JPS5820442A - 食品保存効果を有する積層材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、基材の上に食品の保存効果を有する蒸気を揮
散するゲル状物質の層を適用し、ガス透過性を有する累
月と積層サンドインチ化することで、片面もしくは両面
より食品の保存効果を有する蒸気を揮散する積層材料を
提供するものである。

従来より加工食品等の食品類においては製造されてから
末端消費者の手に届くまでの流通段階での日持ちを良く
するという目的で品質維持、保存性の向上のための各種
の方法が提案、適用されている。その中には代表的な方
法として炭酸ガス、窒素ガスまたは混合ガスを用いたガ
ス置換方式、包装体内の空気を吸引し真空化する真空包
装方法、その他にしトルト殺菌方式、紫外綜殺菌方式、
冷凍、冷蔵保存方式等の方法が従来より適用されている
が、いずれの方法も大規模な装置を必要とし、また処理
に多少な力＼ら時間を要するために高速生産ラインに適
用するには不向きである等の短所がある。また包装体内
の酸素濃度を低くすることにより食品の鮮度を保持する
脱酸素剤使用方式も行なわれているが、脱酸素剤を食品
と別の作業で封入する工程を要すること、水分を多く含
む食品に対しては黴や細菌の発生繁殖を防止する効果が
不十分であること等の問題があった。

このような問題を解決する方法として本方法は発明され
た。本発明の原理を以下に説明する。

従来より一部の溶媒類、有機酸類、あるいは昇華性気化
性防黴、防菌剤等の薬剤の蒸気が食品類の品質ｉｆ＋持
、保存性向上に効果があることが一般に知られており、
本発明者らはこれらの薬剤を保持適用した材＊：＋を得
ることにより簡便かつ効果的に食品類の品質維持、保存
性向上が可能であろうと考え、検討を開始しまた。１〜
かしながら溶媒類は液体であり、有機酸類、昇華性気化
性防黴、防菌剤の多くは、液体あるいは粉末状固体であ
るためにこれらの薬剤の保持適用方法は極めて困難であ
る。例えば液状の薬剤あるいは粉末状薬剤のｍ液、分散
液等を紙、布、不織布等の多孔質寒月に吸収保持させろ
方法が一般に考えられ適用されているが、繊維間の空隙
に液体を保持しているだけの状態であるために吸ｆヌ量
に限界があり、また圧力のかかる状態、振動が加わる状
態では液体が寒月から浸み出してしまう等の問題がある
。

本発明者らは上記した事情を考慮し溶媒類、有機酸類、
昇華性気化性防黴、防菌剤等の薬剤を蒸気としてのみ揮
散する材料を得る方法について種々検討を重ねた結果、
ゲル状物質が少々の圧力下においても液体を放出するこ
とがなく蒸気のみを放出することに着目し、溶媒類、有
機酸類、昇華性気化性防黴、防菌剤等をゲル状物質とし
て適用することにより、常温常匠下またはそれに近い条
件下においてこれらの薬剤をその蒸気分圧により蒸気の
形態としてのみ放出することを特徴とする本発明の積層
材料を得るに至った。

以下に本発明の積層材料の構成につき図面を用いて詳細
に説明する。本発明の積層材料は第１図に示すように、
基材（１）の上に食品の保存効果を有する蒸気を揮散す
るゲル状物質の層（２）を設け、さらにその上にガス透
過性を有する素材（４）を重ね複合積層化したことを特
徴とするものである。

ここで、基材（１）としては紙、布、不織布、プラスチ
ックフィルム、金属箔等、またはこれらの複合相等、ゲ
ル状物質を保持適用することが可能である　　゛　　　
　　素材であればいずれでも良℃１゜ （２）は食品の保存効果を有する蒸気を揮散するゲル状
物質より成る層である。ここで言う食品の保存効果を有
するゲル状物質とは例えば以下°の３ａ類の物質が挙げ
られる。その１種類目としては食品の保存効果を有する
溶媒、例えばエタノール、イソプロパツール、アセトン
、プロピレンクリコール、グリセリン等の＠媒あるいは
これらの溶媒のうちで水と相溶性のあるものと水の混合
液をこれらの液体に対して可溶性を示す樹脂、例えば部
分鹸化型ポリビニルアルコール、ポリビニルアセター／
ｌ／、ホ＋）　ヒニルブチラール、アセチルセルロース
、ニトロセルロース、エチルセルロース、ヒドロギシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルローズ等に溶
解して高粘度のゲル状にした物質、あるいはこれらの液
体をアクリル酸−酢酸ビニル共重合体、一部架橋された
アクリル酸系重合体等、これらの液体に対して不溶性で
はあるが吸収膨潤性を示す樹脂に吸収膨潤させてゲル状
にした物質、あるいはこれらの液体を加熱した後、Ｄ−
ソルビトールベンゾアルデヒド縮合体等の樹脂を溶解し
、冷却後寒天状にゲル化した物質等がある。

また、食品の保存効果を有する蒸気を揮散するゲル状物
質の２種類目としては酢酸、プロピオン酸、コハク酸、
リンゴ酸等食品の保存効果を有する有機酸の水溶液をデ
ンプン−アクリル酸ソーダグラフト重合体、一部架橋さ
れたポリアクリル酸（ソーダ）、ビニルアルコール−ア
クリル酸共重合体等の水に対し不溶性ではあるが高い吸
収膨潤性を示す物質に吸収させてゲル状にした物質、あ
るいは各種水溶性高分子物質に溶解して高粘度のゲル状
にした物質等である。

また、食品の保存効果を有する蒸気を揮散するゲル状物
質の６種類目としてはジフェニル、オルトフェニルフェ
ノール、パラオキシ安息香酸エステル類化合物等の昇華
性気化性防黴、防菌剤をエタノール、イソプロパツール
−アセトン等の溶媒に溶解した溶液を前述のこれらの溶
媒に対する可溶性樹脂、吸収膨潤性樹脂、すなわち、部
分鹸化型ポリビニルアルコール、ポリビニルアセクール
、ポリビニルブチラール、アセチルセルロース、ニトロ
セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルセルロース等に適用しゲル
状にした物質である。

これらの食品の保存効果を有する蒸気を揮散するゲル状
物質の層を設ける方法としては、前述したような食品の
保存効果を有する蒸気を揮散する液体をあらかじめ可溶
性物質あるいは吸収膨潤性樹脂等にｍ解あるいは吸収さ
せてゲル状にした物質を基材の上に塗布する方法（グラ
ビアコーティング法、ブレードコーチインク法、ロー）
Ｌｙ　ロー　ティング法、シルクスクリーン法等）がと
られる。

さらに食品の保存効果を有する蒸気を揮散するゲル状物
質の塗布層の上にガス透過性を有する素材（４）を重ね
て複合積層化する。ガス透過性を有する累月（４）は食
品の保存効果を有する蒸気を揮散するゲル状物質が直接
に食品と接触し、該ゲル状物質中に含有される成分が食
品中に過剰に移行して食品の品質、味覚等を変化させる
ことを防ノにする目的で適用するものであり、具体的に
は紙、布、不織布、合成樹脂糸微多孔性シート、全面に
細孔をあけたプラスチックフィルム、あるいは酢酸ビニ
ルフィルム、グリセリン等の可塑剤を５〜１０％　程度
含有するポリビニルアルコールフィルム、酢酸ビニル含
有量１８係以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体フィル
ム、トリアセチルセルロースフィルム等が使用できる。

ガス透過性を有する素材（４）を重ねて積層体として複
合一体化する方法としては、第１図に示すように食品の
保存効果を有する蒸気を揮散するゲル状物質自体の粘着
性を利用しゲル状物質の層（２）の上に直接てガス透過
性を有する素材（４）を密着させて積層化する方法、第
２図（ａ）に示すように基材上全面に塗布されたゲル状
物質の層（２）の上にゲル状物質及びガス透過性を有す
る素材に対し接着性を持つ接着剤（３）を部分的に塗布
した後にガス透過性を有する素材（４）を重ねて接着剤
によりゲル状物質とガス透過性を有する素材を接着して
積層化する方法、及び第２図（１））に示すように寒村
上部分的に塗布されたゲル状物質に被覆されない基材の
部分に基材及びガス透過性を有する素材に対し接着性を
持つ接着剤（３）を塗布した後にガス透過性を有する素
材（４）を重ねて接着剤により基材とガス透過性を有す
る素材を接着して積層化する方法がとられる。

以上に述べたように製造された本発明の、ｆｆｆ層材料
は実際の使用に際しては密閉された包装容器内に食品と
ともに封入するという使用法が一般的に行なわれる。ま
た、基材（１）にガス遮断性の優れた材料としてアルミ
箔（厚さ７μ以上）、エチレン−ビニルアルコール共重
合体（エチレン含有量２０〜４５モル楚、鹸化度９６％
以上）、塩化ビニリデン糸樹脂、ナイロン、ポリエチレ
ンテレフタレート等のフィルムまたはこれらの複合材を
使用し、さらにガス透過性を有する累月（４）にヒート
シール性を有する素材としてパルプとポリエチレン等の
熱熔融性樹脂繊維を混抄した不織布、熱熔融性樹脂繊維
のスパンボンデツドシー１−　、全面に細孔のあいた熱
熔融性樹脂フィルム、熱熔融性樹脂から成る微多孔性シ
ート、酢酸ビニルフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重
合体フィルム等またはこれらの複合材を使用した場合に
は食品の保存効里を有する然気を揮散する面がヒートシ
ール性を持った績層利料が得られ、第３図に示すように
ガス透過性を有する累月の面をヒートシールすることに
より食品の保存効果を有する蒸気を袋内にのみ］１１ｒ
散する包装袋として使用することが可能である。このよ
うに本発明の積層材料を使用することにより、包装体内
に食品の保存効果を有する物質がガス状の形で揮散放出
され、包装体内て封入された食品の品質維持、及び黴、
細菌等の発生繁殖の防止が可能である°。

以上詳細に述べたように本発明は従来から行フ、ｆわれ
ている食品の品質維持、保存性向上のための方法と比較
して非常に簡便に食品の品質維持、保存性向上という目
的を達成することが可能であり。

利用範囲も広く、食品の流通上において多大なる利用価
値を有するものである。

以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。

〈実施例１〉 エタノールトヒドロキシブロビルセルロース（日本曹達
製）を重量比で９５７５の割合で１時間混自攪拌して、
粘度が約１．５　Ｘ　１０６ｃ　ｐ　ｓ　（Ｆ（型回転
精度別による）であるゲル状物質を得た。このゲル状物
質ヲホＩＪエチレンテレフタレートフィルム１２μ（ル
ミラー、東し製）の」二に逆格子状（格子巾３７１１ｍ
、格子間隔７　ｎｒｍ　）　Ｋ塗布した。ただし、塗布
量ば３ｏｇｙｍｒであった。さらに全面に接着剤を塗布
した全面に細孔のあいたポリエチレンフィルム５０μ（
穴径０．５　ｍｍ、穴間隔５肛）と上記ゲル’Ａ　物質
ｍ　布ポリエチレンテレフタレートフィルム１２μを重
ねて貼り合わせ積層制料を得た。この積層材料のポリエ
チレンフィルム面を内面にしてヒートシールし袋（寸法
１５ｃＴＬＸ　２０ｃｒｎ、　）を作り、カステラ１０
０ｇ−を封入した後完全に審判シールした。

また、比較例としてポリエチレンテレフタレートフィル
ム１２　ノｔとポリエチレンフィルム６０／ｌを貼り合
わせたフィルムにより同様に袋（寸法１５ｃＩｎ、Ｘ　
２０ｍ）を作り、カステラ１００９を封入した後完全に
密封シールした。ただし、実施例、比較例とも（て袋中
のカステラを除いた空気容積は５００ｍ−ｇである。

上記のカステラを封入した袋を２０℃−６０％Ｒ，Ｉ（
の条件下に保存し、カステラ表面の黴の発生状況を観察
した結果を第１表て示す。

このように比較例のカステラには７日後に黴が発生した
が、本発明の積層材料を使用した場合には２０日後でも
黴の発生は認められず、カステラの品質維持、保存性向
上に顕著な効果を示すことが確認された。

第１表

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図（２＋１　（１）ｌは本発明の積層側斜
の断面図、第３図は本発明の積層材料の使用例の断面図
である。 （１）・・・暴利　（２）・・・ゲル状物質の層　（３
）・・・接着剤（４）・・・ガス透過性を有する素材 特許出願人 凸版印刷株式会社 代表者鈴木和夫 、ター・、 ・、’、：、、ｊ、） −２・・二／′

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）暴利の上て食品の保存効果を有する蒸気を揮散す
   るゲル状物質の層を設け、その上にガス透過性を有する
   累月を重ねて複合積層化したことを特徴とする積層材料
   。 （２）暴利の上に食品の保存効果を有する蒸気を揮散す
   るゲル状物質の層を設け、ゲル状物質自体の粘着性を利
   用することによりガス透過性を有する素材を直接にゲル
   状物質の層に密着させて複合積層化１〜たことを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の積層材料。 （３）基イ」の上に食品の保存効果を有する蒸気を揮散
   するゲル状物質の層を全面あるいは部分的に設け、さら
   にガス透過性を有する素材及びゲル状物質あるいは基イ
   １に対して接着性を示す接着剤をゲル状物質の１・ごの
   上に部分的に塗布、あるいは基４１」二部公的に設けら
   れたゲル状物質如被覆されない基材の部分に塗布した後
   にガス透過１（１−を有する素材を重ね、接着剤眞より
   基４ｄあるいはゲル状物質の層とガス透過性を有する素
   材とを接７Ｑｆ複合化１〜たことを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の積層月料。 （・１）基４１としてガス′ｆｙｊ過性のない累月を使
   用したことを特徴とする特許請求の範囲第１項〜第３項
   のいずれかに記載の積層材料。 （５）ガス透過性を有する素材としてヒートシール性を
   有する素材を使用することを特徴とする特許請求の範囲
   第１項〜第４項のいずれがて記載の積層利料。