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JPWO2014034076A1 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ Download PDF

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Abstract

タンタルを主成分とし、多孔質焼結体からなる陽極(1)と、ニオブを主成分とし、陽極(1)に一端(2a)が埋設され他端(2b)が陽極(1)から突出する陽極リード(2)と、陽極(1)の表面及び陽極リード(2)の一部の表面に設けられた誘電体層(3)と、誘電体層(3)の上に設けられた陰極層(6)と、を含むコンデンサ素子と、陽極リード(2)の他端(2b)側に電気的に接続された陽極端子(7)と、陰極層(5)に電気的に接続された陰極端子(9)と、コンデンサ素子の表面、陽極端子(7)の一部及び陰極端子(9)の一部を覆う樹脂外装体(11)とを備える固体電解コンデンサ(20)において、樹脂外装体(11)の線膨張係数は、陽極(1)、陽極リード(2)、陽極端子(7)及び陰極端子(9)の何れの線膨張係数よりも大きいことを特徴としている。

Description

本発明は、固体電解コンデンサに関するものである。
近年、電子機器の小型化に伴って、小型かつ大容量の高周波用途コンデンサに対するニーズが高まってきている。このようなコンデンサとして、タンタル、ニオブ、チタン、アルミニウムなどの弁作用金属の焼結体からなる陽極と、陽極の表面が酸化されてなる誘電体層と、誘電体層の上に設けられており、導電性高分子より構成された固体電解質層とを備える固体電解コンデンサが提案されている。
陽極には、陽極端子と接続するための陽極リードが設けられている。陽極と陽極リードとの密着性を高めるため、特許文献1においては、タンタルからなる陽極に、タンタルとは異なるニオブなどの弁作用金属からなる陽極リードを用いる技術が提案されている。
特開平4−42520号公報
しかしながら、陽極を構成する弁作用金属の主成分と、陽極リードを構成する弁作用金属の主成分とが異なる場合、固体電解コンデンサを半田付けするためのリフローなどにより、固体電解コンデンサに高温の負荷がかかると、陽極と陽極リードとの間の密着性が低下し、固体電解コンデンサの等価直列抵抗(ESR)が増加するおそれがあった。
本発明の目的は、タンタルを主成分とした陽極と、ニオブを主成分とした陽極リードを用いた固体電解コンデンサにおいて、高温負荷後のESRの増加を抑制することができる固体電解コンデンサを提供することにある。
本発明の固体電解コンデンサは、タンタルを主成分とし、多孔質焼結体からなる陽極と、ニオブを主成分とし、陽極に一端が埋設され他端が陽極から突出する陽極リードと、陽極の表面及び陽極リードの一部の表面に設けられた誘電体層と、誘電体層の上に設けられた陰極層とを含むコンデンサ素子と、陽極リードの他端側に電気的に接続された陽極端子と、陰極層に電気的に接続された陰極端子と、コンデンサ素子の表面、陽極端子の一部及び陰極端子の一部を覆う樹脂外装体とを備える固体電解コンデンサにおいて、樹脂外装体の線膨張係数は、陽極、陽極リード、陽極端子及び陰極端子の何れの線膨張係数よりも大きいことを特徴としている。
本発明によれば、タンタルを主成分とした陽極と、ニオブを主成分とした陽極リードとを用いた固体電解コンデンサにおいて、高温負荷後のESRの増加を抑制することができる。
本発明の一実施形態における固体電解コンデンサの模式的断面図。 図1に示す固体電解コンデンサにおける陽極と陽極リードとの界面近傍を拡大して示す模式的断面図。
本発明においては、樹脂外装体の線膨張係数は、陽極、陽極リード、陽極端子及び陰極端子のいずれの線膨張係数よりも大きい。好ましくは、陽極、陽極リード、陽極端子及び陰極端子の線膨張係数のうち最も大きな線膨張係数と、樹脂外装体の線膨張係数との差は、0.05×10−5/℃以上である。この差が大きいほうが、高温負荷後のESRの増加を抑制することができる効果を高めることができる。
本発明においては、樹脂外装体の線膨張係数が、陽極、陽極リード、陽極端子及び陰極端子のいずれの線膨張係数よりも大きいので、固体電解コンデンサに高温の負荷がかかった場合、陽極と陽極リードとの界面、陽極端子と陽極リードとの界面、陰極端子と導電性接着剤(陰極層)との界面などにおいてこれらの密着性を高めるように応力が働く。このため、高温負荷後において、陽極と陽極リードとの密着性、陽極端子と陽極リードとの密着性、及び陰極端子と導電性接着剤(陰極層)との密着性などを高めることができる。
陽極、陽極リード、陽極端子及び陰極端子の線膨張係数のうち最も大きな線膨張係数と、樹脂外装体の線膨張係数との差の上限値は、特に限定されるものではないが、一般には、1.5×10−5/℃以下である。
陽極端子及び陰極端子が、銅からなるか、あるいは銅を芯材としている場合、樹脂外装体の線膨張係数は、1.7×10−5〜3.0×10−5/℃の範囲であることが好ましい。樹脂外装体の線膨張係数が、この範囲よりも小さくなると、高温負荷後のESRの増加を充分に抑制できない場合がある。また、樹脂外装体の線膨張係数が、この範囲よりも大きくなると、高温負荷後、固体電解コンデンサの内部に応力がかかりすぎ、漏れ電流が大きくなるおそれがある。
樹脂外装体の線膨張係数が、タンタルを主成分とした陽極及びニオブを主成分とした陽極リードよりも小さい場合、樹脂外装体の弾性率が高くなり、樹脂外装体が硬くなりすぎるため、高温負荷後、固体電解コンデンサの内部に応力がかかりすぎ、漏れ電流が著しく大きくなるおそれがある。
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
また、実施形態等において参照する各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照することとする。また、実施形態等において参照する図面は、模式的に記載されたものである。図面に描画された物体の寸法の比率などは、現実の物体の寸法の比率などとは異なる場合がある。図面相互間においても、物体の寸法比率等が異なる場合がある。具体的な物体の寸法比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
図1は、本実施形態における固体電解コンデンサの内部を示す模式的断面図である。
本実施形態における固体電解コンデンサ20は、直方体の外形を有している。図1に示すように、固体電解コンデンサ20は、陽極1と、陽極リード2と、誘電体層3と、陰極層6とからなるコンデンサ素子と、陽極端子7と、陰極端子9と、樹脂外装体11とを備えている。以下、これらについて説明する。
コンデンサ素子は、上述のように、弁作用金属からなる陽極1と、陽極1に一端部2aが埋設され、他端部2bが突出するように設けられた陽極リード2と、陽極1を陽極酸化することにより形成された誘電体層3と、誘電体層3を覆う陰極層6とを備えている。
陽極1は、弁作用金属またはその合金からなる多数の金属粒子を成形し、これを焼結することにより形成した多孔質体から構成されている。陽極1の主成分は、タンタル(Ta)であり、タンタルまたはタンタルを主成分とする合金から形成されている。ここで、「主成分」とは、90質量%以上含まれていることを意味している。タンタル以外の成分としては、例えば、ケイ素、バナジウム、ホウ素、窒素等が挙げられる。タンタルの線膨張係数は、6.7×10−6/℃である。
陽極リード2は、一端部2aが陽極1に埋設され、陽極1と結合されている。
陽極リード2は、ニオブ(Nb)を主成分としている。従って、陽極リード2は、ニオブまたはニオブを主成分とする合金から形成することができる。ここで、「主成分」とは、90質量%以上含有されていることを意味している。ニオブ以外の成分としては、ケイ素、バナジウム、ホウ素、窒素等が挙げられる。ニオブの線膨張係数は、7.3×10−6/℃である。
誘電体層3は、陽極1を陽極酸化することにより陽極1の表面を覆うように形成することができる。図1では、陽極1の外面側の表面に形成された酸化皮膜からなる誘電体層3を図示しているが、陽極1は上述のように多孔質体であるので、実際には多孔質体の孔の壁面にも誘電体層3が形成されている。
図2は、陽極リード2と陽極1との界面近傍を拡大して示す模式的断面図である。図2に示すように、陽極リード2の表面の一部にも、誘電体層3bが形成されている。図2においては、陽極1の表面に形成される誘電体層3を、誘電体層3aとして示している。
導電性高分子層4は、誘電体層3を覆うように形成されている。導電性高分子層4には、化学重合法や、電解重合法などにより形成した導電性高分子を用いることができる。導電性高分子層4は、単一の層で形成してもよいし、複数の層で形成してもよい。導電性高分子材料としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン及びポリフランなどが挙げられる。また、本実施形態では、固体電解質層として、導電性高分子層4を用いているが、導電性高分子層4に限らず、二酸化マンガンなどを用いてもよい。
図1では、陽極1の外面側の表面に形成された誘電体層3上の導電性高分子層4を図示しているが、導電性高分子層4は、多孔質体の孔の壁面に形成された誘電体層3の表面上にも形成されている。
陰極引出層5は、導電性高分子層4を部分的に覆うように形成されており、カーボン層5a及び銀ペースト層5bが順次形成された積層構造を有している。カーボン層5aは、カーボン粒子を含む層により形成されている。カーボン層5aの上に形成された銀ペースト層5bは、銀粒子を含む層により形成されている。尚、陰極引出層5は、カーボン層または銀ペースト層のどちらか1層のみにより形成されてもよい。陰極引出層5は集電機能を有する層により構成されていればよい。
陰極層6は、導電性高分子層4と陰極引出層5とから構成されている。陰極層6は、これに限らず、陰極として機能するものであればよい。
陽極端子7は、陽極リード2に取り付けられている。具体的には、この陽極端子7は、帯状の金属板を折り曲げて形成されおり、図1に示すように、その一端部7a側の下面が、陽極リードの他端部2bに溶接等により、機械的にかつ電気的に接続されている。
陰極端子9は、陰極層6に取り付けられている。具体的には、この陰極端子9は、帯状の金属板を折り曲げて形成されおり、図1に示すように、その一端部9a側の下面が、陰極層6に導電性接着剤8により接着されることにより、陰極端子9と陰極層6とが機械的にかつ電気的に接続されている。導電性接着剤8の材料としては、具体的には、銀とエポキシ樹脂とが混合された銀ペーストなどの材料が挙げられる。
陽極端子7及び陰極端子9の材料としては、銅、銅合金及び鉄−ニッケル合金(42アロイ)などが挙げられる。銅の線膨張係数は、1.62×10−5/℃であり、42アロイの線膨張係数は、0.46×10−5/℃である。
樹脂外装体11は、陽極リード2、陰極層6、陽極端子7、及び陰極端子9の露出した表面を覆うように形成されている。陽極端子7の他端部7b及び陰極端子9の他端部9bは、樹脂外装体11の側面から下面にかけて露出しており、この露出箇所は基板との半田接続に用いられる。
樹脂外装体11としては、封止材として機能する材料が用いられ、具体的にはエポキシ樹脂やシリコーン樹脂などが挙げられる。
樹脂外装体11の線膨張係数は、陽極1、陽極リード2、陽極端子7及び陰極端子9の線膨張係数よりも大きい。陽極端子7及び陰極端子9として、銅からなる端子あるいは銅を芯材とした端子を用いる場合、その線膨張係数は、ほぼ銅の線膨張係数と同様である。従って、1.62×10−5/℃である。本実施形態では、陽極端子7及び陰極端子9の線膨張係数は、陽極1及び陽極リード2の線膨張係数よりも大きくなっている。従って、上記の場合、樹脂外装体11は、線膨張係数が1.7×10−5〜3.0×10−5/℃の範囲内のものを用いることが好ましい。
樹脂外装体11の線膨張係数は、主剤、硬化剤及びフィラー等を適宜配合することにより調整することができる。例えば、フィラーとして、シリカなどの低応力剤を配合することにより、樹脂外装体11の線膨張係数を低くすることができる。シリカ以外の低応力剤としては、シリコーン系高分子化合物などが挙げられる。
樹脂外装体11が、線膨張係数の異なる複数の部材から構成される場合、各部材の容積比と各部材の線膨張係数から、樹脂外装体11の線膨張係数を求めることができる。
線膨張係数はTMA(Thermal Mechanical Analysis)により測定することができる。
本実施形態において、樹脂外装体11の線膨張係数は、タンタルを主成分とする陽極1、ニオブを主成分とする陽極リード2、銅を芯材とする陽極端子7及び陰極端子9のそれぞれの線膨張係数よりも大きい。このため、リフローなどで高温を固体電解コンデンサに負荷した場合、樹脂外装体11内部において、陽極1と陽極リード2との界面の密着性を高めるような応力が働く。このため、リフローなどで高温を負荷した後において、陽極1と陽極リード2との密着性を向上させることができる。
さらに、樹脂外装体11の線膨張係数は、陽極端子7及び陽極リード2のそれぞれの線膨張係数よりも大きいため、陽極端子7と陽極リード2との密着性も高めることができる。
さらに、樹脂外装体11の線膨張係数は、陰極端子9の線膨張係数よりも大きいため、陰極端子9と導電性接着剤8との密着性を高めることができる。
また、樹脂外装体11は、リフローなどで高温を固体電解コンデンサに負荷した場合において、陽極1と陽極リード2との界面の密着性も高めることができる。このため、リフローなどで高温を負荷した後において、陽極1と陽極リード2との界面近傍の誘電体層3にクラックが発生することを抑制することができる。従って、漏れ電流の増加を抑制することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<工程1:陽極の形成>
1次粒子径が約0.5μmであり、2次粒子径が約100μmであるタンタル金属粒子を用いて陽極1を形成した。具体的には、陽極リード2の一端部2aが、陽極1に埋め込まれた状態で、複数のタンタル金属粒子を成形し、真空中で焼結することにより、多孔質焼結体からなる陽極1を成形した。陽極リード2としては、ニオブからなるものを用いた。陽極リード2の他端部2bは、陽極1の一面から突出した形で固定されている。このようにして形成された多孔質焼結体からなる陽極1の外形は、長さが4.4mm、幅が3.3mm、厚みが1.0mmからなる直方体である。
タンタルからなる陽極1の線膨張係数は、6.7×10−6/℃であった。ニオブからなる陽極リード2の線膨張係数は7.3×10−6/℃であった。
<工程2:誘電体層の形成>
陽極リード2の他端部2bを、化成槽の陽極に接続し、電解水溶液である0.01〜0.1質量%のリン酸水溶液を入れた化成槽に、陽極1と陽極リード2の一部を浸漬することにより、陽極酸化を行った。これにより、図2に示すように、陽極1の表面には酸化タンタル(Ta)の誘電体層3aが形成され、陽極リード2の一部の表面には酸化ニオブ(Nb)の誘電体層3bが形成された。
この陽極酸化工程により、多孔質焼結体からなる陽極1の表面である外表面、細孔の壁面及び陽極リード2の一部の表面に、誘電体層3が形成された。
なお、電解水溶液は、リン酸水溶液に限らず、硝酸、酢酸、硫酸などを用いることができる。
<工程3:導電性高分子層の形成>
誘電体層3の表面上に、導電性高分子層4を形成した。導電性高分子層4の形成方法としては、例えば、化学重合法を用いてポリピロール等の導電性高分子からなるプレコート層をまず形成する。引き続き、プレコート層の表面上に、電解重合法を用いてポリピロール等の導電性高分子層を形成する。このようにして、誘電体層3の上に、プレコート層及び導電性高分子層の積層膜からなる導電性高分子層4を形成する。
<工程4:陰極引出層の形成>
導電性高分子層4の表面上に、直接接するようにカーボンペーストを塗布することにより、カーボン層5aを形成した。次に、カーボン層5aの上に銀ペーストを塗布することにより銀ペースト層5bを形成した。陰極引出層5は、カーボン層5a及び銀ペースト層5bより構成されている。
<工程5:陽極端子及び陰極端子の接続>
陽極端子7の端部7aは、陽極リード2の他端部2bに溶接などにより電気的かつ機械的に接続される。また、陰極端子9の他端部9aは、陰極層6上に、導電性接着剤8により、電気的かつ機械的に接続される。陽極端子7及び陰極端子9は、銅板を芯材として用い、この芯材の上にニッケル−パラジウム−金メッキを施したものを用いた。銅板の厚みは0.1mmであり、メッキ層の厚みは0.3〜2μm程度の範囲であった。メッキを施した陽極端子7及び陰極端子9の線膨張係数は、芯材に依存するため、陽極端子7及び陰極端子9の線膨張係数は、銅の線膨張係数と同じ1.62×10−5/℃である。
<工程6:モールド工程>
陽極端子7及び陰極端子9の一部が露出するように、エポキシ樹脂(主剤)、イミダゾール化合物(硬化剤)及びフィラーとしてのシリカ粒子を含む封止材を用い、トランスファーモールド法により樹脂外装体11を形成した。具体的には、予備加熱した封止材を金型に注入し、金型内で硬化させた。樹脂外装体11を形成した後、露出した陽極端子7及び陰極端子9を樹脂外装体11の側面から下面側に折り曲げることにより、基板との半田接続に用いる端子7b、9bの部分を形成した。
本実施例における樹脂外装体の線膨張係数は、1.7×10−5/℃であった。
以上のようにして、実施例1の固体電解コンデンサ20を作製した。
(実施例2)
工程6において、フィラーであるシリカ粒子の配合量を調整することにより、樹脂外装体の線膨張係数を2.1×10−5/℃とした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の固体電解コンデンサを作製した。
(比較例1)
工程6において、フィラーであるシリカ粒子の配合量を調整することにより、樹脂外装体の線膨張係数を1.3×10−5/℃とした以外は、実施例1と同様にして、比較例1の固体電解コンデンサを作製した。
(比較例2)
工程1において、ニオブからなる陽極リード2を、タンタルからなる陽極リード2にした以外は、実施例1と同様にして、比較例2の固体電解コンデンサを作製した。
(比較例3)
工程1において、ニオブからなる陽極リード2を、タンタルからなる陽極リード2とし、工程6において、フィラーの配合量を調整して樹脂外装体の線膨張係数を、1.3×10−5/℃とした以外は、実施例1と同様にして、比較例3の固体電解コンデンサを作製した。
〔ESRの測定〕
上記のようにして作製した各固体電解コンデンサについて、高温負荷試験前後においてESR(等価直列抵抗)を測定した。高温負荷試験は、測定温度125℃、定格電圧を一定時間印加して行った。ESRは、100kHz、100mVの条件で測定した。尚、測定結果は、高温負荷試験前後のESRの変化量を、高温負荷を印加した時間で割った値である。
測定結果を表1に示す。
上記結果から、樹脂外装体の線膨張係数が、陽極、陽極リード、陽極端子及び陰極端子のいずれの線膨張係数よりも大きい実施例1及び2が、陽極端子及び陰極端子の線膨張係数よりも小さい比較例1と比較し、高温負荷後のESRの増加を抑制できた。
実施例1及び2は比較例1と比べ、高温負荷後のESRの増加を抑制できたが、比較例2は比較例3と比べ、高温負荷後のESRの増加を抑制できなかった。実施例1及び2では、タンタルの多孔質焼結体からなる陽極にニオブの陽極リードを埋設しているため、陽極と陽極リードと接合部近傍において高温負荷後の密着性が低下する惧れがある。従って、このような問題のない比較例2及び3では、樹脂外装体の線膨張係数を陽極、陽極リード、陽極端子及び陰極端子のいずれの線膨張係数よりも大きくしても実施例のような効果を確認できなかったと考えられる。
1…陽極
2…陽極リード
2a…一端部
2b…他端部
3,3a,3b…誘電体層
4…導電性高分子層
5…陰極引出層
5a…カーボン層
5b…銀ペースト層
6…陰極層
7…陽極端子
7a…一端部
7b…他端部
8…導電性接着剤
9…陰極端子
9a…一端部
9b…他端部
11…樹脂外装体
20…固体電解コンデンサ

Claims (3)

  1. タンタルを主成分とし、多孔質焼結体からなる陽極と、ニオブを主成分とし、前記陽極に一端が埋設され他端が前記陽極から突出する陽極リードと、前記陽極の表面及び前記陽極リードの一部の表面に設けられた誘電体層と、前記誘電体層の上に設けられた陰極層とを含むコンデンサ素子と、
    前記陽極リードの他端側に電気的に接続された陽極端子と、
    前記陰極層に電気的に接続された陰極端子と、
    前記コンデンサ素子の表面、前記陽極端子の一部及び前記陰極端子の一部を覆う樹脂外装体と、
    を備える固体電解コンデンサにおいて、
    前記樹脂外装体の線膨張係数は、前記陽極、前記陽極リード、前記陽極端子及び前記陰極端子の何れの線膨張係数よりも大きい、固体電解コンデンサ。
  2. 前記陽極、前記陽極リード、前記陽極端子及び前記陰極端子の線膨張係数のうち最も大きな線膨張係数と、前記樹脂外装体の線膨張係数との差が、0.05×10−5/℃以上である、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記陽極端子及び前記陰極端子が、銅からなるか、あるいは銅を芯材としており、前記樹脂外装体の線膨張係数が、1.7×10−5〜3.0×10−5/℃の範囲である、請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
JP2014532779A 2012-08-29 2013-08-26 固体電解コンデンサ Active JP6295433B2 (ja)

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