JPS6342804A - 陶磁器の加圧鋳込成形用型の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は陶磁器の加圧鋳込成形用型に使用される多孔質
型の製法に関するものである。

従来の技術 大型で複雑な形状をした陶磁器の成形には昔から石こう
型を使用した常圧鋳込成形法が採用されてきた。しかし
常圧鋳込成形は型の毛細管力により泥漿から水を吸収し
て着肉を行うものであるため、着肉速度を飛躍的に向上
させる事は出来なかった。父型の毛細管力は水を吸収す
ると働かなくなるため型を１〜２回使用すると乾燥して
水を脱水しなければならず、乾燥には長時間を要する等
の欠点があった。

そこでこれらの欠点を解決し飛躍的に生産性を向上出来
る方法として近時加圧鋳込成形方法が開発されてきた。

発明が解決しようとする問題点 加圧鋳込成形では数ｋｇ／ｃｒｄ乃至３０ｋｇ／ｃゴ近
くの圧力で泥漿を型と型との間の空間即ちキャビティに
注入し成形するため、多孔質型は従来補強用の頑丈な鉄
製耐圧容器や鉄製ボックスと本体ケースを組合せて耐圧
容器又はボックスの中に多孔質型形成用のスラリー又は
粉体（例えばエポキシ樹脂と砂を混合した粉体）を充填
して硬化させ補強鉄容器又はボックスと一体となった構
造にして補強されている。このような従来方法では頑丈
な鉄製加圧容器や鉄製ボックスは製品の形状と相似形に
つくる事が極めて困難であるため多孔質層の厚さを均一
なものにする事が出来ず部分的に非常に厚さの厚いもの
になる事はさけられなかった。

多孔質型の厚さが厚すぎると加圧鋳込成形時の泥漿圧に
よる多孔質層の圧縮弾性歪が大きくなりコーナ一部にク
ラックが発生しやすくなったり又脱型時圧縮弾性歪のも
どりで型が製品に咬付くようになり脱型が困難になる欠
点があった。

又加圧鋳込成形方法では成形時多孔賃型内に送り込まれ
る水を排水するための排水路が必要であり又製品を型か
ら脱型する時多孔質型を通して型の成形面に空気および
水を吹きだすだめの加圧空気用の通路も必要であり、製
品脱型時例えば上下２つの型から出来ている型では先づ
製品を下型から脱型する場合は上型から製品が落下しな
いように型の多孔質層を減圧して製品を上型に吸着させ
ておく必要がある。このための空気排気通路も必要であ
る。これらは同一の通路で兼用されるものであるが、特
に製品脱型時の型の成形面への水および空気の吹出しが
均一になるように通路の間隔および型の成形面から通路
までの距離をコン）ロールし脱型に支障が起らないよう
にしなけ°ればならない。このような通水通気用通路の
作成方法は種々提案されているが作製上に難点があった
り又使用上難点があるものばかりであった。

即ち従来方法の一つとして、通水通気路をもった多孔質
型は、金網を使用して型の成形面から所望の距離を保つ
ような形状の籠をつくり、これに通水通気用の多孔質管
又は捲コイル線の上を布で被った管材を適当間隔に固定
し、この籠を型の成形面から所望の距離になるように耐
圧容器に固定し、この耐圧容器と本体ケースを組合せて
それらの間の空間に多孔質型形成用スラリーを注型して
硬化させて作られていた。この方法では、型を造型する
毎に籠をつくらねばならないと云う欠点があり又全網製
の籠はその形状を精度よくつくることがむずかしく、従
って通水通路を精度よく多孔質層の中に配置しにくい欠
点があり更に又籠に取りつける管材を作製するのに手間
がかかる欠点も′　あった。この方法の通水通気路は管
径を小さくすることが困難なため多孔質層の中で交叉さ
せるとその部分の空隙部が大きくなり型は強度上問題が
生じたり父型の成形面からの距離が変る等の欠点が生じ
自由に通路を交叉出来ない欠点もあった。

その他の方法としては補強用鉄製ボックスに直接フレキ
シブル線材又は剛性線材を固定し、これと本体ケースを
組合せて多孔質形成スラリーを注型し硬化後線材を引抜
いて排水路を形成することが提案されている（特開昭６
０−８０１０号）。

しかし、このような方法では、鉄製ボックスを製品の形
状と相似につくる事が出来ないため、通水通気用通路を
型の成形面からの距離および通路間隔を所望通りに選定
して造る事は出ない欠点がある。

その他の方法として、あらかじめつ（られた多孔質型の
裏側に工具を用いて溝を掘りその上を、接着剤を塗布し
たテープで被い通水通気用通路とする方法があるが、こ
の方法では寸法精度よく溝を掘る事が困難であるのと、
溝にテープを接着する作業が手作業で行なわれる結果、
接着剤によるカブレ等衛生上好ましくない欠点もある。

その上、型の使用時に接着面から加圧空気が漏れて型が
破損する欠点もあった。

本発明の目的はこれら従来方法の欠点を解決し作製が容
易で使用に適した加圧鋳込成形型用の多孔質型を製造す
る方法を提供することである。

問題点を解決するための手段 本発明によれば、孔を有する保持具を剛性材料のフタケ
ースの内面に所望の間隔で列をなして、着脱可能な方法
で取り付け、各列の保持具の孔に、フレキシブル線材を
通してこれをフタケースの内面から所定距離に保持し、
フレキシブル線材の−端又は両端をフタケースの外側に
８し、次いでこのフタケースを本体ケースと組合せて構
成される空間に多孔質型形成用スラリーを注型し、スラ
リーの硬化後、多孔質型からフタケースをはずし、フレ
キシブル線材の保持具をフレキシブル線材と共に多孔質
型内に残し、次いでフレキシブル線材を多孔質型から引
抜いて中空路を形成することを特徴とする多孔質型の製
造方法を提供する。

保持具をフタケースに取り付けるにあたっては、フタケ
ースにマグネットを埋設固定し、保持具として強磁性体
を使用する方法、フタケース及び保持具の取り付は面に
、マジックテープ即ちベルクロファスナ−を設ける方法
、フタケース又は保持具もしくはその両方の取り付は面
に再剥離可能な粘着剤を塗布し、或は粘着テープを貼り
付ける方法、等を採用することができる。

この方法では、フタケースの取外しに際して、保持具が
フタケースから離れて多孔質型の中に残されるから多孔
質型が垂直面や傾斜面をもっている場合にもフタケース
をたやすく多孔質型から外すごとができる。保持具がフ
タケースに恒久的に固定されている場合のように、フタ
ケースの取外しにより保持具が多孔質型から抜けること
によって作られる穴を樹脂で埋める必要がない。従って
作業能率が著しく向上する。

実施例 次に図面を参照して本発明の製造方法を詳しく説明する
。

第１図は本発明の方法によって作成された多孔質型１の
断面図であって、多孔質型の内部に通水・通気用の中空
路２が多数形成されている。中空路２は第２図に模式的
に示すように幹中空路２ａとこれと交叉する枝中空路２
ｂとからなっている。

第３図は本発明の方法によって多孔質型を製造するのに
用いられるフタケース３を示し、このフタケース３は剛
性の材料例えばＦＲＰ等で作られる。フタケース３には
保持具４を介してフレキシブル線材５が所定の間隔と配
列で取付けられる。

５ｂは枝中空路用フレキシブル線材であり、これらフレ
キシブル線材と交叉して幹中空路用フレキシブル線材５
ａが配列されている。これらのフレキシブル線材５は形
成される多孔質型からその硬化機引抜かれるため、すべ
てフタケースを通してその外に端を出している。フレキ
シブル線材５は多孔質型と離れやすく、弾力性があり強
度の強い円形又は楕円形の断面の棒状又は管状のもので
あって、例えばシリコンゴム、ポリエチレンゴムで作ら
れるのが良い。線材の径は１〜５ｍｍ程度であることが
望ましい。

第３図かられかるように、フタケース３は水平面の外に
垂直面や傾斜面を同時に持った形状の多孔質型を作成す
るのに適している。第４図および第５図で最も良くわか
るように、フタケース３にはマグネット１０が所定の間
隔で列をなして埋設固定され、これに強磁性体で作られ
た保持具４が吸硫作用で解放自在に取付けられる。保持
具４は孔６を有し、フレキシブル線材５は各列の保持具
４の孔６に通すことによって保持具４に取付けられ、フ
タケース３の内面から所定距離に保持される。而して第
６図に示すように、フレキシブル線材５を取付けたフタ
ケース３を本体ケース７と組合せて多孔質型形成スラリ
ー９を注型する。

多孔質型形成スラリーが硬化した後、フタケース３を多
孔質型ｌから外すと、マグネット１０が保持具４から離
れ、多孔質型内に保持具４が残る（第７図）。次いで、
フレキシブル線材５を引抜くことによって多孔質型１内
に中空路２が形成される（第８図）。保持具には、型の
使用中に錆が生じないように、例えば樹脂コーティング
等の防錆処理を施しておくのが望ましい。

以上は保持具の着脱自在の取付に、保持具を強磁性体と
し、これと協働するマグネットを設ける例について言及
したが、マジックテープや、再剥離可能な粘着剤又は粘
着テープを使用しても同様である。

発明の効果 以上のように、本発明の方法によれば、加圧鋳込成形型
用の多孔質型を作製するに当って、通水通気用の中空路
を型内に作成する線材を取りつけたフタケースを用いた
ため通水通気用の中空路を型の成形面からの距離、間隔
、空孔径共に精度夫くコントロールして多孔質型の内部
につくる事が出来従来方法の持つ欠点を大幅に改善する
ことができる。持に、多孔質型の成形後、フタケースを
取外して線材を引き抜くだけで中空路が多孔質型内に作
られるから、中空路の製作に手間が比較的かからない。

又熟練を要することなく、フタケースに線材を所定の配
列に極めて迅速かつ簡単に取付けることができ、従って
作業能率が著しく向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の方法によって作られた多孔質型の断
面図、 第２図は多孔質型の内部に形成される中空路の嘆式図、 第３図は、本発明の方法に用いられるフタケースの斜視
図、 第４図は、保持具を用いてフタケースにフレキシブル線
材を取付けた状態を示す詳細図、第５図はフタケースの
マグネットと保持具との関係を示す正面図、 第６図は、フタケースを本体ケースと組合せて多孔質型
成形用スラリーを注型した状態を示す新面図、 第７図は、フタケースを取外した状態の本体ケースと多
孔質型の図、 第８図は、フレキシブル線材を引抜いた多孔質型の図で
ある。 １・・・・・・多孔質型、　　　　　２・・・・・・中
空路、３・・・・・・フタケース、　　　４・・・・・
・保持具、５・・・・・・フレキシブル線材、７・・・
・・・本体ケース、ｌＯ・・・・・・マグネット。 第１図 第２図 第３図 第４図　　　第５図 手続補正書６１．９．１９ 昭和　　同　月　　日 特許庁長官　　黒　１）明　Ｉｆ　　　殿１、事件の表
示　　　昭和６１年特許願第１８６２４３号３、補正を
する者 事件との関係　　出願人 名称　　東陶機器株式会社 ４、代理人

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 孔を有する保持具を剛性材料のフタケースの内面に所望
   の間隔で列をなして、着脱可能な方法で取り付け、各列
   の保持具の孔にフレキシブル線材を通してこれをフタケ
   ースの内面から所定距離に保持し、フレキシブル線材の
   一端又は両端をフタケースの外側に出し、次いで、この
   フタケースを本体ケースと組合せて構成される空間に多
   孔質型形成用スラリーを注型し、スラリーの硬化後、多
   孔質型からフタケースをはずし、フレキシブル線材の保
   持具をフレキシブル線材と共に多孔質型内に残し、次い
   でフレキシブル線材を多孔質型から引抜いて中空路を形
   成することを特徴とする多孔質型の製造方法。