JPS61225394A

JPS61225394A - グラビア印刷用紙塗被組成物

Info

Publication number: JPS61225394A
Application number: JP6100085A
Authority: JP
Inventors: 信夫別所; 五十嵐　久夫; 西田　昌三
Original assignee: Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Current assignee: JSR Corp
Priority date: 1985-03-27
Filing date: 1985-03-27
Publication date: 1986-10-07

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、グラビア印刷用紙塗被組成物に関するもので
ある。更に詳しくは、塗被紙のグラビア印刷時にミスド
ツトが少なく網点再現性に優れ、かつ表面強度が大きい
紙塗被用組成物を提供するものである。

〔従来の技術〕

グラビア印刷は鮮な色調左深みのある画像を提供するの
で、近年ますます広範に利用されるようになった。また
、輪転グラビア印刷方式が普及し印刷の高速化が進んだ
結果、グラビア印刷用塗被紙の需要は最近急激に増加し
ている。

ところで、グラビア印刷はインキを印刷版の凹孔から印
刷用紙へ転移させる方式であるため、いわゆるミスドツ
トや網点再現性不良に代表されるグラビア印刷独特の転
写不良が生じ易い。

これらの転写不良は印刷物の美観を著しく損ね、ひいて
はグラビア印刷用塗被紙そのものの商品価値を著しく減
じる。従ってこれまでにも塗被用組成物を改善すること
によって塗被紙のグラビア印刷適性（耐ミスドツト性や
網点再現性）を向上させる努力が払われてきた。バイン
ダーの検討もその一つで、デンプン、カゼイン、大豆蛋
白、セルロース等の天然バインダーやスチレン・ブジエ
ン系共重合体、アクリル酸またはメタクリル酸のエステ
ル系共重合体、酢酸ビニル系共重合体、ポリビニルアル
コール等の合成バインダーの単独使用および混合使用が
検討され、その中でいくつかの知見が開示されてきた。

例えば、塗被液のバインダー量を減少させると塗被紙の
グラビア印刷適性は向上するがその表面強度が低下する
こと、顔料との相互作用性の強いラテックスを使用する
と塗被紙のグラビア印刷適性は向上するが、これもその
表面強度が不十分になること（紙バ技協誌、３８巻１２
号、Ｐ１８〜２３．１９８４）、酢酸ビニル・アクリル
酸エステル系合成エマルジョンの使用は、塗被紙のグラ
ビア印刷適性はともかくその表面強度が弱いこと等、こ
れらではいずれも塗°被紙のグラビア印刷適性と表面強
度とを同時に良好にすることは難しいことを示している
。

塗被紙の表面強度が不十分なことは、スーパーカレンダ
ー処理時のカレンダーロール汚れの発生につながり、そ
の除去のために塗被紙の生産性が著るしく低劣になるの
で大きな問題である。

なお、天然バインダーを使用することなく、合成エマル
ジョンのみを使用する処方（ソールバインダー処方）が
上記の欠点背圧に効果的であると提案され（Ｄ、１．Ｌ
ａｅ、　Ｔａｐｐｉ　ＣｏａｔｉｎｇＣｏｎｆｅｒｅｎ
ｃｅ　Ｐ　ｒｅｐｒｉｎｔ、　Ｐ　２５　Ａ＋４１．１
９７５）、更に一層具体化した知見（特開昭５５−１４
５７４６、同５６−７００７１、同５７−７７３７４）
も開示されているが、しかし本発明者らが検討したとこ
ろでは、いずれの知見も塗被紙のグラビア印刷適性と表
面強度とを同時に良好とするには不満足なものであった
。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明者らは、かかる従来技術の欠点に鑑み。

塗被紙のグラビア印刷適性と表面強度が共に優れた合成
ラテックスを得るべく鋭意検討を重ねた。

〔問題を解決するための手段〕

その結果、下記の如き特定の組成からなり、かつ特定範
囲のゲル含量を有する共重合体ラテックスをバインダー
として用いることにより上記目的が達成されるという予
測を越えた事実を見出し、かかる知見に基づいて本発明
を完成するに至った。

すなわち本発明は、３５〜８０重量％の脂肪族共役ジエ
ン、０．２〜１５重量％のエチレン系不飽和カルボン酸
単量体、０．２〜１５重量％のエチレン不飽和線状アミ
ン単量体または／およびその４級塩、残余のモノオレフ
ィン系単量体から構成され、かつゲル含量が４０〜９５
重量％である共重合体ラテックスと顔料とを含有するこ
とを特徴とするグラビア印刷用紙塗被組成物である。

本発明において使用される共重合体ラテックスは、（１
）脂肪族共役ジエン３５〜８０重量％、好ましくは５５
〜７５重量％、（２）エチレン系不飽和カルボン酸単量
体０．２〜１５重量％、好ましくは０．５〜１０重量％
、特に好ましくは０．５〜６重量％、（３）エチレン系
不飽和線状アミン単量体または／およびその４級塩０．
５〜１５重量％、好ましくは０．５〜１０重量％、特に
好ましくは０．５〜６重量％。

（４）これらと共重合可能な他のモノオレフィン系単量
体が残余、好ましくは１０〜４４重量％とを連鎖移動剤
の存在下に共重合してそのゲル含量を４０〜９５重量％
、好ましくは６０〜９０重量％とじたものであるが、こ
れには公知の乳化重合法を用いることができる。

そして重合安定性を高く保ち、かつ本発明の効果を十分
発現するためには、上記（１）、（２）および（４）の
単量体を先ず乳化重合し、（２）のエチレン系不飽和カ
ルボン酸単量体の９０％以上が重合を終了した後糸のｐ
Ｈを４以上とし、次いで上記（３）のエチレン系不飽和
線状アミンまたは／および４級塩を、あるいはこれを上
記（１）または／および（４）の単量体と共に添加して
重合を完結することが好ましい。

上記共重合体ラテックスの組成において、脂肪族共役ジ
エンが３５重量％未満の場合には、共重合体の柔軟性と
接着性が不足し、塗被紙のグラビア印刷適性および表面
強度が不十分となり、８０重量％を越えると共重合体の
接着性が不足し、塗被紙の表面強度が不十分となる。

特に５５〜７５重量％の範囲では、一般に塗被紙のグラ
ビア印刷適性と共重合体ラテックスの接着力とは逆相関
関係にある特性であるが、該特性が共に優れた効果が発
揮することができる。

エチレン系不飽和カルボン酸単量体が０．２重量％未満
では、ラテックスの機械的安定性および接着力が不足し
、１５重量％を越えると重合時の凝集物の量が多くなり
、塗被紙の耐水性の不足を招くので好ましくない。

エチレン系不飽和線状アミン単量体が０．２重量％未満
では、塗被紙のグラビア印刷適性が十分でなく、１５重
量％を越えると重合時の凝集物の量が多くなるのでよく
ない。

また、共重合体ラテックスのゲル含量を４０〜９５重量
％とすることにより、本発明の目的とする塗被紙のグラ
ビア印刷適性と表面強度の共に優れた紙塗被用組成物を
提供することが可能になる。

なお、本発明の紙塗被用組成物では、通常顔料１００重
量部に対して共重合体ラテックス０゜５〜１２重量部、
好ましくは４〜１０重量部の割合で用いられる。

本発明の共重合体ラテックスの製造に使用される脂肪族
共役ジエンとしては、１，３−ブタジェン、２−メチル
−１，３−ブタジェン、２，３−ジメチル−１，３−ブ
タジェン、ぺ゛ブタジェンおよびその他の１，３−ブタ
ジェンの炭化水素類似化合物、更に２−クロル−１，３
−ブタジェン、２−シアノ−１，３−ブタジェンのよう
な置換１，３−ブタジェン等がある。中でも価格、入荷
の容易さ、得られる共重合体の性質が優れる等の点から
、１，３−ブタジェンが好ましい。

エチレン系不飽和カルボン酸単量体としてはアクリル酸
、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸やイタ
コン酸、マレイン酸、フマレ酸等のジカルボン酸および
それらジカルボン酸の酸無水物、モノアルキルエステル
、モノアミド類も使用することができる。

エチレン系不飽和線状アミン単量体または／および４級
塩としては、下記一般式（１）で示される化合物および
それらに硫酸ジメチル等の硫酸エステルや塩化メチル等
のハロゲン化アルキル等を反応させて得られる第４級ア
ンモニウム塩、並びにそれらにモノクロル酢酸やβ−プ
プロピオラクトン等を反応させて得られるベタイン型上
ツマ−が含まれる。

例えばアミルエチル（メタ）アクリレート、メチルアミ
ノエチル（メタ）アクリレート、ジメチルアミノエチル
（メタ）アクリレート、ジエチルアミノエチル（メタ）
アクリレート、ジブチルアミノエチル（メタ）アクリレ
ート、アミノプロピル（メタ）アクリレート、メチルア
ミノプロピル（メタ）アクリレート、ジメチルアミノプ
ロピル（メタ）アクリレート等のエチレン系不飽和カル
ボン酸のアミノアルキルエスチル、アミノエチル（メタ
）アクリルアミド。

メチルアミノエチル（メタ）アクリルアミド、ジメチル
アミノエチル（メタ）アクリルアミド、ジエチルアミノ
エチル（メタ）アクリルアミド。

ジブチルアミノエチル（メタ）アクリルアミド。

アミノプロピ５（メタ）アクリルアミド、メチルアミノ
プロピル（メタ）アクリルアミド、ジメチルアミノプロ
ピル（メタ）アクリルアミド゛等のエチレン系不飽和カ
ルボン酸のアミノアルキルアミド、アミノエチルビニル
エーテル、メチルアミノエチルビニルエーテル、ジメチ
ルアミノエチルビニルエーテル、アミノプロピルビニル
エーテル、メチルアミノプロピルビニルエーテル、ジメ
チルアミノプロピルビニルエーテル等のアミノアルキル
ビニルエーテルおよびそれらに硫酸ジメチル等の硫酸エ
ステルや塩化メチル等のハロゲン化アルキル等を反応さ
せて得られる第４級アンモニウム塩、並びにそれらにモ
ノクロル酢酸やβ−プロピオラクトン等を反応させて得
られるベタイン型モノマーが挙げられる。

とりわけ、価格、入荷の容易さ、重合の安定性、得られ
る共重合体の性質が優れる等の点から、ジメチルアミノ
プロピル（メタ）アクリルアミドおよび３−（メタ）ア
クリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライ
ド並びに３−（メタ）アクリルアミドプロピルジメチル
アンモニオアセテートが好ましい。

モノオレフィン系単量体としては、スチレン、α−メチ
ルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物；
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸メチル、２−ヒドロキシエチルアクリ
レート、２−ヒドロキシエチルメタクリレート等のエチ
レン系不飽和カルボン酸のアルキルエステル；アクリル
アミド、メタクリルアミド、Ｎ−メチロールアクリルア
ミド等のエチレン系不飽和カルボン酸のアルキルアミド
；酢酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステルおよびアク
リロニトリル等が挙げられる。

共重合体ラテックスのゲル含量は通常の乳化重合に使用
される連鎖移動剤の使用によって調節することができる
０例えばクロロホルム、ブロモホルム、四塩化炭素、四
臭化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ｎ−へキシルメル
カプタン、ｎ−オクチルメルカプタン、ｔ−オクチルメ
ルカプタン、ｎ−ドデシルメルカプタン、ｔ−ドデシル
メルカプタン等のメルカプタン類、ジチルキサントゲン
ジサルファイド、ジイソプロピルキサントゲンジサルフ
ァイド等のキサントゲン類等通常の乳化重合で使用可能
なものはすべて使用できる。これらは１種または２種以
上で使用することができる。添加方法は一括添加、多分
割添加あるいは連続添加のいずれの方法であってもよい
。

本発明の紙塗被用組成物は、クレイ、硫酸バリウム、酸
化チタン、炭酸カルシウム、サチンホワイ、ト等の紙塗
被用に一般に使用されている鉱物性顔料に、顔料バイン
ダーとして本発明の共重合ラテックス、更には必要に応
じてカゼイ、でんぷん、セルロース、ポリビニルアルコ
ール。

アルカリ増粘性エマルジョン等の天然あるいは合成のバ
インダーおよび増粘剤を配合して得ることができる。

更に一般に使用されている種々の配合剤１例えば耐水性
向上剤、耐水化反応促進剤、顔料分散剤、粘度調節剤、
着色顔料、蛍光染料やｐＨ調節剤を任意に配合すること
もできる。

〔実　施　例〕

次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、
本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に制約さ
れるものではない。

なお、実施例において割合を示す部および％は各々重量
部および重量％を意味する。

実施例１撹拌機付オートクレーブに下記処方１の化合物を仕込み
、６０℃に加温して反応を開始させた。

処方１水　　　　　　　　　　　　　　　４００．０部ブタジ
ェン　　　　　　　　６０．０部スチレン　　　　　　
　　　２０．０部メタクリル酸メチル　　　１５．０部アクリル酸　　　　　　　　　２．０部四塩化炭素　　
　　　　　　４．０部（Ａ）過硫酸カリウム　　　　　
　　０．１部上記単量体の重合転化率が９２％になった
時点で水酸化ナトリウム水溶液を加え、ラテックスのｐ
Ｈを７．０に調整した。次いで水７．０部、ジメチルア
ミノプロピルアクリルアミド３．０部の混合物を加えて
反応を続行し、４時間後重合転化率９９％で共重合体ラ
テックス（Ａ）を得た。

更に上記処方１において、（Ａ）四塩化炭素４．０部を
、（Ｂ）四塩化炭素６．０部、（Ｃ）四塩化炭素６．０
部とｔ−ドデシルメルカプタン０．５部、（Ｄ）四塩化
炭素６．０部とｔ−ドデシルメルカプタン１．０部、（
Ｅ）四塩化炭素０．２部に変更したほかは共重合体ラテ
ックス（Ａ）の製造と同様にして、それぞれ共重合体ラ
テックス（Ｂ）、（Ｃ）、（Ｄ）および（Ｅ）を得た。

また、上記共重合体ラテックス（Ａ）、（Ｂ）、（Ｃ）
の製造において、ジメチルアミノプロピルアクリルアミ
ドに代えてメタクリル酸メチルを使用して得られた共重
合体ラテックスをそれぞれ（ａ）、（ｂ）、（へ）とす
る。

ラテックス（Ａ）〜（Ｅ）、（ａ）〜（ｃ）を用いて下
記の処方２により紙塗被用組成物を調製した。

処方２カオリナイトクレー（１）　　　１００．０部分散剤　
　　　　　（２）　　　　　０．２部水酸化ナトリウム
　　　　　　　　０．１部でんぷん・　　　　（３）　
　　　　２．０部ラテックス（固形分として）　　　　
６．０部水　　　　　全固形分が６０％となるように適
当量添加（１）Ｊ、Ｍ、Ｈｕｂｅｒ社製　　　ハイドロスパース
（２）東亜合成社製　　　　　　アロンＴ−４０（３）
玉子コーンスターチ社製　　玉子エースＣ更に適当量の
水酸化ナトリウム水溶液を添加し、各組成物のｐＨを９
．０に調整した。

各組成物を塗被原紙上に塗被量が片面１３゜０±０．５
ｇ／ｒｒｒとなるように、電動式ブレードコーター（熊
谷理機社製）で塗工し、１２０℃のギアーオーブンにて
１５秒間乾燥した。得られた塗被紙を２０℃、６５％Ｒ
，Ｈ，の室内条件にて一昼夜放置し、その後線圧２５０
ｋｇ／ａｍ、ロール温度５０℃の条件でスーパーカレン
ダー処理を４回行い、下記の試験を実施した。併せて共
重合体ラテックスのゲル含量を測定した。

結果を第１表に示す。

第１表試験方法注１）得られた共重合体ラテックスをｐＨ８゜５に調整
した後メタノールで凝固し、洗浄、乾燥後所定量（約０
．３ｇ）の試料を所定量（１００ｍｍ）のベンゼンに２
０時間浸漬する。ベンゼン不溶分を測定し、試料に対す
る重量％で示す。

注２）ＲＩ印刷試験機（明石製作新製）による。

試験片をドラムに固定し１回転印刷を繰返した後の紙む
けの状態から判定する。紙むけの少ないものが表面強度
に優れる。５点法で評価；５（優）〜１（劣）注３）大蔵省印刷局式グラビア印刷試験機（熊谷理機社
製）を用いて試験片を印刷する。

図版として網点グラビアを使用する。

発生したミスドツトの数が全網点数に占める割合で定義
する。百分率表示。

注４）印刷された網点形状と図版の網点形状との合−性
を表わす。各網点形状を拡大観察し。

判定する。

Ｏ，Ｏ１Δ、Ｘの４段階法；◎（優）〜Ｘ（劣）実施例
２実施例１の共重合体ラテックス（Ａ）の製造と同様にし
て第２表に示す単量体組成の共重合体ラテックスを製造
した。但し、ラテックス（ｄ）はアミン系単量体を使用
していないので、一段で重合を完結した。

第２表第２表の共重合体ラテックスを用い、実施例１に準じて
ゲル含量の測定および塗被紙試験を実施した。結果を第
３表に示す。

第３表〔発明の効果〕　　− 第１表および第３表の結果から明らかなように、本発明
の紙塗被用組成物を使用した塗被紙は、グラビア印刷時
にミスドツトが少なく網点再現性に優れ、かつ表面強度
が大きく、従って本発明は極めて優れたグラビア印刷用
紙塗被組成物を提供するものである。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）３５〜８０重量％の脂肪族共役ジエン、０．２〜
１５重量％のエチレイ系不飽和カルボン酸単量体、０．
２〜１５重量％のエチレン系不飽和線状アミン単量体ま
たは／およびその４級塩、残余のモノオレフィン系単量
体から構成され、かつゲル含量が４０〜９５重量％であ
る共重合体ラテックスと顔料とを含有することを特徴と
するグラビア印刷用紙塗被組成物。
（２）共重合体ラテックスが、脂肪族共役ジエン、エチ
レン系不飽和カルボン酸単量体およびモノオレフィン系
単量体を乳化重合し、上記エチレン系不飽和カルボン単
量体の９０％以上が重合を終了した後に系のｐＨを４以
上とし、次いでエチレン系不飽和線状アミンまたは／お
よび４級塩を、あるいはこれを脂肪族共役ジエンおよび
／またはモノオレフィン系単量体と共に添加して重合を
完結した共重合体ラテックスである特許請求の範囲第（
１）項記載の組成物。
（３）顔料１００重量部に対して共重合体ラテックスが
０．５〜１２重量部である特許請求の範囲第（１）項ま
たは第（２）項記載の組成物。