JPS5837441Y2 - 気液分離器

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【考案の詳細な説明】本考案は、気体と液体の混合した流体を気体と液体に分
離するに便利な気液分離器に関し、例えば水配管内に混
入する空気を水から分離し易くするために用いられてい
る空気分離器等に関する。

主として液体で充された配管系であり、その系内に混入
した気体を分離して系外へ排出する場合について説明す
ると、この気液分離作用を増進する気液分離器は、該分
離器に於いて流体通路を拡大すること等により緩やかな
流れを得る気液分離室を有する。

緩流に於いて気体は液体より分離し上方に溜まる。

気液分離器は気出通路が気液分離室の上部に開口してい
るのが一般的で、かつ気体を気出通路へ導びき易い形状
を有するのが常である。

かくして、気液分離器を取り付けることにより、液体配
素系内に大きな空間の気液分離室が形成される。

この気液分離室が充分に大きい場合には、流入通路から
の流入量の増減は気密分離室で緩衝されるに止まるが、
一般には小空間の気液分離室しか獲保できず、この場合
は流入通路からの流入量の増減は、特に気出通路への液
体の飛び込みという結果になってしまう。

本考案は上記問題を解消し、気液分離効率がよく、かつ
確実に作動する気液分離器を提供せんとするものである
。

次に第１・２図に示す実施例の気液分離器について説明
する。

本体１はほぼ筒状で、内部に配管側よりも断面積を拡大
した気液分離室２、分離室２の下部に開口した流入通路
３、分離室２の上部に開口した気出通路４及び分離室２
の側面に開口した液出通路５を有する。

また、流入通路３と液出通路５にはそれぞれ配管Ａ、Ｂ
が螺着され、配管内の液体は矢印で示す如く流れる。

かくして、配管Ａの断面積より分離室２内の断面積が大
きく設けである為、分離室２内に流入した液体の流速は
急激に遅くなり、液体中に混入した気体は分離され、気
泡となって分離室２内を上昇する。

また、流入通路３と液出通路５は分離室２に直角に開口
し、分離室２では液体流の減速と共に方向変換が起こり
、空気はより効果的に分離される。

分離室２の中央部には、断面ハ字状の環状案内６が設け
られる。

また、案内６の中央の頂上部には気孔７、周縁の裾部に
は液孔８が第２図の横断面図に図示の如く設けられる。

かくして、上記の如く液体中より気泡状になって分離さ
れた気体は、案内６に沿って上昇して集められ、気孔７
を通り分離室２の上部に溜まる。

この際、分離室２の上部に在った液体は、液孔８を通っ
て分離室２の下部に降下し、案内６は気液置換を円滑に
行う。

気出通路４には排気弁９が螺着され、分離室２内に溜し
た気体は気出通路４を通り排気弁９の作用で配管外へ排
出される。

また、分離室２の上部には気出通路４の開口に対向して
障壁１０が設けられる。

かくして、排気弁９の作動に伴い分離室２の上部に液体
が急激に流入した場合、この急激な液体流は障壁１０に
衝突して気出通路４から排気弁９内に直接流入すること
を防止される。

従って、排気弁９内に液体が急激に流入して、排気弁９
内のフロート等の構成を動揺させて作動を不安定にした
り、液体が気体中に混合して霧状となって排出される問
題を解消できる。

更に、障壁１０は分離室２の上部に溜った気体が液中に
巻き込まれることを防止する効果もある。

この様に本考案によれば、気液の分離効率がよく、かつ
確実に作動する気体分離器を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は一実施例の気液分離器の縦断面図、第２図は第
１図のＤ−Ｄ線断面図を示す。１は本体、２は気液分離室、３は流入通路、４は気出通
路、５は液出通路、６は環状案内、９は排気弁、１０は
障壁である。

【実用新案登録請求の範囲】