JPS6038776Y2 - 擁壁、トンネル等に用いるマツト状排水材の取付具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はマット状の排水材を擁壁、トンネル等の壁面に
取付けるための取付具に関するものである。

一般に、コンクリート擁壁、もたれ擁壁の排水や、カル
バートボックス、トンネル等の裏面排水には、化学繊維
、天然繊維をランダムに絡合したマット状の排水材や、
繊維状の合成樹脂をランダムに交叉し、マット状に成形
加工した排水材が用いられている。

上記マット状の排水材は擁壁やカルバートボックス、ト
ンネル等の壁面に、コンクリート釘や接着テープによっ
て取付けられている。

しかし、コンクリート釘による場合、取付に手数を要す
るばかりか、コンクリート壁面にひび割れを生じたり、
取付壁面が硬い岩や凹凸があって垂直に打撃できない箇
所には、その取付が極めて困難であるという欠点がある
。

また、接着テープによる場合、取付は簡単であるが、取
付壁面の状態、排水材の表面状態が悪いため、接着が困
難で、容易に剥離上で排水材が落下するという問題点が
ある。

本考案はこれに鑑みてなしたもので、いかなる取付壁面
にも、マット状の排水材を簡単かつ確実に取付は可能に
した取付具を提供するものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図に於てＡは合成樹脂で以て一体に成形した取付具で、
この取付具Ａは取付部１と差込部２とから威る。

上記取付部１は所要の厚みを有する略正方形、円形、多
角形等の任意の外形形状になし、その下面に水平な接着
座面１ａを形成すると共に、中央に凹部１ｂを、周縁適
所に複数の孔（又は凹部）ｌｅ、ｌｃ・・・・・・を設
ける。

ところで、上記孔１ｃは時に省略したり、取付部周縁よ
り切欠いて形成することもある。

次に、前記差込部２は所要の長さくマット状排水材の厚
みに応じて適宜決定する。

を有する柱状に威し、その周面適所に複数の抜止片２ａ
、２ａ・・・・・・を突設したものである。

ところで、上記差込部２の形状は略三角錐状、略円錐状
、砲弾状、多角錐状等差込みやすい柱状に威すものであ
る。

また、上記抜止片２ａは、実施例では上下に所要間隔を
おいて対称的に設けたが、マット状排水材の厚みに合せ
て、一方を省略したり、散点的に配設することもある。

よって、本考案に係る取付具を用いる時は、取付具Ａの
接着座面１ａに速乾性接着剤を塗布して、取付壁面Ｗに
所要間隔をおいて配設すると、接着剤Ｃは取付部１の凹
部１ｂ、孔（又は切欠き）ｌｃ内にも充填されて取付壁
面に確固に固着される。

その後、マット状排水材Ｇを差込部２の上方より押込む
と、差込部２が排水材中に差込まれ、抜止片２ａによっ
て排水材は簡単かつ確実に取付けることができる。

ところで上記接着剤は、取付壁面が水もれ等で濡れてい
る時には、水中エポキシ等の接着剤を用いるもので、ま
た、接着剤は取付部の接着座面に予め塗布しておき、そ
の上面に剥離自在のシールを貼着しておくことも可能で
ある。

従って、本考案による時は、構造簡単で安価に大量生産
できると共に、マット状排水材を簡単かつ確実に取付け
ることができる。

また、取付部に孔（又は切欠き）等を設けたときは、軽
量化が図れると共に、より確固に固着することができる
。

更に、その取付作業も何らの熟練を要しない等のすぐれ
た利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る取付具の一実施例を示す断面図、
第２図は平面図、第３図ａは取付状態を示す説明図、ｂ
は同拡大断面図である。 Ａ・・・・・・取付具、１・・・・・・取付部、１ａ・
・・・・・接着座面、２・・・・・・差込部、２ａ・・
・・・・抜止片。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）下面に接着座面を有する取付部１の上面略中夫に
   、柱状の差込部２を突設し、上記差込部２の周面適所に
   複数の抜止片２ａ、２ａ・・・・・・を設けたことを特
   徴とする擁壁、トンネル等に用いるマット状排水材の取
   付具。
2. （２）上記差込部を略三角錐状になしたことを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の擁壁、トンネル
   等に用いるマット状排水材の取付具。