JPS6212598Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はマイクロカプセル化液晶による温度応
答呈色模様を有する成形品に関するものであり、
指輪、ペンダント等の装身具やキーホルダー等の
アクセサリーや各種日用品に使用する興趣に富む
成形品に関するものである。

温度変化に応答して色彩変化を示す液晶をマイ
クロカプセル化して成るマイクロカプセル化液晶
は、成形品として様々に利用されている。殊に、
本考案者が実開昭53−140484に於て提案した成形
品は凹凸部を有する金属基体を使用して、凸部の
金属面を直接外部から看取できるようにした場合
に、この金属面の光沢が凹部の液晶層の色彩変化
とマツチして、美しい模様を現出する。しかしな
がら、上記提案に係る構造は凹部の液晶層やその
背面の有色コート層の形成時に凸部の金属光沢面
を汚し易く、しかも凹部をその容積に完全に一致
する量の液晶で充填することが難かしいために、
合成樹脂で保護被覆する際に凹部に不足分の液晶
量相当の空気が封じ込まれることが多かつた。

本考案は、液晶の色彩変化と金属光沢との調和
を上記提案とは異なる構造で実現可能にすると共
に、立体的な模様の形成を容易に実現可能にした
ものである。即ち、本考案は、基体の上面に有色
インキのコート層及びマイクロカプセル化液晶層
を順次積層し、その上面に任意形状の金属薄片を
載置してエポキシ樹脂により保護被覆したことを
特徴とする成形品を提供するものである。

以下、図面に従つて本考案を説明する。第１図
は、本考案に係る成形品の断面図を示し、基体１
の上面に、液晶の呈する色彩を明瞭にするための
有色インキのコート層２を設け、更にその上面に
マイクロカプセル化液晶層３を設ける。これらの
コート層２及び液晶層３は１種のみに限らず、数
色のインキ或いは呈色温度の異なる数種の液晶を
使用すれば、複雑な模様を表わすことができる。
上記液晶層３の上に載置する金属薄片４は、ステ
ンレス、アルミニウム、銅等任意のものをその個
有の金属光沢を生かし、又はメツキや着色等の表
面処理を施して使用するものである。従つて、部
分的に着色を施したり、透視部分のある文字や模
様に形成しても良い。更に、金属薄片４の上面か
らエポキシ樹脂５により気密に保護被覆をしてい
る。基体１としては、金属、合成樹脂等任意の物
を使用することができる。

本考案は以上のように構成したので、製造が簡
単で仕上りが美しく、液晶層の色彩変化と金属光
沢や、表面処理した金属薄片の色相との調和によ
り興趣に富む成形品が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の実施例に係る成形品の断面
図である。 １……基体、２……有色インキのコート層、３
……マイクロカプセル化液晶層、４……金属薄
片、５……エポキシ樹脂。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基体の上面に有色インキのコート層及びマイク
   ロカプセル化液晶層を順次積層し、その上面に任
   意形状の金属薄片を載置してエポキシ樹脂により
   保護被覆したことを特徴とする温度応答呈色模様
   を有する成形品。