JPS605523B2 - 耐酸化被覆用黒鉛基材の製造法 - Google Patents
耐酸化被覆用黒鉛基材の製造法Info
- Publication number
- JPS605523B2 JPS605523B2 JP51133656A JP13365676A JPS605523B2 JP S605523 B2 JPS605523 B2 JP S605523B2 JP 51133656 A JP51133656 A JP 51133656A JP 13365676 A JP13365676 A JP 13365676A JP S605523 B2 JPS605523 B2 JP S605523B2
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- Japan
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- coke
- thermal expansion
- coefficient
- graphite
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は耐酸化皮膜「耐蝕性皮膜を施こすに通した黒鉛
基材の製造法に関するものである。
基材の製造法に関するものである。
黒鉛材料は熱的に安定なこと、高温強度の大きいことに
よって極めてユニークな高温材料と考えられている。し
かし、高温で使用するに当って酸素の存在する場合は、
比較的低い温度で酸化してしまうといった致命的な欠陥
がある。このため黒鉛材料の表面にSIC、NOCなど
の耐酸化性の皮膜を被覆することが行なわれている。こ
の際、黒鉛材料を構成する黒鉛結晶が六角網面が層状に
積み重なった異方的な構造を持つことから、困難な事態
を生じる。
よって極めてユニークな高温材料と考えられている。し
かし、高温で使用するに当って酸素の存在する場合は、
比較的低い温度で酸化してしまうといった致命的な欠陥
がある。このため黒鉛材料の表面にSIC、NOCなど
の耐酸化性の皮膜を被覆することが行なわれている。こ
の際、黒鉛材料を構成する黒鉛結晶が六角網面が層状に
積み重なった異方的な構造を持つことから、困難な事態
を生じる。
その1つは、黒鉛結晶の層平面の方向における熱膨張係
数は〜0×10‐6/℃であるのに対し、これに直角の
方向では28×10‐6/℃にも達する異方性を持つこ
とである。今1つは、このような異方膨張ないいま収縮
のため黒鉛化処理からの冷却時に不可避的な微細気孔を
生じ、これが熱膨夕張のかなりの部分を吸収し、黒鉛材
の熱膨張係数を低下させることである。このため黒鉛結
晶の平均熱膨張係数は理論的には〜9.4×10‐6/
℃で、従ってこれから出釆ている黒鉛材もかなり熱膨張
係数は高くなるべきであるが、市販されている黒鉛材は
遥かに低い2〜3×10‐6/℃程度の熱膨張係数をを
示すにすぎない。このため、例えば4.5〜5×10−
6/℃の熱膨張係数をもつSICを黒鉛材に被覆すると
、異万性と熱膨張係数の不一致によって加熱サイクルの
間に皮膜がこわれ、保護皮膜としての役割を果さなくな
る。
数は〜0×10‐6/℃であるのに対し、これに直角の
方向では28×10‐6/℃にも達する異方性を持つこ
とである。今1つは、このような異方膨張ないいま収縮
のため黒鉛化処理からの冷却時に不可避的な微細気孔を
生じ、これが熱膨夕張のかなりの部分を吸収し、黒鉛材
の熱膨張係数を低下させることである。このため黒鉛結
晶の平均熱膨張係数は理論的には〜9.4×10‐6/
℃で、従ってこれから出釆ている黒鉛材もかなり熱膨張
係数は高くなるべきであるが、市販されている黒鉛材は
遥かに低い2〜3×10‐6/℃程度の熱膨張係数をを
示すにすぎない。このため、例えば4.5〜5×10−
6/℃の熱膨張係数をもつSICを黒鉛材に被覆すると
、異万性と熱膨張係数の不一致によって加熱サイクルの
間に皮膜がこわれ、保護皮膜としての役割を果さなくな
る。
従って耐酸化性皮膜を施こすための黒鉛基村としては、
等万性で熱膨張係数をかなりの範囲で調節しうるもので
あることが必要である。そしてそのためには、微細な気
孔が熱膨張を吸収するように作動する光学的異方性領域
を等万質の組織の炭素で包囲し、粒子全体としては熱膨
張の吸収効果を示さないような、徴晶質構造の骨材を使
用することが必須の要件と思われる。またこのような徴
晶質の骨材は組織的に等方性であるから等方質の黒鉛材
を得る上にも望ましいことである。このような条件を満
たすものとしては微細なモザイク構造単位が十数仏以下
の徴晶質石油コークス、徴晶質ピッチコークス、フェナ
ンスレンコークス、ナフタレンコークス、クマリンコー
クス、さらにはポリスチロールコークスなどが考えられ
る。
等万性で熱膨張係数をかなりの範囲で調節しうるもので
あることが必要である。そしてそのためには、微細な気
孔が熱膨張を吸収するように作動する光学的異方性領域
を等万質の組織の炭素で包囲し、粒子全体としては熱膨
張の吸収効果を示さないような、徴晶質構造の骨材を使
用することが必須の要件と思われる。またこのような徴
晶質の骨材は組織的に等方性であるから等方質の黒鉛材
を得る上にも望ましいことである。このような条件を満
たすものとしては微細なモザイク構造単位が十数仏以下
の徴晶質石油コークス、徴晶質ピッチコークス、フェナ
ンスレンコークス、ナフタレンコークス、クマリンコー
クス、さらにはポリスチロールコークスなどが考えられ
る。
例えばフェナンスレンコークスは数山程度の微小なモザ
イク構造単位から成るが、これを骨村として成形体を作
ると熱膨張係数7.2×10‐6/℃の等方性の黒鉛材
を得ることができる。従って上記のごときコークスと低
い熱膨張係数をもつ市販の石油コークス、ピッチコーク
スを適宜に混合すれば、それぞれの保護皮膜に合致した
熱膨咳張係数をもつ基材黒鉛が得られるはずである。そ
して、熱膨張係数としては1.0〜8.0×10‐6/
℃の範囲で自由に変えることができよう。実施例 1 フェナンスレソコークスと市販のレギュラー級石油コー
クスを−200メッシュに粉砕し、いろいろの割合で十
分混合し、これに結合材としてコール夕−ルピッチを加
え、湯摸し800kg/地の成形圧でモールド成形する
。
イク構造単位から成るが、これを骨村として成形体を作
ると熱膨張係数7.2×10‐6/℃の等方性の黒鉛材
を得ることができる。従って上記のごときコークスと低
い熱膨張係数をもつ市販の石油コークス、ピッチコーク
スを適宜に混合すれば、それぞれの保護皮膜に合致した
熱膨咳張係数をもつ基材黒鉛が得られるはずである。そ
して、熱膨張係数としては1.0〜8.0×10‐6/
℃の範囲で自由に変えることができよう。実施例 1 フェナンスレソコークスと市販のレギュラー級石油コー
クスを−200メッシュに粉砕し、いろいろの割合で十
分混合し、これに結合材としてコール夕−ルピッチを加
え、湯摸し800kg/地の成形圧でモールド成形する
。
成形品は焼成した後、2600℃で黒鉛化したが、その
熱膨張係数とコークスの混合比の関係は次のように変化
し、かなりの範囲で自由に調節しうろことを示した。フ
ェナンスレ 市販レギュラ 黒鉛材の熱膨張係ンコ
ークス −級コークス 数(350℃、450℃
)100 0 6.9xlo−6
〆C80 20 5.860
40 5.250 5
0 4.940 60
4.620 80 3.60
100 3.4実施例 2 上記フヱナンスレンコークス5碇部、レギュラーコーク
ス5碇部を混合して骨材に使用した黒鉛材の表面に化学
的蒸気沈着法でSIC被覆し、1000qoに保持した
電気炉中で30分酸化する実験を繰り返した。
熱膨張係数とコークスの混合比の関係は次のように変化
し、かなりの範囲で自由に調節しうろことを示した。フ
ェナンスレ 市販レギュラ 黒鉛材の熱膨張係ンコ
ークス −級コークス 数(350℃、450℃
)100 0 6.9xlo−6
〆C80 20 5.860
40 5.250 5
0 4.940 60
4.620 80 3.60
100 3.4実施例 2 上記フヱナンスレンコークス5碇部、レギュラーコーク
ス5碇部を混合して骨材に使用した黒鉛材の表面に化学
的蒸気沈着法でSIC被覆し、1000qoに保持した
電気炉中で30分酸化する実験を繰り返した。
本発明品では20回の試行で重量変化は1.2%であっ
たのに対し、市販黒鉛材に被覆したものでは5回の試行
で10.8%の重量減少があった。実施例 3徴晶質ピ
ッチコークス9碇軸こ市販レギュラー級ピッチコークス
1礎部を混合して骨材とし、実施例1の場合と同様とし
て黒鉛材を作った。
たのに対し、市販黒鉛材に被覆したものでは5回の試行
で10.8%の重量減少があった。実施例 3徴晶質ピ
ッチコークス9碇軸こ市販レギュラー級ピッチコークス
1礎部を混合して骨材とし、実施例1の場合と同様とし
て黒鉛材を作った。
加熱中の伸び率を炭化ニオブと比較すると次のようにな
った。炭化ニオブ 市販黒鉛材 本発明品 200℃ 0.12% 0.05孫 0.1
0発400℃ 0.24 0.12
0.23600℃ 0.37 0.20
0.36800℃ U.53 0.2
8 0.50市販黒鉛に比べて本発明品は、遥か
に膨張率が高く、炭化ニオブのような高い膨張率を示す
皮膜材料にもよく適合する.ことがわかる。
った。炭化ニオブ 市販黒鉛材 本発明品 200℃ 0.12% 0.05孫 0.1
0発400℃ 0.24 0.12
0.23600℃ 0.37 0.20
0.36800℃ U.53 0.2
8 0.50市販黒鉛に比べて本発明品は、遥か
に膨張率が高く、炭化ニオブのような高い膨張率を示す
皮膜材料にもよく適合する.ことがわかる。
実施例 4
フェナンスレンコークスと市販のピッチコークスを20
0メッシュ通過粒度に粉砕し、これ等両者を5匹重量部
ずつ混合し、これに黒鉛材としてコールタールピッチを
加え、混控し800k9/鮒の成形圧で成形する。
0メッシュ通過粒度に粉砕し、これ等両者を5匹重量部
ずつ混合し、これに黒鉛材としてコールタールピッチを
加え、混控し800k9/鮒の成形圧で成形する。
成形品は焼成した後、2600ooで黒鉛化した。この
黒鉛化物に化学的蒸気沈着法でSICを被覆した。この
ものについてスポーリングテストを行った。このスポー
ツリングテストは100000の炉中から室温に取り出
した場合に何回目で破壊するかを調査したものである。
また比較のために、フェナンスレンコークスと市販のピ
ッチコークスとの上記混合物に代えて市販のピッチコー
クスのみを使用し、以後同様に処理した場合、及び上記
フヱナンスレンコークスに代えてカーボンブラックを使
用し以後同様に処理した場合の夫々について、同様にス
ポ−リングテストを行った。
黒鉛化物に化学的蒸気沈着法でSICを被覆した。この
ものについてスポーリングテストを行った。このスポー
ツリングテストは100000の炉中から室温に取り出
した場合に何回目で破壊するかを調査したものである。
また比較のために、フェナンスレンコークスと市販のピ
ッチコークスとの上記混合物に代えて市販のピッチコー
クスのみを使用し、以後同様に処理した場合、及び上記
フヱナンスレンコークスに代えてカーボンブラックを使
用し以後同様に処理した場合の夫々について、同様にス
ポ−リングテストを行った。
Claims (1)
- 1 微晶質のピツチコークス、フエナンスレンの如きモ
ザイク構造単位が十数ミクロン以下の等方質、微晶質構
造をもつコークスを、市販の低膨張性のコークスと適宜
混合して骨材とすることにより、各種の皮膜材料の熱膨
張性と合致した等方性の黒鉛材を得る方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51133656A JPS605523B2 (ja) | 1976-11-05 | 1976-11-05 | 耐酸化被覆用黒鉛基材の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51133656A JPS605523B2 (ja) | 1976-11-05 | 1976-11-05 | 耐酸化被覆用黒鉛基材の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5358496A JPS5358496A (en) | 1978-05-26 |
JPS605523B2 true JPS605523B2 (ja) | 1985-02-12 |
Family
ID=15109864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP51133656A Expired JPS605523B2 (ja) | 1976-11-05 | 1976-11-05 | 耐酸化被覆用黒鉛基材の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS605523B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS581043B2 (ja) * | 1979-04-18 | 1983-01-10 | 工業技術院長 | 黒鉛基材の製造方法 |
JPS57191292A (en) * | 1981-05-19 | 1982-11-25 | Toshiba Ceramics Co Ltd | Graphite crucible for preparing single crystal of semiconductor |
JPS5978914A (ja) * | 1982-10-28 | 1984-05-08 | Ibiden Co Ltd | 特殊炭素材の製造方法 |
JPS62158106A (ja) * | 1985-12-30 | 1987-07-14 | Hitachi Chem Co Ltd | SiC被覆用黒鉛材の製造法 |
JP2608287B2 (ja) * | 1987-06-12 | 1997-05-07 | イビデン 株式会社 | 黒鉛製治具 |
JPH09167817A (ja) * | 1996-10-31 | 1997-06-24 | Ibiden Co Ltd | セラミックパッケージ用黒鉛製治具 |
CN106319569B (zh) * | 2015-06-24 | 2018-03-27 | 沈阳铝镁设计研究院有限公司 | 铝用阳极表面抗氧化剂的制备工艺及使用方法 |
CN106319570B (zh) * | 2015-06-24 | 2018-10-09 | 沈阳铝镁设计研究院有限公司 | 碳基铝用阳极表面抗氧化保护剂的制备方法 |
CN108083806B (zh) * | 2017-12-12 | 2021-04-09 | 中国平煤神马集团开封炭素有限公司 | 一种超细结构各向同性石墨及其制备方法 |
-
1976
- 1976-11-05 JP JP51133656A patent/JPS605523B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5358496A (en) | 1978-05-26 |
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