JPS6246679Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は紙葉類の表裏をどちらか一方に振分け
て集積する装置に関するものである。

従来、この種の装置は、紙葉類の表裏が不揃い
な状態になつているかどうかを検知する検知部を
有する。しかし、表裏のどちらか一方に揃える場
合、その作業は従来人手によつてなされており、
一部を機械によつて行なう場合でも、その機械は
単に表裏を前記検知部により識別して各々を別々
の集積部（集積箱）に集積し、これを取出して人
手により重ねて揃えている。従つて作業に人手が
介在する点は同様である。

従つて、本考案は、紙葉類の表裏を検知し、人
手を全く要することなく表裏のどちらか一方に揃
えて集積する装置を得ることを目的としており、
特に、紙葉類を積載するホツパー部からの紙葉類
を、その表裏を識別するための検知部を経て集積
箱に表券又は裏券に揃えて集積するようにした紙
葉類振分け集積装置において、前記検知部を通過
した紙葉類を挾持した状態で搬送するための一対
の搬送ベルトと、前記各搬送ベルトの離間部分に
隣接して回動自在に設けられた振分けガイドと、
前記振分けガイドを通過した紙葉類を互いに異な
る方向に搬送するため前記離間した一対の搬送ベ
ルトに各々接合して前記振分けガイドに隣接して
表券搬送路及び裏券搬送路を形成する一対の無端
ベルトと、前記振分けガイドの隣接位置で前記各
無端ベルトの一端を回転自在に保持し且つ各々の
無端ベルトが前記接合する搬送ベルト以外の搬送
ベルトとは接合しないようにするため互いに軸心
位置を異ならせて１本の軸を回動自在に保持され
た一対のプーリからなる二重プーリ部と、前記表
券搬送路及び裏券搬送路の下方位置で且つ前記集
積箱の上部両側に配設され互いに異なる方向に回
転するように構成された一対の羽根車とを備え、
前記検知部を通過した紙葉類は、前記振分けガイ
ド、前記各搬送路及び前記各羽根車を介して表券
又は裏券に揃えるようにした紙葉類振分け集積装
置を提供することを目的とする。

実施例につき図面に従つて以下に説明する。第
１図において、紙葉１を積載するホツパー部２、
紙葉１を１枚ずつ検知部５に送出する繰出しロー
ラー３、分離ローラー４、からなる繰出し部と、
送出された紙葉を搬送する搬送ベルト６及び７
と、紙葉の表裏を識別する機能を含む検知部５と
を備えた紙葉処理機において、本考案によるもの
は、検知部５において検知した紙葉の表裏検知信
号を受けて表券（紙葉の表側が上を向いているも
の）と裏券（紙葉の裏側が上を向いているもの）
を各々の搬送路に振分ける振分けガイド１８と、
表券８を搬送する表券搬送路９と裏券１０を搬送
する裏券搬送路１１と、表券８を表券搬送路９か
ら受け止めて羽根の間に挾持し集積部（集積箱）
１４に移送する羽根車１２と裏券１０を裏券搬送
路１１から受け止めて羽根の間に挾持し集積箱に
移送する羽根車１３と、該羽根車により挾持され
た表券裏券をかき落すため中に羽根を通すように
した集積箱１４の上縁の切欠部１５とから構成さ
れている。

つぎに、本考案の装置の動作について説明する
と、表券８が検知部５を通過する場合には表券が
振分けガイド１８に到達する前に検知部５からの
表裏検知信号により振分けガイド１８を電磁ソレ
ノイドその他の手段により第２図に示すように右
側（実線で示した位置）に倒す。表券８は表券搬
送路９の方へ送られる。表券搬送路９の無端ベル
ト２０は搬送ベルト７に接して表券８を搬送し、
表券は羽根車１２の羽根の間に放出される。羽根
車１２は時計方向につねに回転していて表券８は
羽根に挾持されて集積箱１４の上縁に近づき、第
３図に示されているような切欠部１５を表券８を
挾持した羽根が通過するときにかき落とされて集
積受板１６の上に集積される。羽根車１２の回転
が時計方向であることによつて集積された表券８
の表側は検知部５を通過するときと同様に上を向
いている。裏券１０が検知部５を通過する場合に
は裏券１０が振分けガイド１８に到達する前に振
分けガイドを左側（点線で示した位置）に倒す。
裏券１０は裏券搬送路１１に搬送された羽根車１
３の羽根の間に挾持される。羽根車１３は反時計
方向に回転し裏券１０を挾持した羽根が集積箱１
４の上縁の切欠部１５を通過するときに裏券１０
はかき落されて集積受板１６の上に集積される。
羽根車１３の回転が反時計方向であることにより
集積された裏券１０の表側は検知部５を通過する
ときと反対になり下を向くことになる。結局集積
箱にはすべて表側が上を向いた紙葉が集積され
る。集積受板１６はバネ２２等による受板リフタ
ー１７により紙葉の重量の増加に応じて下降し紙
葉を取出すと上昇する。

又、前述の無送ベルト２０及び２１について
は、第２図及び第４図に示すように、互いに軸心
位置を異ならせて設けられたクランク状の形状を
なす１本の軸２３に回転自在に保持され二重プー
リ部１９を構成する一対の第１プーリ２４及び第
２プーリ２５が設けられており、第１プーリ２４
に懸架された第１無端ベルト２０は前記搬送ベル
ト６と接合し、さらに、第２プーリ２５に懸架さ
れた第２無端ベルト２１は前記搬送ベルト７と接
合している。

従つて、前記第１プーリ２４及び第２プーリ２
５は、互いに保持されている軸心位置が符号Ｄで
示される距離だけ異なるように構成されており、
振分けガイド１８によつてその方向がいずれかに
振分けられ、表券搬送路９又は裏券搬送路１１に
送られる各紙幣は、前述したように、軸心位置が
ずれているため、各プーリ２４及び２５の外周面
は互いにずれており、何れか一方の無端ベルト２
０又は２１で紙幣を搬送する場合には、対向側の
無端ベルト２０又は２１の外周とは段差があつて
同一平面とはならず、搬送される紙幣が対向側の
無端ベルト２０又は２１及び搬送ベルト６又は７
と接触したり、巻込まれたりすることがなく、確
実に、表券搬送路９又は裏券搬送路１１によつて
搬送することができる。

尚、本実施例においては、第１図にて示すよう
に、一対の搬送ベルト６及び７は、検知部５及び
各搬送路９及び１１に対して連続した一対のルー
プ形状とした場合について述べたが、本考案は前
述の実施例に限らず、図面には示していないが、
検知部５に対応して一対の無端状の搬送ベルトを
用い、さらに、この検知部５を通過した紙葉類を
搬送するため、この検知部５の下流側に各搬送路
９及び１１を形成するための一対の無端状の搬送
ベルトを設け、各搬送ベルト６，７を一対以上設
けて紙葉類１を搬送した場合も本願考案の範囲に
含まれることは述べるまでもないことである。

上記の実施例では表側を上に向けた紙葉を集積
したが裏側を上に向けた紙葉を集積する場合も検
知部の表裏検知信号その他を変更することにより
容易に可能である。

従つて、本考案による紙葉類振分け集積装置は
以上のように構成されているため、振分けガイド
から振分けられた表券又は裏券は、互いに軸心位
置のずれた一対のプーリによる無端ベルトを介し
て、互いに干渉することなく確実に搬送すること
ができ、確実に紙葉類の表裏をどちらか一方に振
り分けて集積する紙葉振分け集積装置が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例の断面図、第２図は第１図の一
部である表券（裏券）搬送路の拡大断面図、第３
図は第１図の一部である集積箱の切欠部を示した
斜視図、第４図は第２図における要部の拡大平面
断面図である。 １……紙葉、５……検知部、９……表券搬送
路、１１……裏券搬送路、１２，１３……羽根
車、１４……集積箱、１６……集積受板、１７…
…受板リフター、１８……振分けガイド、１９…
…二重プーリ部、２４……第１プーリ、２５……
第２プーリである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 紙葉類を積載するホツパー部２からの紙葉類
   を、その表裏を識別するための検知部５を経て集
   積箱１４に表券又は裏券に揃えて集積するように
   した紙葉類振分け集積装置において、 前記検知部５を通過した紙葉類を挾持した状態
   で搬送するための一対の搬送ベルト６，７と、 前記各搬送ベルト６，７の離間部分に隣接して
   回動自在に設けられた振分けガイド１８と、 前記振分けガイド１８を通過した紙葉類を互い
   に異なる方向に搬送するため前記離間した一対の
   搬送ベルト６，７に各々接合して前記振分けガイ
   ド１８に隣接して表券搬送路９及び裏券搬送路１
   １を形成する一対の無端ベルト２０，２１と、 前記振分けガイド１８の隣接位置で前記各無端
   ベルト２０，２１の一端を回転自在に保持し且つ
   各々の無端ベルト２０，２１が前記接合する搬送
   ベルト６又は７以外の搬送ベルトとは接合しない
   ようにするため互いに軸心位置を異ならせて１本
   の軸２３に回動自在に保持された一対のプーリ２
   ４，２５からなる二重プーリ部１９と、 前記表券搬送路９及び裏券搬送路１１の下方位
   置で且つ前記集積箱１４の上部両側に配設され互
   いに異なる方向に回転するように構成された一対
   の羽根車１２，１３とを備え、 前記検知部５を通過した紙葉類は、前記振分け
   ガイド１８、前記各搬送路９，１１及び前記各羽
   根車１２，１３を介して表券又は裏券に揃えるよ
   うにしたことを特徴とする紙葉類振分け集積装
   置。