JPH1198737A - 永久磁石電動機 - Google Patents
永久磁石電動機Info
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- JPH1198737A JPH1198737A JP9252056A JP25205697A JPH1198737A JP H1198737 A JPH1198737 A JP H1198737A JP 9252056 A JP9252056 A JP 9252056A JP 25205697 A JP25205697 A JP 25205697A JP H1198737 A JPH1198737 A JP H1198737A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 マグネットトルクとリラクタンストルクの合
成トルクを大きくすることができ、かつ、電流位相をト
ルクが大きい領域に合わせることが容易で、高効率の駆
動を可能にする永久磁石電動機を提供する。 【解決手段】 永久磁石を内蔵した突極形回転子を有す
る永久磁石電動機において、永久磁石による界磁磁束分
布の中心と電機子起磁力の中心とが電気的にπ/2ずれ
る軸に対して、電機子巻線のインダクタンスが最大にな
る回転子軸を、回転方向と反対側にずらしたものであ
る。具体的には、回転子の永久磁石の配向特性又は着磁
方向を、永久磁石の外周の突極鉄心の幾何学的中心軸よ
りも回転方向側にずらしたり、あるいは、回転子の永久
磁石の外周の突極鉄心に、該突極鉄心の幾何学的中心か
ら見て回転方向側の端部に周方向への磁束の通りを妨げ
るギャップ又は打ち抜き孔を設けたりする。
成トルクを大きくすることができ、かつ、電流位相をト
ルクが大きい領域に合わせることが容易で、高効率の駆
動を可能にする永久磁石電動機を提供する。 【解決手段】 永久磁石を内蔵した突極形回転子を有す
る永久磁石電動機において、永久磁石による界磁磁束分
布の中心と電機子起磁力の中心とが電気的にπ/2ずれ
る軸に対して、電機子巻線のインダクタンスが最大にな
る回転子軸を、回転方向と反対側にずらしたものであ
る。具体的には、回転子の永久磁石の配向特性又は着磁
方向を、永久磁石の外周の突極鉄心の幾何学的中心軸よ
りも回転方向側にずらしたり、あるいは、回転子の永久
磁石の外周の突極鉄心に、該突極鉄心の幾何学的中心か
ら見て回転方向側の端部に周方向への磁束の通りを妨げ
るギャップ又は打ち抜き孔を設けたりする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石を内蔵し
た突極形回転子を有する永久磁石電動機に関する。
た突極形回転子を有する永久磁石電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の永久磁石電動機として、例え
ば、図8に示すものがあった。同図において電機子(固
定子)1の軸心部に回転子2が回転可能に支持されてい
る。回転子2は円弧状に形成された4個の永久磁石3を
埋め込んでなる回転子鉄心で構成されている。この場
合、4個の永久磁石3は円弧状に形成された凸側が回転
子2の中心側に向けられ、かつ、N極とS極とが円周方
向に交互に並ぶように配設されている。また、永久磁石
3の凹側、すなわち、径方向外側が突極鉄心5になって
いる。そして、これらが4極電動機を構成している。
ば、図8に示すものがあった。同図において電機子(固
定子)1の軸心部に回転子2が回転可能に支持されてい
る。回転子2は円弧状に形成された4個の永久磁石3を
埋め込んでなる回転子鉄心で構成されている。この場
合、4個の永久磁石3は円弧状に形成された凸側が回転
子2の中心側に向けられ、かつ、N極とS極とが円周方
向に交互に並ぶように配設されている。また、永久磁石
3の凹側、すなわち、径方向外側が突極鉄心5になって
いる。そして、これらが4極電動機を構成している。
【0003】この4極電動機の電機子1に対して電機子
巻線4は、図9又は図10に示すように、周方向を4つ
に分けた領域で見て互いに隣接する領域の巻線電流の方
向が逆になるように巻装されている。なお、図9は永久
磁石3による界磁磁束分布の中心と電機子起磁力の中心
とが電気的にπ/2ずれた状態を示し、図10は永久磁
石3による界磁磁束分布の中心と電機子起磁力の中心と
が電気的に一致する状態を示している。ここで、図9に
示すように界磁磁束分布の中心と電機子起磁力の中心と
が電気的にπ/2ずれた状態の電機子巻線のインダクタ
ンスを横軸インダクタンスLqと称し、図10に示すよ
うに界磁磁束分布の中心と電機子起磁力の中心とが電気
的に一致する状態の電機子巻線のインダクタンスを直軸
インダクタンスLdと称している。これら横軸インダク
タンスLqと直軸インダクタンスLdとに差が生じるこ
とから、永久磁石によるマグネットトルクに加えてリラ
クタンストルクも発生する。
巻線4は、図9又は図10に示すように、周方向を4つ
に分けた領域で見て互いに隣接する領域の巻線電流の方
向が逆になるように巻装されている。なお、図9は永久
磁石3による界磁磁束分布の中心と電機子起磁力の中心
とが電気的にπ/2ずれた状態を示し、図10は永久磁
石3による界磁磁束分布の中心と電機子起磁力の中心と
が電気的に一致する状態を示している。ここで、図9に
示すように界磁磁束分布の中心と電機子起磁力の中心と
が電気的にπ/2ずれた状態の電機子巻線のインダクタ
ンスを横軸インダクタンスLqと称し、図10に示すよ
うに界磁磁束分布の中心と電機子起磁力の中心とが電気
的に一致する状態の電機子巻線のインダクタンスを直軸
インダクタンスLdと称している。これら横軸インダク
タンスLqと直軸インダクタンスLdとに差が生じるこ
とから、永久磁石によるマグネットトルクに加えてリラ
クタンストルクも発生する。
【0004】図11は電機子1の磁極位置を固定して一
定の電流を流した状態で、電機子1に対して回転子2の
回転位置を変えたときのマグネットトルクTm 、リラク
タンストルクTr 及び合成トルクTc の変化を示した図
で、縦軸にトルクTをとり、横軸に相互の位置関係を表
す電気角θe をとって示してある。ここで、電気角θe
の0度は回転子2が横軸にあるときで、電気角のマイナ
ス(−)領域は回転子2が反回転方向側に位置している
ことを表し、電気角θe のプラス(+)領域は回転子2
が回転方向側に位置していることを表している。
定の電流を流した状態で、電機子1に対して回転子2の
回転位置を変えたときのマグネットトルクTm 、リラク
タンストルクTr 及び合成トルクTc の変化を示した図
で、縦軸にトルクTをとり、横軸に相互の位置関係を表
す電気角θe をとって示してある。ここで、電気角θe
の0度は回転子2が横軸にあるときで、電気角のマイナ
ス(−)領域は回転子2が反回転方向側に位置している
ことを表し、電気角θe のプラス(+)領域は回転子2
が回転方向側に位置していることを表している。
【0005】図11から明らかなように、マグネットト
ルクTm は電気角が0度のときに最大となる。リラクタ
ンストルクTr は一般に横軸インダクタンスLqと直軸
インダクタンスLdとの差によって発生すると言われる
が、さらに言えば、ある電気角におけるリラクタンスト
ルクTr はその位置におけるインダクタンスLの電気角
に対する変化率にほぼ比例する。図11では電気角0度
における横軸インダクタンスLqを最大、縦軸インダク
タンスLdを最小として正弦波状に変化するときのリラ
クタンストルクTr を示したもので、インダクタンスL
の変化率の最も大きい電気角±45度でリラクタンスト
ルクTr の絶対値が最大となる。このうち、電気角−4
5度ではその変化率が正であるからプラス(+)側に最
大となり、電気角+45度ではその変化率が負であるか
らマイナス(−)側に最大となる。
ルクTm は電気角が0度のときに最大となる。リラクタ
ンストルクTr は一般に横軸インダクタンスLqと直軸
インダクタンスLdとの差によって発生すると言われる
が、さらに言えば、ある電気角におけるリラクタンスト
ルクTr はその位置におけるインダクタンスLの電気角
に対する変化率にほぼ比例する。図11では電気角0度
における横軸インダクタンスLqを最大、縦軸インダク
タンスLdを最小として正弦波状に変化するときのリラ
クタンストルクTr を示したもので、インダクタンスL
の変化率の最も大きい電気角±45度でリラクタンスト
ルクTr の絶対値が最大となる。このうち、電気角−4
5度ではその変化率が正であるからプラス(+)側に最
大となり、電気角+45度ではその変化率が負であるか
らマイナス(−)側に最大となる。
【0006】合成トルクTc は上記マグネットトルクT
m とリラクタンストルクTr とを重ね合わせたもので、
電気角θe のマイナス(−)側で最大となる。マグネッ
トトルクTm に加えてリラクタンストルクTr を利用す
ると同一電機子電流におけるトルクTが大きくなり、従
って、ある負荷トルクにおける電流を減らすことがで
き、電動機の効率は向上する。
m とリラクタンストルクTr とを重ね合わせたもので、
電気角θe のマイナス(−)側で最大となる。マグネッ
トトルクTm に加えてリラクタンストルクTr を利用す
ると同一電機子電流におけるトルクTが大きくなり、従
って、ある負荷トルクにおける電流を減らすことがで
き、電動機の効率は向上する。
【0007】リラクタンストルクTr を大きくするに
は、横軸インダクタンスLqと直軸インダクタンスLd
との差を大きくすれば良い。このため、例えば、図12
に示すように、凸側が回転子2の中心側に向けて配設さ
れる永久磁石3を、回転子2の径方向に2枚に分割配置
し、これらの永久磁石に挟まれた部分の鉄心を横軸イン
ダクタンスLqの磁路として横軸インダクタンスLqを
大きくする方法も採用されている。
は、横軸インダクタンスLqと直軸インダクタンスLd
との差を大きくすれば良い。このため、例えば、図12
に示すように、凸側が回転子2の中心側に向けて配設さ
れる永久磁石3を、回転子2の径方向に2枚に分割配置
し、これらの永久磁石に挟まれた部分の鉄心を横軸イン
ダクタンスLqの磁路として横軸インダクタンスLqを
大きくする方法も採用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図12
に示した回転子構造を採用すると、マグネットトルクT
m とリラクタンストルクTr のそれぞれが最大になる電
気角θe が大きくずれるため、合成トルクTc の最大値
は二つのトルクの最大値を加え合わせたものと比較して
かなり小さなものになってしまうという問題があった。
に示した回転子構造を採用すると、マグネットトルクT
m とリラクタンストルクTr のそれぞれが最大になる電
気角θe が大きくずれるため、合成トルクTc の最大値
は二つのトルクの最大値を加え合わせたものと比較して
かなり小さなものになってしまうという問題があった。
【0009】また、合成トルクTc が最大になる電気角
θe がマイナス(−)側に大きくずれるため、駆動位相
の制御の自由度の少ない巻線誘起電圧を利用する、いわ
ゆる、センサレスブラシレスの直流電動機ではトルクの
大きい領域を使いきった駆動ができなかった。すなわ
ち、センサレス方式のブラシレス直流電動機では、最も
電流位相を進ませた状態で電気角−60度で転流し、電
気角の60度期間その通電状態を保持するが、インダク
タンスによる電流の立上がりに遅れがあり、電流の中心
の位相は最大に進ませても電気角で−15度である。従
って、合成トルクTc のピークがこれよりもマイナス
(−)側にあるときは位相を合わせることができないと
いう問題があった。
θe がマイナス(−)側に大きくずれるため、駆動位相
の制御の自由度の少ない巻線誘起電圧を利用する、いわ
ゆる、センサレスブラシレスの直流電動機ではトルクの
大きい領域を使いきった駆動ができなかった。すなわ
ち、センサレス方式のブラシレス直流電動機では、最も
電流位相を進ませた状態で電気角−60度で転流し、電
気角の60度期間その通電状態を保持するが、インダク
タンスによる電流の立上がりに遅れがあり、電流の中心
の位相は最大に進ませても電気角で−15度である。従
って、合成トルクTc のピークがこれよりもマイナス
(−)側にあるときは位相を合わせることができないと
いう問題があった。
【0010】さらに、図12に示す回転子構造を採用し
た場合、永久磁石の使用枚数が増大し、部品点数の増加
による組立て工数の増大を招くほか、永久磁石が薄くな
って製作が困難になる等、コストの増大が避けられない
という問題もあった。
た場合、永久磁石の使用枚数が増大し、部品点数の増加
による組立て工数の増大を招くほか、永久磁石が薄くな
って製作が困難になる等、コストの増大が避けられない
という問題もあった。
【0011】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたもので、第1の目的はマグネットトルクとリラクタ
ンストルクの合成トルクを大きくすることのできる永久
磁石電動機を提供することにある。
れたもので、第1の目的はマグネットトルクとリラクタ
ンストルクの合成トルクを大きくすることのできる永久
磁石電動機を提供することにある。
【0012】第2の目的は電流位相をトルクが大きい領
域に合わせることが容易で、高効率の駆動を可能にする
永久磁石電動機を提供することにある。
域に合わせることが容易で、高効率の駆動を可能にする
永久磁石電動機を提供することにある。
【0013】第3の目的は磁石枚数及びコストの増大を
抑えたままリラクタンストルクの有効利用を図り得る永
久磁石電動機を提供することにある。
抑えたままリラクタンストルクの有効利用を図り得る永
久磁石電動機を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
永久磁石を内蔵した突極形回転子を有する永久磁石電動
機において、永久磁石による界磁磁束分布の中心と電機
子起磁力の中心とが電気的にπ/2ずれる軸に対して、
電機子巻線のインダクタンスが最大になる回転子軸を、
回転方向と反対側にずらした、ことを特徴とするもので
ある。
永久磁石を内蔵した突極形回転子を有する永久磁石電動
機において、永久磁石による界磁磁束分布の中心と電機
子起磁力の中心とが電気的にπ/2ずれる軸に対して、
電機子巻線のインダクタンスが最大になる回転子軸を、
回転方向と反対側にずらした、ことを特徴とするもので
ある。
【0015】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
永久磁石電動機において、回転子の永久磁石の配向特性
又は着磁方向を、永久磁石の外周の突極鉄心の幾何学的
中心軸よりも回転方向側にずらしたことを特徴とするも
のである。
永久磁石電動機において、回転子の永久磁石の配向特性
又は着磁方向を、永久磁石の外周の突極鉄心の幾何学的
中心軸よりも回転方向側にずらしたことを特徴とするも
のである。
【0016】請求項3に係る発明は、請求項1に記載の
永久磁石電動機において、回転子の永久磁石の外周の突
極鉄心に、該突極鉄心の幾何学的中心から見て回転方向
側の端部に周方向への磁束の通りを妨げるギャップ又は
打ち抜き孔を設けたことを特徴とするものである。
永久磁石電動機において、回転子の永久磁石の外周の突
極鉄心に、該突極鉄心の幾何学的中心から見て回転方向
側の端部に周方向への磁束の通りを妨げるギャップ又は
打ち抜き孔を設けたことを特徴とするものである。
【0017】請求項4に係る発明は、請求項3に記載の
永久磁石電動機において、ギャップ又は打ち抜き孔が設
けられる突極鉄心の端部の周方向の磁路となる鉄心の幅
を、電機子定格運転電流程度の起磁力にて飽和するよう
にしたことを特徴とするものである。
永久磁石電動機において、ギャップ又は打ち抜き孔が設
けられる突極鉄心の端部の周方向の磁路となる鉄心の幅
を、電機子定格運転電流程度の起磁力にて飽和するよう
にしたことを特徴とするものである。
【0018】請求項5に係る発明は、請求項4に記載の
永久磁石電動機において、回転子の永久磁石の外周の突
極鉄心に、回転軸と直交する方向で見て永久磁石の磁束
を回転方向斜め寄りに導く磁路を形成するギャップ又は
打ち抜き孔を設けると共に、永久磁石から見て外周側の
磁路幅を磁束が飽和しない程度に大きくし、永久磁石側
の磁路幅をより小さくしたことを特徴とするものであ
る。
永久磁石電動機において、回転子の永久磁石の外周の突
極鉄心に、回転軸と直交する方向で見て永久磁石の磁束
を回転方向斜め寄りに導く磁路を形成するギャップ又は
打ち抜き孔を設けると共に、永久磁石から見て外周側の
磁路幅を磁束が飽和しない程度に大きくし、永久磁石側
の磁路幅をより小さくしたことを特徴とするものであ
る。
【0019】請求項6に係る発明は、請求項1乃至5の
いずれかに記載の永久磁石電動機において、電動機の極
数を4とし電機子のスロット数を6とするか、又は、電
動機の極数を6とし電機子のスロット数を9としたこと
を特徴とするものである。
いずれかに記載の永久磁石電動機において、電動機の極
数を4とし電機子のスロット数を6とするか、又は、電
動機の極数を6とし電機子のスロット数を9としたこと
を特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を好適な実施形態に
基づいて詳細に説明する。図7は本発明の原理説明図
で、横軸に電気角θe をとり、縦軸に電機子巻線のイン
ダクタンスLの変化を示したもので、従来装置において
は破線Pに示すように、インダクタンスが最大となる回
転子位置(電気角)は0度(横軸)にあったが、本発明
ではインダクタンスが最大になる回転子軸を横軸に対し
て回転方向とは反対側にずらした回転子を用いることに
より、実線Qに示すように、インダクタンスが最大とな
る回転子位置が0度よりもプラス(+)側、すなわち、
回転方向側にずらすことを基本構成としている。
基づいて詳細に説明する。図7は本発明の原理説明図
で、横軸に電気角θe をとり、縦軸に電機子巻線のイン
ダクタンスLの変化を示したもので、従来装置において
は破線Pに示すように、インダクタンスが最大となる回
転子位置(電気角)は0度(横軸)にあったが、本発明
ではインダクタンスが最大になる回転子軸を横軸に対し
て回転方向とは反対側にずらした回転子を用いることに
より、実線Qに示すように、インダクタンスが最大とな
る回転子位置が0度よりもプラス(+)側、すなわち、
回転方向側にずらすことを基本構成としている。
【0021】図1は本発明の第1の実施形態の回転子の
具体的な構成を界磁磁束で示した説明図である。図中、
従来装置を示す図8と同一又は同様の機能を有する要素
には同一の符号を付してその説明を省略する。ここで
は、永久磁石3として、磁界の配向特性又は着磁方向F
m を回転方向側にθc (例えば20度程度)だけずらし
たものを用いている。このため、界磁磁束の中心軸Aq
は回転方向側にθc だけずれることになる。この場合、
電機子巻線のインダクタンスLは鉄心形状、及び電機子
と回転子の位置関係によって決まるため、永久磁石の磁
束の方向を変えても変化はしない。従って、インダクタ
ンスが最大となる軸Almaxは結果的に横軸に対して回転
方向Dr とは反対方向にずれることになる。
具体的な構成を界磁磁束で示した説明図である。図中、
従来装置を示す図8と同一又は同様の機能を有する要素
には同一の符号を付してその説明を省略する。ここで
は、永久磁石3として、磁界の配向特性又は着磁方向F
m を回転方向側にθc (例えば20度程度)だけずらし
たものを用いている。このため、界磁磁束の中心軸Aq
は回転方向側にθc だけずれることになる。この場合、
電機子巻線のインダクタンスLは鉄心形状、及び電機子
と回転子の位置関係によって決まるため、永久磁石の磁
束の方向を変えても変化はしない。従って、インダクタ
ンスが最大となる軸Almaxは結果的に横軸に対して回転
方向Dr とは反対方向にずれることになる。
【0022】図2は図1に示した第1の実施形態におけ
るマグネットトルクTm 、リラクタンストルクTr 及び
合成トルクTc の電気角θe に対する変化を示したもの
で、破線にて示したように、電機子巻線4のインダクタ
ンスLが最大になる位置を電気角の0度(横軸)に対し
てθc だけずれるような回転子2を採用することによっ
て、リラクタンストルクTr の最大位置も従来装置の特
性を示す図11と比較して回転方向側にθc だけずれる
ため、マグネットトルクTm が最大になる電気角の0度
に近付くことになり、合成トルクTc が図11に示した
従来装置と比較して大きくなる。リラクタンストルクT
r の最大位置が電気角θe の0度に近付くことは、電流
位相をトルクの大きい領域に合わせることを容易にする
ことにほかならず、これによって、高効率の駆動が可能
となる。また、永久磁石3として、磁界の配向特性又は
着磁方向Fm をずらしたものを用いることによって、永
久磁石を二重にする図12に示した従来装置と比較し
て、磁石枚数及びコストの増大を抑える利点もある。
るマグネットトルクTm 、リラクタンストルクTr 及び
合成トルクTc の電気角θe に対する変化を示したもの
で、破線にて示したように、電機子巻線4のインダクタ
ンスLが最大になる位置を電気角の0度(横軸)に対し
てθc だけずれるような回転子2を採用することによっ
て、リラクタンストルクTr の最大位置も従来装置の特
性を示す図11と比較して回転方向側にθc だけずれる
ため、マグネットトルクTm が最大になる電気角の0度
に近付くことになり、合成トルクTc が図11に示した
従来装置と比較して大きくなる。リラクタンストルクT
r の最大位置が電気角θe の0度に近付くことは、電流
位相をトルクの大きい領域に合わせることを容易にする
ことにほかならず、これによって、高効率の駆動が可能
となる。また、永久磁石3として、磁界の配向特性又は
着磁方向Fm をずらしたものを用いることによって、永
久磁石を二重にする図12に示した従来装置と比較し
て、磁石枚数及びコストの増大を抑える利点もある。
【0023】図3は本発明の第2の実施形態の回転子の
具体的な構成を示す断面図である。図中、図1と同一又
は同様の機能を有する要素には同一の符号を付してその
説明を省略する。ここでは、永久磁石3の径方向外側に
位置する突極鉄心5に、その幾何学的中心軸より見て回
転方向側の端部に打ち抜き孔6を設けたものである。
具体的な構成を示す断面図である。図中、図1と同一又
は同様の機能を有する要素には同一の符号を付してその
説明を省略する。ここでは、永久磁石3の径方向外側に
位置する突極鉄心5に、その幾何学的中心軸より見て回
転方向側の端部に打ち抜き孔6を設けたものである。
【0024】周知の如く、電機子のインダクタンスLの
磁束ΦL は固定子歯部からエアーギャップを通って対向
する回転子2の突極鉄心5に入り、この突極鉄心5を周
方向に通った後、対向する固定子歯部に抜けるが、突極
鉄心5の端部に打ち抜き孔6があるとこの部分には磁束
が通り難くなる。従って、インダクタンスLの磁路とし
ての鉄心は打ち抜き孔6が存在する端部から反対側の突
極鉄心端部までとなり、その中心は打ち抜き孔6が無い
場合の中心から回転方向Dr とは反対側にずれることに
なる。
磁束ΦL は固定子歯部からエアーギャップを通って対向
する回転子2の突極鉄心5に入り、この突極鉄心5を周
方向に通った後、対向する固定子歯部に抜けるが、突極
鉄心5の端部に打ち抜き孔6があるとこの部分には磁束
が通り難くなる。従って、インダクタンスLの磁路とし
ての鉄心は打ち抜き孔6が存在する端部から反対側の突
極鉄心端部までとなり、その中心は打ち抜き孔6が無い
場合の中心から回転方向Dr とは反対側にずれることに
なる。
【0025】一方、回転子2を構成する永久磁石の磁束
Fp は突極鉄心5では主に径方向に通るため、打ち抜き
孔6を設けても磁束分布の中心は殆ど変化しない。イン
ダクタンスLが最大となるのは電機子1の起磁力の中心
と回転子2の突極鉄心5の中心とが一致したときである
から、インダクタンスLが最大となる軸は横軸Aq から
回転方向Dr の反対側にずれることになる。この作用は
打ち抜き孔6が設けられる突極鉄心5の、回転方向で見
た両端部の幅が小さいほど大きく(定格以下の電機子電
流起磁力で飽和することが望ましい)、また、打ち抜き
孔6の位置、個数を変えることによってインダクタンス
Lが最大となる角度を適宜に調整することができる。
Fp は突極鉄心5では主に径方向に通るため、打ち抜き
孔6を設けても磁束分布の中心は殆ど変化しない。イン
ダクタンスLが最大となるのは電機子1の起磁力の中心
と回転子2の突極鉄心5の中心とが一致したときである
から、インダクタンスLが最大となる軸は横軸Aq から
回転方向Dr の反対側にずれることになる。この作用は
打ち抜き孔6が設けられる突極鉄心5の、回転方向で見
た両端部の幅が小さいほど大きく(定格以下の電機子電
流起磁力で飽和することが望ましい)、また、打ち抜き
孔6の位置、個数を変えることによってインダクタンス
Lが最大となる角度を適宜に調整することができる。
【0026】かくして、図3に示した第2の実施形態に
おいても、電機子巻線4のインダクタンスが最大になる
位置を電気角θe の0度(横軸)に対して回転方向Dr
の反対側にずれる回転子2の採用により、合成トルクT
c が大きくなり、また、電流位相をトルクTの大きい領
域に合わせることが容易になり、さらに、磁石枚数及び
コストの増大を抑えることができる。
おいても、電機子巻線4のインダクタンスが最大になる
位置を電気角θe の0度(横軸)に対して回転方向Dr
の反対側にずれる回転子2の採用により、合成トルクT
c が大きくなり、また、電流位相をトルクTの大きい領
域に合わせることが容易になり、さらに、磁石枚数及び
コストの増大を抑えることができる。
【0027】図4は本発明の第3の実施形態の回転子の
具体的な構成を示す断面図である。図中、図1と同一又
は同様の機能を有する要素には同一の符号を付してその
説明を省略する。ここでは、永久磁石3の径方向外側に
位置する突極鉄心5に、回転子2の磁束を回転軸の軸心
と直交する方向より見て回転方向に傾いた打ち抜き孔6
を、永久磁石3に近い部位に設けることによって、斜め
の磁路7を形成している。これにより、永久磁石3の磁
束は磁路7に導かれて回転方向にずらされて、磁束の中
心軸Aq も回転方向に傾けられる。一方、回転子2のイ
ンダクタンスLの磁路は打ち抜き孔6の永久磁石3側の
磁路幅が小さいので、ほぼ外周側のみとなり、従って、
その中心は打ち抜き孔6が無い場合と殆ど変わらない。
この結果、インダクタンスが最大となる軸は横軸Aq よ
り回転方向Dr とは反対側にずれることになる。なお、
打ち抜き孔6を永久磁石3に近い位置に設けることは、
磁路が容易に飽和するような幅にするためであって、そ
の理由は図3を用いて説明したと同様である。
具体的な構成を示す断面図である。図中、図1と同一又
は同様の機能を有する要素には同一の符号を付してその
説明を省略する。ここでは、永久磁石3の径方向外側に
位置する突極鉄心5に、回転子2の磁束を回転軸の軸心
と直交する方向より見て回転方向に傾いた打ち抜き孔6
を、永久磁石3に近い部位に設けることによって、斜め
の磁路7を形成している。これにより、永久磁石3の磁
束は磁路7に導かれて回転方向にずらされて、磁束の中
心軸Aq も回転方向に傾けられる。一方、回転子2のイ
ンダクタンスLの磁路は打ち抜き孔6の永久磁石3側の
磁路幅が小さいので、ほぼ外周側のみとなり、従って、
その中心は打ち抜き孔6が無い場合と殆ど変わらない。
この結果、インダクタンスが最大となる軸は横軸Aq よ
り回転方向Dr とは反対側にずれることになる。なお、
打ち抜き孔6を永久磁石3に近い位置に設けることは、
磁路が容易に飽和するような幅にするためであって、そ
の理由は図3を用いて説明したと同様である。
【0028】かくして、図4に示した第3に実施形態に
おいても、電機子巻線4のインダクタンスが最大になる
位置を電気角の0度(横軸)に対して回転方向Dr の反
対側にずれる回転子2を採用したことにより、合成トル
クTc が大きくなり、また、電流位相をトルクの大きい
領域に合わせることが容易となり、さらに、磁石枚数及
びコストの増大を抑えることができる。
おいても、電機子巻線4のインダクタンスが最大になる
位置を電気角の0度(横軸)に対して回転方向Dr の反
対側にずれる回転子2を採用したことにより、合成トル
クTc が大きくなり、また、電流位相をトルクの大きい
領域に合わせることが容易となり、さらに、磁石枚数及
びコストの増大を抑えることができる。
【0029】なお、上記の各実施形態では説明の都合
上、それぞれ極数を4として電機子の多数のスロットに
2相の電機子巻線4を巻装するものを対象としたが、本
来、ブラシレス直流電動機においては、3相のうちの2
相に通電し、順次通電相を切替えて駆動していく場合に
おいて、スロット数の関係から等ピッチの磁界ができな
いことがある。また、磁極ピッチが狭い方の極対ではイ
ンダクタンスの変化率が大きく、リラクタンストルクが
最大になる電気角が0度から大きくずれることになる。
上、それぞれ極数を4として電機子の多数のスロットに
2相の電機子巻線4を巻装するものを対象としたが、本
来、ブラシレス直流電動機においては、3相のうちの2
相に通電し、順次通電相を切替えて駆動していく場合に
おいて、スロット数の関係から等ピッチの磁界ができな
いことがある。また、磁極ピッチが狭い方の極対ではイ
ンダクタンスの変化率が大きく、リラクタンストルクが
最大になる電気角が0度から大きくずれることになる。
【0030】図5は本発明の第4の実施形態の構成を示
す断面図で、極数が4で、スロット数が6の永久磁石電
動機の各突極鉄心5の端部に打ち抜き孔6を設けてい
る。このように、スロット数が6であれば等ピッチの磁
界を容易に作ることができ、また、打ち抜き孔6の位
置、個数を調整することによって、リラクタンストルク
Tr が最大になる位置を最適に調整することができる。
この結果、リラクタンストルクTr を有効に利用するこ
とが可能となり、高効率の永久磁石電動機を提供するこ
とができる。
す断面図で、極数が4で、スロット数が6の永久磁石電
動機の各突極鉄心5の端部に打ち抜き孔6を設けてい
る。このように、スロット数が6であれば等ピッチの磁
界を容易に作ることができ、また、打ち抜き孔6の位
置、個数を調整することによって、リラクタンストルク
Tr が最大になる位置を最適に調整することができる。
この結果、リラクタンストルクTr を有効に利用するこ
とが可能となり、高効率の永久磁石電動機を提供するこ
とができる。
【0031】図6は本発明の第5の実施形態の構成を示
す断面図で、極数が6で、スロット数が9の永久磁石電
動機の各突極鉄心5の端部に打ち抜き孔6を設けてい
る。このように、スロット数が9であれば等ピッチの磁
界を容易に作ることができ、また、打ち抜き孔6の位
置、個数を調整することによって、リラクタンストルク
Tr が最大になる位置を最適に調整することができる。
この結果、リラクタンストルクTr を有効に利用するこ
とが可能となり、高効率の永久磁石電動機を提供するこ
とができる。
す断面図で、極数が6で、スロット数が9の永久磁石電
動機の各突極鉄心5の端部に打ち抜き孔6を設けてい
る。このように、スロット数が9であれば等ピッチの磁
界を容易に作ることができ、また、打ち抜き孔6の位
置、個数を調整することによって、リラクタンストルク
Tr が最大になる位置を最適に調整することができる。
この結果、リラクタンストルクTr を有効に利用するこ
とが可能となり、高効率の永久磁石電動機を提供するこ
とができる。
【0032】なお、図5及び図6に示した各実施形態に
おいては、突極鉄心5の周方向端部に打ち抜き孔6を設
けたが、この代わりに図1の実施形態と同様に永久磁石
の配向特性を幾何学的中心軸よりもずれた永久磁石を用
いても良く、また、図4の実施形態と同様に永久磁石の
磁束を回転方向寄りに斜めに導く磁路を形成するように
打ち抜き孔を設けても上述したと同様な作用を行わせる
ことができる。
おいては、突極鉄心5の周方向端部に打ち抜き孔6を設
けたが、この代わりに図1の実施形態と同様に永久磁石
の配向特性を幾何学的中心軸よりもずれた永久磁石を用
いても良く、また、図4の実施形態と同様に永久磁石の
磁束を回転方向寄りに斜めに導く磁路を形成するように
打ち抜き孔を設けても上述したと同様な作用を行わせる
ことができる。
【0033】なおまた、図3〜図6に示す各実施形態で
は磁束の通りを妨げたり、あるいは、磁路を斜めにする
ためにそれぞれ打ち抜き孔6を形成したが、この打ち抜
き孔6の代わりにスリット又はギャップを設けても上述
したと同様な作用を行わせることができる。
は磁束の通りを妨げたり、あるいは、磁路を斜めにする
ためにそれぞれ打ち抜き孔6を形成したが、この打ち抜
き孔6の代わりにスリット又はギャップを設けても上述
したと同様な作用を行わせることができる。
【0034】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、請
求項1乃至5に係る発明によれば、永久磁石による界磁
磁束分布の中心と電機子起磁力の中心とが電気的にπ/
2ずれる軸に対して、電機子巻線のインダクタンスが最
大になる回転子軸を、回転方向と反対側にずらしたの
で、マグネットトルクとリラクタンストルクの合成トル
クを大きくすることができ、また、電流位相をトルクの
大きい領域に合わせることが容易で、高効率の駆動が可
能となり、さらに、磁石枚数及びコストの増大を抑えた
ままリラクタンストルクの有効利用を図ることができ
る。
求項1乃至5に係る発明によれば、永久磁石による界磁
磁束分布の中心と電機子起磁力の中心とが電気的にπ/
2ずれる軸に対して、電機子巻線のインダクタンスが最
大になる回転子軸を、回転方向と反対側にずらしたの
で、マグネットトルクとリラクタンストルクの合成トル
クを大きくすることができ、また、電流位相をトルクの
大きい領域に合わせることが容易で、高効率の駆動が可
能となり、さらに、磁石枚数及びコストの増大を抑えた
ままリラクタンストルクの有効利用を図ることができ
る。
【0035】請求項6に係る発明は、電動機の極数を4
とし電機子のスロット数を6とするか、又は、電動機の
極数を6とし電機子のスロット数を9としたので、等ピ
ッチの磁界を容易に作ることができるという効果も得ら
れる。
とし電機子のスロット数を6とするか、又は、電動機の
極数を6とし電機子のスロット数を9としたので、等ピ
ッチの磁界を容易に作ることができるという効果も得ら
れる。
【図1】本発明の第1の実施形態の回転子の具体的な構
成を界磁磁束で示した説明図。
成を界磁磁束で示した説明図。
【図2】図1に示した第1の実施形態におけるマグネッ
トトルク、リラクタンストルク及び合成トルクと電気角
との関係を示した線図。
トトルク、リラクタンストルク及び合成トルクと電気角
との関係を示した線図。
【図3】本発明の第2の実施形態の回転子の具体的な構
成を示す断面図。
成を示す断面図。
【図4】本発明の第3の実施形態の回転子の具体的な構
成を示す断面図。
成を示す断面図。
【図5】本発明の第4の実施形態の構成を示す電動機の
断面図。
断面図。
【図6】本発明の第5の実施形態の構成を示す電動機の
断面図。
断面図。
【図7】本発明の原理を説明するためにインダクタンス
と電気角との関係を示した線図。
と電気角との関係を示した線図。
【図8】従来の永久磁石電動機の構成例を示す断面図。
【図9】図8に示した永久磁石電動機の横軸における電
機子、回転子及び電機子巻線の位置関係を示す断面図。
機子、回転子及び電機子巻線の位置関係を示す断面図。
【図10】図8に示した永久磁石電動機の直軸における
電機子、回転子及び電機子巻線の位置関係を示す断面
図。
電機子、回転子及び電機子巻線の位置関係を示す断面
図。
【図11】図8に示した永久磁石電動機におけるマグネ
ットトルク、リラクタンストルク及び合成トルクと電気
角との関係を示した線図。
ットトルク、リラクタンストルク及び合成トルクと電気
角との関係を示した線図。
【図12】従来の永久磁石電動機のもう一つの構成例を
示す断面図。
示す断面図。
1 電機子 2 回転子 3 永久磁石 4 電機子巻線 5 突極鉄心 6 打ち抜き孔 7 磁路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // H02K 21/16 H02K 21/16 M
Claims (6)
- 【請求項1】永久磁石を内蔵した突極形回転子を有する
永久磁石電動機において、 前記永久磁石による界磁磁束分布の中心と電機子起磁力
の中心とが電気的にπ/2ずれる軸に対して、電機子巻
線のインダクタンスが最大になる回転子軸を、回転方向
と反対側にずらした、 ことを特徴とする永久磁石電動機。 - 【請求項2】前記回転子の永久磁石の配向特性又は着磁
方向を、前記永久磁石の外周の突極鉄心の幾何学的中心
軸よりも回転方向側にずらしたことを特徴とする請求項
1に記載の永久磁石電動機。 - 【請求項3】前記回転子の永久磁石の外周の突極鉄心
に、該突極鉄心の幾何学的中心から見て回転方向側の端
部に周方向への磁束の通りを妨げるギャップ又は打ち抜
き孔を設けたことを特徴とする請求項1に記載の永久磁
石電動機。 - 【請求項4】前記ギャップ又は打ち抜き孔が設けられる
前記突極鉄心の端部の周方向の磁路となる鉄心の幅を、
電機子定格運転電流程度の起磁力にて飽和するようにし
たことを特徴とする請求項3に記載の永久磁石電動機。 - 【請求項5】前記回転子の永久磁石の外周の突極鉄心
に、回転軸と直交する方向で見て前記永久磁石の磁束を
回転方向斜め寄りに導く磁路を形成するギャップ又は打
ち抜き孔を設けると共に、前記永久磁石から見て外周側
の磁路幅を磁束が飽和しない程度に大きくし、前記永久
磁石側の磁路幅をより小さくしたことを特徴とする請求
項4に記載の永久磁石電動機。 - 【請求項6】電動機の極数を4とし電機子のスロット数
を6とするか、又は、電動機の極数を6とし電機子のス
ロット数を9としたことを特徴とする請求項1乃至5の
いずれかに記載の永久磁石電動機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9252056A JPH1198737A (ja) | 1997-09-17 | 1997-09-17 | 永久磁石電動機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9252056A JPH1198737A (ja) | 1997-09-17 | 1997-09-17 | 永久磁石電動機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1198737A true JPH1198737A (ja) | 1999-04-09 |
Family
ID=17231959
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9252056A Pending JPH1198737A (ja) | 1997-09-17 | 1997-09-17 | 永久磁石電動機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1198737A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006014450A (ja) * | 2004-06-24 | 2006-01-12 | Mitsubishi Electric Corp | 磁石埋め込み型ロータ |
JP2007209199A (ja) * | 1999-07-23 | 2007-08-16 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電動機 |
JP2014187748A (ja) * | 2013-03-22 | 2014-10-02 | Mitsubishi Electric Corp | 永久磁石埋込型電動機の回転子、圧縮機及び冷凍空調装置 |
CN109828206A (zh) * | 2019-03-19 | 2019-05-31 | 广东机电职业技术学院 | 用于电动汽车轮毂电机测试的电机固定方法及固定装置 |
CN113489399A (zh) * | 2021-06-04 | 2021-10-08 | 江苏大学 | 永磁无刷电机及其全工况功率因数最优设计、实现凸极率分布最优的方法 |
-
1997
- 1997-09-17 JP JP9252056A patent/JPH1198737A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007209199A (ja) * | 1999-07-23 | 2007-08-16 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電動機 |
JP4499764B2 (ja) * | 1999-07-23 | 2010-07-07 | パナソニック株式会社 | 電動機 |
JP2006014450A (ja) * | 2004-06-24 | 2006-01-12 | Mitsubishi Electric Corp | 磁石埋め込み型ロータ |
JP2014187748A (ja) * | 2013-03-22 | 2014-10-02 | Mitsubishi Electric Corp | 永久磁石埋込型電動機の回転子、圧縮機及び冷凍空調装置 |
CN109828206A (zh) * | 2019-03-19 | 2019-05-31 | 广东机电职业技术学院 | 用于电动汽车轮毂电机测试的电机固定方法及固定装置 |
CN109828206B (zh) * | 2019-03-19 | 2023-09-29 | 广东机电职业技术学院 | 用于电动汽车轮毂电机测试的电机固定方法及固定装置 |
CN113489399A (zh) * | 2021-06-04 | 2021-10-08 | 江苏大学 | 永磁无刷电机及其全工况功率因数最优设计、实现凸极率分布最优的方法 |
CN113489399B (zh) * | 2021-06-04 | 2024-02-20 | 江苏大学 | 永磁电机及其全工况功率因数最优、凸极率分布最优方法 |
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