JPWO2012053430A1 - 蒸着装置及び蒸着方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図13に示すように、従来のクラスター型の蒸着装置101においては、真空搬送ユニット104から真空槽102内に基板110を搬入し、アライメント機構105によって基板110とマスク機構111のアライメントを行い、その後、蒸発源109を水平方向へ移動させることにより、基板110上に蒸着を行うようにしている。
殊に、近年では、タクトタイムの短縮を求められているので、蒸着レートが大きくなる傾向があり、そのため、蒸発材料の無駄が増加するという問題があった。
本発明では、前記基板搬入搬出領域に、搬入された基板とマスクとをアライメントするアライメント領域が設けられている場合にも効果的である。
本発明では、前記待機領域が、前記第1の搬送機構の下方に設けられている場合にも効果的である。
本発明では、前記基板搬入搬出領域が、前記第1の搬送機構の上方に設けられている場合にも効果的である。
本発明では、前記待機領域に、前記基板を冷却する冷却手段が設けられている場合にも効果的である。
本発明では、前記第1の搬送機構が、前記基板及び前記マスクを支持して水平方向に搬送するように構成された複数のローラを有するとともに、前記第2の搬送機構が、前記第1の搬送機構の複数のローラの間に設けられ、前記基板及び前記マスクを支持して鉛直方向に搬送するように構成された複数のピン状の基板昇降部材を有する場合にも効果的である。
本発明では、前記第1の搬送機構のローラが、前記真空槽の両側の内側壁部において水平方向に伸縮自在に設けられている場合にも効果的である。
本発明では、前記第2の搬送機構の基板昇降部材が、水平方向に延びる支持部を有し、当該支持部が水平方向に所定の角度回転するように構成されている場合にも効果的である。
一方、本発明は、上述したいずれかの蒸着装置を用いた蒸着方法であって、前記真空槽の基板搬入搬出領域において、前記真空槽内に搬入された第1の基板を第1のマスクに合体させる工程と、合体された当該第1の基板及び当該第1のマスクを前記第1の搬送機構によって前記蒸着領域に搬送し、当該第1のマスクを介して当該第1の基板に対して蒸着を行う工程と、前記基板搬入搬出領域において、前記真空槽内に搬入された第2の基板と第2のマスクを合体させた後、前記待機領域に配置する工程と、蒸着が終了した前記第1の基板及び前記第1のマスクを前記第1の搬送機構によって前記基板搬入搬出領域に搬送し、当該第1のマスクから当該第1の基板を分離して当該真空槽の外へ搬出する工程と、前記第2の基板及び前記第2のマスクを前記第1の搬送機構によって前記蒸着領域に搬送して当該第2の基板及び当該第2のマスク上に蒸着を行う工程と、前記第1の基板を前記第1のマスクから分離して当該真空槽の外へ搬出する工程と、前記第1の基板及び前記第1のマスクを前記蒸着領域に搬送して当該第1のマスクを介して当該第1の基板に対して蒸着を行う工程と、蒸着が終了した前記第2の基板及び前記第2のマスクを前記第1の搬送機構によって前記基板搬入搬出領域に搬送し、当該第2のマスクから当該第2の基板を分離して当該真空槽の外へ搬出する工程とを有し、前記各工程を連続的に繰り返す蒸着方法である。
本発明の場合、真空槽内に、基板搬入搬出領域と、待機領域と、蒸着領域とが設けられ、合体された基板及びマスクを、基板搬入搬出領域及び待機領域の間の蒸着開始位置と、蒸着領域との間において第1の搬送機構によって搬送する一方で、合体された複数の基板及びマスクを、基板搬入搬出領域と蒸着開始位置との間、並びに、蒸着開始位置と待機領域との間において複数の第2の搬送機構によって搬送し、さらに、待機領域が第1の搬送機構に対して例えば上下方向に重ならない位置に設けられていることから、合体された複数の基板及びマスクのうち所定の基板及びマスクを、所定の第2の搬送機構によって待機領域まで搬送して待機させている間に、他の基板及びマスクに対しては、他の第2の搬送機構によって蒸着開始位置まで搬送し、第1の搬送機構によって蒸着領域に搬送して蒸着を行うことができる。そして、蒸着が終了した基板を真空槽の外へ搬出するとともに、待機領域に待機させておいた他の基板及びマスクを蒸着開始位置に配置することができる。
このように、本発明では、複数の基板に対して同時に搬送及び蒸着を行うことができるので、従来技術に比べ、基板搬送の待ち時間を最小限にして蒸発材料の無駄を減らすことができる。
また、本発明では、真空槽内において、基板及びマスクの順序を入れ替えることができるので、成膜の待ち時間を最小限にして蒸発材料の無駄を減らすことができる。
本発明において、待機領域に、マスクを冷却する冷却手段が設けられている場合には、マスクの温度の上昇を抑えることができるので、マスクの膨張を防止してより精密なマスク蒸着を行うことができる。
本発明において、基板搬入搬出領域に、搬入された基板とマスクとをアライメントするアライメント領域が設けられている場合には、基板とマスクとのアライメントを行いつつ蒸着を行うことができるので、プロセス全体のタクトタイムを短縮することができ、これにより蒸発材料の無駄を一層減らすことができる。
本発明において、第1の搬送機構が、基板及びマスクを支持して水平方向に搬送するように構成された複数のローラを有するとともに、第2の搬送機構が、第1の搬送機構の複数のローラの間に設けられ、基板及びマスクを支持して鉛直方向に搬送するように構成された複数のピン状の基板昇降部材を有する場合、第1の搬送機構のローラが、真空槽の両側の内側壁部において水平方向に伸縮自在に設けられている場合、又は第2の搬送機構の基板昇降部材が、水平方向に延びる支持部を有し、当該支持部が水平方向に所定の角度回転するように構成されている場合には、ロボットのような複雑な基板搬送機構を用いることなく、合体された基板及びマスクを、第1の搬送機構から第2の搬送機構へ受け渡し、又は第2の搬送機構から第1の搬送機構へ受け渡す動作を円滑に行うことが可能になる。
図1(a)は、本発明に係る蒸着装置の実施の形態を模式的に示す説明図、図1(b)は、同蒸着装置の内部の構成を示す概略図である。
図2(a)〜(c)は、本実施の形態の基板搬送機構及び基板昇降機構の構成を示すもので、図2(a)は正面図、図2(b)は側面図、図2(c)は平面図である。
この真空槽2は、アライメント室2Aと、アライメント室2Aの側部に配設された蒸着室2Bとを有し、アライメント室2Aの上部分に設けられたゲートバルブ3を介して例えば真空搬送ユニット4に接続されている。そして、このゲートバルブ3を介して基板10を搬入及び搬出するように構成されている。
真空槽2のアライメント室2Aの上面部分には、アライメント機構5が設けられている。
なお、アライメント機構5の具体的な構成については後述する。
アライメント室2A内のアライメント領域6aの下方には、基板搬送機構21が設けられている。
ここで、蒸着室2B内には、基板10上に蒸着膜を形成するための蒸着領域7が設けられている。
なお、通過口2Dの部分に仕切弁を設けることもできる。
ここで、待機領域8には、冷却プレート(冷却手段)80が設けられている。
この冷却プレート80は、マスク機構11のパレットと同等の大きさの板状の冷却部分を有し、この冷却部分の内部に例えば水を循環させることによって冷却を行うように構成されている。
この基板昇降機構22は、詳細は後述するが、それぞれ独立して動作する第1及び第2の基板昇降機構221、222、を有し、第1及び第2のマスク付き基板51、52を支持して上下方向に移動させるように構成されている。
ここで、基板搬送機構21の各ローラは、図示しない駆動手段によって時計回り方向又は反時計回り方向に回転するように構成されている。
一方、本実施の形態の基板昇降機構22は、例えば鉛直方向に延びる複数個(本例では6個)の基板昇降部材22A、22B、22C、22D、22E、22Fを有している。
第1の基板昇降機構221は、アライメント室2Aの一方の側壁部23側に設けられた2個の基板昇降部材22A,22Bと、アライメント室2Aの他方の側壁部24側に設けられた1個の基板昇降部材22Cとから構成されている。
そして、各基板昇降部材22A〜22Fは、基板搬送機構21のローラの間に位置するように配設されている。
その後、図3(c)及び図8(a)〜(c)に示すように、第2の基板102をアライメント室2A内に搬入し、アライメント領域6aにおいてアライメントを行う。
この場合、図9(a)〜(c)に示すように、第2の基板昇降機構222を下降させる際に、基板搬送機構21の各ローラを、アライメント室2Aの両側の側壁部23、24側にそれぞれ移動させて長さを縮めることにより、第2のマスク機構112の縁部(線分11A及び11Bの部分)が基板搬送機構21の各ローラと接触しないようにする。
そして、この動作により、第2のマスク付き基板52の第2のマスク機構112が冷却プレート80上に密着し、第2の基板102が冷却される。
以上述べた本実施の形態にあっては、真空槽2内に、アライメント領域6aを有する基板搬入搬出領域6と、蒸着領域7と、待機領域8とが設けられ、第1及び第2のマスク付き基板51、52を、アライメント領域6aと待機領域8との間の蒸着開始位置21aと、蒸着領域7との間において第1の搬送機構によって搬送する一方で、第1及び第2のマスク付き基板51、52を、アライメント領域6aと蒸着開始位置21aとの間、並びに、蒸着開始位置21aと待機領域8との間において第1及び第2の基板昇降機構221、222によってそれぞれ搬送し、さらに、待機領域8が基板搬送機構21に対して例えば上下方向に重ならない位置に設けられていることから、第1及び第2のマスク付き基板51、52のうち例えば第2のマスク付き基板52を、第2の基板昇降機構222によって待機領域8まで搬送して待機させている間に、第1のマスク付き基板51に対しては、第1の基板昇降機構221によって蒸着開始位置21aまで搬送し、基板搬送機構21によって蒸着領域7に搬送して蒸着を行うことができる。そして、蒸着が終了した第1の基板101を真空槽2の外へ搬出するとともに、待機領域8に待機させておいた第2のマスク付き基板52を蒸着開始位置21aに配置することができる。
例えば、上記実施の形態においては、第1及び第2の基板昇降機構221、222が、それぞれ3個の基板昇降部材22A〜22C並びに22D〜22Fを有するようにしたが、本発明はこれに限られず、それぞれ4個以上の基板昇降部材を設けることもできる。
また、上記実施の形態においては、基板搬入搬出領域6にアライメント領域6aを設けるようにしたが、本発明はこれに限られず、他の真空槽でアライメントした基板とマスク機構を真空槽2内に搬入して蒸着を行うことも可能である。
ただし、設置面積を小さくする観点からは、例えば上記実施の形態のように、基板搬入搬出領域6及び待機領域8を基板搬送機構21の上下の位置に設けることが好ましい。
さらにまた、上記実施の形態においては、基板10を水平にした状態で水平方向及び鉛直方向に移動させる場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限られず、基板を鉛直にした状態で鉛直方向及び水平方向に移動させる場合にも適用することができるものである。この場合には、鉛直方向に向けられた基板に対し、蒸発源から水平方向に蒸気を放出して蒸着を行うことになる。
2…真空槽
2A…アライメント室
2B…蒸着室
5…アライメント機構
6…基板搬入搬出領域
6a…アライメント領域
7…蒸着領域
8…待機領域
9…蒸発源
10…基板
101…第1の基板
102…第2の基板
11…マスク機構
111…第1のマスク機構
112…第2のマスク機構
12…マグネット
121…第1のマグネット
122…第2のマグネット
21…基板搬送機構(第1の搬送機構)
221…第1の基板昇降機構(第2の搬送機構)
222…第2の基板昇降機構(第2の搬送機構)
21a…蒸着開始位置
22A〜22F…基板昇降部材
22a〜22f…支持部
51…第1のマスク付き基板
52…第2のマスク付き基板
80…冷却プレート(冷却手段)
Claims (9)
- 複数の基板を搬入又は搬出可能な真空槽と、
前記真空槽内に設けられ、搬入された基板とマスクを合体させ、かつ、蒸着が終了した基板とマスクとを分離して当該基板を当該真空槽の外へ搬出する基板搬入搬出領域と、
前記真空槽内に設けられ、合体された当該基板上に当該マスクを介して蒸着を行う蒸着領域と、
前記真空槽内に設けられ、合体された当該基板及び当該マスクを待機させる待機領域と、
合体された当該基板及び当該マスクを、前記基板搬入搬出領域及び前記待機領域の間に位置する蒸着開始位置と、前記蒸着領域との間において搬送する第1の搬送機構と、
合体された複数の当該基板及び当該マスクを、前記基板搬入搬出領域と前記蒸着開始位置との間、並びに、当該蒸着開始位置と前記待機領域との間においてそれぞれ搬送する複数の第2の搬送機構を備え、
前記待機領域が、前記第1の搬送機構に対して重ならない位置に設けられている蒸着装置。 - 前記基板搬入搬出領域に、搬入された基板とマスクとをアライメントするアライメント領域が設けられている請求項1記載の蒸着装置。
- 前記待機領域が、前記第1の搬送機構の下方に設けられている請求項1又は2のいずれか1項記載の蒸着装置。
- 前記基板搬入搬出領域が、前記第1の搬送機構の上方に設けられている請求項3記載の蒸着装置。
- 前記待機領域に、前記基板を冷却する冷却手段が設けられている請求項1乃至4のいずれか1項記載の蒸着装置。
- 前記第1の搬送機構が、前記基板及び前記マスクを支持して水平方向に搬送するように構成された複数のローラを有するとともに、前記第2の搬送機構が、前記第1の搬送機構の複数のローラの間に設けられ、前記基板及び前記マスクを支持して鉛直方向に搬送するように構成された複数のピン状の基板昇降部材を有する請求項3乃至5のいずれか1項記載の蒸着装置。
- 前記第1の搬送機構のローラが、前記真空槽の両側の内側壁部において水平方向に伸縮自在に設けられている請求項6記載の蒸着装置。
- 前記第2の搬送機構の基板昇降部材が、水平方向に延びる支持部を有し、当該支持部が水平方向に所定の角度回転するように構成されている請求項6又は7のいずれか1項記載の蒸着装置。
- 複数の基板を搬入又は搬出可能な真空槽と、前記真空槽内に設けられ、搬入された基板とマスクを合体させ、かつ、蒸着が終了した基板とマスクとを分離して当該基板を当該真空槽の外へ搬出する基板搬入搬出領域と、前記真空槽内に設けられ、合体された当該基板上に当該マスクを介して蒸着を行う蒸着領域と、前記真空槽内に設けられ、合体された当該基板及び当該マスクを待機させる待機領域と、合体された当該基板及び当該マスクを、前記基板搬入搬出領域及び前記待機領域の間に位置する蒸着開始位置と、前記蒸着領域との間において搬送する第1の搬送機構と、合体された複数の当該基板及び当該マスクを、前記基板搬入搬出領域と前記蒸着開始位置との間、並びに、当該蒸着開始位置と前記待機領域との間においてそれぞれ搬送する複数の第2の搬送機構を備え、前記待機領域が、前記第1の搬送機構に対して重ならない位置に設けられている蒸着装置を用いた蒸着方法であって、
前記真空槽の基板搬入搬出領域において、前記真空槽内に搬入された第1の基板を第1のマスクに合体させる工程と、
合体された当該第1の基板及び当該第1のマスクを前記第1の搬送機構によって前記蒸着領域に搬送し、当該第1のマスクを介して当該第1の基板に対して蒸着を行う工程と、
前記基板搬入搬出領域において、前記真空槽内に搬入された第2の基板と第2のマスクを合体させた後、前記待機領域に配置する工程と、
蒸着が終了した前記第1の基板及び前記第1のマスクを前記第1の搬送機構によって前記基板搬入搬出領域に搬送し、当該第1のマスクから当該第1の基板を分離して当該真空槽の外へ搬出する工程と、
前記第2の基板及び前記第2のマスクを前記第1の搬送機構によって前記蒸着領域に搬送して当該第2の基板及び当該第2のマスク上に蒸着を行う工程と、
前記第1の基板を前記第1のマスクから分離して当該真空槽の外へ搬出する工程と、
前記第1の基板及び前記第1のマスクを前記蒸着領域に搬送して当該第1のマスクを介して当該第1の基板に対して蒸着を行う工程と、
蒸着が終了した前記第2の基板及び前記第2のマスクを前記第1の搬送機構によって前記基板搬入搬出領域に搬送し、当該第2のマスクから当該第2の基板を分離して当該真空槽の外へ搬出する工程とを有し、
前記各工程を連続的に繰り返す蒸着方法。
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