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JPS61148046A - 表面処理金属板及びその製法 - Google Patents

表面処理金属板及びその製法

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Publication number
JPS61148046A
JPS61148046A JP59270988A JP27098884A JPS61148046A JP S61148046 A JPS61148046 A JP S61148046A JP 59270988 A JP59270988 A JP 59270988A JP 27098884 A JP27098884 A JP 27098884A JP S61148046 A JPS61148046 A JP S61148046A
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JP
Japan
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rust
adhesive layer
resin
polyolefin
layer
Prior art date
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Application number
JP59270988A
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JPH0510223B2 (ja
Inventor
廣和 小林
正之 鶴田
土屋 幸男
浩二 明星
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TAIYO SEIKO KK
Original Assignee
TAIYO SEIKO KK
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Filing date
Publication date
Application filed by TAIYO SEIKO KK filed Critical TAIYO SEIKO KK
Priority to JP59270988A priority Critical patent/JPS61148046A/ja
Publication of JPS61148046A publication Critical patent/JPS61148046A/ja
Publication of JPH0510223B2 publication Critical patent/JPH0510223B2/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は建築分野又は一般産業分野に使用される表面処
理金属板及びその製造方法に関するものであり、該表面
処理金属板は、防錆樹脂層、変性ポリオレフィンからな
る接着層、ポリオレフィンからなる保護層の3暦からな
る積層樹脂層を有し、耐食性、加工性、特に屋外耐久性
に優れた表面処理金属板である。
従来の技術 従来、金属板にポリオレフィン、たとえばポリエチレン
フィルムや、ポリプロピレンシートを直接ラミネートす
る技術は開示されている。
しかしながら、これらの技術により、得られた表面処理
金属板は一般に初期の接着力は良く、単なる折り曲げ等
の加工には十分であるが、長期屋外にば〈露したり、高
温多湿の環境、あるいは海岸ふ近での環境を想定した湿
潤試験、塩水噴霧試験で金属が腐食し、フィルムが容易
に剥離してしまう、又耐候性の試験であるサンシャイン
ウエザオメーター、デューサイクルウエザオメーター試
験で、フィルムにクラックを生じたリハクリしたりする
という現象があり、屋外での用途を考えた場合欠陥があ
る。
発明が解決しようとする問題点 本発明者は表面処理金属板の耐候性を向上させるため、
まず表面に積層するポリエチレン、ポリプロピレンの樹
脂自体を、二重結合や分岐をもたず、しかも高分子量の
ものとすることにし、紫外線や熱劣化に対して安定させ
ることにした。またこれらの樹脂に着色顔料を添加して
より紫外線劣化を防止することが有効であると判断した
ところがこの樹脂に接着性を付与することを試みたが、
接着性を付与すると耐候性が劣ってしまうという現象が
あり、接着性と耐候性を同時に満足することはかなり困
難であるとの判断から、接着層と保護層の2層に分ける
こととした。
また1表面処理金属板はOT折り曲げ加工した場合、加
工部にクラックが入らない伸び率が要求される。加工部
にクラックが入らないということは、一般のカラー鋼板
(表面処理金属板)では、加工するとクラックが入り、
その部分では金属が露出してしまい、耐食性が悪いとい
う欠点があるが、この問題を解決することができれば飛
躍的な性能向上がみられるのである。
しかもこの伸び率、好ましくはOTノークラックは、一
時的なものではなく、それが屋外等でば〈露されても熱
収縮等によりクラックが入るようなものではいけない、
この点からも一般のカラー鋼板などで一時的にノークラ
ックに近い駄馬のものを得たとしても無意味なのである
。つまり、長期間OTノークラックの状態が保たれるこ
とが必要なのである。膜厚も耐候性の上である一定範囲
が必要なことが確認された。
接着性を向上させる方法としては、一般にポリエチレン
をコロナ放電処理したり、約2000℃の火炎を作用さ
せる方法などが公知である。これらはいずれもフィルム
表面を酸化させてカルボニル基を生成させるものである
が、設備的にも大規模な装置が必要となるばかりか、得
られる接着力も尚、不十分である。
本発明者は、Tダイより加熱溶融した樹脂を押し出す方
法を検討したがこの場合溶融粘度が低いほど接着力は高
くなる。しかしその接着力は単にTダイ押出しをした程
度ではまだまだ不十分なものである0例えば絞り加工な
どを施こせばフィルムが剥離してしまうといった程度の
接着力であり実用性に欠ける。
これに対し、本発明者は、マレイン酸、アクリル酸、メ
タクリル酸、フタル酸、イタコン酸などで変性したポリ
エチレンの接着力が良好であることに着目し、検討を進
めたところ、これらの変性ポリエチレンを用いて接着し
たものは、鋼板に対する耐食性が乏しいことが判明した
そこでこの変性ポリエチレンにジンククロメート、スト
ロンチウムクロメートを添加し、防錆効果を上げること
を試みた。しかし、鋼板と防錆顔料を添加した変性ポリ
エチレンを接着したものをテストした結果、逆に接着強
度が不安定だったり、予期に反し耐食性の向上もほとん
ど認められなかった。
そこで樹脂積層鋼板に耐食性を与えるために、鋼板上に
防錆顔料を添加した防錆樹脂層を設け、その上に変性ポ
リエチレン層を設け、接着力、耐食性、加工性を共に兼
ね備えた優れた特性を得ることができた。
すなわちポリオレフィンに防錆顔料を添加する試みは、
ポリオレフィンでは、水を通しにくいという特徴がある
ため、これが逆効果となり、可溶性のクロメートを、は
とんど溶出しないため、その効果が無いことが確認され
た。このような意外な結果が得られたので、防錆顔料は
水を通し易い樹脂に添加する必要があろうとの見解から
、更に一層増やして防錆層を設けることにした。
一般に塗料の塗膜は水分、湿気、イオン、腐食性ガスを
通さないように設計されている。しかし、水分の通し易
さは樹脂のもつ特性で決まり、このような発想はあって
も、現実には、完全なものは得られていない、たとえば
、水は通し易い塗膜でもガスを通し難いという現象があ
る。
こりような樹脂では折り曲げ加工部の耐食性を向上させ
る目的で、防錆顔料を多量に添加すると、塩水噴霧試験
や湿潤試験で、平面部でフクレが発生してしまう、この
ことから、加工部の耐食性を犠牲にして、平面部とのバ
ランスを保った設計となり、綜合的な耐食性が劣ってい
るのが現状である。
ところが、このような樹脂(たとえばエポキシ樹脂)で
あっても、ポリオレフィンと組み合わせると有効なので
ある。なぜならポリオレフィンは水は通し難く、ガスは
通し易いという性質があるため、水分はオレフィン層で
、腐食性ガスは防錆樹脂層で遮断することが可能となる
からである。
しかもオレフィン層は、塗料のように溶剤に希釈して使
用するのではなく、原料を加熱溶融して塗膜とするので
、加熱乾燥時においてもピンホールが発生することがな
いので、塗膜に欠陥がなくこのことからも、その水分遮
断性は優れている。
一般のプレコート金属板では、紙部、あるいは。
端部から腐食するという問題がある。これは前述のよう
に添加する防錆顔料の量がわずかな量に限定されてしま
うからである。
ところが、オレフィン層と組み合せることにより、防錆
樹脂層には耐湿性をもたす必要がない。
むしろ防錆顔料であるクロムの溶出量を多くすることの
方が重要である。
加工部の耐食性は、OTノークラックの可能なオレフィ
ン層で満足し、端部、紙部、を主として防錆樹脂層を検
討すれば良いことになる。
本発明品の耐食性、従来のエポキシ樹脂層と組合せない
ポリオレフィン積層金属板、及び一般のプレコート鋼板
の耐食性を確認するため、塩水噴霧試験時間の結果と、
PHIIの緩衝液に浸漬したときのCr6+の溶出量と
の関係を、クロスカットを入れたサンプルで、比較した
。一般のプレコート金属板では、緩衝液に一日間浸漬し
たときのC,64溶出量の好ましい範囲は0.02〜0
.05 p、 g/cra程度であり、それ以上では、
塩水噴霧試験で平面部にフクレが発生し、それ以下では
、クロスカット部に錆が発生している。OT加工部では
、このCr6+溶出量の範囲内外でも錆の発生が目立っ
ている。
一方、エポキシ樹脂層と組合せたポリオレフィン積層金
属板では、0.02〜0.18gg/c■と、溶出量が
多い状態でも、塩水噴霧試験でフクレの発生はなく良好
な状態が保たれている。Cru溶出量が0、18 g 
g/cmを越えても、単に溶出がムダに使われるらしく
、それ以上の効果は見られず、若干フクレが認められて
いる。一方、防錆層を有しないオレフィン積層金属板で
はクロスカット部よりフィルムが剥離し、錆の発生が著
しい。
すなわち、本発明では防錆樹脂層に多量の防錆顔料を添
加することができ、その結果、紙部、端部の耐食性を、
従来のプレコート金属板に比較して大幅に向上できるこ
・とを見い出したのである。
上記のような知見により本発明を完成したものである。
問題点を解決するための手段 本発明は、 (1)板厚0.2〜2.0mmの金属板の片面又は両面
に乾燥膜厚で2〜20μの防錆顔料を含有する防錆樹脂
層を有し、その上に乾燥膜厚で2〜30pの変性ポリオ
レフィンからなる接着層を有し、その上に乾燥膜厚で2
0〜400ルのポリオレフィンからなる保護層を有する
表面処理金属板、及び( 2)板厚0.2〜2.(1+usの鋼板の片面又は両面
に乾燥膜厚で2〜20終の範囲で防錆顔料を含有する防
錆樹脂層を塗布し1次いで加熱し、その上に乾燥膜厚で
2〜30μの範囲で加熱溶融した変性ポリオレフィンか
らなる接着層を塗布し、同時にあるいはこの上に、乾燥
膜厚で20〜400 !の範囲で加熱溶融したポリオレ
フィンからなる保護層を塗布し、これを−置板接着した
後、接着層に用いた変性ポリオレフィンの融点〜250
℃の範囲で再加熱して表面処理金属板を製造する方法に
関するものである。
作用 以下本発明の構成を作用と共に説明する。
本発明では、まず金属板は不然材、支持補強体としての
役目を果すもので、板厚0.2〜2.0鵬■の、冷延鋼
板、亜鉛鉄板、亜鉛めっき鋼板、亜鉛合金めっき鋼板、
鉛めっき鋼板、鉛合金めっき鋼板、アルミニウムめっき
鋼板、アルミニウム合金めっき鋼板またはステンレス板
などが用いられる。この金属板は接着強度を得るため表
面は脱脂されていることが望ましい、さらにこの上に、
0.1〜5終程度の化成処理層を有するものも含まれる
。化成処理は、金属板の耐食性、耐酸化性および密着性
を向上させるため、金属板の表面処理として行われるも
ので、たとえば、リン酸亜鉛処理、リン酸鉄処理、ある
いはクロメート処理などによって行われる。
防錆樹脂層は、樹脂積層鋼板の端部、あるいは、表層の
紙部よりの腐食を防止する効果を有する。樹脂としては
、合成樹脂特にエポキシ樹脂が最適で、エポキシ樹脂に
は、エポキシ樹脂で変性したポリエステル樹脂、ウレタ
ン樹脂、アクリル樹脂も含まれる。
これらの樹脂に、ジンククロメート、ストロンチウムク
ロメートなどの防錆顔料を樹脂100重量部に対して、
  5−35重量部程度添加したものが最適で、膜厚範
囲は2〜20μが好適である。
5〜35重量部が好適な理由は5重量部未満では鋼板を
不動態化する防錆効果はほとんど期待できないし、逆に
35重量部を越しても防錆効果は上がらず、無意味であ
る。防錆顔料の量が下限に近い場合には膜厚を厚く、防
錆顔料の量が上限に近い場合には膜厚を薄くするなど、
製品の用途あるいは塗装・乾燥作業性などにより、適宜
その組み合せを選択して使用する。111厚範囲を2〜
20ルとしたのは21L未満では耐食性はほとんどその
効果が期待できないし、20μを越しても耐食性の向上
はあまり期待できず、コストが高くなる他、乾燥e焼付
時に、溶剤等の揮発に伴なうブリスターの発生する現象
も起こりうるからである。
次に本発明のポリオレフィンとは代表的にはポリエチレ
ン及びポリプロピレンである。ポリオレフィンを保護層
として用いる際、乾燥膜厚は20〜400μが好適であ
る。
膜厚の範囲を20〜400川としたのは、20x未満で
は着色して美麗な外観を得ること、および長時間にわた
ってOTノークラックの加工状態が保持される耐候性を
有するのに不十分だからである。
また400終を越えても性能の向上はほとんどみられず
、単にコスト高になるだけだからである。
保護層には適当な顔料をもって着色することができる0
着色することによって、紫外線の透過が防止できるので
耐候性がさらに向上する。同時に、耐食性を向上させる
ために塗膜がOTノークラック(JIS G 3312
に準する試験方法による。)の加工性を有するようなポ
リオレフィンを選択することが好ましい。
又1本発明の変性ポリオレフィンは、マレイン酸、アク
リル酸、メタクリル酸、フタル酸、イタコン酸などで変
性されたポリオレフィンである。
膜厚の範囲を2〜30#Lとしたのは、2ル未満では、
満足した接着力が得られず、品質が不安定となるからで
ある。また30弘を越えても接着力の向上はみられず単
にコスト高になるためである。
上記保護層及び接着層に用いる樹脂において、保護層の
ポリオレフィンが低MFR1たとえば0.05〜i、o
 、接着層の変性ポリオレフィンが高MFR1たとえば
1.0〜20.0である樹脂の組合わせにおいて適宜選
択することが好ましい。
射出成形においてはMFR(メルトフローレイト)が高
い方が、樹脂の流れが良く好ましいことは公知である。
しかし、本発明においてTダイから流出させた場合、高
MFRのものは、両端が縮みネッキングし易いという現
象がある。それに伴なってフィルム幅が狭くなり、しか
も両端の膜厚が中央部に比較して厚くなり、製品の品質
が不均一となる。
これを防止するため、Tダイ出口と被着体との距離を近
づけることが考えられるが、Tダイと被着体の距離を0
にすることは設備的に不可能に近い、また樹脂温度を低
くして、溶融粘度を高くすることも考えられるが、樹脂
あ溶融不足により、均一な膜厚のフィルムが得られず凹
凸のある外観となり、ざらに被着体との間にエアーが混
入し易く、接着力のバラツキ、エアーによるフィルムの
フクレ(ハクリ)などが発生する。
一方、MFRの低い樹脂は、耐候性に優れるなどの特長
を有しながらも、Tダイから流出した場合、ネッキング
の心配は無いが、フィルムが切れ易いという欠点があり
、耐候性を犠牲にしてMFR値をTダイに適正なように
修正するなどの手段を行なわざるをえないこともある。
本発明では、Tダイから、高MFR(接着層)と低MF
R(保護層)の樹脂を2暦にして、押出すことによって
、適正温度範囲で、高MFRの樹脂によるネッキングを
減少し、しかも低MFRの樹脂をフィルム切れなく使用
できるのである。
膜厚は、高MFR層では、下限は接着力を得るため、ま
た低MFR層とのバランスを保ちフィルム切れを防ぐの
に必要な量だけあれば良い、低MFR暦では、高MFR
暦のネッキングを防ぐのに必要な量が下限となる。
一方上限は、高MFR層を厚くするとフィルムの切れが
無くなるなどの利点はあるが、特に限定するものではな
く、効果が飽和することから経済性によって決定すれば
よい、前記保護層と接着層の乾燥膜厚は、このような観
点からも保護層にあっては20〜400終、接着層にあ
っては2〜30μが特に好適である。
さて、上記ポリオレフィンを積層した表面処理金属板を
、連続高速ラインで、生産するための条件を確認した。
まず、防錆樹脂層を設ける、これはロールコータ−など
で適性量塗布し、オーブンで乾燥する。
つぎに、接着層と保護層を別々にあるいは同時に塗布す
る。方法としては、120〜250℃に加熱溶融した樹
脂を、防錆樹脂層を有した鋼板上に、積層するものであ
り、接着層と保護層は別々のTダイから押出しても、同
一のTダイから同時に押出しても良いが、作業の省力化
、フィルムの切れが少ないことなどの点から後者が推奨
される。
双方の樹脂は、2個の押出機により押出され、Tダイの
中あるいは外側の押出された直後で溶融した状態で重ね
合わせて2層とする。
こうして得られたポリオレフィン積層金属板を試験して
みると、屋外ばく露試験、長時間の塩水噴霧試験で、フ
ィルムが剥離する現象が認められた。この原因について
は、さだかでは無いが、エポキシ基を有した防錆樹脂層
の表面にはミクロ的な凹凸があり、接着層が完全には凹
凸内部までうめ込まれていないためであろうと思われる
。つまりTダイから押出された接着層を、連続的に塗布
する場合、強制的に接着層を引き落すため、接着層には
縮もうとする応力が存在する。しかも、連続的に製造す
るためには、ロール圧着などによる一時的な接着方式と
なる。このため、防錆樹脂層の凹凸の内部まで完全に接
着層がうめ込まれなかった結果ではないかと考えている
そこでこの問題を再加熱を行うことによって解決した。
再加熱は、接着層樹脂の融点(樹脂が溶融を開始する温
度)以上であることが必要で、上限は樹脂の劣化を防ぐ
ため250℃以下であることが確認された。
例えばポリエチレン系では110〜250℃、ポリプロ
ピレン系では130〜250℃の再加熱温度が推奨され
る。焼付時間はそのラインのオーブン能力とラインスピ
ードの関係によっても異なるが、20〜300秒で良く
、生産性の点からは20〜80秒が推奨される。こうし
て、得られた表面処理金属板は、Tダイから押出された
樹脂に存在する応力を緩和し、長時間の外的な苛酷な条
件による、クラックの発生を防止するのに非常に有益で
ある。
また再加熱することにより、端面などからフィルムが剥
離することなく接着力が向上し、より安定した性能が得
られるため、初期接着力が向上するばかりではなく、高
温多湿な悪環境においても安定した接着力が保持され長
期の耐久性に優れた製品が得られた。また製品の意匠性
を高めるために、再加熱により、加熱された被膜にエン
ボスをかけることができる。
再加熱温度をたとえばポリエチレン系の場合110〜2
50℃としたのは、 110℃未満では、変性ポリエチ
レンの融点に近く、長時間の焼付時間が必要となり、し
かも接着力が不安定で、高速で連続的に大量生産するラ
インには適さないからである。ポリプロピレン系の場合
も同様である。また250℃を超えても接着力の大幅な
向上はみられずむしろポリエチレン等の熱劣化を生じる
ことから好ましくない。
この場合、ホットプレス的な方法による再加熱は1本発
明より除外するものではないが、作業性が劣り、連続生
産には不利である。再加熱時に、プレス圧力の有無は、
接着力への影響は認められなかった。又、再加熱は、塗
布後、一旦冷却後再加熱することがより好ましい。
実施例1 板厚0.3脂腸の亜鉛鉄板の表面を脱脂後、クロム醜処
理を施こし、さらに樹脂100重量部に対して、6重量
部の防錆顔料入りエポキシ樹脂液を乾燥膜厚で3終にな
るように塗布し、加熱硬化させて防錆樹脂層を設けた。
この防錆樹脂層の上に接着時の温度が120℃になるよ
うに加熱溶融したマレイン酸変性ポリエチレンを3牌塗
布し接着層を設けた。この接着層の上に、接着時の温度
が120℃になるように加熱溶融したポリエチレンを 
140ル塗布し、保護層を設けた。この樹脂積層鋼板を
、 130℃の温度で50秒間加熱し、製品とした。
以下、第1表に記載の条件で実施例2〜7及び比較例1
〜lOの表面処理金属板を作成し試験した結果を第1表
に示した。
実施例8 防錆樹脂層の有無による表面処理金属の防錆性の違い、
及び一般カラー鋼板との防錆性の違いを第2表に示した
なお、表中部は重量部、※は本発明の範囲外となる点を
示した。
実施例9 低MFRと高MFRとの組合せ効果について、第3表に
示した。
実施例及び比較例の試験条件は次の方法で行った。試験
結果の0は優、Δはや覧劣る。×は劣る結果を示す。
(1)円筒深絞り試験 ダイス径42φ、ポンチ径40φ、ポンチの肩8R1絞
り深さ20■■の条件で、樹脂のはくりの有無を調べた
(2)フォーミング試験 加工部IRのフォーミング機を使用、樹脂のはくりの有
無を調べた。
(3)万力OT折曲試験:塗膜面を外側にしてOT折曲
、クラック有無を判定した。
(4)剥離試験 180度剥離、剥離中10mm、剥離速度100mm/
ll1nで接着力の測定を行った。
(5)塩水噴霧試験 機内温度35°Cの条件で、5%食塩水を噴本、500
時間、3.000時間噴霧のOT加工部、クロスカット
部からの白錆、赤錆の発生の有無、樹脂のフクレ、はく
りの有無を判定した。
(6)#候性試験 スタンダード、サンシャイ、ウェザ−オーメーター機に
て5,000時間実施、樹脂のはくり、およびクラック
発生の有無を判定した。
(7)耐薬品性試験 製品の中央部にガラスリングを置き、20%HCi、2
0%Na0)1をリング内に満し、 100時間放置、
樹脂のはくり(ふくれ)の有無を判定した。
(8)屋外ばくろ試験 南面向、45度の角度で28力月実施(於 船橋布)。
発明の効果 本発明によって耐候性、防錆性、接着性、加工性にすぐ
れた表面処理金属板が得られる。すなわち、 (1)従来のオレフィン積層金属板においては、耐候性
、加工性にはある程度すぐれてはいても、防錆顔料が多
量に入らず、又水を通しにくいため防錆顔料が機能し難
く一旦表面疵を生じたとき、防錆性に限度があり、又、
接着性も充分ではなかった0本発明においてはこの点が
改良されている。
(2)従来のエポキシ樹脂積層金属板では防錆顔料とな
じみ易いが、多量に添加した場合、折り曲げ加工部の耐
食性は向上しても、加工部から侵入した水のためあるい
は水分を透過し易いため平面部では却ってフクレが発生
し、バランスを保った設計を行うと、結局総合的な耐久
性が充分でなかった6本発明においては、水分をオレフ
ィン層で、腐食性ガスを防錆樹脂層で遮断するため総合
的な耐久性が充分である。
(3)本発明の上、中塗りは、加熱溶融によるホットメ
ルトコーティングが可能なため、ピンホールの発生が少
ないので塗膜に欠陥がなく、この点からも水分遮断性が
優れている。
(4)加工部はOTノークラックの可能なオレフィン層
で端部、紙部を主として防錆樹脂層で、それぞれ耐食性
を付与することが可能なのでトータルの耐食性は大巾に
向上する。
(5)再加熱を行うことによって長期の耐久性が格段と
向上した。
(6)保護層に低MFRの樹脂、接着層に高MFRの樹
脂を組合わせることによって、ネッキングの少ない、且
つフィルム切れがせず、耐候性、接着性、表面状態の良
好なバランスのとれた表面処理金属板を得ることができ
る。
このように本発明の産業的価値は著大である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、板厚0.2〜2.0mmの金属板の片面又は両面に
    乾燥膜厚で2〜20μの防錆顔料を含有する防錆樹脂層
    を有し、その上に乾燥膜厚で2〜30μの変性ポリオレ
    フィンからなる接着層を有し、その上に乾燥膜厚で20
    〜400μのポリオレフィンからなる保護層を有する表
    面処理金属板。 2、防錆樹脂層は防錆顔料を含有し、かつエポキシ樹脂
    からなる層であり、保護層又は接着層の一方又は双方が
    着色してあり、かつOTノークラックの加工性を有する
    ものである特許請求の範囲第1項記載の表面処理金属板
    。 3、接着層及び保護層のオレフィンがポリエチレン及び
    変性ポリエチレン又はポリプロピレン及び変性ポリプロ
    ピレンである特許請求の範囲第2項記載の表面処理金属
    板。 4、接着層の変性ポリオレフィンが高MFRのものであ
    り、保護層のポリオレフィンが低MFRのものである特
    許請求の範囲第3項記載の表面処理金属板。 5、板厚0.2〜2.0mmの金属板の片面又は両面に
    乾燥膜厚で2〜20μの範囲で防錆顔料を含有する防錆
    樹脂層を塗布し、次いで加熱し、その上に乾燥膜厚で2
    〜30μの範囲で加熱溶融した変性ポリオレフィンから
    なる接着層を塗布し、同時にあるいはこの上に、乾燥膜
    厚で20〜400μの範囲で加熱溶融したポリオレフィ
    ンからなる保護層を塗布し、これを一旦仮接着した後、
    接着層に用いた変性ポリオレフィンの融点〜250℃の
    範囲で再加熱して表面処理金属板を製造する方法。 6、防錆樹脂層は防錆顔料を含有し、かつエポキシ樹脂
    からなる層であり、接着層が高MFRの変性ポリオレフ
    ィンからなる層であり、保護層が低MFRのポリオレフ
    ィンからなり、着色してあり、かつOTノークラックの
    加工性を有するものである特許請求の範囲第5項記載の
    表面処理金属板を製造する方法。
JP59270988A 1984-12-24 1984-12-24 表面処理金属板及びその製法 Granted JPS61148046A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59270988A JPS61148046A (ja) 1984-12-24 1984-12-24 表面処理金属板及びその製法

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JP59270988A JPS61148046A (ja) 1984-12-24 1984-12-24 表面処理金属板及びその製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61148046A true JPS61148046A (ja) 1986-07-05
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