイノ)フエ口セン、トリ ス(3-スルホナートフエニル)ホスフィンナトリウム塩等の単座および多座の 3級ホスフ イン類、トリェチルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリフエニルホスファイト、トリス( 2, 6—ジメチルフエニル)ホスファイト等の亜リン酸エステル類、トリフエニルメチルホス ホニゥムョージド、トリフエニルメチルホスホニゥムブロミド、トリフエニルメチルホスホニ ゥムクロライド、トリフエニルァリルホスホニゥムョージド、トリフエニルァリルホスホニゥム ブロミド、トリフエニルァリルホスホニゥムクロライド、テトラフェニルホスホニゥムョージド 、テトラフェニルホスホニゥムブロミド、テトラフェニルホスホニゥムクロライド等のホスホ ニゥム塩類、リン酸トリフヱニル、リン酸トリメチル、リン酸トリェチル、リン酸トリアリル等 のリン酸エステル類、ベンゾニトリル、ァセトニトリル等の二トリル類、ァセチルアセトン 等のケトン類、シクロペンタジェン、ペンタメチルシクロペンタジェン、 1, 5—シクロオタ
タジェン、ノルボルナジェン等の不飽和炭化水素類、ピリジン、 2—ピコリン、 3—ピコリ ン、 4_ピコリン、 2, 2—ビビリジル、ターピリジン、 1 , 10-フエナント口リン、 8—ヒドロキ シキノリン、ビスォキサゾリ二ルビリジン(Pybox)、 1 , 4_ジメチルビラゾール、 1 , 3, 5 —トリメチルピラゾール、ピリミジン、ピラジン等の含窒素複素環系化合物類、塩化第 一スズ、塩化第一銅、臭化第一銅、塩ィ匕ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、 塩化カリウム、臭化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機物等が挙げら れる。
[0027] 添加物の添カ卩量としては、その目的'用途により様々であるが、基質の 2_ニトロべ ンジノレカノレボニノレイ匕合物に対して、 0. 001一 500モノレ0 /0力 S好ましく、 0. 01一 200モ ル%がさらに好ましい。
[0028] 一酸化炭素の使用量としては、反応に使用される量論量を最終的に供給すれば良 レ、が、反応を行う上では、反応系内の全圧が 0. 5 300kgfZcm2、一酸化炭素分 圧が 0. 2— 100kgf/cm2の範囲で行うことが好ましい。全圧と一酸化炭素分圧の差 圧分は、溶媒自生圧または反応に不活性な窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素 等のガスで補うことが可能である。
[0029] 反応に用いる各試剤の分散 ·混合を含め反応を円滑に進めるために、反応は溶媒 で希釈して行うことが好ましい。反応に用いる溶媒としては、本反応に不活性な溶媒 であれば特に制限は無ぐ例えば、ジェチルエーテル、メチルー t一ブチルエーテル、 テトラヒドロフラン、ジェチノレエーテノレ、ジメトキシメタン、ジエトキシメタン、エチレング リコーノレジメチノレエーテノレ、エチレングリコー/レジェチノレエーテノレ、エチレングリコー ノレジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール ジェチノレエーテノレ、ジエチレングリコーノレジブチノレエーテノレ、トリエチレングリコーノレ ジメチルエーテル、 1, 4_ジォキサン等のエーテル類、メタノーノレ、エタノール、 1—プ ロパノーノレ、 2_プロパノール、 1—ブタノール、 2—ブタノール、イソブタノール、 2—メチ ノレ _2_プロパノーノレ、メチノレセロソノレブ、ェチノレセロソノレブ、 i_プロピノレセロソノレブ、 ジエチレングリコーノレモノメチノレエーテノレ、ジエチレングリコーノレモノェチノレエーテノレ
、ジエチレングリコーノレモノブチノレエーテノレ、シクロへキサノーノレ、ベンジノレアノレコー ノレ等のアルコール類、アセトン、メチルェチルケトン、ジェチルケトン、 2_ペンタノン、
メチルイソブチルケトン、シクロへキサノン等のケトン類、ペンタン、へキサン、シクロへ キサン、メチルシクロへキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素類、 クロロホノレム、四塩化炭素、ジクロロェタン、テトラクロロエチレン等のハロゲン化炭化 水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロ口ベンゼン、 o—ジクロロベンゼン、 m—ジク ロロベンゼン、 p—ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、テトラヒドロナフタリン等の芳香族 炭化水素類、ァセトニトリル、プロピオ二トリル等の二トリル類、酢酸メチル、酢酸ェチ ノレ、酢酸ブチル、プロピオン酸ェチル等のエステル類、 N, N—ジメチルホルムアミド、 N, N—ジメチルァセトアミド、 N_メチルピロリドン等のアミド類、 1 , 3_ジメチルイミダゾ リジノン、 N, N, N ', N '—テトラメチル尿素等の尿素類、ピリジン、 2—ピコリン、 3—ピ コリン、 4_ピコリン、 5—ェチルー 2_ピコリン等のピリジン類または水が挙げられる。これ らが単独または組合せで使用できる。
[0030] 本反応は、幅広い温度域で行なうことができる。し力、し反応試剤の使用量を含めて 経済的な製造を考慮した場合の好適な温度範囲としては、通常 50— 400°C、特に 8
0— 300°Cの範囲で行なうことが好ましい。
[0031] 反応時間は、用いる試剤の量、濃度、反応温度等により異なるが、通常は 0. 1— 3
0時間、好ましくは 0. 5— 20時間の範囲で終了するように、条件を設定することが好 ましい。
[0032] 本反応を実施する形態としては、オートクレープ等の加圧反応容器を用いることが 好ましい。反応は、回分式または連続式の何れで行うことも可能であり、反応により求 められる基質の濃度、転化率、生産性等により選択することが可能である。
[0033] 反応終了後は、必要により溶媒を留去し、続いて蒸留により直接目的物を得るか、 または粗反応物に水および水と混合しない溶媒を加えて充分に洗浄後、有機層より 蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の常法処理を行うことにより目的とするイン ドール誘導体を精製 ·単離することが可能である。
[0034] 以下に、実施例を挙げ本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定さ れるものではない。
[0035] 参考例 1
2-〔4—フルォロ— 2—ニトロフエ二ノレ〕—3—ヒドロキシ—2—ブテン酸メチルエステル(2—
〔4一フルオロー 2—二トロフエニル〕 _3—ォキソブタン酸メチルエステル)の製造 粉末炭酸カリウム 19. 0g、 2, 5—ジフルォロニトロベンゼン 10. 0gおよび N, N—ジ メチルホルムアミド 50mLの混合懸濁液を 50°Cに加温した後に、ァセト酢酸メチルェ ステル 8. 39gを加えた。その後、窒素雰囲気下、 49一 51°Cで 19時間撹拌した後に 22°Cまで放冷した。反応混合物にトルエン 150mLを加えて撹拌し、このものを 10°C の冷水 300mL中に加えた。トルエン相を分取し、続いて水相にトルエン 150mLを加 えての抽出操作を 2回行なった。得られたトルエン相を纏めて 150mLの水で 3回洗 浄を行なった後に、 5%水酸化ナトリウム水溶液 150mLをカ卩えて水相への抽出操作 を行った(2回)。得られた水相に 35%塩酸 35mLを加えて pHを 3とし、トルエン 150 mLで 2回抽出操作を行った。得られたトルエン溶液を 200mLの水で 3回洗浄した後 、液相分離濾紙により濾過、 20mLのトルエンで濾紙上を洗浄および溶媒を留去、乾 燥することで、 2—〔4_フルォロ— 2_ニトロフエニル〕 _3—ヒドロキシ— 2—ブテン酸メチル エステル(2—〔4_フルォロ一 2_ニトロフエ二ノレ〕一 3_ォキソブタン酸メチルエステル)を 12. lg (収率: 76%)得た(CDC1中においてケト体:エノ-ノレ体 = 1 : 9)。
3
参考例 2
2—〔4—フルォロ— 2—ニトロフエ二ノレ〕—3—ヒドロキシー 2—ブテン酸メチルエステル(2— 〔4—フルォロ— 2—ニトロフエニル〕—3—ォキソブタン酸メチルエステル)からの 1— (4- フルォロ一 2—ニトロフエ二ノレ)アセトンの製造
2—〔4—フルォロ— 2—ニトロフエ二ノレ〕— 3—ヒドロキシー 2—ブテン酸メチルエステル(2 _〔4_フルォロ一 2_ニトロフエ二ノレ〕一 3_ォキソブタン酸メチルエステル) 18. lgに酢 酸 110gを室温にて加え、続いて 50%硫酸水溶液を 26. 0g加えた。混合物を撹拌し ながら徐々に加熱して、最終的に還流温度で 4. 7時間反応させた。反応混合物より 水と酢酸を部分留去し、トルエン lOOmLを加えた後に水 lOOmL中に徐々に投入し た。トルエン相を分離後、水相にトルエン lOOmLをカ卩えて、再びトルエン相を分離し た。得られたトルエン相を水 lOOmLにて 4回洗浄後、セライト濾過した。溶媒を減圧 下に留去し、 n-へキサン lOOmLを加えてスラリ—とした後に、濾過して得た結晶を減 圧乾燥することで 1_〔4_フルオロー 2_ニトロフエニル〕アセトンを 12. 8g得た(収率 92 %)。
実施例 1
[0037] 6_フルオロー 2_メチルインドールの合成
内容量 lOOmLのステンレス製オートクレーブに、窒素雰囲気下で 4_フルオロー 2_ ニトロフエニルアセトン 1. 0g (5. 1ミリモル)、シクロペンタジェニルジカルボニル鉄(2 量体) 72mg (4モル%)、トルエン 40gを仕込み、反応器内部を窒素ガス(10kgf/c m2)で 3回置換した後に、一酸化炭素ガスを圧入(50kgfZcm2)し、温度 120。Cで 5 時間反応させた。冷却後、液体クロマトグラフィーで反応液の定量分析を行なったと ころ、 4 フルオロー 2—二トロフエニルアセトンはほぼ完全に消失しており、 6—フルォロ _2 メチルインドール 0· 64g (収率 95. 0%)の生成を確認した。
実施例 2
[0038] 6_フルオロー 2_メチルインドールの合成
内容量 lOOmLのステンレス製オートクレーブに、窒素雰囲気下で 4_フルオロー 2_ ニトロフエニルアセトン 1. 0g (5. 1ミリモル)、ジクロロビス(トリフエニルホスフィン)パラ ジゥム 178mg (5モノレ0 /0)、塩ィ匕第一スズ 0. 48g、 1 , 4—ジ才キサン 40gを仕込み、 反応器内部を窒素ガス(lOkgfZcm2)で 3回置換した後に、一酸化炭素ガスを圧入 (20kgfZcm2)し、温度 120°Cで 9時間反応させた。冷却後、液体クロマトグラフィー で反応液の定量分析を行なったところ、 4_フルオロー 2_ニトロフエニルアセトンは 98 %が消費されており、 6_フルオロー 2_メチルインドール 0. 61g (収率 91. 0%)の生 成を確認した。
実施例 3
[0039] 6_フルオロー 2_メチルインドールの合成
実施例 2において、触媒をジクロ口ビス(トリフエニルホスフィン)パラジウムをテトラキ ス(トリフエニルホスフィン)パラジウム 295mg (5モル%)に換えた以外は全く同様に 反応、処理を行った。 4_フルオロー 2_ニトロフエニルアセトンの転化率は 100%で、 6 —フルオロー 2_メチルインドール 0. 60g (収率 89. 0%)の生成を確認した。
実施例 4
[0040] 6 フルオロー 2 メチルインドールの合成
内容量 lOOmLのステンレス製オートクレーブに、窒素雰囲気下で 4一フルオロー 2— 二卜口フエ二ノレ了セ卜ン 1. 0g (5. 1ミリモノレ)、卜リノレテニクムドデカカノレボニノレ 130mg (4モル%)、トルエン 40gを仕込み、反応器内部を窒素ガス(10kgf/cm2)で 3回置 換した後に、一酸化炭素ガスを圧入(50kgfZcm2)し、温度 180°Cで 4時間反応さ せた。冷却後、液体クロマトグラフィーで反応液の定量分析を行なったところ、 4-フル ォ口— 2_ニトロフエニルアセトンの転化率は 91%であり、 6_フルォロ— 2_メチルインド 一ノレ 0. 53g (収率 79. 0%)の生成を確認した。
実施例 5
[0041] 6—フルオロー 2—メチルインドールの合成
内容量 lOOmLのステンレス製オートクレーブに、窒素雰囲気下で 4一フルオロー 2— 二卜口フエ二ノレ了セ卜ン 1. 0g (5. 1ミリモノレ)、卜リノレテニクムドデカカノレボニノレ 130mg (4モノレ0 /0)、 2, 2,一ビビリジノレ 397mg、卜/レエン 40gを仕込み、実施列 4と同様に反 応させた。反応後、液体クロマトグラフィーで反応液の定量分析を行なったところ、 4一 フルォロ— 2—ニトロフエニルアセトンの転化率は 100%であり、 6—フルォロ— 2—メチル インドーノレ 0. 65g (収率 97. 0%)の生成を確認した。
実施例 6
[0042] 6_フルオロー 2_メチルインドールの合成
内容量 lOOmLのステンレス製オートクレーブに、窒素雰囲気下で 4一フルオロー 2_ 二卜口フエ二ノレ了セ卜ン 1. 0g (5. 1ミリモノレ)、卜リノレテニクムドデカカノレボニノレ 130mg (4モル%)、 1 , 10—フエナント口リン 7mg、トルエン 40gを仕込み、実施例 4と同様に 反応させた。反応後、液体クロマトグラフィーで反応液の定量分析を行なったところ、 4—フルォロ— 2—ニトロフエニルアセトンの転化率は 100%であり、 6—フルォロ— 2—メ チルインドール 0· 63g (収率 94. 0%)の生成を確認した。
実施例 7
[0043] 6_フルオロー 2_メチルインドールの合成
内容量 lOOmLのステンレス製オートクレーブに、窒素雰囲気下で 4一フルオロー 2_ ニトロフエニルアセトン 1. 0g (5. 1ミリモル)、ジクロロビス(トリフエニルホスフィン)白 金 102. 5mg (4モノレ0 /0)、塩ィ匕第一スズ 0. 48g、 1 , 4—ジ才キサン 30gを仕込み、反
応器内部を窒素ガス(lOkgf/cm2)で 3回置換した後に、一酸化炭素ガスを圧入(5 Okgf/cm2)し、温度 120°Cで 8時間反応させた。冷却後、液体クロマトグラフィーで 反応液の定量分析を行なったところ、 4一フルオロー 2—二トロフエニルアセトンの転化 率は 92%であり、 6_フルォロ— 2_メチルインドール 0. 29g (収率 44. 0%)の生成を 確認した。
実施例 8
[0044] 6—フルオロー 2—メチルインドールの合成
内容量 lOOmLのステンレス製オートクレーブに、窒素雰囲気下で 4一フルオロー 2— ニトロフエニルアセトン 1 · 0g (5. 1ミリモル)、活性炭担持 5%パラジウム〔NEケムキヤ ット社製(50%含水品)〕 0· 05g、塩ィ匕第一スズ 0· 48g、トリフエ二ノレホスフィン 0· 20 g、 1 , 4ージォキサン 40gを仕込み、反応器内部を窒素ガス(lOkgf/ cm2)で 3回置 換した後に、一酸化炭素ガスを圧入(20kgf/cm2)し、温度 120°Cで 4時間反応さ せた。冷却後、液体クロマトグラフィーで反応液の定量分析を行なったところ、 4一フル ォ口— 2_ニトロフエニルアセトンの転化率は 33%であり、 6_フルォロ— 2_メチルインド 一ノレ 0. 07g (収率 10· 0%)の生成を確認した。
実施例 9
[0045] 2_メチルインドールの合成
内容量 lOOmLのステンレス製オートクレーブに、窒素雰囲気下で 2_ニトロフエ二 ノレアセトン 0· 91g (5. 1ミリモル)、シクロペンタジェニルジカルボニル鉄(2量体) 72 111§ (4モル%)、トルエン 40gを仕込み、反応器内部を窒素ガス(10kgf/cm2)で 3 回置換した後に、一酸化炭素ガスを圧入(30kgf/cm2)し、温度 120°Cで 5時間反 応させた。冷却後、液体クロマトグラフィーで反応液の定量分析を行なったところ、 2— ニトロフエニルアセトンは 3%が残存しており、 2—メチルインドール 0· 60g (収率 89.0 %)の生成を確認した。
実施例 10
[0046] 5_クロノレ _2_メチルインドールの合成
内容量 lOOmLのステンレス製オートクレーブに、窒素雰囲気下で 5_クロノレ _2_二 トロフエニルアセトン 1. 09g (5. 1ミリモル)、シクロペンタジェニルジカルボニル鉄(2
量体) 72mg (4モル%)、トルエン 40gを仕込み、反応器内部を窒素ガス(10kgf/c m2)で 3回置換した後に、一酸化炭素ガスを圧入(30kgf/cm2)し、温度 120。Cで 5 時間反応させた。冷却後、液体クロマトグラフィーで反応液の分析を行なったところ、 5_クロル一 2—ニトロフエニルアセトンは完全に消失していた。その後、後処理を行な レ、、主生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて単離したところ、 6_フルオロー 2_メチルインドール 0. 79g (収率 94. 0%)が得られた。
実施例 11
[0047] 6 ブロム _2 メチルインドールの合成
内容量 lOOmLのステンレス製オートクレーブに、窒素雰囲気下で 4 ブロム _2—二 トロフエニルアセトン 1 · 31g (5. 1ミリモル)、シクロペンタジェニルジカルボニル鉄(2 量体) 72mg (4モル%)、トルエン 40gを仕込み、反応器内部を窒素ガス(10kgf/c m2)で 3回置換した後に、一酸化炭素ガスを圧入(30kgf/cm2)し、温度 120。Cで 5 時間反応させた。冷却後、液体クロマトグラフィーで反応液の定量分析を行なったと ころ、 5_フルオロー 2_ニトロフエニルアセトンは完全に消失していた。上記と同様に単 離操作を行なった結果、 6 ブロム _2 メチルインドール 1 · 00g (収率 93. 0%)が得 られた。
実施例 12
[0048] 2—メチノレ _6_トリフルォロメチルインドールの合成
内容量 lOOmLのステンレス製オートクレーブに、窒素雰囲気下で 2—二トロー 4 トリ フルォロメチルフエニルアセトン 1 · 26g (5. 1ミリモル)、シクロペンタジェニルジカル ボニル鉄(2量体) 7211¾ (4モル%)、トルエン 40gを仕込み、反応器内部を窒素ガス (lOkgf/cm2)で 3回置換した後に、一酸化炭素ガスを圧入(30kgf/cm2)し、温度 120°Cで 5時間反応させた。冷却後、液体クロマトグラフィーで反応液の定量分析を 行なったところ、 5_フルォロ— 2_ニトロフエニルアセトンは完全に消失しており、 2—メ チルー 6_トリフルォロメチルインドール 0· 87g (収率 86. 0%)の生成を確認した。 実施例 13
[0049] 2—メチノレ一 6_ニトロインドールの合成
内容量 lOOmLのステンレス製オートクレーブに、窒素雰囲気下で 2,5—ジニトロフエ
ニルアセトン 1 · 14g (5. 1ミリモル)、シクロペンタジェニルジカルボニル鉄(2量体) 7 211^ (4モル%)、トルエン 40gを仕込み、反応器内部を窒素ガス(10kgf/cm2)で 3 回置換した後に、一酸化炭素ガスを圧入(50kgf/cm2)し、温度 150°Cで 3時間反 応させた。冷却後、液体クロマトグラフィーで反応液の定量分析を行なったところ、 2, 5—ジニトロフエニルアセトンの転化率は 52%であり、主生成物として 2—メチルー 6_二 トロインドールが 22%の収率で得られており、 6—ァミノ _2_メチルインドールは全く生 成していなかった。
実施例 14
[0050] 6 フルオロー 3—メトキシカルボ二ルー 2 メチルインドールの合成
内容量 lOOmLのステンレス製オートクレーブに、窒素雰囲気下で 2_〔4 フルォロ —2—ニトロフエ二ル〕— 3—ヒドロキシー 2—ブテン酸メチルエステル 1 · 30g (5. 1ミリモノレ )、シクロペンタジェニルジカルボニル鉄(2量体) 72mg (4モル0 /0)、トノレェン 20gを 仕込み、反応器内部を窒素ガス(lOkgf/cm2)で 3回置換した後に、一酸化炭素ガ スを圧入(50kgf/cm2)し、温度 150°Cで 5時間反応させた。冷却後、液体クロマト グラフィ一で反応液の定量分析を行なったところ、原料の 2 〔4 フルォ口- 2—二トロ フエ二ル〕— 3—ヒドロキシ _2—ブテン酸メチルエステルは転化率が 84. 2%であり、約 45。/0が原料が脱メトキシカルボニル化または脱ァセチル化した生成物であった。イン ドール誘導体として、 6_フルオロー 3—メトキシカルボニノレー 2—メチルインドール 0. 26 g (収率 25. 0%)および 3_ァセチノレ _6_フルォロ _2—メトキシインドール 0. 15g (収 率 14. 0 % )の生成を確認した。
実施例 15
[0051] 6 フルオロー 3—メトキシカルボ二ルー 2 メチルインドールの合成
内容量 lOOmLのステンレス製オートクレーブに、窒素雰囲気下で 2_〔4 フルォロ —2—ニトロフエ二ル〕— 3—ヒドロキシー 2—ブテン酸メチルエステル 1 · 30g (5. 1ミリモノレ )、トリルテニウムドデカカルボニル触媒 13011¾ (4モル%)、トルエン 20gを仕込み、 反応器内部を窒素ガス(lOkgf/cm2)で 3回置換した後に、一酸化炭素ガスを圧入 (50kgf/cm2)し、温度 180°Cで 5時間反応させた。冷却後、液体クロマトグラフィー で反応液の定量分析を行なったところ、原料の 2_〔4一フルォロ— 2_ニトロフヱニル〕一
3—ヒドロキシー 2—ブテン酸メチルエステルは完全に消失しており、 6_フルオロー 3—メ トキシカルボ二ルー 2 メチルインドール 0. 75g (収率 71. 0%)、 6_フルォロ _2—メチ ノレインドーノレ 0. l lg (収率 16%)の生成を確認した。
実施例 16
[0052] 3—ァセチノレー 6_フルオロー 2_メチルインドールの合成
内容量 lOOmLのステンレス製オートクレーブに、窒素雰囲気下で 3_ (4—フルォロ —2—ニトロフエ二ル)— 4—ヒドロキシ _3—ペンテン— 2—オン 1 · 22g (5. 1ミリモル)、シク 口ペンタジェニルジカルボニル鉄(2量体) 72mg (4モル0 /0)、トノレェン 40gを仕込み、 反応器内部を窒素ガス(lOkgf/cm2)で 3回置換した後に、一酸化炭素ガスを圧入 (60kgf/cm2)し、温度 120°Cで 5時間、さらに温度を上げて 170°Cで 2時間反応さ せた。冷却後、液体クロマトグラフィーで反応液の定量分析を行なったところ、原料の 3- (4—フルォロ一 2—ニトロフエニル) 4—ヒドロキシ 3—ペンテン一 2—オンは完全に 消失しており、 6_フルォロ _3—メトキシカルボ二ルー 2_メチルインドール 0. l lg (収 率 11 %)および 6-フルォ口- 2 メチルインドール 0· 07g (収率 10%)の生成を確認 した。
実施例 17
[0053] 2, 3—ジメチルインドールの合成
内容量 lOOmLのステンレス製オートクレーブに、窒素雰囲気下で 1ーメチルー 1_ ( 0 _ニトロフエ二ノレ)アセトン 0· 99g (5. 1ミリモル)、シクロペンタジェニルジカルボ二 ル鉄(2量体) 72111§ (4モル%)、トルエン 20gを仕込み、反応器内部を窒素ガス(10 kgf/cm2)で 3回置換した後に、一酸化炭素ガスを圧入(30kgf/cm2)し、温度 12 0°Cで 8時間反応させた。冷却後、液体クロマトグラフィーで反応液の定量分析を行 なったところ、 1—メチルー l_ (o_ニトロフエニル)アセトンの転化率は 100%であり、 2 , 3—ジメチルインドールが 0· 67g (収率 91 %)で得られていた。
実施例 18
[0054] 5_ベンジルォキシー 6_フルオロー 2 メチルインドールの合成
内容量 lOOmLのステンレス製オートクレーブに、窒素雰囲気下で 5—べンジルォキ シ— 4—フルォロ— 2—ニトロフエニルアセトン 1. 55g (5. 1ミリモル)、シクロペンタジェ
ニルジカルボニル鉄(2量体) 72111§ (4モル%)、トルエン 26gを仕込み、反応器内部 を窒素ガス(10kgf/cm2)で 3回置換した後に、一酸化炭素ガスを圧入(30kgf/c m2)し、温度 120°Cで 5時間 30分反応させた。冷却後、液体クロマトグラフィーで反 応液の定量分析を行なったところ、 5_ベンジルォキシ _4_フルオロー 2_ニトロフエ二 ルアセトンの転化率は 100%であり、主生成物として 5_ベンジルォキシー 6_フルォロ —2—メチルインドールが 1. 07g (収率: 82%)で得られていた。
[0055] 比較例 1
66__フフルルオオロローー 22__メメチチルルイインンドドーールルのの合合成成
窒窒素素でで置置換換ししたた反反応応フフララススココにに 44__フフルルォォロロ—— 22__ニニトトロロフフエエニニルルアアセセトトンン 11.. 0000gg ((55.. 11 ミミリリモモノノレレ))、、 22——エエトトキキシシエエタタノノーールル 1100ggおおよよびび活活性性炭炭担担持持 55%%パパララジジウウムム〔〔NNEEケケムムキキヤヤ ッットト社社製製((5500%%含含水水品品))〕〕 00.. 0055ggをを入入れれ、、 2200°°CCでで水水素素ガガススをを常常圧圧でで供供給給ししてて 2244時時間間 反反応応ささせせたた。。液液体体ククロロママトトググララフフィィーーでで 44__フフルルォォロロ—— 22__ニニトトロロフフエエニニルルアアセセトトンンのの消消失失 をを確確認認ししたた後後にに窒窒素素置置換換しし、、セセラライイトトでで触触媒媒をを濾濾過過ししたた。。反反応応液液をを液液体体ククロロママトトググララフフ ィィ一一でで定定量量分分析析ししたたととこころろ、、 66__フフルルォォ口口—— 22——メメチチルルイインンドドーールル 00·· 1133gg ((収収率率 1177%%))のの 生生成成をを確確認認しし、、そそのの他他ととししてて 66__フフルルオオロローー 11——ヒヒドドロロキキシシーー 22__メメチチルルイインンドドーールルがが 5555%%
[0056] 比較例 2
6—フルオロー 2—メチルインドールの合成
窒素で置換した反応フラスコに 4_フルォロ— 2_ニトロフエニルアセトン 1. 00g (5. 1 ミリモル)、 1ーブタノール 10gおよび活性炭担持 5%パラジウム〔NEケムキャット社製 ( 50%含水品)〕 0. 05gを入れ、 100°Cで水素ガスを常圧で供給して 24時間反応させ た。液体クロマトグラフィーで 4_フルォロ— 2_ニトロフエニルアセトンの消失を確認し た後に窒素置換し、セライトで触媒を濾過した。反応液を液体クロマトグラフィーで定 量分析したところ、 6_フルオロー 2—メチルインドール 0. 53g (収率 70%)の生成を確 認し、その他として 6—フルォロ— 1—ヒドロキシ _2_メチルインドールが 3%、 6—フノレオ 口— 2_メチルインドリンが 25 %生成してレ、た。
[0057] 比較例 3
5_クロノレ _2_メチルインドールの合成
窒素で置換した反応フラスコに 5—クロル 2—ニトロフエニルアセトン 1 · 09g (5. 1ミ リモル)、 1ーブタノール 10gおよび活性炭担持 5%パラジウム〔NEケムキャット社製(5 0%含水品)〕 0. 054gを入れ、 90°Cで水素ガスを常圧で供給して 5時間反応させた 。液体クロマトグラフィーで 4_ブロム _2_ニトロフエニルアセトンの消失を確認した後 に窒素置換し、セライトで触媒を濾過した。反応液を液体クロマトグラフィーで定量分 析したところ、 5_クロル一 2—メチルインドールは全く得られておらず、臭素原子の脱 離した 2—メチルインドール他、多くの生成物からなる混合物が得られた。
[0058] 比較例 4
6—ブロム— 2—メチルインドールの合成
窒素で置換した反応フラスコに 4—ブロム— 2—ニトロフエニルアセトン 1. 31g (5. 1ミ リモル)、 1—ブタノール 10gおよび活性炭担持 5%パラジウム〔NEケムキャット社製(5 0%含水品)〕 0. 065gを入れ、 90°Cで水素ガスを常圧で供給して 5時間反応させた 。液体クロマトグラフィーで 4_ブロム _2_ニトロフエニルアセトンの消失を確認した後 に窒素置換し、セライトで触媒を濾過した。反応液を液体クロマトグラフィーで定量分 析したところ、 6 ブロム 2 メチルインドールは全く得られておらず、臭素原子の脱 離した 2—メチルインドール他、多くの生成物からなる混合物が得られた。
[0059] 比較例 5
2—メチルー 6_ニトロインドールの合成
窒素で置換した反応フラスコに 2,5—ジニトロフエニルアセトン 1 · 14g (5. 1ミリモル) 、 1ーブタノール 10gおよび活性炭担持 5%パラジウム〔NEケムキャット社製(50%含 水品)〕 0. 057gを入れ、 90°Cで水素ガスを常圧で供給して 5時間反応させた。液体 クロマトグラフィーで 2, 5—ジニトロフエニルアセトンの消失を確認した後に窒素置換し 、セライトで触媒を濾過した。反応液を液体クロマトグラフィーで定量分析したところ、 2_メチル _6_ニトロインドールは全く得られておらず、ニトロ基が還元された 6—ァミノ _2—メチルインドールが 75%で主生成物として得られた。
[0060] 比較例 6
5_ベンジルォキシー 6_フルオロー 2—メチルインドールの合成
窒素で置換した反応フラスコに 5_ベンジルォキシー 4_フルオロー 2_ニトロフエニル
アセトン 1 · 55g (5. 1ミリモル)、 1—ブタノール 10gおよび活性炭担持 5%パラジウム〔 NEケムキャット社製(50%含水品)〕 0. 078gを入れ、 90°Cで水素ガスを常圧で供 給し、液体クロマトグラフィーで原料の消失を確認した後、反応を停止させた。冷却後 、窒素置換し、セライトで触媒を濾過した。反応液を液体クロマトグラフィーで定量分 析したところ、 5_ベンジルォキシ— 6_フルオロー 2—メチルインドールは得られておら ず、ベンジル基の脱離した 6_フルオロー 5—ヒドロキシ _2—メチルインドールが主生成 物として得られた。
産業上の利用可能性
本発明の方法により、インドール化合物が、水素還元感受性置換基を有する原料 からも比較的穏和な反応条件で、良好な収率で得られる。本発明の方法に従って合 成されるインドール化合物は、医農薬等のファインケミカルズ中間体として重要であり 、今後本発明の方法の利用が期待される。