JPS6263640A - Ａｌ−Ｓｉ系合金改質用Ｓｒ−Ａｌ母合金 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、Ａｎ−Ｓｉ系合金改質用Ｓｒ　−Ａｌ母合金
に関し、特に本発明は鋳造用ＡＪ−５ｉ系の共晶及び亜
共晶合金（゛以下Ａ／！−Ｓｉ系合金と記す）改質用の
Ｓｒ　５〜８ｗｔ％（以下は単に「％」で略記する）を
含有するＳｒ　−Ａｌ母合金についての提案である。

（従来の技術） 従来、Ａ７！−Ｓｉ系合金は、金属Ｎａの添加又はＮａ
Ｆを含むフラックスによる処理によって機械的性質の改
善がなされているが、Ｎａ処理による改質はＮａ添加後
の改質効果持続時間が短く、作業中に数度にわたって添
加改質処理を行う必要があるため、作業性が悪くかつ得
られた／１−５ｉ系合金の品質にバラツキが生じやすい
という欠点があった。

近年、Ａｊ！−Ｓｉ系合金の機械的性質の改良のために
Ｓｒが永久改質剤として効果が極めて高いことが知られ
ている。例えば、Ａｌ！−Ｓｉ系合金にＳｒを添加含有
させるＡｌ　−Ｓｉ　−Ｓｒ母合金が特開昭５２−６３
８０８号公報などに開示されているが、溶解性及びＳｒ
添加歩留りが悪いという欠点があり、いまだ十分に満足
するものは提案されていない。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明の目的は、上述した従来のｆｉ、１−Ｓｉ系合金
用改質剤が抱えている溶解性とＳｒ歩留りが悪いという
欠点を克服することにある。

（問題点を解決するための手段） 上掲の目的は次に示す事項を骨子とする構成の採用によ
って有利に実現される。すなわち、本発明は、 Ｓｒ　５〜８１％、残部Ａｌ及び不可避的不純物よりな
るＡｌ−Ｓｉ系合金改質用５ｒ−Ａｌ母合金を、要旨構
成とするものである。

（作用） 以下に本発明の詳細な説明する。

本発明者らは、Ａｆ−Ｓｉ系合金の組織１機械的性質を
改善するために極めて有効な成分であるＳｒを用いて、
安定かつすみやかに添加含有させることのできるＳｒ含
有母合金として知られているＡｌ−Ｓｉ　−３ｔ母合金
について研究した結果、Ａｌ−５ｉ−３ｔ母合金中のＳ
ｒはＳｉ　と５ｒＳｔｚ又は５ｒＳｉ等の金属間化合物
を形成しており、これら金属間化合物は融点が１０００
〜１２５０”ＣとＡｌ−Ｓｉ系合金の溶湯温度７２０〜
７５０℃より高く、Ａｊ２−Ｓｉ　−３ｔ母合金のマト
リックス部分が溶融しても固体で存在しており、容易に
はＡｌ−Ｓｉ系合金溶湯内へ溶は込まないことが判った
。従って、前記金属間化合物が拡散して溶解するまでに
かなりの時間を必要とすること及びＡｌ　−Ｓｉ　−Ｓ
ｒ母合金はＡｎ−Ｓｉ系合金に比較して比重はわずかに
高いが、Ａｊ”−Ｓｉ系合金溶湯温度下でＡｊｌ’−３
ｔ　−３ｔ母合金表面が酸化されて酸化皮層を形成する
が、この酸化皮層ば溶湯との濡れ性が悪いため、Ａｌ−
Ｓｉ−３ｔ母合金は溶湯表面に浮き、その結果、母合金
中のＳｒ添加歩留りにバラツキが生じることを知見した
。

上記知見に基づき本発明者らは、５ｒ−Ｓｉ系金属間化
合物が析出していない母合金を用い、これをＡ！！−Ｓ
ｉ系合金溶湯に添加させれば１、溶解性が優れかつバラ
ツキの少ない改質されたＡ６−Ｓｉ系合金を得ることが
できることに想到し、本発明母合金を完成するにいたっ
たのである。

すなわち．Ｓｒ含有母合金を５ｒ−Ａｌ母合金の形態と
すれば．Ｓｒ−、Ａβ〜合金には高融点を有する５ｒＳ
ｉ２．５ｒＳｉ等の金属間化合物が存在しない。従って
、Ａ６−３ｔ系合金溶湯に上記Ｓｒ−／ｌ母合金を添加
すれば、母合金はすみやかに溶解し、バラツキのない改
質したＡＩ！、−５ｉ系合金が得られる。すなわち、５
ｒ−Ａｌ母合金は溶解性に優れているので、Ａｌ−Ｓｉ
系合金の製造時間が短縮されかつ５ｒ−ＡＩ！母合金は
Ａｌ−Ｓｉ系合金に未溶解のままで残留することがない
ので、機械的性質の安定性が高くなる。

次に本発明５ｒ−Ａｊ！母合金中のＳｒｉが上記のよう
に限定される理由を説明する。

５ｒ−Ａｌ母合金のＳｒ含有量は５％未満では、鋳造用
Ａｌ−Ｓｉ なりＡＮ−Ｓｉ溶湯温度が降下し、又より多量の添加量
を必要としてＡｌ１−Ｓｉ合金の製造コストを高騰させ
る。さらに、破砕が困難となる。一方、８％を超えると
、５ｒ−Ａｌ母合金製造にあたり、Ｓｒ収率が悪くなり
又高粘性になるため製錬炉から溶湯を溶出させることが
困難である。さらに、生成メタルと反応生成物であるス
ラグとの分離が非常に困難となり、加えて鋳造用Ａｌ−
５ｉへ添加したときＳｒの歩留りが悪くなるので．Ｓｒ
の含有量は５〜８％の範囲内となるようにする必要があ
る。より好ましくは下限は３％である。

ところでＳｒ５〜８％を含有する５ｒ−Ａｆｆ母合金を
製造する際．Ｓｒ含有量が多くなることにより融点が高
くなり、反応生成物の流動性が悪くなって反応が順調に
進行しない場合には．Ｓｒ塩にＮａＣ１又はＫＣｌ等を
混合することにより良い収率を得ることができる。

なお、かような５ｒ−Ａｌ母合金の製造に当たっては．
Ｓｒを含有する酸化物，塩化物，弗化物。

炭酸塩，硫酸塩，臭化塩，その他のＳｒ化合物なかから
選ばれる何れか少なくとも１種を溶湯アルミニウムの表
面に添加し反応させることにより、Ｓｒを５〜８％，よ
り好ましくは３〜８％含有し、残部Ａ！および不可避的
不純物よりなる５ｒ＝Ａｆｆ母合金を得る。

電融アルミナルツボをもちいて酸化ストロンチウムとＡ
Ａ，炭酸ストロンチウムとＡｆの２種類について１３５
０℃にて反応させ、生成メタルの目標値であるＳｒ品位
５〜６０％の範囲内におけるＳｒの歩留りの変化を図面
に示した。図面において縦軸はＳｒの歩留り（Ｚ）を示
し、横軸は生成メタル中のＳｒ含有量（Ｚ）を示してお
り、・印はＳｒＯとＡｌ、○印は５ｒＣＯｉと，１１の
反応によるＳ歩留り（Ｚ）と生成メタル中のＳｒ含有量
（Ｚ）の関係をそれぞれ示している。

上記図面によれば．Ｓｒ　　ＡＩ２母合金のＳｒ含有量
が多くなるにしたがい急激にＳｒ収率が低下してゆくこ
とがわかるが．Ｓｒ　−Ａｌ母合金品位約１０％以下の
範囲内においては高いＳｒ収率を得ることができる。

以上説明したように、Ａｐ−ｓｉ系合金の改質用Ｓｒ　
−Ａｆｆ母合金は、従来のＡｆｆ　−Ｓｉ　−３ｔ母合
金にくらべ製造技術上２価格上において優位にあるばか
りでなく改質剤としての品質上においても優れているの
で、この改質剤をＡ６−Ｓｉ系合金に添加することによ
り低コスト・高品質のＡｆｆ−Ｓｉ系合金を安定して得
ることができる。

次に本発明を実施例について説明する。

（実施例） ＃１０黒鉛ルツボを使用し、Ｓｉ　１１．７％、残部Ａ
／からなる成分組成のＡｆ−５ｉ合金４　ｋｇを７２０
〜７５０℃で溶解し、次いでヘキサクロルエタンによる
脱ガス及びフラックスによる浄化処理を行つた後、本発
明にがかる５ｒ−Ａ７！母合金を、溶湯に対しＳｒ純分
換算にて０６０４％になるようにＡｌ箔に包んでＡｌ−
Ｓｉ溶湯中に添加し、１５分間保持攪拌後、７２０　’
ＣでＪＩＳＡ号試験片採取用金型（金型温度１７０±１
０℃）に鋳造した。なお比較のため従来から使用されて
いるＳｒ　−３ｔ　　−Ａｊ！母合金についても同条件
により試験片を製作した。

第１表に上記方法で製造されたＪＩＳＡ号試験片の溶解
性．Ｓｒ歩留り（Ｚ）及び機械的性質を示す。

第１表によれば、Ａｌ−Ｓｉ系合金溶湯にそれぞれの母
合金を添加した場合の溶解性を比較すると、ヒート隘４
〜７に示す比較材のＳｒ　−Ｓｉ　−Ａｌ母合金は、溶
湯との濡れ性が悪く溶解に多くの時間が必要であり、従
ってＳｒ添カロ歩留りもかなり低下していることがわか
る。またヒート隘３は本発明と同じＳｒ　−Ａｌ母合金
の例であるが、本発明母合金に比べると、溶解時間２歩
留りとも劣っている。一方、本発明Ｓｒ　−Ａｆｆ　匁
合金は、Ａｌ−Ｓｉ溶湯との濡れ性が良好であり、溶は
込みも良いことがわかる。なおＳｒ含有量が多くなるに
つれ溶解時間は長くなるが、５ｒ−Ｓｉ−Ａｌ母合金に
比較するとかなりの溶解時間の短縮になっており、かつ
Ｓｒ歩留りが顕著に向上していることがわかる。

以上かられかるようにＳｒ含有量は５〜８％の範囲内に
することが有効であった。

また、機械的性質はＡｌ　−Ｓｉ　−３ｔ母合金を添加
したＡｆｆ−Ｓｉ系合金にくらベバラツキが少なく、か
つ優れており、又無添加のＡｆ−Ｓｉ系合金にくらべｍ
織及び機械的性質の改善に顕著な効果を示していた。

（発明の効果） 以上の説明したところかられかるように、本発明によれ
ば、５ｒ−Ｓｉ系金金属化合物の存在１．７ない５ｒ−
Ａｆｆ母合金であるから、これをＡｊ２−Ｓｉ系合金の
改質剤として使用すると、溶解時間の短縮とＳｒ歩留り
の向上が達成できる。

【図面の簡単な説明】

図面は．ＳｒＯ，ＳｒＣＯ３をそれぞれ１３５０℃でＡ
Ｎと反応させることにより生成したメタル中の５ｒ（Ｚ
）とＳｒ歩留りの関係を示すグラフである。 特許出願人　　日本重化学工業株式会社代理人　弁理士
　　村　１）政　治 ＆に気α（市のＳｒ（”／、）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １．Ｓｒ５〜８ｗｔ％、残部Ａｌ及び不可避的不純物よ
   りなるＡｌ−Ｓｉ系合金改質用Ｓｒ−Ａｌ母合金。