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JPWO2013187122A1 - アシストグリップ - Google Patents

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JPWO2013187122A1
JPWO2013187122A1 JP2014520993A JP2014520993A JPWO2013187122A1 JP WO2013187122 A1 JPWO2013187122 A1 JP WO2013187122A1 JP 2014520993 A JP2014520993 A JP 2014520993A JP 2014520993 A JP2014520993 A JP 2014520993A JP WO2013187122 A1 JPWO2013187122 A1 JP WO2013187122A1
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英樹 梶尾
英樹 梶尾
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Abstract

アシストグリップのヒンジ部(2)(3)の軸支部に、外側支持片(23)と内側支持片(22)が間隔をおいて設けられる。内側支持片(22)と外側支持片(23)間に、ばねケース(7)に収納されたダブルトーションバネ(6)が挿入され、ダブルトーションバネ(6)によりグリップ本体(1)が非使用位置側に付勢される。ばねケース(7)の中間部に開口部(73)が形成される。ダブルトーションバネ(6)の両側の足部(61)(62)はばねケース(7)の内側に係止される。ダブルトーションバネ(6)の中間足部(63)はばねケース7の開口部(73)から突出してグリップ本体(1)の一部に係止される。

Description

本発明は、自動車室内の天井面等に取り付けられるアシストグリップに関し、特にグリップ本体を回動可能に、ヒンジ部を介して車内の被固定部に固定するアシストグリップに関する。
自動車室内の天井面には、搭乗者が室内で身体を支持するために、アシストグリップが取り付けられる。この種のアシストグリップとして、グリップ本体の両側に凹部が形成され、その凹部内にヒンジ部が回動可能に取り付けられ、グリップ本体がヒンジ部を介して回動可能に装着される構造のものが、各種の自動車に装着されている。
この種のアシストグリップのヒンジ部には、例えば下記特許文献1に記載されるように、そのヒンジ軸の回りで付勢するための捻りコイルばねが装着され、捻りコイルばねのばね力により、グリップ本体をヒンジ部に対し非使用位置に付勢するようになっている。
このヒンジ部に装着される捻りコイルばねは、通常、ヒンジ部の下部に突設された1対の支持片の間に配置され、ばねの一端がヒンジ部に係合され、ばねの他端がグリップ本体に係合されて、支持片間の空間に装着される。
特許第3774845号公報 特開2010−159032号公報
この捻りコイルばねは、組み付け時に、グリップ本体をヒンジ部に対し非使用位置まで付勢した状態で、ヒンジ部下部の1対の支持片間に取り付けられるところ、捻りコイルばねはその向きを所定の方向に向け、且つ捻り状態に付勢して装着する必要があり、小型の捻りコイルばねをこのような形態に手作業で取り付ける作業は、煩雑で難しい作業となっている。
また、グリップ本体のヒンジ用凹部内におけるヒンジ部の支持片間の空間は、捻りコイルばねの外形形状に比べ大きく、ばねの周囲にかなりの隙間が介在する。このため、支持片間に挿入された捻りコイルばねの装着状態が、ヒンジ軸の軸心位置から斜めにずれて装着されやすい。
このため、捻りコイルばねがヒンジ部の1対の支持片間に傾斜して取り付けられた場合、ヒンジ部に対しその捻り方向に一定の捻りトルクを付与することが難しく、捻りコイルばねによるヒンジ部とグリップ本体間の回動トルクが、製品毎にばらつき、ヒンジ部の回動トルクを予め設定した一定値に管理することが難しくなる。また、装着されるヒンジ部のヒンジ軸に対し、捻りコイルばねの軸が斜めにずれて取り付けられると、グリップ本体をヒンジ部に対し回動操作した際、コイル同士が擦れて或いは捻りコイルばねとグリップ本体のヒンジ用凹部の壁面とが擦れて、異音が発生しやすい。
そこで、本出願人は、上記特許文献2において、グリップ本体をヒンジ部に対し非使用位置に付勢する捻りコイルばねを、円筒状のばねケースに収納し、捻りコイルばねを収納したばねケースを、ヒンジ部の内側に装着するようにしたアシストグリップを提案した。
この捻りコイルばねを収納したばねケースを、ヒンジ部の内側に装着する構造のアシストグリップは、ヒンジ部の内側にばねケースを装着する際、比較的容易に位置を合わせて組み付けることができるものの、使用時にグリップ本体が非使用位置から使用位置に回動する際、捻りコイルばねがその一端と他端との間で捻られ、コイルばねにはその軸を傾斜させる方向に荷重がかかるため、捻りコイルばねは傾斜しやすい。このため、捻りコイルばねの軸に沿った姿勢が傾斜すると、ばねケースの内面にコイルばねの外周部が摺接し、さらにコイル同士が摺接し、やはり捻りコイルばねのばね力によるグリップ本体の回動力が不安定になりやすいという課題があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、ばね力によるグリップ本体の回動力を、安定して付与することができるアシストグリップを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のアシストグリップは、グリップ本体の両側基部にヒンジ用凹部が設けられ、該両側のヒンジ用凹部内にヒンジ部が各々回動可能に軸支され、該ヒンジ部を介して車内の被固定部に固定され、該ヒンジ部の軸支部には、外側支持片と内側支持片が間隔をおいて設けられ、該内側支持片と外側支持片間にばねを収納したばねケースが非回動状態で挿入され、該ばねにより該グリップ本体が非使用位置側に付勢されるアシストグリップにおいて、該ばねとしてダブルトーションバネが該ばねケース内に収納され、該ダブルトーションバネの両側の足部が該ばねケースの内側に係止され、該ダブルトーションバネの中間足部が該ばねケースから突出して前記グリップ本体の一部に係止されることを特徴とする。
この発明によれば、グリップ本体の回動に応じて捻られる際、ダブルトーションバネは中間足部の両側のコイル部が相互に逆方向に巻回されるため、バネ部を傾斜させずに、軸方向に適正な円筒形状を保持しながら捻られる。このため、グリップ本体が回動する際、ダブルトーションバネがばねケースに摺接せず或いはコイル同士が摺接することはなく、安定した回動トルクをグリップ本体に付与することができ、また、ばね材やばねケースの摩耗を防止し、異音の発生を防止することができる。
ここで、上記ばねケースは上部ケースと該上部ケースの下側に嵌合する下部ケースとからなり、該上部ケースと該下部ケースの中間部に開口部が設けられ、該開口部から上記ダブルトーションバネの中間足部が突き出るように構成することができる。
これによれば、ばねケースの組立時に、下部ケース内にダブルトーションバネを入れ、その上から上部ケースを被せて組み付けるのみの簡単な作業で、ダブルトーションバネをばねケース内の適正位置に組み付け、且つダブルトーションバネに適正な付勢力を生じさせた状態で組み付けることができるので、製造時の組み付け作業性を大きく向上させることができる。
また、上記アシストグリップにおいて、上記ヒンジ部の軸支部となる外側支持片の軸心位置の内側にボス穴が設けられ、前記ばねケースの端面にボス部が突設され、該ばねケースの該ボス部を該外側支持片の該ボス穴に嵌入して該ヒンジ部の内側支持片と外側支持片間にばねケースを組み付けるように構成することができる。これによれば、ダブルトーションバネを収納したばねケースを、ヒンジ部の内側支持片と外側支持片間の軸心位置に軸合わせして、簡単に装着することができる。
またここで、上記ばねケースの上部ケースと下部ケースには、相互に嵌合する部分に複数の係止爪と複数の係止部が設けられ、該ばねケースの上部ケースと下部ケースは、該ダブルトーションバネを収納した状態で、該係止爪を該係止部に係止させて嵌着される構成とすることができる。これによれば、アシストグリップの組付作業時、ばねケース内にダブルトーションバネを簡単に収納してヒンジ部のヒンジ本体内に組み付けることができる。
また、上記ダブルトーションバネは、その中間足部と両側の足部間を捻って捻りばね力を生じさせた状態で、前記ばねケース内に収納することが好ましい。これによれば、ダブルトーションバネがばねケース内に、捻りばね力を生じさせた状態で収納されるので、ばねケースをヒンジ部のヒンジ本体内に収納したとき、適正なばね力をグリップ本体に付与して組み付けることができる。
また、上記ダブルトーションバネは、該上部ケース内に該ダブルトーションバネを仮収納した状態で、該上部ケースまたは該下部ケースの一方の係止爪を該下部ケースまたは該上部ケースの一方の係止部に係止させ、次に該下部ケースを動かして該ダブルトーションバネを捻り、捻りばね力を生じさせながら、他方の係止爪を他方の係止部に係止させて、該ばねケース内に収納されるように構成することができる。これによれば、製造時、ばねケース内に収納したダブルトーションバネを僅かに捻るのみで捻りばね力を生じさせることができるので、捻りばね力を生じさせた状態のダブルトーションバネをばねケース内に、非常に簡単に組み付けることができる。
本発明のアシストグリップによれば、ダブルトーションバネのばね力により、グリップ本体の回動トルクを安定して付与することができ、ばねのコイル同士の摩耗やばねケース内面の摩耗を防止し、ばねが擦れる際の異音の発生を防止することができる。また、ばねケース内にダブルトーションバネを簡単に収納して組み付けることができ、アシストグリップの製造時、その組付作業の工数を削減して効率良くアシストグリップを製造することができる。
本発明の一実施形態を示すアシストグリップの背面図である。 同アシストグリップの左側面図である。 同アシストグリップの背面からの斜視図である。 同アシストグリップの背面からの分解斜視図である。 ヒンジ本体31の背面からの斜視図である。 ヒンジ本体21の背面からの斜視図である。 ヒンジ本体31の正面からの斜視図である。 ヒンジ本体21の正面からの斜視図である。 ダブルトーションバネの斜視図である。 ばねケースの斜視図である。 ダブルトーションバネを収納したばねケースの斜視図である。 同ばねケースの背面図である。 図12のA−A断面図である。 ダブルトーションバネとばねケースの分解斜視図である。 ばねケースの上部ケースを外した状態の斜視図である。 アシストグリップの使用状態を示す断面図である。 他の実施形態のばねケースを示す斜視図である。 同ばねケースの分解斜視図である。 同ばねケースの分解左側面図である。 同ばねケースの下側から見た分解斜視図である。 上部ケースの正面図(a)、その右側面図(b)、その平面図(c)及びその底面図(d)である。 下部ケースの正面図(a)、その右側面図(b)、その平面図(c)である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はアシストグリップの背面図を示し、図2はその左側面図を示し、図3はその背面からの斜視図を、図4はその分解斜視図を示している。なお、以下の説明で使用する左右上下は、装着姿勢のアシストグリップを正面から見たときの左右上下を示し、図示で使用したFRは前、LEは左、RIは右、UPは上、REは後を示す。
図1〜図4において、1は合成樹脂で一体成形されたグリップ本体であり、グリップ本体1の左右両端に設けられた基部の背面に、略長方形のヒンジ用凹部11,12が形成されている。両側のヒンジ用凹部11,12内における左右両側壁部の内側に、各々1対の軸穴13a,13b,14a,14bが形成され、後述のヒンジ部2,3を軸支する外側ボス25、35が外側の軸穴13a,14aに嵌入され、内側の軸穴13b、14bには各ヒンジ部2,3の内側支持片22,32に突設された内側ボス24,34が挿入され、各ヒンジ部2,3は外側ボス25,35と内側ボス24,34を介して、グリップ本体1に対し回動可能に軸支される。1対のヒンジ部2,3は自動車のボディに固定されるため、グリップ本体1が非使用状態と使用状態との間で、相対的にヒンジ部2,3に対し回動可能とされる。
1対のヒンジ部2とヒンジ部3は、相互にミラー対称形として形成され、図4に示すように、右側のヒンジ部2は、ヒンジ本体21と、ヒンジ本体21に対し背面側から嵌め込んで取り付けられ、図示しないボディの矩形孔に嵌入されて係止される取付クリップ5と、ヒンジ本体21に対しその正面側を覆って嵌着され、ヒンジ本体21内の矩形開口部27にクリップ支持部42を進入させて取付クリップ5を内側から支持するカバー4と、ヒンジ本体21の下部に突設された内側支持片22と外側支持片23の間に介在されるばねケース7と、ばねケース7内に収納されるダブルトーションバネ6と、とを備えて構成される。
左側のヒンジ部3は、同様に、ヒンジ本体31と、ヒンジ本体31に対し背面側から嵌め込んで取り付けられ、図示しないボディの矩形孔に嵌入されて係止される取付クリップ5と、ヒンジ本体31に対しその正面側を覆って嵌着され、ヒンジ本体31内の矩形開口部37にクリップ支持部42を進入させて取付クリップ5を内側から支持するカバー4と、ヒンジ本体31の下部に突設された内側支持片32と外側支持片33の間に挿入され、グリップ本体1に回動負荷を付与するオイルダンパー8と、を備えて構成される。
右側のヒンジ部2のヒンジ本体21は、図6、図8に示すように、下部に内側支持片22、外側支持片23を突設し、略中央に矩形開口部27を設け、矩形開口部27の中央部から背面側に向けて、取付クリップ5を支持するための中央支持板28を突設した形状に、合成樹脂により一体成形される。下側に突設された内側支持片22には内側ボス24がその外側面にヒンジ軸として突設され、外側支持片23には外側ボス25がその外側面にヒンジ軸として突設される。この内側支持片22の内側ボス24と外側支持片23の外側ボス25は、上記グリップ本体1のヒンジ用凹部11の両側壁に穿設された軸穴13a,13bに回動可能に嵌入される。
また、図7、8に示す如く、その内側支持片22の厚さはその外側支持片23の厚さより厚く、外側支持片23の厚さは内側支持片22の厚さより薄く形成され、外側ボス25を軸穴13に嵌め込む際、外側支持片23を撓ませて嵌入させるようになっている。また、内側支持片22の厚さを外側支持片23の厚さより厚く形成することにより、アシストグリップの使用時にグリップ本体1を介してヒンジ部2の内側支持片22及び内側ボス24に荷重が印加されたとき、その荷重を確実に支持可能としている。
一方、外側支持片23に突設された外側ボス25の先端下部は斜めに切除した形状とされて、そこに切欠部25a(図6)が形成される。この切欠部25aにより、組み付け時に、外側ボス25を軸穴13に嵌め込む際、グリップ本体1のヒンジ用凹部11の縁部を外側ボス25が乗り越え可能としている。さらに、図8に示すように、ヒンジ本体21の内側支持片22の基部(上部)外側面に、切欠溝26が形成され、この切欠溝26によって、ヒンジ部2をグリップ本体1のヒンジ用凹部11に嵌め込む際、ヒンジ用凹部11の縁部がこの切欠溝26に進入して内側ボス24及び外側ボス25が軸穴13a,13bに嵌入できるようにしている。
ヒンジ本体21の両側部にはカバー係止部29が形成され、後述のカバー4をヒンジ本体21の正面側に嵌着させる際、カバー4側の係止爪43が係止されるようになっている。また、ヒンジ本体21の略中央部に形成された矩形開口部27は、図4などに示すように、後述の取付クリップ5をその背面側から挿入可能な形状に形成されると共に、カバー4を嵌める際、カバー4の背面側に突設されたクリップ支持部42を挿入可能な形状に形成され、矩形開口部27の略中央には、中央支持板28が水平に突設される。取付クリップ5は、この中央支持板28を上下から覆うように、背面からヒンジ本体21の矩形開口部27内に挿入され、その内側で取付クリップ5先端の係合部5aが係合するようになっている。
左側のヒンジ部3のヒンジ本体31は、図5、図7に示すように、下部に内側支持片32、外側支持片33を突設し、略中央に矩形開口部37を設け、矩形開口部37の中央部から背面側に向けて、取付クリップ5を支持するための中央支持板38を突設し、合成樹脂により一体成形される。下側に突設された内側支持片32には内側ボス34がその外側面にヒンジ軸として突設され、外側支持片33には外側ボス35がその外側面にヒンジ軸として突設され、この内側支持片32と外側支持片33は、上記グリップ本体1のヒンジ用凹部12の両側壁に穿設された軸穴14a,14bに回動可能に嵌入される。
また、図7に示す如く、その内側支持片32の厚さはその外側支持片33の厚さより厚く形成され、外側支持片33の厚さは内側支持片32の厚さより薄く形成され、外側ボス35を軸穴14aに嵌め込む際、外側支持片33を撓ませて嵌入させるようになっている。また、内側支持片32の厚さを外側支持片33の厚さより厚く形成することにより、アシストグリップの使用時にグリップ本体1を介してヒンジ部3の内側支持片32及び内側ボス34に荷重が印加されたとき、その荷重を確実に支持可能としている。
一方、外側支持片33に突設された外側ボス35の先端下部は斜めに切除した形状とされて、そこに切欠部35aが形成される。この切欠部35aにより、組み付け時に、外側ボス35を軸穴14aの嵌め込む際、グリップ本体1のヒンジ用凹部12の縁部を外側ボス35が乗り越え可能としている。さらに、図7に示すように、ヒンジ本体31の内側支持片32の基部(上部)外側面に、切欠溝36が形成され、この切欠溝36によって、ヒンジ部3をグリップ本体1のヒンジ用凹部12に嵌め込む際、ヒンジ用凹部12の縁部がこの切欠溝36に進入して、ヒンジ部3が傾斜し、内側ボス34が軸穴14aに嵌入できるようにしている。
ヒンジ本体31の両側部にはカバー係止部39が形成され、カバー4をヒンジ本体31の正面側に嵌着させる際、カバー4側の係止爪43が係止されるようになっている。また、ヒンジ本体31の略中央部に形成された矩形開口部37は、図4などに示すように、取付クリップ5をその背面側から挿入可能な形状に形成されると共に、カバー4を嵌める際、カバー4の背面側に突設されたクリップ支持部42を挿入可能な形状に形成され、矩形開口部37の略中央には、中央支持板38が水平に突設される。取付クリップ5は、この中央支持板38を上下から覆うように、背面からヒンジ本体31の矩形開口部37内に挿入され、その内側で取付クリップ5先端の係合部5aが係止するようになっている。
上記のように、グリップ本体1のヒンジ用凹部11,12に、上記のヒンジ本体21,31を回動可能に嵌入した状態で、ヒンジ本体21,31には取付クリップ5が嵌め込まれるが、この取付クリップ5は、図4に示すように、ばね弾性を有する金属を略U字状に曲折して形成され、その両側先端部にはヒンジ本体21、31の内側に係合する係合部5aがL形に曲折して形成される。
さらに、取付クリップ5の両側には切り起こすように、膨出部5bが拡幅方向に弾性変形可能に形成され、両側の膨出部5bには、図16のように、車体のボディパネルBに設けた矩形孔の縁部に係止される係止部が形成される。さらに、膨出部5bの先端部には、取付クリップ5をヒンジ本体21,31に背面側から差し込むように組み付けたとき、図3のように、ヒンジ本体21,31の縁部に係止される係止爪5cが2個に分かれて形成されている。
ヒンジ本体21,31の正面側を覆うように組み付けられるカバー4は、図4に示すように、ヒンジ本体21,31の正面を覆うカバー本体41と、カバー本体41の背面側に突出して設けられたクリップ支持部42とから構成され、クリップ支持部42には、上記取付クリップ5の内側に嵌入される2対の尖頭部が突設され、カバー本体41内の両側部には、上記ヒンジ本体21,31のカバー係止部29,39に係止される係止爪43が設けられている。
一方、ヒンジ本体21の下部に突設された内側支持片22と外側支持片23の間にはダブルトーションバネ6を収納したばねケース7が装着される。ばねケース7内に収納されダブルトーションバネ6は、図9に示すように、2個のコイル部64,65の両側に、足部61,62を突設するとともに、コイル部64,65の間に中間足部63を突設して構成され、両側にコイル部64,65は相互に逆方向に巻回して構成される。
ダブルトーションバネ6を収納するばねケース7は、図10に示すように、ケースを上下に分割した形状の上部ケース71と下部ケース72とから構成され、上記ヒンジ部2の内側支持片22と外側支持片23間に挿入可能な大きさに形成されている。また、上部ケース71は、図13、14に示すように、下部を開口した直方体形状の箱型に形成され、下部ケース72は、上部を開口した箱型に形成され、下部ケース72の上に上部ケース71を被せて嵌合させる構造となっており、ダブルトーションバネ6をケース内に収納したとき、その両側の足部61,62が上部ケース71の内壁面の定位置に係止されるようになっている。ばねケース7の右側端部(上部ケース71の右側)にはボス部74が突設され、ヒンジ部2のヒンジ本体21の外側支持片23の内側に設けたボス穴23aに嵌入される。
また、ばねケース7の略中央部には、上部ケース71から下部ケース72にかけて開口部73が形成され、ばねケース7にダブルトーションバネ6を収納したとき、その中間足部63がこの開口部73から突出する。図10に示す如く、開口部73の下側には支持片75が設けられ、ばねケース7内にダブルトーションバネ6を収納したとき、開口部73から突出する中間足部63を支持片75が支持するようになっている。ダブルトーションバネ6の両側の足部61,62は、ばねケース7の上部ケース71の内側面に当接して支持される。
ばねケース7内にダブルトーションバネ6を収納する場合、図14,15に示すように、先ず、下部ケース72内にダブルトーションバネ6を挿入し、次に、下部ケース72の上に、上部ケース71を被せるように嵌合させる。このとき、下部ケース72はその上部が開口し、且つその開口部73が背面側に開口しているため、単純にダブルトーションバネ6を下部ケース72内に挿入するのみで、ダブルトーションバネ6は定位置に簡単に収納することができる。
そして次に、上部ケース71を下部ケース72の上に被せるが、ダブルトーションバネ6は下部ケース72の定位置に収納されているので、単純に上部ケース71を下部ケース72の上に被せるように嵌め込むのみで、簡単にダブルトーションバネ6とばねケース7を組み付けることができる。上部ケース71と下部ケース72の合わせ面は、例えば、超音波による熱融着により接着される。
一方、ばねケース7の右側端面には、その略軸心位置にボス部74が突設され、ばねケース7をヒンジ部21の外側支持片23と内側支持片22の間に装着する際、外側支持片23の軸心位置に形成されたボス穴23a(図8)にボス部74が嵌入される。
つまり、ダブルトーションバネ6を収納したばねケース7を、ヒンジ本体21の内側ボス24と外側ボス25の軸心位置に組み付ける場合、ばねケース7の外側の側面に突設されたボス部74を、ヒンジ本体21のヒンジ用支持片23の内側に設けたボス穴23aに嵌入して行なう。
ボス部74の突出長は微小であり、ばねケース7の全長はヒンジ本体21の内側支持片22と外側支持片23間の距離と略同一寸法に形成される。このため、ばねケース7を内側支持片22と外側支持片23との空間内に挿入する際、ばねケース7を押し込むと、厚さの薄い外側支持片23が撓み、ばねケース7が当該空間内に進入し、ボス部74がボス穴23aに嵌入して、容易にばねケース7を組み付けることができる。これにより、ばねケース7は略隙間ゼロで挿入されて組み付けられる。
組み付けられた状態で、ばねケース7に収納されたダブルトーションバネ6の両側端部の足部61,62は、ばねケース7内に係止され、ダブルトーションバネ6の中間足部63は、図11のように、ばねケース7の開口部73から突出する。このため、ばねケース7をヒンジ本体21に装着したヒンジ部2を、グリップ本体1のヒンジ用凹部11内に収納した状態では、ダブルトーションバネ6の中間足部63の先端部は設けた係止凹部11aに係止される。
このように、ダブルトーションバネ6は、ばねケース7に収納された状態で、ヒンジ部2の外側支持片23と内側支持片22の間に配設され、ヒンジ部2がグリップ本体1のヒンジ用凹部11内の定位置に組み付けられると、図16に示すように、ダブルトーションバネ6の中間足部63の先端部が、グリップ本体1のヒンジ用凹部11の係止凹部11aに係止され、グリップ本体1はダブルトーションバネ6の付勢力により、ヒンジ本体21に対し非使用位置側に付勢される状態となる。
一方、左側のヒンジ用凹部12に装着されたヒンジ本体31の内側支持片32と外側支持片33の間には、図4に示す如く、オイルダンパー8を取り付ける。オイルダンパー8は、ヒンジ本体31の内側ボス34と外側ボス35の軸心と同一軸心上に配置され、その一側に突出したダンパー軸の先端部8aは内側支持片32の内側に嵌合される。オイルダンパー8の外ケースに突設した係合凸部8bはグリップ本体1のヒンジ用凹部12内に設けた係合凹部12aに係合する。
これにより、ヒンジ部3に対しグリップ本体1を回動させたとき、オイルダンパー8のダンパー軸がその外ケースに対し回動し、適度な回動抵抗を付与するように作用する。
グリップ本体1に、ヒンジ部2,3を組み付ける場合、先ず、ヒンジ本体21,31をグリップ本体1のヒンジ用凹部11,12に組み付けるが、このとき、ヒンジ本体21,31はその両側の内側ボス24、34と外側ボス25,35をヒンジ用凹部11,12内の軸穴13a,13b,14a,14bに嵌入させる。
つまり、右側のヒンジ本体21をグリップ本体1のヒンジ用凹部11に組み付ける場合、先ず、ヒンジ本体21をヒンジ用凹部11に対し傾けて、内側支持片22の内側ボス24の先端部を軸穴13aに入れる。このとき、ヒンジ用凹部11の縁部が内側支持片22の基部の切欠溝26に進入し、内側ボス24の先端部を軸穴13に入れることができる。
次に、ヒンジ本体21の外側支持片23を押し下げて、その外側ボス25をヒンジ用凹部11内に進入させる。このとき、外側ボス25の先端下部が切欠部25aとなっているので、容易にヒンジ用凹部11内に進入することができ、さらに、外側支持片23の厚さが比較的薄く形成されているため、外側支持片23は外側ボス25をヒンジ用凹部11内に入れる方向に撓み、外側ボス25はヒンジ用凹部11内に進入する。そして、さらに外側ボス25をヒンジ用凹部11内の中間位置まで押して進入させれば、外側ボス25を軸穴13aに嵌入させることができる。
一方、左側のヒンジ本体31をグリップ本体1のヒンジ用凹部12に組み付ける場合、先ず、ヒンジ本体31をヒンジ用凹部12に対し傾けて、内側支持片32の内側ボス34の先端部を軸穴14bに入れる。このとき、ヒンジ用凹部12の縁部が内側支持片32の基部の切欠溝36に進入し、内側ボス34の先端部を軸穴14bに入れることができる。
次に、ヒンジ本体31の外側支持片33を押し下げて、その外側ボス35をヒンジ用凹部12内に進入させる。このとき、外側ボス35の先端下部が切欠部35aとなっているので、容易にヒンジ用凹部12内に進入することができ、さらに、外側支持片33の厚さが比較的薄く形成されているため、外側支持片33は外側ボス35をヒンジ用凹部12内に入れる方向に撓み、外側ボス35はヒンジ用凹部12内に進入する。そして、さらに外側ボス35をヒンジ用凹部12内の中間位置まで押して進入させれば、外側ボス35を軸穴14aに嵌入させることができる。
次に、右側のヒンジ用凹部11に装着されたヒンジ本体21の内側支持片22と外側支持片23の間に、グリップ本体1をヒンジ部2,3に対し非使用位置(図2の実線で示す状態)に付勢するためのダブルトーションバネ6をばねケース7に挿入した状態で装着する。ばねケース7を内側支持片22と外側支持片23との空間内に挿入する際、ばねケース7を押し込むと、厚さの薄い外側支持片23が撓み、ばねケース7が当該空間内に進入し、ボス部74がボス穴23aに嵌入してばねケース7が非回動状態で組み付けられる。
次に、右側のヒンジ部2のヒンジ本体21と左側のヒンジ部3のヒンジ本体31に、各々、取付クリップ5,5を取り付ける。このとき、取付クリップ5,5は、図4に示すように、各ヒンジ本体21,31の背面側から、その矩形開口部27,37に挿入し、ヒンジ本体21,31の正面側からは、カバー4,4のクリップ支持部42,42をその矩形開口部27、37内に挿入する。
このとき、カバー4,4は、仮止め状態(取付クリップ5,5をボディパネルの矩形孔に嵌め込んだとき、取付クリップ5,5の膨出部5bなどが動き得る状態)としてヒンジ本体21,31の正面側に装着され、取付クリップ5,5は、図3に示すように、ヒンジ本体21,31の背面部に嵌め込まれ、その係合部5a,5aはヒンジ本体21,31の内側に係合し、その係止爪5cはヒンジ本体21,31の背面座部に当接する。
アシストグリップを自動車の室内の所定位置に取り付ける場合、その両側基部のヒンジ部2,3を、成形天井材とボディパネルB(図16)に設けた矩形孔に押し込む。このとき、取付クリップ5、5の膨出部5b、5bは矩形孔の縁部に当たって内側に(幅を縮小する方向に)弾性変形しながら矩形孔に進入し、取付クリップ5、5の膨出部5b、5bが矩形孔に完全に嵌入したとき、膨出部5b、5bの係止部とヒンジ本体21,31の先端の座部との間で、ボディパネルの矩形孔の縁部が挟持され、係止された状態となる。
この後、仮止め状態となっていたカバー4,4を、ヒンジ本体21,31の正面に押し付け、その内側の係止爪43,43をヒンジ本体21,31の両側のカバー係止部29,39に嵌め込む。この状態で、カバー4、4のクリップ支持部42,42が取付クリップ5、5の内側に完全に嵌入し、取付クリップ5,5は、ボディパネルに対し強固に係止され、アシストグリップの取り付けを完了する。
アシストグリップの使用時、使用者は、図2、16に示すように、左右のヒンジ部2,3に対しグリップ本体1を下側に回動させて使用する。グリップ本体1は使用者によりその中央部が下方に引かれると、図16に示すように、ダブルトーションバネ6は、その中間足部63がグリップ本体1の係止凹部11aに係止されて、グリップ本体1とともに回動し、その回動によりばね力に抗して図16の反時計方向にねじられ、ダブルトーションバネ6の両側の足部61,62はばねケース7内で係止された状態を保持する。
グリップ本体1の回動に応じてダブルトーションバネ6が捻られる際、ダブルトーションバネ6は中間足部63の両側のコイル部64,65が相互に逆方向に巻回されるため、ダブルトーションバネ6は傾斜せずに、軸方向に適正な円筒形状を保持しながら捻られる。このため、グリップ本体1が回動する際、ダブルトーションバネ6がばねケース7に摺接せず或いはコイル同士が摺接することはなく、安定した回動トルクがグリップ本体1に付与されることとなる。また、ダブルトーションバネ6のコイル部64,65やばねケース7の摩耗が防止され、摺接による異音の発生も防止される。
このように、アシストグリップの使用時には、グリップ本体1は捻りばね力に抗した状態で、使用者がグリップ本体1を把持して、グリップ本体1の使用状態が保持されるが、このとき、使用者による荷重はグリップ本体1を介してヒンジ部2,3の内側ボス24,34と外側ボス25,35にかかり、主にその内側ボス24,34に対し下向きの荷重が大きく印加される。
しかし、厚さを厚くした内側支持片22,32に突設された内側ボス24,34によりこの荷重を受け、しかも、内側支持片22,32と外側支持片23,33間に支持部材としてばねケース7またはオイルダンパー8が挿入されているため、内側ボス24,34及び内側支持片22,32は撓まずに、使用時の荷重を確実に支持することができる。
一方、使用者がアシストグリップの使用状態のグリップ本体1から手を離すと、グリップ本体1はばねケース7内のダブルトーションバネ6の中間足部63から上向き(図16の時計方向)の付勢力を受けて同方向に回動し、非使用状態に戻る。このときも、ダブルトーションバネ6はその両側のコイル部64,65が相互に逆方向に巻回されているため、コイル同士が干渉したりばねケース7と干渉することがなく、安定した捻りばね力をグリップ本体1に付与して、グリップ本体1を安定して回動させることができる。また、このとき、ダブルトーションバネ6の摩耗やばねケース7の摩耗が発生せず、摺接による異音も発生せずに、非使用状態の位置に戻ることとなる。
なお、上記実施形態では、ヒンジ部2,3のヒンジ本体21,31の両側に設けた内側支持片22,32と外側支持片23,33に、内側ボス24,34と外側ボス25,35を突設し、グリップ本体1のヒンジ用凹部11,12内にヒンジ部2,3を組み付ける際、ヒンジ用凹部11,12の軸穴13a,13b,14a,14bに内側ボス24,34と外側ボス25,35を嵌入させたが、外側ボス25,35に代えて、内側支持片22,32の軸芯位置に軸孔を穿設するとともにピンを用意し、その軸孔にピンを内側から挿入して、ヒンジ用凹部11,12の軸穴13a,14aまで挿通させる構造とし、これにより、ヒンジ部2,3を軸支するように構成することもできる。
図17〜図22は、他の実施形態のばねケース107を示している。このばねケース107は、図17,18に示すように、上下に分割した上部ケース171と下部ケース172から構成され、上部ケース171と下部ケース172は、その嵌合部分近傍に突設した2対の係止爪176,177を2対の係止部178,179に係止させ、その内側にダブルトーションバネ106を挿入した状態で、相互に嵌着される。
ばねケース107は、上記と同様、上記ヒンジ部2の内側支持片22と外側支持片23間に挿入可能な大きさに形成され、上部ケース171は、図21に示すように、下部を開口した略直方体形状の箱型に形成され、下部ケース172は、上部を開口したカバー状に形成される。ばねケース107は、上部ケース171の下側に下部ケース172を被せるように嵌合させる構造となっており、ダブルトーションバネ106をケース内に挿入した状態で、その両側の足部161が上部ケース171の内壁面の定位置に係止され、その中間足部163が開口部173から前方に突出する構造である。
ばねケース107の左側端部(上部ケース171の左側)にはボス部174が突設され、上記ヒンジ部2のヒンジ本体21の外側支持片23の内側に設けたボス穴23aに嵌入される。
図20に示すように、ばねケース107の略中央部に、上部ケース171から下部ケース172にかけて開口部173が形成され、図18の如く、ばねケース107にダブルトーションバネ106を収納したとき、その中間足部163がこの開口部173から突出する。図17に示すように、開口部173の下側には支持片175が設けられ、ばねケース107内にダブルトーションバネ106を収納したとき、開口部173から突出する中間足部163を支持片175が支持するようになっている。ダブルトーションバネ106の両側の足部161は、ばねケース107の上部ケース171の内側面に当接して支持される。
図20,21に示すように、上部ケース171の前部及び背面部における下部ケース172を嵌合させる部分には、2対の係止部178,179が設けられる。一方、図20,22に示す如く、下部ケース172における上部ケース171を嵌合させる部分には、2対の係止爪176,177が上に向けて突設される。1対の係止爪176は上部ケース171の1対の係止部178に係止可能に且つ長尺に形成され、他の1対の係止爪177は上部ケース171の他の1対の係止部179に係止可能に、僅かに湾曲して短尺に形成されている。
このように、図20に示す如く、上部ケース171の下側に下部ケース172を嵌合させたとき、2対の係止爪176,177が上部ケース171の2対の係止部178,179に係止され、上部ケース171と下部ケース172が嵌着されるようになっている。
ばねケース107内にダブルトーションバネ106を収納して組み付ける場合、図18,19に示すように、先ず、上部ケース171内にダブルトーションバネ106を下側から挿入し、次に、下部ケース172を上部ケース171の下側に被せるように位置させ、下部ケース172の一方の1対の係止爪176を上部ケース171の1対の係止部178に係止させる。
この状態で、下部ケース172は上部ケース171に対し半開きの状態となり、ダブルトーションバネ106の中間足部163は下部ケース172の開口部173に位置している。つまり、ダブルトーションバネ106はその足部161が上部ケース171内の側壁近傍に挿入されて仮収納され、下部ケース172は一方の係止爪176のみを上部ケース171の係止部178に引っ掛けて揺動可能な状態となる。
次に、下部ケース172を上部ケース171に対しその1対の係止爪176を支点として上側に揺動させるように動かす、つまり、下部ケース172を、図19の反時計方向に、その1対の係止爪176を支点として揺動させる。そして、下部ケース172の他方の1対の係止爪177を、上部ケース171の係止部179に押し込むように、図19の下側から上側に押し上げ、他方の1対の係止爪177を上部ケース171の係止部179に係止させる。
このとき、上部ケース171内のダブルトーションバネ106は、その両側の足部161が上部ケース171内の側壁に当接した状態で、その中間足部163が図18,19の上側に、ばね力に抗して僅かに捻られ、その状態で1対の係止爪177が上部ケース171の係止部179に係止させる。
これにより、上部ケース171と下部ケース172からなるばねケース107内には、図17に示す如く、ダブルトーションバネ106が僅かな捻りばね力を生じた状態で収納され、且つその中間足部163が開口部173から突出する状態となって、ばねケース107の上部ケース171と下部ケース172は2対の係止爪176,177と係止部178,179の係止により嵌着される。
なお、上記では、図18,19を参照して、下部ケース172を上部ケース171に対し押し上げて組み付けるように説明したが、勿論、図18,19のケースの状態を上下に反転させ、下側に開口する下部ケース172を、上側に開口する上部ケース171の上に、被せるように組み付けることもできる。また、上記とは逆に、上部ケースに係止爪を下向きに突設し、下部ケースに係止部を設けることもできる。
このように、上部ケース171と下部ケース172を有するばねケース107は、内部にダブルトーションバネ106を収納し且つ適度な捻りばね力を生じさせた状態で、比較的簡単に組み立てることができ、ダブルトーションバネ106はばねケース107内でガタツキなく定位置に良好に収納することができる。よって、製造時のダブルトーションバネ106を含むばねケース107の組付作業は、非常に簡単に且つ少ない工数で効率良く行うことができる。
ダブルトーションバネ106を収納したばねケース107は、上記と同様に、上記ヒンジ本体21の内側ボス24と外側ボス25の軸心位置に組み付けられる。このとき、ばねケース107は、その外側面に突設されたボス部174を、ヒンジ本体21の外側支持片23の内側に設けたボス穴23aに嵌入して、ヒンジ本体21の内側支持片22と外側支持片23間にばねケース107は非回動状態で組み付けられる。
組み付け状態で、ばねケース107に収納されたダブルトーションバネ106の両側端部の足部161は、ばねケース107内に係止され、一方、ダブルトーションバネ106の中間足部163は、ばねケース107の開口部173から突出し、図16に示す上記実施形態と同様に、グリップ本体1のヒンジ用凹部11の係止凹部11aに中間足部163の先端が係止される。よって、ダブルトーションバネ106はグリップ本体1を図16の時計方向に付勢する状態となり、このようなばねケース107を装着したアシストグリップは、ダブルトーションバネ106の付勢力により、グリップ本体1がヒンジ本体21に対し非使用位置側に付勢される。
ばねケース107を装着したアシストグリップは、上記と同様に、グリップ本体1の回動に応じて捻られる際、ダブルトーションバネ106の両側のコイル部164が相互に逆方向に巻回されるため、バネ部を傾斜させずに、軸方向に適正な円筒形状を保持しながら捻られる。
このため、グリップ本体1が回動する際、ダブルトーションバネ106はばねケース107に摺接せず或いはコイル同士が摺接することはなく、安定した回動トルクをグリップ本体1に付与することができ、また、ばね材やばねケースの摩耗を防止し、異音の発生を防止することができる。
アシストグリップの組立て時には、ダブルトーションバネ106を収納したばねケース107をヒンジ部2のヒンジ本体21内に、グリップ本体1を非使用位置側に付勢した状態で、容易に組付け作業を行うことができ、少ない工数で効率良くアシストグリップの組立て作業を行うことができる。
1 グリップ本体
2 ヒンジ部
3 ヒンジ部
4 カバー
5 取付クリップ
5a 係合部
5b 膨出部
5c 係止爪
6 ダブルトーションバネ
7 ばねケース
8 オイルダンパー
8a 先端部
8b 係合凸部
11 ヒンジ用凹部
11a 係止凹部
12 ヒンジ用凹部
12a 係合凹部
13 軸穴
13a 軸穴
13b 軸穴
14a 軸穴
14b 軸穴
21 ヒンジ本体
22 内側支持片
23 外側支持片
23a ボス穴
24 内側ボス
25 外側ボス
25a 切欠部
26 切欠溝
27 矩形開口部
28 中央支持板
29 カバー係止部
31 ヒンジ本体
32 内側支持片
33 外側支持片
34 内側ボス
35 外側ボス
35a 切欠部
36 切欠溝
37 矩形開口部
38 中央支持板
39 カバー係止部
41 カバー本体
42 クリップ支持部
43 係止爪
61 足部
63 中間足部
64 コイル部
71 上部ケース
72 下部ケース
73 開口部
74 ボス部
75 支持片
161 足部
163 中間足部
164 コイル部
171 上部ケース
172 下部ケース
173 開口部
174 ボス部
175 支持片
176 係止爪
177 係止爪
178 係止部
179 係止部

Claims (6)

  1. グリップ本体の両側基部にヒンジ用凹部が設けられ、該両側のヒンジ用凹部内にヒンジ部が各々回動可能に軸支され、該ヒンジ部を介して車内の被固定部に固定され、該ヒンジ部の軸支部には、外側支持片と内側支持片が間隔をおいて設けられ、該内側支持片と外側支持片間にばねを収納したばねケースが非回動状態で挿入され、該ばねにより該グリップ本体が非使用位置側に付勢されるアシストグリップにおいて、
    該ばねとしてダブルトーションバネが該ばねケース内に収納され、該ダブルトーションバネの両側の足部が該ばねケースの内側に係止され、該ダブルトーションバネの中間足部が該ばねケースから突出して前記グリップ本体の一部に係止されることを特徴とするアシストグリップ。
  2. 前記ばねケースは上部ケースと該上部ケースの下側に嵌合する下部ケースとからなり、該上部ケースと該下部ケースの中間部に開口部が設けられ、該開口部から前記ダブルトーションバネの中間足部が突出し、前記グリップ本体の一部に係止されることを特徴とする請求項1記載のアシストグリップ。
  3. 前記ヒンジ部の軸支部となる前記外側支持片の軸心位置の内側にボス穴が設けられ、前記ばねケースの端面にボス部が突設され、該ばねケースの該ボス部を該外側支持片の該ボス穴に嵌入して該ヒンジ部の該内側支持片と該外側支持片間に該ばねケースが組み付けられることを特徴とする請求項1または2記載のアシストグリップ。
  4. 前記ばねケースの上部ケースと下部ケースには相互に嵌合する部分に複数の係止爪と複数の係止部が設けられ、該ばねケースの上部ケースと下部ケースは、前記ダブルトーションバネを収納した状態で、該係止爪を該係止部に係止させて嵌着されることを特徴とする請求項2記載のアシストグリップ。
  5. 前記ダブルトーションバネは、前記中間足部と両側の足部間を捻って捻りばね力を生じさせた状態で、前記ばねケース内に収納されることを特徴とする請求項4記載のアシストグリップ。
  6. 前記ダブルトーションバネは、該上部ケース内に該ダブルトーションバネを仮収納した状態で、該上部ケースまたは該下部ケースの一方の係止爪を該下部ケースまたは該上部ケースの一方の係止部に係止させ、次に該下部ケースを動かして該ダブルトーションバネを捻り、捻りばね力を生じさせながら、他方の係止爪を他方の係止部に係止させて、該ばねケース内に収納されることを特徴とする請求項5記載のアシストグリップ。
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