JPWO2003022425A1 - 複合粒状体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明の課題は、粒状体本来の性能を損なうことなく、粒状体を容器に充填したとき、通気又は通液抵抗が低く、その特異な吸着性能又は触媒性能を十分に発揮することのできる粒状体、その製造方法、気体浄化材、浄水材及び浄水器を提供することにあり、かかる課題は、粒状体に、フィブリル化繊維に絡ませた微粒子化合物を担持した複合粒状体により達成することができる。
Description
技術分野
本発明は、複合粒状体及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、複合粒状体とその製造方法、これらの複合粒状体からなる気体浄化材、浄水材、及びこのような浄水材を用いた浄水器に関する。本発明の複合粒状体は、悪臭ガス、有害ガスをバランスよく吸着、除去することができるので、空気清浄用途など気体浄化材として好適であり、また、トリハロメタン類、遊離塩素及び重金属などの吸着性能に優れ、これらをバランスよく吸着、除去することができるので、浄水材として浄水用途にも好適である。
背景技術
活性炭は各種汚染物質、悪臭有害物質の吸着能に優れており、従来から家庭用、工業用を問わず種々の分野で吸着材として使用されている。近年、浄水用途では、塩素臭・カビ臭の無いおいしい水が要望されており、この要望に対してこれまで種々の浄水器が提案されている。しかしながら、最近では、トリハロメタン類、環境ホルモン、重金属など、水質に関する安全衛生上の関心がさらに高まっており、これらの要望に応えるには、活性炭のみでは不十分であり、特異な吸着能を有する無機化合物など他の吸着材を併用する必要がある。
浄水の分野において、重金属の中で、とくに鉛イオンは、内分泌撹乱作用を疑われる物質として環境庁により定められている。そして、飲料水中に含まれる鉛イオン濃度は、2003年には現行の規制値50ppb以下から10ppb以下に強化されることになっていることを考えると、有効な浄水材の開発は急務である。
本出願人は、飲料水中の遊離塩素、黴臭、トリハロメタン(THM)及び重金属の除去性能に優れる浄水材として、繊維状活性炭、二酸化チタン、二酸化ケイ素及びバインダーからなる混合物を成型せしめた活性炭成型体を開発し、特願平11−62466号(特開2000−256999)として特許出願した。
しかしながら、この活性炭成型体を使用して通水試験を行うと、通水初期においては、遊離塩素、THM及び重金属に対して優れた除去性能を示すが、累積透過水量が大きくなるにつれて、とくにTHM除去率が低下する傾向にあることが判明し、長期に使用する場合にはTHM除去率の低下の点で必ずしも満足できるものではなかった。上記したような、水質に関する安全衛生上の要望を満足するためには、遊離塩素及び重金属の除去能を維持しながら、THMの吸着能をさらに増大させることが必要である。
一方、空気浄化用途では、たばこから発生する悪臭有害ガス、シックハウス症候群の原因となるアルデヒド類、また、下水処理、し尿から発生する複合悪臭ガス、食品などから発生する腐敗臭や悪臭ガスなどを除去する要望が高まっている。これらも、活性炭単独では処理しきれないケースが多く、特異な吸着能を有する無機化合物など他の吸着材を併用したり、触媒成分を担持した吸着材を使用することが検討されている。
活性炭だけでは除去が不十分な有害物質や悪臭ガスを除去しうる、特異な吸着能を持つ吸着材又は触媒成分は各種知られているが、それらを粒状活性炭と併用する場合はさらなる工夫が必要である。まず、これら特異な吸着材や触媒成分は水などの溶媒に不溶であることが多く、粒状活性炭に担持する場合、水溶液をスプレーなどで振り掛けて乾燥させるという方法を取ることができない。また、何らかのバインダー成分を介して担持する方法は、バインダー成分が活性炭の微細な細孔の一部を閉塞し、活性炭が本来持つ吸着能の一部を阻害するという問題がある。
別の問題点は、これらの特異な吸着材や触媒成分は、微粒子状である場合が多く、その取り扱いに注意を要することである。微粒子であること自体は、被吸着物質との接触面積が大きく有利であるが、微粒子であるがゆえ、そのまま用いてフィルターなどに製品化した場合に目詰まりをおこしたり、内部抵抗を上げたりするなどの弊害を引き起こす。また、高速で気体や液体を流通させた場合に、微粒子が流出しやすいという問題があった。
例えば、特開平8−132026号公報に、鉛などの重金属を除去するため、アルミノケイ酸系無機イオン交換体を使用することが提案されているが、その粒径は、圧力損失の増大を避けるため、100〜500μmに制限され、かつ通水の空間速度(SV)を300hr−1以下にする必要があった。
また、特表平6−504714号公報には、同様に鉛を除去するため非晶質チタノシリケートを使用することが開示されているが、粒径20−60メッシュ(250〜840μm)のものがそのまま充填して用いられている。しかしながら、このような粒度の粒状体をそのまま用いたのでは世の流れであるコンパクトな浄水器は実現できない。
したがって、本発明の目的は、これら特異な吸着材や触媒成分である不溶性微粒子を、粒状体本来の性能を損なうことなく、かつ粒状体を容器に充填したとき、通気又は通液抵抗(以下、単に抵抗ということがある)が低く、その特異な吸着性能又は触媒性能を十分に発揮することのできる粒状体、その製造方法、気体浄化材、浄水材及び浄水器を提供することにある。
発明の開示
本発明者らは、前記課題を達成するため、鋭意検討を重ねた結果、意外にも、フィブリル化繊維に微粒子化合物を絡ませるという全く新規な担持手法により上記課題を達成できることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は、粒状体に、フィブリル化繊維に絡ませた微粒子化合物を担持した複合粒状体である。
本発明のもう一つの発明は、フィブリル化繊維と微粒子化合物を溶媒に分散して固液混合溶液を調製し、該固液混合溶液に粒状体を混合した後、固形物を濾別し、該固形物の表面水を除去し、該固形物に乾燥した粒状体を新たに加え、混合して乾燥する複合粒状体の製造方法である。
本発明の別の発明は、これらの複合粒状体からなる気体浄化材であり、また、これらの複合粒状体からなる浄水材である。そして、本発明のさらに別の発明は、この浄水材を用いた浄水器である。
本発明の最大の特徴は、複合粒状体を製造するのにフィブリル化繊維を使用することにある。このような複合粒状体を容器に充填して使用したとき、抵抗が低く、しかも複合粒状体の特異な吸着性能又は触媒性能が十分に発揮される。この理由を必ずしも明確に説明することはできないが、次のことが想定される。すなわち、本発明の複合粒状体は、微粒子化合物を絡ませたフィブリル化繊維を粒状体に担持させたものであり、このような特異な担持手法を採用したことにより、粒状体が本来有している広大で微細な細孔が潰れずに有効に働いていることが考えられる。
このような機構により、粒状体の吸着性能は何ら損なわれることなく、粒状体に微粒子化合物の特異な性能を付与することが可能となり、また、微粒子化合物を絡ませたフィブリル化繊維を、粒状体と広範囲に均一混合させることで、抵抗の上昇を防ぎながら、被吸着物質との接触効率を増大させることができ、低圧力損失で高除去性能を併せ持つ複合粒状体となることが想定される。
発明を実施するための最良の形態
本発明で使用する粒状体は、活性炭、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ、ゼオライトなどの公知の粒状体を挙げることができる。これらの粒状体の形状はとくに限定されないが、平均粒径75μm〜5mm程度の破砕状のものが実用的であり好ましい。
本発明で使用するフィブリル化繊維は、従来公知の方法によりフィブリル化できるものであれば、合成品、天然品を問わず幅広く使用可能である。このようなフィブリル化繊維としては、例えば、アクリル繊維、ポリエチレン繊維、ポリアクリロニトリル繊維、セルロース繊維、アラミド繊維などを挙げることができる。
フィブリル化繊維は、得られる複合吸着材が、有害物質、悪臭ガスなどをバランスよく吸着除去できる性能を発現するか否かを左右する重要な因子となる。したがって、フィブリル化繊維としては、微粒子化合物を担持するのに大きな結合力を有し、かつ、全体を塊状にならないような役割を果たすものが好ましい。かかる観点から、フィブリル化繊維としては、数μm以下、好ましくは3μm以下の繊維径を有するミクロフィブリル化繊維が好ましい。
ミクロフィブリル化繊維は、上記繊維をビーター又はリファイナーで処理することによって得ることができる。微粒子化合物を担持するのに必要な結合力を有し、かつ乾燥後の複合粒状体が塊状にならないためには、フィブリル化繊維の繊維長は4mm以下のものを使用するのが好ましい。特に、アクリル繊維からなるミクロフィブリル化繊維が好ましい。
また、本発明の効果を阻害しない範囲で、イオン交換基やキレート基を有するイオン交換繊維など他の繊維を含有しても構わない。
本発明で使用する微粒子化合物として、浄水用途に好ましく使用されるものとしては、溶解性重金属を吸着することができるイオン交換機能を有する微粒子化合物を挙げることができる。イオン交換機能を有する微粒子化合物とは、塩類の水溶液に接触してイオンを溶液中に出し、溶液中のイオンを中に取り込むことができる化合物である。
このような微粒子化合物としては、具体的に、ゼオライトに代表されるアルミノシリケート、チタノシリケート、ヒドロキシアパタイト、骨炭、イオン交換樹脂などを例示することができる。中でも、イオン交換容量が大きく、重金属に対して選択性が高い、アルミノシリケート又はチタノシリケート系無機化合物が好ましく、とりわけチタノシリケート系無機化合物が好ましい。
微粒子化合物の形状は、粒子径200μm以下、好ましくは3μm〜90μmで球状のものが担持保持性の点で好ましい。微粒子化合物は粉末状であっても顆粒状であってもよい。アルミノシリケート系ゼオライトを使用する場合は、イオン交換容量が大きい点でA型又はX型ゼオライトが好ましく、チタノシリケート系無機化合物としては、例えば、エンゲルハルド社からATSの商品名で市販されている非晶質チタノシリケートを使用するのが効率的である。
次に、空気浄化用途で用いられるものを例示する。まず、疎水性が強く、シリカ/アルミナ重量比が5を超えるようなゼオライトがアンモニアやアセトアルデヒドなどの吸着能力に優れている。かかるゼオライトとしては、UOP社からスメルライト又はアブセンツの商品名で市販されている疎水性ゼオライトを挙げることができる。また、アルデヒド類やアンモニアの吸着能力に優れる無機微粒子化合物として、ラサ工業社からシュークレンズの商品名で市販されている複合金属酸化物などが挙げられる。
また、気体浄化及び水質浄化の目的で、粒状体の大きな表面積を利用した粒状体担持触媒を利用することができる。これら触媒成分は、主に不溶性の金属又は金属化合物であることから、これら触媒成分を粒状体担体に担持する手法として、本発明を適用することができる。すなわち、これら金属又は金属化合物の微粒子を、フィブリル化繊維に絡ませることによって、粒状体近傍に担持することが可能であり、酸化反応や水和反応などの触媒として利用することができる。
粒状体としては、活性炭が各種吸着性能に優れる点で好ましい。活性炭としては、炭素質材料を賦活することによって活性炭となるものであればよく、数100m2/g以上の比表面積を有するものが好ましい。
炭素質材料としては、例えば、椰子殻、パーム椰子、果実の種、鋸屑、ユーカリ、松などの植物系、石炭系、石油系のコークス及びそれらを原料としたピッチの炭化物、フェノール樹脂などを例示することができる。なかでも椰子殻活性炭を使用するのが好ましい。粒状活性炭のサイズは使用目的に応じて選択すればよいが、浄水用途として使用する場合は、作業性、水との接触効率、通水抵抗などの点から、75μm〜1.7mm(200メッシュ〜10メッシュ)が好ましく、100μm〜1.4mmがさらに好ましい。
本発明の複合粒状体を製造するには、まず、フィブリル化繊維と微粒子化合物を溶媒に分散して固液混合物を調製する。本発明の効果を阻害しない範囲で、カルボキシメチルセルロースなどの分散剤を併用することは構わない。溶媒としては、各種有機化合物、水、それらの混合物などが使用可能であるが、水を使用するのが安全であり、好ましい。フィブリル化繊維と微粒子化合物は、フィブリル化繊維1重量部に対し、微粒子化合物1〜20重量部、好ましくは5〜10重量部の割合で配合されるが、溶媒に配合するフィブリル化繊維と微粒子化合物は、溶媒中で調製可能であれば特に制限はない。
次に、前記固液混合物に粒状体を投入し、均一混合した後、固形物を濾別し、次いで該固形物の表面水を除去する。表面水を除去するには、遠心脱水が効率の良い方法である。表面水を除去した後、固形物に、乾燥した粒状体を新たに加え、混合して乾燥すると、脱水効率が上がり、しかも微粒子化合物が複合粒状体から脱落するのを防ぐことができるので歩留まりが2〜10倍よくなり、好ましい。追加する粒状体の量は、脱水の効果と吸着機能とのバランスにより適宜決定される。
粒状体に担持される微粒子化合物は、粒状体本来の性能とのバランスを取る観点から、0.1〜30wt%とするのが好ましく、1.5〜10wt%とするのがさらに好ましい。また、フィブリル化繊維は、微粒子化合物の10〜20wt%とするのが好ましい。最後に、固形物を乾燥して本発明の複合粒状体とする。攪拌しながら乾燥すると、固形物が塊状になるのを防ぐことができ、好ましい。乾燥条件はとくに制限されないが、あまり高い温度やあまり長時間で行うことは実用的でなく、フィブリル化繊維の一部は粒状体に熱融着するのが好ましい点を考慮して、100〜150℃、2〜24時間で実施される。以上の点に注意して乾燥することにより、複合粒状体が塊状になるのを防ぐことができる。第1図は、本発明の複合粒状体の電子顕微鏡写真(150倍)であり、第2図は、フィブリル化繊維に微粒子化合物がブドウの房状に絡んだ状態を示す電子顕微鏡写真(300倍)である。
得られた複合粒状体は、そのまま不織布などに充填した形で、あるいはハニカム又はコルゲート状の基材の空間に充填した形で、アルデヒド、アンモニア、アミン臭などの悪臭ガスを含む空気の浄化フィルターなどとして、また、メルカプタンなどの有害悪臭ガスを含む産業排ガスの浄化などの気体浄化材として各種気体浄化器に使用することができる。第3図はハニカム状の容器の一例であり、縦50mm、横50mm、奥行き10mmのハニカム構造の容器である。
また、得られた複合粒状体は、好ましくは浄水材としてカートリッジに形成され、浄水器に充填されて、飲料水などの浄化に供される。本発明の複合粒状体は粒状であるので、自動充填することも可能である。複合粒状体を浄水器に使用する場合、吸着性能と通水抵抗とは相反するものであるから、このバランスの観点から、充填密度は0.40〜0.60g/mLとするのが好ましい。なお、本発明における充填密度とは、100mlのメスシリンダーに50〜100秒で粒状体を100ml注いだときの単位体積当たりの粒状体の重量をいう。
浄水器として使用する場合の通水条件はとくに限定されないが、圧力損失があまり大きくならないように、例えば、500〜2000hr−1のSVで実施される。本発明の複合粒状体のみを浄水器に充填して使用してもよいが、公知の吸着材やセラミックろ過材、中空糸膜などと組み合わせて使用してもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例に記載したCSFとは、カナディアン・スタンダード・フリーネスに規定された、繊維の叩解度を示す数値である。
実施例1
ミクロフィブリル化繊維として、リファイナーでCSF=50mLまで叩解した市販のアクリル繊維(旭化成工業株式会社製A104)1gを使用し、これと微粒子化合物としてのチタノシリケート系鉛除去材(エンゲルハルト社製ATS、平均粒子径30μm、球形状)8gを水300gに分散し、スラリー状の固液混合水溶液を調製した。
該スラリー状水溶液に、粒状活性炭[クラレケミカル株式会社製クラレコールGW60/150(粒子径0.1mm〜0.25mm、比表面積800m2/g)]92gを投入して均一に攪拌し、固形物を濾別し、該固形物をさらに濾布で遠心脱水し、表面水を除去した。新たに、乾燥した上記活性炭と同じGW60/150を100g追加し、混合した後、135℃で8時間乾燥して複合粒状体を得た。該複合粒状体を電子顕微鏡で観察したところ、ATSがフィブリル化アクリル繊維にブドウの房状に絡まり、活性炭表面に担持されていた。この状態を第1図及び第2図に示す(各々150倍及び300倍)。第1図における白い部分は、ATSがフィブリル化アクリル繊維にブドウの房状に絡まっている状態であり、ATSがフィブリル化アクリル繊維にブドウの房状に絡まって活性炭に担持されていることがわかる。第2図は、ATSがフィブリル化アクリル繊維にブドウの房状に絡まっている状態をさらに拡大したものである。該複合粒状体の強熱残分をJISK1474に定められた方法により測定したところ、3.2%であった。
水道水にクロロホルム45ppb、ブロモジクロロメタン30ppb、ジブロモクロロメタン20ppb及びブロモホルム5ppbを加え、総THMの濃度が約100ppbになるように調整し、さらに硝酸鉛を加えて鉛イオン濃度が50ppbになるように調整して原水とした。複合粒状体を充填密度0.46g/mLで60mL(直径40mm×長さ48mm)の容器に充填して浄水器とし、上記原水を1.0L/分で通水した。なお、THMを除去することができれば遊離塩素も除去可能であることは経験的に、知られているので、THM及び鉛イオンを混合した水道水を原水として実験した。
それぞれ、出口の水中の各濃度が、入口の濃度の20%に達した時点を破過点としたとき、複合吸着剤の単位容積あたりの破過点に達するまでの通水量で表した鉛除去性能は28L/cc(活性炭)であり、THM除去性能は13L/cc(活性炭)であった。
実施例2
遠心脱水後、新たに活性炭を追加せずに乾燥を120℃、16時間で静置して行った以外は実施例1と同様にして複合粒状体を製造した。歩留まりは実施例1の場合の1/2であった。該複合粒状体を充填密度0.41g/mLで実施例1で使用したものと同じ容器に充填して浄水器を作製し、実施例1と同様の試験を行ったところ、鉛除去性能は55L/cc(活性炭)、THM除去性能は10L/cc(活性炭)であった。該複合粒状体の強熱残分は6.1%であった。
実施例3
ミクロフィブリル化繊維として、リファイナーでCSF=50mLまで叩解した市販のアクリル繊維(日本エクスラン工業株式会社製R56D)200gを使用し、これと微粒子化合物としてチタノシリケート(エンゲルハルト社製ATS、平均粒子径30μm、球形状)1500gを水45Lに分散し、スラリー状の固液混合水溶液を調製した。
該スラリー状水溶液に、粒状活性炭[クラレケミカル株式会社製クラレコールGW60/150(粒子径0.1mm〜0.25mm、比表面積800m2/g)]15kgを投入して均一に攪拌し、固形物を濾別し、該固形物をさらに濾布で遠心脱水し、表面水を除去した。新たに、乾燥した上記活性炭と同じGW60/150を15kg追加し、混合した後、120℃で12時間乾燥して複合粒状体を得た。
この複合粒状体を充填密度0.50g/mLで実施例1で使用したものと同じ容器に充填して浄水器とし、実施例1と同じ原水を1.0L/分で通水した。実施例1と同様にして測定した鉛除去性能は32L/cc(活性炭)であり、トリハロメタン除去性能は15L/cc(活性炭)であった。
実施例4
ミクロフィブリル化繊維として、リファイナーでCSF=48mLまで叩解した市販のアクリル繊維(旭化成工業株式会社製A104)360gを使用し、これと微粒子化合物としての市販のA型ゼオライト(日本化学工業株式会社製ゼオスターNA100P、平均粒子径3μm)2000gを水90Lに分散し、スラリー状の固液混合水溶液を調製した。
該スラリー状水溶液に、同社製粒状活性炭GW48/100(粒子径150〜300μm、比表面積800m2/g)30kgを投入して均一に攪拌し、固形物を濾別し、該固形物をさらに濾布で遠心脱水し、表面水を除去した。新たに、乾燥した上記活性炭と同じGW48/100を30kg追加し、混合した後、120℃で12時間乾燥して複合粒状体を得た。該複合粒状体を用いて、実施例1と同様にして鉛及びトリハロメタン除去能を測定したところ、鉛除去性能は27L/cc(活性炭)、トリハロメタン除去性能は12L/cc(活性炭)であった。
比較例1
実施例1で使用した粒状活性炭100gの表面に、ヒドロキシアパタイトを生成せしめて複合粒状体を製造した。該複合粒状体を電子顕微鏡で観察したところ、ヒドロキシアパタイトの薄膜が活性炭表面を覆うように生成していた。充填密度0.52g/mLで実施例1と同様にして浄水器を作製し、実施例1と同様の試験を行ったところ、鉛除去性能は22L/cc(活性炭)、THM除去性能は3L/cc(活性炭)であった。
比較例2
チタノシリケートを使用し、比較例1と同様にして複合粒状体を製造した。該複合粒状体を電子顕微鏡で観察したところ、比較例1と同様であった。実施例1と同様にして、充填密度0.53g/mLで実施例1と同様に浄水器を作製し、実施例1と同様の試験を行ったところ、鉛除去性能は25L/cc(活性炭)、THM除去性能は0L/cc(活性炭)であった。
比較例3
ユニチカ株式会社製のアラミド系繊維アピエールA−1AWをCSF=70mLになるまでリファイナーで叩解し、これを成型用のバインダーとした。比表面積1300m2/g、平均繊維径15μmの繊維状活性炭(クラレケミカル株式会社製FR−15)を長さ3mmにカットした繊維状活性炭と、実施例1で使用したチタノシリケート系鉛吸着材ATSと、ミクロフィブリル化したバインダーとを、繊維状活性炭:ATS:バインダー=8:1:1(重量比)の割合で混合し、固形物濃度が3重量%になるように水中に分散し、スラリーを調製した。
200メッシュのステンレス金網で直径3cm×長さ6cmの円筒状の容器を作製した。この中に上記のスラリーを注入し、120℃で乾燥して円筒状の成型体を作製した。この成型体の充填密度は0.19g/mLであった。この成型体を充填して浄水器を作製し、実施例1と同様に吸着性能を測定したところ、鉛除去性能は30L/cc(活性炭)、THM除去性能は4L/cc(活性炭)であった。
比較例4
バインダーとしてポリエチレン微粉末を使用し、ポリエチレン微粉末10g及び実施例1と同じチタノシリケート系鉛吸着材ATS16gを均一に混合した。これに実施例1と同じ粒状活性炭200gを投入し、均一に混合しところ、活性炭の表面全体が白い粉で均一になった。これを120℃に加熱し、ポリエチレンバインダーを完全に溶融させた後、室温まで冷却した。冷却後、上記混合物は一つの塊になり、これを小さな力で元の粒子に戻すことは困難であった。
この塊を粉砕機で粉砕し、さらに60メッシュと150メッシュに篩分した。充填密度0.43g/mLで実施例1と同様にして浄水器を作製し、実施例1と同様の試験を行ったところ、鉛除去性能は1L/cc(活性炭)、THM除去性能は0L/cc(活性炭)であった。
比較例5
実施例1で使用した粒状活性炭30gと、市販のA型ゼオライト(和光純薬工業製粉末合成ゼオライトA−4、平均粒径3μm)2gを混合し、実施例1で使用した浄水器を使用し、実施例1と同様に鉛及びトリハロメタンの通水試験を行ったところ、通水初期から濁り水が流出し、鉛除去性能、トリハロメタン除去性能とも10L/cc(活性炭)であった。通水後、重量及び強熱残分値を測定したところ、合成ゼオライトの大半が流出していたことが判明した。
実施例5
ミクロフィブリル化繊維として、リファイナーでCSF=49mLまで叩解した市販のアクリル繊維(旭化成工業株式会社製A104)10gを使用し、これと微粒子吸着剤として市販の疎水性ゼオライト(米国UOP社製アブセンツ1000、平均粒子径3μm)50gを水3Lに分散し、スラリー状の固液混合水溶液を調製した。
該スラリー水溶液に、同社製粒状活性炭GW10/32(粒子径0.5〜1.7mm、比表面積1000m2/g)1kgを投入して均一に攪拌し、固形物を濾別し、該固形物をさらに濾布で遠心脱水し、表面水を除去した。120℃、12時間で静置して乾燥し、複合粒状体を製造した。
この複合粒状体10gを、50mm角×10mm厚の直方体で、第3図に示すようなハニカム構造になった容器に充填した。ここに、20℃でホルムアルデヒド50ppmを含む空気を10L/分で通流させた。出口のホルムアルデヒド濃度を測定したところ、12時間流通後においても濃度は1ppm以下と良好であった。
比較例6
実施例1で使用したものと同様の容器に、上記粒状活性炭GW10/32を10gと、上記疎水性ゼオライト0.5gを単に混合させたものを充填した他は、実施例5と同様にホルムアルデヒド含有ガスの除去試験を行なった。出口濃度は3時間後にはすでに3ppmを超え、容器の中を開けたところ、疎水性ゼオライトと活性炭が一部分離していた。
実施例6
ミクロフィブリル化繊維として、リファイナーでCSF=52mLまで叩解した市販のアクリル繊維(日本エクスラン工業株式会社製R56F)10gを使用し、これと微粒子触媒成分としての酸化銅粉末30gを水3Lに分散し、スラリー状の固液混合水溶液を調製した。
該スラリー水溶液に、同社製粒状活性炭GW32/60(比表面積1050m2/g)1kgを投入して均一に攪拌し、固形物を濾別し、該固形物をさらに濾布で遠心脱水し、表面水を除去した。120℃、12時間で静置して乾燥し、複合粒状体を製造した。この複合粒状体10gを実施例5と同様なハニカム基材に充填した。ここに、20℃でアンモニア50ppmを含む空気を10L/分で通流させた。出口のアンモニア濃度を測定したところ、12時間流通後においても濃度は1ppm以下と良好であった。
実施例7
ミクロフィブリル化繊維として、リファイナーでCSF=45mLまで叩解した市販のアクリル繊維(A104)3gを使用し、これと微粒子触媒成分としての酸化鉄粉末5gを水1Lに分散し、スラリー状の固液混合水溶液を調製した。
該スラリー水溶液に、アルミナビーズ(水澤化学工業社製ネオビード、平均粒径1mm)200gを投入して均一に攪拌し、固形物を濾別し、該固形物をさらに濾布で遠心脱水し、表面水を除去した。120℃、12時間で静置して乾燥し、複合粒状体を製造した。この複合粒状体10gを実施例5で使用したものと同様なハニカム基材に充填した。ここに、20℃でトリメチルアミン10ppmを含む空気を10L/分で通流させた。出口のトリメチルアミン濃度を測定したところ、8時間流通後においても濃度は0.3ppm以下と良好であった。
実施例8
ミクロフィブリル化繊維として、リファイナーでCSF=45mLまで叩解した市販のアクリル繊維(A104)3gを使用し、これと微粒子触媒成分としての酸化マンガン粉末5gを水1Lに分散し、スラリー状の固液混合水溶液を調製した。
該スラリー水溶液に、天然モルデナイト(イズカ社製イズカライト、平均粒径0.5mm)200gを投入して均一に攪拌し、固形物を濾別し、該固形物をさらに濾布で遠心脱水し、表面水を除去した。120℃、12時間で静置して乾燥し、複合粒状体を製造した。この複合粒状体10gを実施例5で使用したものと同様なハニカム基材に充填した。ここに、20℃でオゾン20ppmを含む空気を3L/分で通流させた。出口のオゾン濃度を測定したところ、6時間流通後においても濃度は0.5ppm以下と良好であった。
産業上の利用可能性
本発明により、粒状体にフィブリル化繊維及び重金属吸着性微粒子化合物を担持した複合粒状体を提供することができる。本発明の複合粒状体は、遊離塩素、THM及び重金属をバランスよく吸着、除去することができるので、浄水用途に好適であり、また、有害ガスや悪臭ガスをバランス良く吸着除去することができるので、気体浄化用途にも好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得た複合粒状体の電子顕微鏡写真(150倍)であり、第2図は、フィブリル化繊維に微粒子化合物が絡んだ状態を示す電子顕微鏡写真(300倍)である。そして、第3図は、ハニカム構造の容器の一例を示す概略図である。
本発明は、複合粒状体及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、複合粒状体とその製造方法、これらの複合粒状体からなる気体浄化材、浄水材、及びこのような浄水材を用いた浄水器に関する。本発明の複合粒状体は、悪臭ガス、有害ガスをバランスよく吸着、除去することができるので、空気清浄用途など気体浄化材として好適であり、また、トリハロメタン類、遊離塩素及び重金属などの吸着性能に優れ、これらをバランスよく吸着、除去することができるので、浄水材として浄水用途にも好適である。
背景技術
活性炭は各種汚染物質、悪臭有害物質の吸着能に優れており、従来から家庭用、工業用を問わず種々の分野で吸着材として使用されている。近年、浄水用途では、塩素臭・カビ臭の無いおいしい水が要望されており、この要望に対してこれまで種々の浄水器が提案されている。しかしながら、最近では、トリハロメタン類、環境ホルモン、重金属など、水質に関する安全衛生上の関心がさらに高まっており、これらの要望に応えるには、活性炭のみでは不十分であり、特異な吸着能を有する無機化合物など他の吸着材を併用する必要がある。
浄水の分野において、重金属の中で、とくに鉛イオンは、内分泌撹乱作用を疑われる物質として環境庁により定められている。そして、飲料水中に含まれる鉛イオン濃度は、2003年には現行の規制値50ppb以下から10ppb以下に強化されることになっていることを考えると、有効な浄水材の開発は急務である。
本出願人は、飲料水中の遊離塩素、黴臭、トリハロメタン(THM)及び重金属の除去性能に優れる浄水材として、繊維状活性炭、二酸化チタン、二酸化ケイ素及びバインダーからなる混合物を成型せしめた活性炭成型体を開発し、特願平11−62466号(特開2000−256999)として特許出願した。
しかしながら、この活性炭成型体を使用して通水試験を行うと、通水初期においては、遊離塩素、THM及び重金属に対して優れた除去性能を示すが、累積透過水量が大きくなるにつれて、とくにTHM除去率が低下する傾向にあることが判明し、長期に使用する場合にはTHM除去率の低下の点で必ずしも満足できるものではなかった。上記したような、水質に関する安全衛生上の要望を満足するためには、遊離塩素及び重金属の除去能を維持しながら、THMの吸着能をさらに増大させることが必要である。
一方、空気浄化用途では、たばこから発生する悪臭有害ガス、シックハウス症候群の原因となるアルデヒド類、また、下水処理、し尿から発生する複合悪臭ガス、食品などから発生する腐敗臭や悪臭ガスなどを除去する要望が高まっている。これらも、活性炭単独では処理しきれないケースが多く、特異な吸着能を有する無機化合物など他の吸着材を併用したり、触媒成分を担持した吸着材を使用することが検討されている。
活性炭だけでは除去が不十分な有害物質や悪臭ガスを除去しうる、特異な吸着能を持つ吸着材又は触媒成分は各種知られているが、それらを粒状活性炭と併用する場合はさらなる工夫が必要である。まず、これら特異な吸着材や触媒成分は水などの溶媒に不溶であることが多く、粒状活性炭に担持する場合、水溶液をスプレーなどで振り掛けて乾燥させるという方法を取ることができない。また、何らかのバインダー成分を介して担持する方法は、バインダー成分が活性炭の微細な細孔の一部を閉塞し、活性炭が本来持つ吸着能の一部を阻害するという問題がある。
別の問題点は、これらの特異な吸着材や触媒成分は、微粒子状である場合が多く、その取り扱いに注意を要することである。微粒子であること自体は、被吸着物質との接触面積が大きく有利であるが、微粒子であるがゆえ、そのまま用いてフィルターなどに製品化した場合に目詰まりをおこしたり、内部抵抗を上げたりするなどの弊害を引き起こす。また、高速で気体や液体を流通させた場合に、微粒子が流出しやすいという問題があった。
例えば、特開平8−132026号公報に、鉛などの重金属を除去するため、アルミノケイ酸系無機イオン交換体を使用することが提案されているが、その粒径は、圧力損失の増大を避けるため、100〜500μmに制限され、かつ通水の空間速度(SV)を300hr−1以下にする必要があった。
また、特表平6−504714号公報には、同様に鉛を除去するため非晶質チタノシリケートを使用することが開示されているが、粒径20−60メッシュ(250〜840μm)のものがそのまま充填して用いられている。しかしながら、このような粒度の粒状体をそのまま用いたのでは世の流れであるコンパクトな浄水器は実現できない。
したがって、本発明の目的は、これら特異な吸着材や触媒成分である不溶性微粒子を、粒状体本来の性能を損なうことなく、かつ粒状体を容器に充填したとき、通気又は通液抵抗(以下、単に抵抗ということがある)が低く、その特異な吸着性能又は触媒性能を十分に発揮することのできる粒状体、その製造方法、気体浄化材、浄水材及び浄水器を提供することにある。
発明の開示
本発明者らは、前記課題を達成するため、鋭意検討を重ねた結果、意外にも、フィブリル化繊維に微粒子化合物を絡ませるという全く新規な担持手法により上記課題を達成できることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は、粒状体に、フィブリル化繊維に絡ませた微粒子化合物を担持した複合粒状体である。
本発明のもう一つの発明は、フィブリル化繊維と微粒子化合物を溶媒に分散して固液混合溶液を調製し、該固液混合溶液に粒状体を混合した後、固形物を濾別し、該固形物の表面水を除去し、該固形物に乾燥した粒状体を新たに加え、混合して乾燥する複合粒状体の製造方法である。
本発明の別の発明は、これらの複合粒状体からなる気体浄化材であり、また、これらの複合粒状体からなる浄水材である。そして、本発明のさらに別の発明は、この浄水材を用いた浄水器である。
本発明の最大の特徴は、複合粒状体を製造するのにフィブリル化繊維を使用することにある。このような複合粒状体を容器に充填して使用したとき、抵抗が低く、しかも複合粒状体の特異な吸着性能又は触媒性能が十分に発揮される。この理由を必ずしも明確に説明することはできないが、次のことが想定される。すなわち、本発明の複合粒状体は、微粒子化合物を絡ませたフィブリル化繊維を粒状体に担持させたものであり、このような特異な担持手法を採用したことにより、粒状体が本来有している広大で微細な細孔が潰れずに有効に働いていることが考えられる。
このような機構により、粒状体の吸着性能は何ら損なわれることなく、粒状体に微粒子化合物の特異な性能を付与することが可能となり、また、微粒子化合物を絡ませたフィブリル化繊維を、粒状体と広範囲に均一混合させることで、抵抗の上昇を防ぎながら、被吸着物質との接触効率を増大させることができ、低圧力損失で高除去性能を併せ持つ複合粒状体となることが想定される。
発明を実施するための最良の形態
本発明で使用する粒状体は、活性炭、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ、ゼオライトなどの公知の粒状体を挙げることができる。これらの粒状体の形状はとくに限定されないが、平均粒径75μm〜5mm程度の破砕状のものが実用的であり好ましい。
本発明で使用するフィブリル化繊維は、従来公知の方法によりフィブリル化できるものであれば、合成品、天然品を問わず幅広く使用可能である。このようなフィブリル化繊維としては、例えば、アクリル繊維、ポリエチレン繊維、ポリアクリロニトリル繊維、セルロース繊維、アラミド繊維などを挙げることができる。
フィブリル化繊維は、得られる複合吸着材が、有害物質、悪臭ガスなどをバランスよく吸着除去できる性能を発現するか否かを左右する重要な因子となる。したがって、フィブリル化繊維としては、微粒子化合物を担持するのに大きな結合力を有し、かつ、全体を塊状にならないような役割を果たすものが好ましい。かかる観点から、フィブリル化繊維としては、数μm以下、好ましくは3μm以下の繊維径を有するミクロフィブリル化繊維が好ましい。
ミクロフィブリル化繊維は、上記繊維をビーター又はリファイナーで処理することによって得ることができる。微粒子化合物を担持するのに必要な結合力を有し、かつ乾燥後の複合粒状体が塊状にならないためには、フィブリル化繊維の繊維長は4mm以下のものを使用するのが好ましい。特に、アクリル繊維からなるミクロフィブリル化繊維が好ましい。
また、本発明の効果を阻害しない範囲で、イオン交換基やキレート基を有するイオン交換繊維など他の繊維を含有しても構わない。
本発明で使用する微粒子化合物として、浄水用途に好ましく使用されるものとしては、溶解性重金属を吸着することができるイオン交換機能を有する微粒子化合物を挙げることができる。イオン交換機能を有する微粒子化合物とは、塩類の水溶液に接触してイオンを溶液中に出し、溶液中のイオンを中に取り込むことができる化合物である。
このような微粒子化合物としては、具体的に、ゼオライトに代表されるアルミノシリケート、チタノシリケート、ヒドロキシアパタイト、骨炭、イオン交換樹脂などを例示することができる。中でも、イオン交換容量が大きく、重金属に対して選択性が高い、アルミノシリケート又はチタノシリケート系無機化合物が好ましく、とりわけチタノシリケート系無機化合物が好ましい。
微粒子化合物の形状は、粒子径200μm以下、好ましくは3μm〜90μmで球状のものが担持保持性の点で好ましい。微粒子化合物は粉末状であっても顆粒状であってもよい。アルミノシリケート系ゼオライトを使用する場合は、イオン交換容量が大きい点でA型又はX型ゼオライトが好ましく、チタノシリケート系無機化合物としては、例えば、エンゲルハルド社からATSの商品名で市販されている非晶質チタノシリケートを使用するのが効率的である。
次に、空気浄化用途で用いられるものを例示する。まず、疎水性が強く、シリカ/アルミナ重量比が5を超えるようなゼオライトがアンモニアやアセトアルデヒドなどの吸着能力に優れている。かかるゼオライトとしては、UOP社からスメルライト又はアブセンツの商品名で市販されている疎水性ゼオライトを挙げることができる。また、アルデヒド類やアンモニアの吸着能力に優れる無機微粒子化合物として、ラサ工業社からシュークレンズの商品名で市販されている複合金属酸化物などが挙げられる。
また、気体浄化及び水質浄化の目的で、粒状体の大きな表面積を利用した粒状体担持触媒を利用することができる。これら触媒成分は、主に不溶性の金属又は金属化合物であることから、これら触媒成分を粒状体担体に担持する手法として、本発明を適用することができる。すなわち、これら金属又は金属化合物の微粒子を、フィブリル化繊維に絡ませることによって、粒状体近傍に担持することが可能であり、酸化反応や水和反応などの触媒として利用することができる。
粒状体としては、活性炭が各種吸着性能に優れる点で好ましい。活性炭としては、炭素質材料を賦活することによって活性炭となるものであればよく、数100m2/g以上の比表面積を有するものが好ましい。
炭素質材料としては、例えば、椰子殻、パーム椰子、果実の種、鋸屑、ユーカリ、松などの植物系、石炭系、石油系のコークス及びそれらを原料としたピッチの炭化物、フェノール樹脂などを例示することができる。なかでも椰子殻活性炭を使用するのが好ましい。粒状活性炭のサイズは使用目的に応じて選択すればよいが、浄水用途として使用する場合は、作業性、水との接触効率、通水抵抗などの点から、75μm〜1.7mm(200メッシュ〜10メッシュ)が好ましく、100μm〜1.4mmがさらに好ましい。
本発明の複合粒状体を製造するには、まず、フィブリル化繊維と微粒子化合物を溶媒に分散して固液混合物を調製する。本発明の効果を阻害しない範囲で、カルボキシメチルセルロースなどの分散剤を併用することは構わない。溶媒としては、各種有機化合物、水、それらの混合物などが使用可能であるが、水を使用するのが安全であり、好ましい。フィブリル化繊維と微粒子化合物は、フィブリル化繊維1重量部に対し、微粒子化合物1〜20重量部、好ましくは5〜10重量部の割合で配合されるが、溶媒に配合するフィブリル化繊維と微粒子化合物は、溶媒中で調製可能であれば特に制限はない。
次に、前記固液混合物に粒状体を投入し、均一混合した後、固形物を濾別し、次いで該固形物の表面水を除去する。表面水を除去するには、遠心脱水が効率の良い方法である。表面水を除去した後、固形物に、乾燥した粒状体を新たに加え、混合して乾燥すると、脱水効率が上がり、しかも微粒子化合物が複合粒状体から脱落するのを防ぐことができるので歩留まりが2〜10倍よくなり、好ましい。追加する粒状体の量は、脱水の効果と吸着機能とのバランスにより適宜決定される。
粒状体に担持される微粒子化合物は、粒状体本来の性能とのバランスを取る観点から、0.1〜30wt%とするのが好ましく、1.5〜10wt%とするのがさらに好ましい。また、フィブリル化繊維は、微粒子化合物の10〜20wt%とするのが好ましい。最後に、固形物を乾燥して本発明の複合粒状体とする。攪拌しながら乾燥すると、固形物が塊状になるのを防ぐことができ、好ましい。乾燥条件はとくに制限されないが、あまり高い温度やあまり長時間で行うことは実用的でなく、フィブリル化繊維の一部は粒状体に熱融着するのが好ましい点を考慮して、100〜150℃、2〜24時間で実施される。以上の点に注意して乾燥することにより、複合粒状体が塊状になるのを防ぐことができる。第1図は、本発明の複合粒状体の電子顕微鏡写真(150倍)であり、第2図は、フィブリル化繊維に微粒子化合物がブドウの房状に絡んだ状態を示す電子顕微鏡写真(300倍)である。
得られた複合粒状体は、そのまま不織布などに充填した形で、あるいはハニカム又はコルゲート状の基材の空間に充填した形で、アルデヒド、アンモニア、アミン臭などの悪臭ガスを含む空気の浄化フィルターなどとして、また、メルカプタンなどの有害悪臭ガスを含む産業排ガスの浄化などの気体浄化材として各種気体浄化器に使用することができる。第3図はハニカム状の容器の一例であり、縦50mm、横50mm、奥行き10mmのハニカム構造の容器である。
また、得られた複合粒状体は、好ましくは浄水材としてカートリッジに形成され、浄水器に充填されて、飲料水などの浄化に供される。本発明の複合粒状体は粒状であるので、自動充填することも可能である。複合粒状体を浄水器に使用する場合、吸着性能と通水抵抗とは相反するものであるから、このバランスの観点から、充填密度は0.40〜0.60g/mLとするのが好ましい。なお、本発明における充填密度とは、100mlのメスシリンダーに50〜100秒で粒状体を100ml注いだときの単位体積当たりの粒状体の重量をいう。
浄水器として使用する場合の通水条件はとくに限定されないが、圧力損失があまり大きくならないように、例えば、500〜2000hr−1のSVで実施される。本発明の複合粒状体のみを浄水器に充填して使用してもよいが、公知の吸着材やセラミックろ過材、中空糸膜などと組み合わせて使用してもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例に記載したCSFとは、カナディアン・スタンダード・フリーネスに規定された、繊維の叩解度を示す数値である。
実施例1
ミクロフィブリル化繊維として、リファイナーでCSF=50mLまで叩解した市販のアクリル繊維(旭化成工業株式会社製A104)1gを使用し、これと微粒子化合物としてのチタノシリケート系鉛除去材(エンゲルハルト社製ATS、平均粒子径30μm、球形状)8gを水300gに分散し、スラリー状の固液混合水溶液を調製した。
該スラリー状水溶液に、粒状活性炭[クラレケミカル株式会社製クラレコールGW60/150(粒子径0.1mm〜0.25mm、比表面積800m2/g)]92gを投入して均一に攪拌し、固形物を濾別し、該固形物をさらに濾布で遠心脱水し、表面水を除去した。新たに、乾燥した上記活性炭と同じGW60/150を100g追加し、混合した後、135℃で8時間乾燥して複合粒状体を得た。該複合粒状体を電子顕微鏡で観察したところ、ATSがフィブリル化アクリル繊維にブドウの房状に絡まり、活性炭表面に担持されていた。この状態を第1図及び第2図に示す(各々150倍及び300倍)。第1図における白い部分は、ATSがフィブリル化アクリル繊維にブドウの房状に絡まっている状態であり、ATSがフィブリル化アクリル繊維にブドウの房状に絡まって活性炭に担持されていることがわかる。第2図は、ATSがフィブリル化アクリル繊維にブドウの房状に絡まっている状態をさらに拡大したものである。該複合粒状体の強熱残分をJISK1474に定められた方法により測定したところ、3.2%であった。
水道水にクロロホルム45ppb、ブロモジクロロメタン30ppb、ジブロモクロロメタン20ppb及びブロモホルム5ppbを加え、総THMの濃度が約100ppbになるように調整し、さらに硝酸鉛を加えて鉛イオン濃度が50ppbになるように調整して原水とした。複合粒状体を充填密度0.46g/mLで60mL(直径40mm×長さ48mm)の容器に充填して浄水器とし、上記原水を1.0L/分で通水した。なお、THMを除去することができれば遊離塩素も除去可能であることは経験的に、知られているので、THM及び鉛イオンを混合した水道水を原水として実験した。
それぞれ、出口の水中の各濃度が、入口の濃度の20%に達した時点を破過点としたとき、複合吸着剤の単位容積あたりの破過点に達するまでの通水量で表した鉛除去性能は28L/cc(活性炭)であり、THM除去性能は13L/cc(活性炭)であった。
実施例2
遠心脱水後、新たに活性炭を追加せずに乾燥を120℃、16時間で静置して行った以外は実施例1と同様にして複合粒状体を製造した。歩留まりは実施例1の場合の1/2であった。該複合粒状体を充填密度0.41g/mLで実施例1で使用したものと同じ容器に充填して浄水器を作製し、実施例1と同様の試験を行ったところ、鉛除去性能は55L/cc(活性炭)、THM除去性能は10L/cc(活性炭)であった。該複合粒状体の強熱残分は6.1%であった。
実施例3
ミクロフィブリル化繊維として、リファイナーでCSF=50mLまで叩解した市販のアクリル繊維(日本エクスラン工業株式会社製R56D)200gを使用し、これと微粒子化合物としてチタノシリケート(エンゲルハルト社製ATS、平均粒子径30μm、球形状)1500gを水45Lに分散し、スラリー状の固液混合水溶液を調製した。
該スラリー状水溶液に、粒状活性炭[クラレケミカル株式会社製クラレコールGW60/150(粒子径0.1mm〜0.25mm、比表面積800m2/g)]15kgを投入して均一に攪拌し、固形物を濾別し、該固形物をさらに濾布で遠心脱水し、表面水を除去した。新たに、乾燥した上記活性炭と同じGW60/150を15kg追加し、混合した後、120℃で12時間乾燥して複合粒状体を得た。
この複合粒状体を充填密度0.50g/mLで実施例1で使用したものと同じ容器に充填して浄水器とし、実施例1と同じ原水を1.0L/分で通水した。実施例1と同様にして測定した鉛除去性能は32L/cc(活性炭)であり、トリハロメタン除去性能は15L/cc(活性炭)であった。
実施例4
ミクロフィブリル化繊維として、リファイナーでCSF=48mLまで叩解した市販のアクリル繊維(旭化成工業株式会社製A104)360gを使用し、これと微粒子化合物としての市販のA型ゼオライト(日本化学工業株式会社製ゼオスターNA100P、平均粒子径3μm)2000gを水90Lに分散し、スラリー状の固液混合水溶液を調製した。
該スラリー状水溶液に、同社製粒状活性炭GW48/100(粒子径150〜300μm、比表面積800m2/g)30kgを投入して均一に攪拌し、固形物を濾別し、該固形物をさらに濾布で遠心脱水し、表面水を除去した。新たに、乾燥した上記活性炭と同じGW48/100を30kg追加し、混合した後、120℃で12時間乾燥して複合粒状体を得た。該複合粒状体を用いて、実施例1と同様にして鉛及びトリハロメタン除去能を測定したところ、鉛除去性能は27L/cc(活性炭)、トリハロメタン除去性能は12L/cc(活性炭)であった。
比較例1
実施例1で使用した粒状活性炭100gの表面に、ヒドロキシアパタイトを生成せしめて複合粒状体を製造した。該複合粒状体を電子顕微鏡で観察したところ、ヒドロキシアパタイトの薄膜が活性炭表面を覆うように生成していた。充填密度0.52g/mLで実施例1と同様にして浄水器を作製し、実施例1と同様の試験を行ったところ、鉛除去性能は22L/cc(活性炭)、THM除去性能は3L/cc(活性炭)であった。
比較例2
チタノシリケートを使用し、比較例1と同様にして複合粒状体を製造した。該複合粒状体を電子顕微鏡で観察したところ、比較例1と同様であった。実施例1と同様にして、充填密度0.53g/mLで実施例1と同様に浄水器を作製し、実施例1と同様の試験を行ったところ、鉛除去性能は25L/cc(活性炭)、THM除去性能は0L/cc(活性炭)であった。
比較例3
ユニチカ株式会社製のアラミド系繊維アピエールA−1AWをCSF=70mLになるまでリファイナーで叩解し、これを成型用のバインダーとした。比表面積1300m2/g、平均繊維径15μmの繊維状活性炭(クラレケミカル株式会社製FR−15)を長さ3mmにカットした繊維状活性炭と、実施例1で使用したチタノシリケート系鉛吸着材ATSと、ミクロフィブリル化したバインダーとを、繊維状活性炭:ATS:バインダー=8:1:1(重量比)の割合で混合し、固形物濃度が3重量%になるように水中に分散し、スラリーを調製した。
200メッシュのステンレス金網で直径3cm×長さ6cmの円筒状の容器を作製した。この中に上記のスラリーを注入し、120℃で乾燥して円筒状の成型体を作製した。この成型体の充填密度は0.19g/mLであった。この成型体を充填して浄水器を作製し、実施例1と同様に吸着性能を測定したところ、鉛除去性能は30L/cc(活性炭)、THM除去性能は4L/cc(活性炭)であった。
比較例4
バインダーとしてポリエチレン微粉末を使用し、ポリエチレン微粉末10g及び実施例1と同じチタノシリケート系鉛吸着材ATS16gを均一に混合した。これに実施例1と同じ粒状活性炭200gを投入し、均一に混合しところ、活性炭の表面全体が白い粉で均一になった。これを120℃に加熱し、ポリエチレンバインダーを完全に溶融させた後、室温まで冷却した。冷却後、上記混合物は一つの塊になり、これを小さな力で元の粒子に戻すことは困難であった。
この塊を粉砕機で粉砕し、さらに60メッシュと150メッシュに篩分した。充填密度0.43g/mLで実施例1と同様にして浄水器を作製し、実施例1と同様の試験を行ったところ、鉛除去性能は1L/cc(活性炭)、THM除去性能は0L/cc(活性炭)であった。
比較例5
実施例1で使用した粒状活性炭30gと、市販のA型ゼオライト(和光純薬工業製粉末合成ゼオライトA−4、平均粒径3μm)2gを混合し、実施例1で使用した浄水器を使用し、実施例1と同様に鉛及びトリハロメタンの通水試験を行ったところ、通水初期から濁り水が流出し、鉛除去性能、トリハロメタン除去性能とも10L/cc(活性炭)であった。通水後、重量及び強熱残分値を測定したところ、合成ゼオライトの大半が流出していたことが判明した。
実施例5
ミクロフィブリル化繊維として、リファイナーでCSF=49mLまで叩解した市販のアクリル繊維(旭化成工業株式会社製A104)10gを使用し、これと微粒子吸着剤として市販の疎水性ゼオライト(米国UOP社製アブセンツ1000、平均粒子径3μm)50gを水3Lに分散し、スラリー状の固液混合水溶液を調製した。
該スラリー水溶液に、同社製粒状活性炭GW10/32(粒子径0.5〜1.7mm、比表面積1000m2/g)1kgを投入して均一に攪拌し、固形物を濾別し、該固形物をさらに濾布で遠心脱水し、表面水を除去した。120℃、12時間で静置して乾燥し、複合粒状体を製造した。
この複合粒状体10gを、50mm角×10mm厚の直方体で、第3図に示すようなハニカム構造になった容器に充填した。ここに、20℃でホルムアルデヒド50ppmを含む空気を10L/分で通流させた。出口のホルムアルデヒド濃度を測定したところ、12時間流通後においても濃度は1ppm以下と良好であった。
比較例6
実施例1で使用したものと同様の容器に、上記粒状活性炭GW10/32を10gと、上記疎水性ゼオライト0.5gを単に混合させたものを充填した他は、実施例5と同様にホルムアルデヒド含有ガスの除去試験を行なった。出口濃度は3時間後にはすでに3ppmを超え、容器の中を開けたところ、疎水性ゼオライトと活性炭が一部分離していた。
実施例6
ミクロフィブリル化繊維として、リファイナーでCSF=52mLまで叩解した市販のアクリル繊維(日本エクスラン工業株式会社製R56F)10gを使用し、これと微粒子触媒成分としての酸化銅粉末30gを水3Lに分散し、スラリー状の固液混合水溶液を調製した。
該スラリー水溶液に、同社製粒状活性炭GW32/60(比表面積1050m2/g)1kgを投入して均一に攪拌し、固形物を濾別し、該固形物をさらに濾布で遠心脱水し、表面水を除去した。120℃、12時間で静置して乾燥し、複合粒状体を製造した。この複合粒状体10gを実施例5と同様なハニカム基材に充填した。ここに、20℃でアンモニア50ppmを含む空気を10L/分で通流させた。出口のアンモニア濃度を測定したところ、12時間流通後においても濃度は1ppm以下と良好であった。
実施例7
ミクロフィブリル化繊維として、リファイナーでCSF=45mLまで叩解した市販のアクリル繊維(A104)3gを使用し、これと微粒子触媒成分としての酸化鉄粉末5gを水1Lに分散し、スラリー状の固液混合水溶液を調製した。
該スラリー水溶液に、アルミナビーズ(水澤化学工業社製ネオビード、平均粒径1mm)200gを投入して均一に攪拌し、固形物を濾別し、該固形物をさらに濾布で遠心脱水し、表面水を除去した。120℃、12時間で静置して乾燥し、複合粒状体を製造した。この複合粒状体10gを実施例5で使用したものと同様なハニカム基材に充填した。ここに、20℃でトリメチルアミン10ppmを含む空気を10L/分で通流させた。出口のトリメチルアミン濃度を測定したところ、8時間流通後においても濃度は0.3ppm以下と良好であった。
実施例8
ミクロフィブリル化繊維として、リファイナーでCSF=45mLまで叩解した市販のアクリル繊維(A104)3gを使用し、これと微粒子触媒成分としての酸化マンガン粉末5gを水1Lに分散し、スラリー状の固液混合水溶液を調製した。
該スラリー水溶液に、天然モルデナイト(イズカ社製イズカライト、平均粒径0.5mm)200gを投入して均一に攪拌し、固形物を濾別し、該固形物をさらに濾布で遠心脱水し、表面水を除去した。120℃、12時間で静置して乾燥し、複合粒状体を製造した。この複合粒状体10gを実施例5で使用したものと同様なハニカム基材に充填した。ここに、20℃でオゾン20ppmを含む空気を3L/分で通流させた。出口のオゾン濃度を測定したところ、6時間流通後においても濃度は0.5ppm以下と良好であった。
産業上の利用可能性
本発明により、粒状体にフィブリル化繊維及び重金属吸着性微粒子化合物を担持した複合粒状体を提供することができる。本発明の複合粒状体は、遊離塩素、THM及び重金属をバランスよく吸着、除去することができるので、浄水用途に好適であり、また、有害ガスや悪臭ガスをバランス良く吸着除去することができるので、気体浄化用途にも好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得た複合粒状体の電子顕微鏡写真(150倍)であり、第2図は、フィブリル化繊維に微粒子化合物が絡んだ状態を示す電子顕微鏡写真(300倍)である。そして、第3図は、ハニカム構造の容器の一例を示す概略図である。
Claims (13)
- 粒状体に、フィブリル化繊維に絡ませた微粒子化合物を担持した複合粒状体。
- 該フィブリル化繊維がアクリル繊維である請求の範囲1記載の複合粒状体。
- 該微粒子化合物の粒子径が200μm以下である請求の範囲1又は2記載の複合粒状体。
- 該微粒子化合物がイオン交換機能を持つ化合物である請求の範囲1〜3いずれかに記載の複合粒状体。
- 該微粒子化合物がチタノシリケート系の無機化合物である請求の範囲1〜4いずれかに記載の複合粒状体。
- 該微粒子化合物の担持量が複合粒状体の0.1〜30重量%である請求の範囲1〜5いずれかに記載の複合粒状体。
- 該粒状体が活性炭である請求の範囲1〜6いずれかに記載の複合粒状体。
- フィブリル化繊維と微粒子化合物を溶媒に分散して固液混合溶液を調製し、該固液混合溶液に粒状体を混合した後、固形物を濾別し、該固形物の表面水を除去し、該固形物に乾燥した粒状体を新たに加え、混合して乾燥する複合粒状体の製造方法。
- 請求の範囲1〜7いずれかに記載の複合粒状体からなる気体浄化材。
- 請求の範囲9記載の気体浄化材を用いた気体浄化器。
- 請求の範囲1〜7いずれかに記載の複合粒状体からなる浄水材。
- 請求の範囲11記載の浄水材を用いた浄水器。
- 複合粒状体の充填密度が0.40〜0.60g/mLである請求の範囲12記載の浄水器。
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