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JPWO2009090814A1 - ストリップラインフィルタ - Google Patents

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JPWO2009090814A1
JPWO2009090814A1 JP2009549966A JP2009549966A JPWO2009090814A1 JP WO2009090814 A1 JPWO2009090814 A1 JP WO2009090814A1 JP 2009549966 A JP2009549966 A JP 2009549966A JP 2009549966 A JP2009549966 A JP 2009549966A JP WO2009090814 A1 JPWO2009090814 A1 JP WO2009090814A1
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Abstract

周波数特性の高域側に減衰極を有する広帯域なフィルタ特性のストリップラインフィルタの提供を図る。ストリップラインフィルタ(1)は、少なくとも、共振線路(8A〜8C)を備え、共振線路(8A,8B)は平行線路部(11A,11B)と屈曲部(12A,12B)とを備えている。共振線路(8C)は、両端が開放されたU字型形状であり両脇に配置された共振線路(8A,8B)とインターディジタル結合する。平行線路部(11A,11B)は、側面線路(4A,4C)を介して接地電極に接続される基端から、共振線路(8C)の線路部(13D,13F)に対して平行に延設されている。屈曲部(12A,12B)は、平行線路部(11A,11B)の先端から屈曲して延設され、互いに間隔を隔てて対向している。

Description

この発明は、誘電体基板にストリップラインを設けたストリップラインフィルタに関する。
高周波数帯で広帯域を利用する通信システムに適したフィルタ特性のストリップラインフィルタが考案されている。(特許文献1参照。)。
図1に従来のストリップラインフィルタの構成を示す。ストリップラインフィルタ101は、3つの共振器を利用したフィルタである。3つの共振器それぞれは誘電体基板の同一主面に設けられた線路102,103A,103Bにより構成されている。線路102はU字型に湾曲した形状であり、その両端が開放されている。線路103A,103Bは一端が接地電極105に接続されたI字型形状であり、先端が開放されている。これらの共振器間はインターディジタル結合していて、線路103A,103Bには、入出力伝送線路104A,104Bがそれぞれ接続されている。この構成では、共振器間をインターディジタル結合させることにより強く結合させて、フィルタ特性の広帯域化を実現している。
特開2001−358501号公報
UWB(Ultra Wide Band)通信などの発展により、ストリップラインフィルタのさらなる広帯域化が望まれている。しかし、従来のストリップラインフィルタでは素子サイズの制約などにより、ストリップラインの線路長や共振器間の結合度に限界があり、広帯域化にも限界があった。
また、広帯域な周波数特性を実現しながら、減衰極などを任意に設定することが困難であった。特に、帯域の高域側に減衰極を設け、且つ、その極周波数を精緻に設定することが困難であった。
そこでこの発明の目的は、周波数特性の高域側に減衰極を有する広帯域なフィルタ特性のストリップラインフィルタを提供することにある。
この発明のストリップラインフィルタは、接地電極と複数の共振線路と側面線路と入出力電極とを備えている。そして、第1の共振線路と第2の共振線路と第3の共振線路とを備え、第2および第3の共振線路は平行線路部と屈曲部とを備えている。
ここで、第1の共振線路は、両端が開放されたU字型形状であり両脇に配置された第2および第3の共振線路とインターディジタル結合する。第2および第3の共振線路の平行線路部は、側面線路を介して接地電極に接続される基端から、第1の共振線路に対して平行に延設されている。第2および第3の共振線路の屈曲部は、平行線路部の先端から屈曲して延設され、且つ、間隔を隔てて互いに対向している。
この構成では、第2および第3の共振線路が1/4波長共振器を構成する。これらの共振線路は、先端を屈曲させるので基板面積を低減できる。平行線路部の線路長や線路幅と、屈曲部の線路長や線路幅の調整により、1/4波長共振器の共振器長を極めて広範囲に設定でき、第2の共振線路との結合度の設定の自由度が高まる。
さらには、第2の共振線路と第3の共振線路との屈曲部同士を対向させることで、これらの電極の先端間で飛び結合が生じる。この先端での飛び結合により、第2の共振線路と第3の共振線路とは容量性の結合をするので、周波数特性の高域側に減衰極を生じさせられる。この飛び結合の結合量は、屈曲部の電極間隔寸法や対向長さの調整によって広範囲に調整することが可能になる。
屈曲部は、平行線路部よりも線路幅が狭くてもよい。屈曲部の線路幅が平行線路部よりも狭いと、その共振線路の線路長は略、平行線路部の線路長で定まることになる。そのため、共振線路の線路長とは略独立に飛び結合量を設定できるようになる。
少なくとも一つの側面線路は複数の共振線路から分離され、各側面における電極形状が、対向する側面における電極形状と合同であると好適である。側面電極の形成時に、基板の方向を制御する必要が無くなり、簡易な工程でストリップラインフィルタを構成できるためである。
複数の共振線路から分離された側面線路に接続して、前記誘電体基板の上面に配置され、前記複数の共振線路から分離された電極を備えてもよい。製造工程にて誘電体基板のカット時に位置誤差があっても、この電極と共振線路との間隔が安定するので、周波数特性を安定させることができる。
第2の共振線路の屈曲部との間に容量を生じ、且つ、第3の共振線路の屈曲部との間に容量を生じる容量付加電極を備えてもよい。これにより、飛び結合量を強めることができる。
誘電体基板の上面の電極は感光性電極であり、誘電体基板の下面および側面の電極は非感光性電極であってもよい。これにより、フィルタ特性に大きな影響を及ぼす共振線路などを高精度に形成しながら、接地電極や側面線路などの形成のための工程コストを抑制できる。
この発明によれば、1/4波長共振器の開放端に屈曲部を設けて、屈曲部同士を対向させて飛び結合を生じさせるので、1/4波長共振器の線路長や共振器間の結合度を稼ぎながら、周波数特性の高域側に減衰極を生じさせることができる。
従来のストリップラインフィルタの構成例を説明する図である。 実施形態に係るストリップラインフィルタの上面側の斜視図である。 同ストリップラインフィルタの下面側の斜視図である。 同ストリップラインフィルタの誘電体基板の上面側の斜視図である。 同ストリップラインフィルタのフィルタ特性の例を説明する図である。 同ストリップラインフィルタの製造工程を説明する図である。 ストリップラインフィルタの他の構成例を説明する図である。 同ストリップラインフィルタのフィルタ特性の例を説明する図である。 ストリップラインフィルタの他の構成例を説明する図である。 同ストリップラインフィルタのフィルタ特性の例を説明する図である。 他の実施形態に係るストリップラインフィルタの斜視図である。
符号の説明
1,21,41,51…ストリップラインフィルタ
2…ガラス層
3…誘電体基板
4A〜4F…側面線路
5A,5B…側面引出電極
6A,6B…入出力電極
7…接地電極
8C…1/2波長共振線路
8A,8B…1/4波長共振線路
9A…ダミー電極先端部
10A,10B…上面引出電極
11A,11B…平行線路部
12A,12B…屈曲部
13A〜13I…線路部
21…ストリップラインフィルタ
22A,22B…屈曲部
41…ストリップラインフィルタ
42A,42B…屈曲部
以下、本発明の実施形態に係るストリップラインフィルタの構成例を説明する。
ここで示すストリップラインフィルタは帯域通過型のフィルタである。ここで示すフィルタは、3GHz以上の高周波帯に対応するUWB通信に利用される。
図2は、ストリップラインフィルタの上面側の斜視図である。
ストリップラインフィルタ1は、誘電体基板3とガラス層2とを備える。基板3は酸化チタン等からなる比誘電率が約111の小型直方体状のセラミック焼結基板である。基板3の組成および寸法は周波数特性などを考慮して適宜設定している。ガラス層2は、厚み約15μmの透光性ガラスと遮光性ガラスとを積層した層であり、ストリップラインフィルタ1の機械的保護、耐環境性向上などを目的として誘電体基板3の上面に積層している。なお、ガラス層2は、必ずしも設けなくてもよい。
ストリップラインフィルタ1の、図中に示す側面には側面線路4A〜4Cと側面引出電極5Aとを設けている。また、側面線路4A〜4Cを設けた側面に対向する側面には、図示していない側面線路4D〜4Fを側面線路4A〜4Cと合同に設けている。側面引出電極5Aを設けた側面に対向する側面には、図示していない側面引出電極5Bを側面引出電極5Aと合同に設けている。
図3は、ストリップラインフィルタの下面側の斜視図である。この図中に示す側面には側面線路4D〜4Fと側面引出電極5Aとを設けている。
誘電体基板3の下面は、このストリップラインフィルタ1の実装面であり、接地電極7と入出力電極6A,6Bとを備えている。入出力電極6A,6Bは、このストリップラインフィルタ1を実装基板に実装する際に、高周波信号入出力端子に接続される。接地電極7は共振器のグランド面であり、実装基板の接地電極に接続される。
接地電極7は誘電体基板3の下面の略全面に設けられていて、入出力電極6A,6Bは接地電極7に設けられた電極非形成部に、入出力電極6A,6Bから分離して設けられている。接地電極7には、側面線路4A〜4Fが接続されている。入出力電極6Aには側面引出電極5Aが接続されている。入出力電極6Bには側面引出電極5Bが接続されている。これらの電極は厚み約12μm以上の銀電極であり、基板3にスクリーンマスク、メタルマスク、または他の塗布手段を用いて非感光性の銀ペーストを塗布し、焼成してなる。
図4は、ガラス層を除いた誘電体基板の上面側の斜視図である。
誘電体基板3の上面には、ダミー電極先端部9A〜9Dと上面引出電極10A,10Bと1/4波長共振線路8A,8Bと1/2波長共振線路8Cとが設けられている。1/2波長共振線路8Cは、1/4波長共振線路8Aと1/4波長共振線路8Bとの間に配置されている。これらの電極は厚み約5μm以上の銀電極であり、基板3に感光性銀ペーストを塗布し、フォトリソグラフィプロセスによりパターン形成し、焼成してなる。これらの電極を感光性銀電極とすることによって、電極の形状精度を高めて、UWB通信に利用可能なストリップラインフィルタとしている。
1/4波長共振線路8Aは、平行線路部11Aと屈曲部12Aとを備えている。1/4波長共振線路8Bは、平行線路部11Bと屈曲部12Bとを備えている。平行線路部11A,11Bは、それぞれ基端が側面線路4A,4Cに接続されている。屈曲部12A,12Bは、平行線路部11A,11Bの先端から垂直に屈曲し、互いの先端が対向している。この1/4波長共振線路8A,8Bはそれぞれ先端が開放されていて、1/4波長共振線路8A,8Bは第2および第3の共振線路に相当する。ここでは、平行線路部11A,11Bの線路幅は、必要とする周波数特性を実現するために調整していて、屈曲部12A,12Bの線路幅より広くしている。そのため、1/4波長共振線路8A,8Bの構成する共振器の共振器長は、主に平行線路部11A,11Bの線路長と線路幅とで定まっている。
1/2波長共振線路8Cは、線路部13A〜13Iから構成されている。線路部13Eは、1/4波長共振線路8A,8Bの屈曲部12A,12Bに対して平行に延設されている。線路部13D,13Fは、それぞれ線路部13Eの両端から、1/4波長共振線路8A,8Bの平行線路部11A,11Bと平行に延設されている。線路部13C,13Gは、線路部13Eと逆側で、それぞれ線路部13D,13Fの端部から垂直に屈曲し、基板中央側に延設されている。線路部13B,13Hは、それぞれ線路部13C,13Gの先端から垂直に屈曲し、基板中央側に延設されている。線路部13A,13Iは、それぞれ線路部13B,13Hの先端から垂直に屈曲し、基板外側に延設され、それぞれの先端が開放されている。この1/2波長共振線路8Cは第1の共振線路に相当する。ここでは、1/2波長共振線路8Cを複数回内側に折り返したU字型形状とすることで、線路長を稼いでいる。
上面引出電極10A,10Bは、それぞれ、側面引出電極5A,5Bに接続されている。これにより、第1の共振線路8Aの構成する共振器と入出力電極6Aとがタップ結合し、第3の共振線路8Bの構成する共振器と入出力電極6Bとがタップ結合し、強い外部結合を得ることができる。
ダミー電極先端部9A〜9Dは、それぞれ、側面線路4B,4D〜4Fに接続されている。これらのダミー電極先端部9A〜9Dおよび側面線路4B,4D〜4Fの組は、それぞれダミー電極を構成する。これらのダミー電極は、ストリップラインフィルタ1の回路構成には不要であるが、ストリップラインフィルタ1の対向する側面での電極形状を合同なものにするために設けている。これにより、側面への電極形成工程にて、誘電体基板の向きを制御する必要がなくなり、容易に側面へ電極形成できる。また、他の回路構成のチップ素子を、同一の基板サイズと同一の側面電極形状で構成する場合に、側面への電極形成工程を共通化できる。
なお、単に、側面の電極形状を合同にするだけならば、ダミー電極先端部9A〜9Dは設ける必要がない。しかし、仮にストリップラインフィルタ1の製造時に誘電体基板3のカット位置がずれれば、ダミー電極先端部9A〜9Dを設けていない場合に共振線路8A〜8Cとダミー電極との間の間隔寸法が変化して電気特性が不安定化する。そこで、ダミー電極先端部9A〜9Dを設けることで、仮にストリップラインフィルタ1の製造時に誘電体基板3のカット位置がずれても、間隔寸法の変化を抑止でき、電気特性を安定化させられる。
また、ここでは、上面の電極と側面の電極との接続部では上面の電極をより幅広に構成している。これは、側面の電極形成時に位置ずれが起こっても、上面と側面とでの電極接続幅が変わらないようにするためである。この構成により、電極接続幅が安定するので、ストリップラインフィルタ1の電気特性をより安定化させられる。
以上の構成により、ストリップラインフィルタ1は、3段の共振器が結合した帯域通過フィルタとなる。ここで、共振線路8A,8Bの開放端と共振線路8Cの開放端とを逆側に向かせて、これらの共振線路の構成する共振器を互いにインターディジタル結合させている。そのため、共振器間の結合が強くなり、ストリップラインフィルタ1の通過帯域を広帯域化できる。
なお、側面での電極厚みを上面での電極厚みよりは厚いものにしているので、一般に電流集中が生じる接地端側の部位での電流を分散させ、導体ロスを低減させている。この構成によって、このストリップラインフィルタ1は挿入損失が小さい素子になっている。
さて、基板3の上面において、共振線路8A,8Bは、それぞれの屈曲部12A,12Bが互いに対向するので、屈曲部12A,12B間の間隔と対向長とに応じた容量が屈曲部12A,12B間に生じることになる。この容量は、第1の共振線路8Aと第3の共振線路8Bとを飛び結合させる。屈曲部12A,12Bが、共振線路8A,8Bの開放端に容量を付与するので、共振線路8A,8Bの構成する共振器間は容量性結合し、ストリップラインフィルタ1の通過帯域の高域側に減衰極が生じることになる。
また、共振線路8A,8Bそれぞれの屈曲部12A,12Bは、共振線路8Cと間隔を隔てて対向する。このため、屈曲部12A,12Bを設けない場合に比べて、共振線路8Aおよび共振線路8C間の結合や、共振線路8Bおよび共振線路8C間の結合は、それぞれ極めて強くなっている。したがって、ストリップラインフィルタ1の通過帯域はより広帯域化されたものになっている。
図5は、ストリップラインフィルタ1のフィルタ特性の例を説明する図である。図中のグラフの横軸は周波数を、縦軸は減衰量を示している。ここで示すフィルタ特性はシミュレーションの結果である。ここではストリップラインフィルタ1の通過帯域が、約7.0GHzから約9.2GHzとなるようにしている。
シミュレーションの結果、通過帯域の高域側には、周波数約11.7GHzに減衰極が生じた。この通過帯域の高域側減衰極は、第1の共振線路8Aと第3の共振線路8Bとの間の飛び結合により生じたものである。この構成のフィルタでは、通過帯域の高域側で、周波数特性が急峻に立ち下がるので、隣接する他の周波数帯域の信号を通過させることなく、約7.0GHzから約9.2GHzの通過帯域の信号のみを通過させることができる。
なお、飛び結合の強さは、屈曲部同士の電極間隔以外にも、それらの対向長さによっても調整できる。同一の間隙寸法であっても対向長さを長くすることで、屈曲部間の容量を大きくすることができる。したがって、屈曲部の先端部のみ線路幅を広げて屈曲部間の容量を稼ぐようにしても好適である。
次に、ストリップラインフィルタ1の製造工程を説明する。
図6は、ストリップラインフィルタ1の製造工程を説明するフローである。
(S1)まず、いずれの面にも電極を形成していない誘電体母基板を用意する。
(S2)次に、上記誘電体母基板に対して、下面に導電体ペーストをスクリーン印刷またはメタルマスク印刷し、焼成を経て接地電極7および入出力電極6A,6Bを形成する。
(S3)次に、誘電体母基板に対して、上面に感光性導電体ペーストを印刷し、露光、現像するフォトリソグラフィプロセスを経て、焼成により共振線路8A〜8Cとダミー電極先端部9A〜9Dと上面引出電極10A,10Bとを形成する。フォトリソグラフィプロセスでは、電極を30μm程度まで細線化でき、極めて高い位置精度で電極を形成できる。
(S4)次に、誘電体母基板の上面側にガラスペーストを印刷し、焼成を経て透明なガラス層を形成する。この工程によりガラス層2が形成される。
(S5)次に、上記のようにして構成した誘電体母基板からダイシングなどにより多数の誘電体基板3を切り出す。
(S6)次に、誘電体基板3を配列して、所定パターンのメタルマスクまたはスクリーンマスクにより導電体ペーストを印刷する、あるいは他の塗布手段を用いて導電ペーストを塗布するプロセスを経て、焼成により電極を形成する。この電極形成プロセスを各側面に実施することで、側面引出電極5A,5Bと、側面線路4A〜4Fと、が形成される。この印刷プロセスでは、電極は100μm程度までしか細線化できず、フォトリソグラフィプロセスに比べて低い位置精度でしか電極を形成できないが、低コストに電極を形成できる。
以上の工程により、ストリップラインフィルタ1は製造されている。
なお、以上の工程の後に、例えば、切削等により屈曲部間の電極間隙寸法を調整することで、飛び結合の結合量を調整することも可能である。このような調整を行うと、通過帯域の高域側減衰極の極周波数を精緻に設定することができる。
次に、上述のストリップラインフィルタ1とは屈曲部の電極間隔が相違する構成でのフィルタ特性について説明する。
図7は、ストリップラインフィルタの他の構成を説明する斜視図である。なお、同図では、上述のストリップラインフィルタ1と同様な構成には同じ符号を付している。ここで示すストリップラインフィルタ21は、屈曲部22A,22Bの線路長がストリップラインフィルタ1よりも短く、屈曲部22A,22B間の電極間隔が広い構成となっている。
この場合、屈曲部22A,22Bは、互いに大きな間隔を隔てて対向するため、ストリップラインフィルタ1と比べて、屈曲部22A,22B間には小さな容量が生じることになる。この容量は、第1の共振線路8Aと第3の共振線路8Bとを飛び結合させるが、ストリップラインフィルタ21の通過帯域の高域側減衰極は、通過帯域から若干離れることになる。
図8は、ストリップラインフィルタ21のフィルタ特性の例を説明する図である。図中のグラフの横軸は周波数を、縦軸は減衰量を示している。ここで示すフィルタ特性はシミュレーションの結果である。ここではストリップラインフィルタ1の通過帯域が、約7.0GHzから約9.2GHzとなるようにしている。
シミュレーションの結果、通過帯域の高域側には、周波数約14.0GHzに減衰極が生じた。この構成では、通過帯域の高域側で、周波数特性が緩やかに立ち下がるので、その減衰極約14.0GHz周辺の周波数帯域の信号を通過させることなく、約7.0GHzから約9.2GHzの通過帯域の信号をおもに通過させることができる。
図9は、ストリップラインフィルタの他の構成を説明する斜視図である。同図では、上述のストリップラインフィルタ1と同様な構成には同じ符号を付している。ここで示すストリップラインフィルタ41は、屈曲部42A,42Bの線路長がストリップラインフィルタ21よりも短く、屈曲部42A,42B間の電極間隔がさらに広い構成となっている。
この場合、屈曲部42A,42Bは、さらに大きな間隔を隔てて対向するため、ストリップラインフィルタ1やストリップラインフィルタ21と比べて、屈曲部42A,42B間にさらに小さな容量が生じることになる。この容量は、第1の共振線路8Aと第3の共振線路8Bとを飛び結合させるが、ストリップラインフィルタ41の通過帯域高域側の減衰極は、通過帯域からさらに離れることになる。
図10は、ストリップラインフィルタ41のフィルタ特性の例を説明する図である。図中のグラフの横軸は周波数を、縦軸は減衰量を示している。ここで示すフィルタ特性はシミュレーションの結果である。ここではストリップラインフィルタ1の通過帯域が、約7.0GHzから約9.2GHzとなるようにしている。
シミュレーションの結果、通過帯域の高域側には、周波数15.0GHzよりも高い周波数で減衰極が生じた。この構成では、通過帯域の高域側で、周波数特性が緩やかに立ち下がるので、減衰極周辺の周波数帯域の信号を通過させることなく、約7.0GHzから約9.2GHzの通過帯域の信号をおもに通過させることができる。
次に、ストリップラインフィルタの他の実施形態を説明する。
図11は、ストリップラインフィルタ51の斜視図である。ここでは、上述のストリップラインフィルタ1と同様な構成には同じ符号を付している。ここで示すストリップラインフィルタ51は、屈曲部22A,22B間の容量を増やすために、屈曲部22A,22Bに対向するガラス層2の上面に容量付加電極59を設けた構成である。この構成では、屈曲部12A,12B間の容量をさらに増やすことができる。したがって、この構成では飛び結合を強めて、高域側減衰極を通過特性にさらに近づけることができる。
以上で示したように、屈曲部間の容量の調整によって高域側減衰極の周波数を任意に設定することができる。屈曲部間の容量の調整は、共振線路の線路長や共振器間の結合と略独立に行えるため、周波数特性の高域側に減衰極を有する広帯域なフィルタ特性を実現することが可能になる。
なお、上記した実施形態での上面共振線路や引出電極の配置位置や形状は製品仕様に応じたものであり、製品仕様に応じたどのような配置位置や形状であっても良い。例えば、複数の共振器をインターディジタル結合させる構成のほか、コムライン結合させる構成を採用してもよい。本発明は上記構成以外であっても適用でき、多様なフィルタのパターン形状に採用できる。また、このフィルタに、他の構成(高周波回路)をさらに配しても良い。

Claims (6)

  1. 平板状の誘電体基板の下面に設けた接地電極と、前記誘電体基板の上面に設けた複数の共振線路と、前記誘電体基板の側面に設けられて少なくとも前記接地電極に接続される側面線路と、前記接地電極と各共振線路とが構成する共振器のいずれかに結合する入出力電極と、を備えるストリップラインフィルタであって、
    両端が開放されたU字型形状であり、両脇に配置された第2および第3の共振線路とインターディジタル結合する第1の共振線路を備え、
    前記第2および第3の共振線路は、前記側面線路に接続される基端から、前記第1の共振線路に対して平行に延設された平行線路部と、前記平行線路部の先端から屈曲して延設された屈曲部と、を備え、
    前記第2の共振線路の屈曲部と、前記第3の共振線路の屈曲部とを、間隔を隔てて対向させた、ストリップラインフィルタ。
  2. 前記屈曲部は、前記平行線路部よりも線路幅が狭い請求項1に記載のストリップラインフィルタ。
  3. 少なくとも一つの側面線路は、前記複数の共振線路から分離され、各側面における電極形状が、対向する側面における電極形状と合同である、請求項1または2に記載のストリップラインフィルタ。
  4. 前記複数の共振線路から分離された側面線路に接続して、前記誘電体基板の上面に配置され、前記複数の共振線路から分離された電極を備える請求項3に記載のストリップラインフィルタ。
  5. 前記第2の共振線路の屈曲部との間に容量を生じ、且つ、前記第3の共振線路の屈曲部との間に容量を生じる容量付加電極を備える請求項1〜4のいずれかに記載のストリップラインフィルタ。
  6. 前記誘電体基板の上面の電極は感光性電極であり、前記誘電体基板の下面および側面の電極は非感光性電極である請求項1〜5のいずれかに記載のストリップラインフィルタ。
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