JPS6314346Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は押釦式のスイツチ装置に関するもので
ある。

従来よりスイツチケースの２側面に固定板とプ
リント基板を各々取付け、前記固定板を介してス
イツチを取付板に取り付ける押釦式のスイツチ装
置があつた。この装置では、通常、取付基板とプ
リント基板とは取付ねじによつて取付けられてい
た。

しかしながら上記した従来の構成では、取付け
に多くのねじを必要とし、また押釦の押圧力が直
接プリント基板に伝わり、プリント基板との接続
部分が破損しやすく、またプリント基板に接続さ
れたリード線が他の部品の取り付けに際し邪魔に
なる等の問題点を有していた。

本考案は上記問題点に鑑み、少ないねじで強固
に取付けられるとともに、リード線が他の部品の
取り付けに際し邪魔にならないスイツチ装置を提
供することを目的とするものである。

本考案は上記目的を達するため、互いに直交す
る第１と第２の側面において第１の側面からは取
付脚及び接続端子を第２の側面からは先端に押釦
が取付けられる操作軸をそれぞれ突出したスイツ
チと、このスイツチの第１の側面と対向する位置
に配置されるプリント基板と、第２の側面と対向
する位置に配置される固定板と、この固定板の上
面に配置されてその取付片を有するシヤーシ等の
取付基板とを備え、スイツチの第２の側面には第
１の側面に向けてＬ字状に折曲された係止片を含
む複数の係止片を操作軸を中心に設け、また固定
板には操作軸及び係止片を貫通させてその係止片
を係止させる透孔を形成するとともに、スイツチ
に接続されるリード線保持部及びこの固定板を取
付基板に取付けるためのねじ挿入孔を形成し、プ
リント基板には取付脚用取付孔及び接続端子用透
孔を設けて成り、固定板をスイツチの第２の側面
に係合した状態でプリント基板を第１の側面に取
付けて接続端子を半田付けし、かつリード線を保
持部に保持して固定板を１本のねじによつて取付
基板に取付けるようにしたものである。

本考案は上記した構成により、スイツチのケー
スが固定板を介して取付基板に強固に取り付けら
れるから、押釦に大きな操作力が加わつた場合に
も、力が固定板に伝わり分散され、直接取付脚や
端子に無理な力がかかることなく、スイツチが傾
いたり、プリント基板との接続部分が破損せず、
さらにリード線は保持部に保持されるので、リー
ド線が他の部品の取付けの邪魔になることはな
い。また固定板も１本のねじにより取付基板に取
付けられ取付作業を容易にすることができる。

以下本考案の一実施例について図面とともに説
明する。図において、１はスイツチ、２はほぼ直
方体状に形成されたスイツチのケース、２ａはケ
ース２の側面（第１の側面）に突出された取付
脚、２ｂはケース２の上面（第２の側面）に突出
されたＬ字状の係止片、２ｃは同じくケース２の
上面に形成されたＴ字状の係止片、３はケース２
の側面から突出された端子、４はケース２の上面
から突出された操作軸、５はプリント基板、５ａ
はケース２の取付脚２ａが取付けられる取付孔、
５ｂは端子３が挿入される透孔、５ｃはリード線
６が挿入される凹部、７はケース２の上面に取付
けられる固定板、７ａは固定板７の中央に形成さ
れた透孔、７ｂは透孔７ａの周辺の２カ所に形成
されたＶ字状の溝、７ｃは透孔７ａ内に突出され
た突部、７ｄは突部７ｃの後方に形成された透
孔、７ｅはねじ８の挿入孔、７ｆはリード線６の
保持部、９はシヤーシ等の取付基板、９ａはその
一部に設けられた窓、９ｂは窓９ａの内部に設け
られた取付片、１０は取付基板９の上面を覆うキ
ヤビネツト、１１は操作軸４に取付けられた押釦
である。

上記構成において、まず第３図に示す状態から
固定板７の透孔７ａ，７ｄにそれぞれＬ字状、Ｔ
字状の係止片２ｂ，２ｃを貫通させ、固定板７を
第３図矢印Ａ方向に移動させれば、Ｖ字状の溝７
ｂがＬ字状の係止片２ｂに係合され、突部７ｃが
Ｔ字状の係止片２ｃに係合される。このとき、固
定板７の先端（第１図、第２図の左端）と、Ｌ字
状の係止片２ｂの先端とがほぼ面一になる。

次に、プリント基板５の取付孔５ａにケース２
の取付脚２ａを係合するとともに、透孔５ｂに端
子３を挿入し、端子３をプリント基板５の銅箔
（図示せず）に半田付けすれば、スイツチ１をプ
リント基板５に取り付けることができる。このと
き上述のようにＬ字状の係止片２ｂの先端と固定
板７の先端が面一になつており、この面にプリン
ト基板５の表面が当接するため、プリント基板５
へスイツチ１を取り付ける作業と同時に、固定板
７をケース２に対して上下方向にも横方向にもが
たつきなく固定することができる。

この状態から、ビス８を用いて固定板７を取付
基板９の取付片９ｂに取り付ければ、スイツチ１
とプリント基板５と取付基板９とを一体的に結合
することができる。

したがつて、この状態でこれらの部品をキヤビ
ネツト１０内に収納し、スイツチ１の操作軸４を
キヤビネツト１０の外部に突出させてその先端に
押釦１１を取付ければ、第１図に示すようなスイ
ツチ装置が完了する。

なお、本実施例ではケース２の上面に、プリン
ト基板５に直交する方向にＬ字状に折曲された２
つの係止片２ｂ，２ｂと、Ｔ字状の係止片２ｃと
を形成したが、係止片２ｃを係止片２ｂと同一方
向に折曲してもよいことは明らかである。

以上のように本考案によれば、スイツチのケー
スがＬ字状に折曲された係止片等の複数の係止片
およびねじにより、固定板を介して取付基板に強
固に取り付けられるから、押釦に下向きの大きな
操作力が加わつた場合でも、力が固定板に伝わり
分散され、直接取付脚や端子に無理な力がかかる
ことはなく、したがつてスイツチが傾いたり、プ
リント基板との接続部分が破損されるという問題
を皆無にすることができる。しかもスイツチを取
付基板に取付ける場合にも、単にねじ１本を固定
板を介して取付基板にねじ込むだけでよいから、
組立作業も著しく容易になる。また、固定板には
リード線の保持部を設けてあるため、プリント基
板から引き出されたリード線を整然と配線するこ
とができ、リード線が他の部品の取り付け等の邪
魔になるのを確実に防止することができる。もつ
て、きわめて簡単な操作でスイツチを安定に取り
付けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のスイツチ装置を示
す断面図、第２図はその要部の平面図、第３図は
その分解斜視図である。 １……スイツチ、２……ケース、２ａ……取付
脚、２ｂ……Ｌ字状の係止片、２ｃ……Ｔ字状の
係止片、３……端子、４……操作軸、５……プリ
ント基板、６……リード線、７……固定板、７
ａ，７ｄ……透孔、８……ねじ、９……取付基
板、１０……キヤビネツト、１１……押釦。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 互いに直交する第１の側面と第２の側面におい
   て、第１の側面からは取付脚及び接続端子を第２
   の側面からは先端に押釦が取付けられる操作軸を
   それぞれ突出したスイツチと、上記スイツチの第
   １の側面と対向する位置に配置されるプリント基
   板と、第２の側面と対向する位置に配置される固
   定板と、この固定板の上面に配置されてその取付
   片を有するシヤーシ等の取付基板とを備え、上記
   スイツチの第２の側面には第１の側面に向けてＬ
   字状に折曲された係止片を含む複数の係止片を操
   作軸を中心に設け、また上記固定板には操作軸及
   び係止片を貫通させてその係止片を係止させる透
   孔を形成するとともに、スイツチに接続されるリ
   ード線保持部及びこの固定板を取付基板に取付け
   るためのねじ挿入孔を形成し、上記プリント基板
   には上記取付脚用取付孔及び接続端子用透孔を設
   けて成り、上記固定板をスイツチの第２の側面に
   係合した状態でプリント基板を第１の側面に取付
   けて接続端子を半田付けし、かつリード線を保持
   部に保持して固定板を１本のねじによつて取付基
   板に取付けるようにしたことを特徴とするスイツ
   チ装置。