JPH1192847A - 超弾性線及びその製造方法 - Google Patents
超弾性線及びその製造方法Info
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- JPH1192847A JPH1192847A JP27535197A JP27535197A JPH1192847A JP H1192847 A JPH1192847 A JP H1192847A JP 27535197 A JP27535197 A JP 27535197A JP 27535197 A JP27535197 A JP 27535197A JP H1192847 A JPH1192847 A JP H1192847A
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Abstract
を提供すること。 【解決手段】 合金は、49.0〜52.0at%Ni及
び残部Ti、又は49.0〜52.0at%Ni、0.1
〜5at%X(但し、XはV,Cr,Co,Feの内の
少なくとも一種)及び残部Tiからなる。この合金を線
材とし、−20℃〜60℃の温度範囲内で超弾性特性を
有するように、10%以上の加工率で加工し、280℃
〜520℃の間で熱処理をし、再び、480℃〜520
℃の間で熱処理を施す。
Description
製造方法に関し、詳しくは、カテーテルガイドワイヤ
ー、釣竿用中通しワイヤー、中空管等の送りガイドワイ
ヤー等に用いられるトルク伝達性の優れた超弾性線及び
その製造方法に関する。
曲げ変形に対する回復を要することから、超弾性線が用
いられている。このカテーテルガイドワイヤーは、複雑
な血管内を通す時に、後端部を回転させて、その回転を
先端部に伝達し、所定の方向に合わせ、血管内部に、そ
の先端部を送り込むものである。ちなみに、従来の超弾
性線では、その線材の後端部と先端部の回転トルク比
は、0.50〜0.79であった。従来の超弾性線を血管
内に通し、その線材の後端部を回転させ、その回転を先
端部に伝達した場合、その後端部と先端部の回転角度の
関係の一例を図6に示した。
合金に加工率を取った後に、熱処理を行い、超弾性特性
を出していた。
たカテーテルガイドワイヤーは、複雑な血管内を通す時
に、前述したように、回転トルクの伝達性が悪く、所定
の血管の方向に後端部を回転させながら先端部の方向を
合わせようとしても、後端部の回転量と先端部の回転量
が一致せず、先端部の位置制御が困難で、目的の位置ま
でワイヤーを装入する時間が長くなるという欠点があっ
た。
達性が良い超弾性線とその製造方法を提供することにあ
る。
段は、下記の通りである。
材の回転トルク比が、0.80〜1.00の超弾性線であ
る。
20℃〜60℃の温度範囲内で少なくとも超弾性特性を
有する超弾性線である。
記超弾性合金は、49.0〜52.0at%Ni及び残部
Ti、又は49.0〜52.0at%Ni、0.1〜5a
t%X(但し、XはV,Cr,Co,Feの内の少なく
とも一種)及び残部Tiからなる超弾性線である。
方法において、前記超弾性合金を少なくとも10%以上
の加工率で加工し、280℃〜520℃の間で熱処理を
し、再び、480℃〜520℃の間で熱処理を施す超弾
性線の製造方法である。
用いた釣竿用の中通しワイヤーである。
用いたカテーテルガイドワイヤーである。
用いたことを特徴とする中空管内の送り用ガイド用線材
である。ここで、送り用ガイド用線材とは、二又管等の
管に装入する線、水道管に装入する線、細管等に装入す
る線材を呼ぶが、これらに限定されるものではない。
させると、他端部も同様に回転する回転トルクの伝達性
のよい線材ができれば、ワイヤー他端部の位置制御が容
易にでき、かつ、ワイヤーの装入する時間を短くするこ
とができる。
残部Ti、又は49.0〜52.0at%Ni、0.1〜
5at%X(但し、XはV,Cr,Co,Feの内の少
なくとも一種)及び残部Tiからなる長尺状の超弾性合
金を線材とし、−20℃〜60℃の温度範囲内で超弾性
特性を有するように、少なくとも10%以上の加工率で
加工し、280℃〜520℃の間で熱処理をし、再び、
480℃〜520℃の間で熱処理をする。これによっ
て、この線材を管内に通し、軸方向に回転を与えた場
合、この線材の後端部と先端部との回転トルク比が、
0.80〜1.00である超弾性線が得られる。
して説明する。
0.5at%Ni合金を熱間ハンマー、熱間ロールによ
って、径8mmの線材に形成した。この線材を冷間伸線
と熱処理とを繰り返し、直径0.7mmの線材を得、そ
の後、熱処理なしで径0.5mmで冷間加工(加工率4
9%)した。
に切断して何本かの線片の試料を作製し、これらの試料
を数本ずつに分け、280℃〜530℃の間の温度で張
力を掛けながら、5分の熱処理を行った。各々の試料の
温度を変えた5%の引っ張り試験と20℃におけるトル
ク伝達性試験を行った結果を表1、表2に示す。
達性試験装置を用いて、1.5mmの線材を30cmの
フープにまるめ、片端を回転させ、他端の回転具合を観
察したものである。以下、トルク伝達性試験は、このト
ルク伝達性試験装置を用いて行った。
化されておらず、5%引っ張り試験において破断してい
る。条件280℃〜520℃のすべての試料が、−20
℃〜60℃まで超弾性を示しているが、条件530℃の
試料は、−20℃で残留歪みが確認された。
性が良く、それ以外の熱処理温度の試料は、全てトルク
伝達性が悪いことが確認された。
の両方が良い試料は、ないことが判る。
に数本ずつに分け、2回めの熱処理を行った。熱処理条
件は、450℃〜530℃の間の温度で、張力をかけな
がら、5分の熱処理を行った。各々の試料を、温度を変
えた5%の引っ張り試験と20℃におけるトルク伝達性
試験を行った結果を表3、表4、表5、表6に示す。
の熱処理条件は、5%引っ張り試験において、450℃
〜520℃までの2回め熱処理条件で、−20℃〜60
℃まで超弾性を示しているが、530℃の熱処理条件
は、それぞれの2回め熱処理条件において、残留歪みが
確認された。
は、450℃〜520℃までの2回め熱処理条件で、ト
ルク伝達性が悪いことが確認された。
は、480℃〜520℃までの2回め熱処理条件におい
て、トルク伝達性が良いことが判った。
520℃で熱処理した試料を、2回め熱処理条件450
℃〜520℃で処理したものは、−20℃〜60℃まで
超弾性が良く、かつ、トルク伝達性が良いことが判明し
た。
よいという結果が得られた本発明の超弾性線では、後端
部と先端部との回転トルク比は、0.80〜1.00の範
囲であった。
件500℃×5分で処理した後、2回め熱処理条件50
0℃×5分で処理した試料を、温度を変えて引っ張り試
験機で測定し、得られた荷重−伸び曲線を示す。−20
℃から60℃まで、残留歪み量は小さく、良好な超弾性
特性を示している。
件500℃×5分で処理した後、2回め熱処理条件50
0℃×5分で処理した試料を、30cmのフープにまる
め、先端部に入れた角度と他端部が回転した角度を測定
し得られた角度を示す。入れた角度に対して他端部の回
転した角度が、ほぼ同じで、直線上をなし、良好にトル
クが伝達していることを示す。
した後、2回め熱処理条件530℃×5分で処理した試
料を、温度を変えて引っ張り試験機で測定し、得られた
荷重−伸び曲線を示す。−20℃,−10℃の残留歪み
が大きく、低温における超弾性が悪いことを示す。
した後、2回め熱処理条件530℃×5分で処理した試
料を、30cmのフープにまるめ、先端部に入れた角度
と他端部が回転した角度を測定し得られた角度を示す。
入れた角度に対して他端部の回転が、追随せず、曲線に
なっており、トルク伝達性が悪いことを示す。
しワイヤー、カテーテルガイドワイヤー、中空管内の送
り用ガイド用線材として用いたところ、良好であった。
ば、−20℃〜60℃まで超弾性を示し、かつ、トルク
の伝達性が良好な超弾性線とその製造方法とを提供する
ことができる。
℃×5分の熱処理をした−20℃〜60℃までの測定温
度における5%引っ張り試験をした荷重−伸び曲線を示
す図。
℃×5分の熱処理をした20℃における先端部の入れた
角度と他端部の回転角度の曲線を示す図。
℃×5分の熱処理をした−20℃〜60℃までの測定温
度における5%引っ張り試験をした荷重−伸び曲線を示
す図。
℃×5分の熱処理をした20℃における先端部の入れた
角度と他端部の回転角度の曲線を示す図。
れた角度と先端部の回転角度の曲線を示す図。
Claims (7)
- 【請求項1】 超弾性合金線材であって、該線材の回転
トルク比が、0.80〜1.00であることを特徴とする
超弾性線。 - 【請求項2】 請求項1記載の超弾性線において、−2
0℃〜60℃の温度範囲内で少なくとも超弾性特性を有
することを特徴とする超弾性線。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の超弾性線にお
いて、前記超弾性合金は、49.0〜52.0at%Ni
及び残部Ti、又は49.0〜52.0at%Ni、0.
1〜5at%X(但し、XはV,Cr,Co,Feの内
の少なくとも一種)及び残部Tiからなることを特徴と
する超弾性線。 - 【請求項4】 前記超弾性合金を少なくとも10%以上
の加工率で加工し、280℃〜520℃の間で熱処理を
し、再び、480℃〜520℃の間で熱処理を施すこと
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の超弾性線
の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかに記載の超
弾性線を用いたことを特徴とする釣竿用の中通しワイヤ
ー。 - 【請求項6】 請求項1ないし3のいずれかに記載の超
弾性線を用いたことを特徴とするカテーテルガイドワイ
ヤー。 - 【請求項7】 請求項1ないし3のいずれかに記載の超
弾性線を用いたことを特徴とする中空管内の送り用ガイ
ド用線材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27535197A JP4023878B2 (ja) | 1997-09-22 | 1997-09-22 | 超弾性線及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27535197A JP4023878B2 (ja) | 1997-09-22 | 1997-09-22 | 超弾性線及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1192847A true JPH1192847A (ja) | 1999-04-06 |
JP4023878B2 JP4023878B2 (ja) | 2007-12-19 |
Family
ID=17554271
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27535197A Expired - Lifetime JP4023878B2 (ja) | 1997-09-22 | 1997-09-22 | 超弾性線及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4023878B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002355249A (ja) * | 2001-05-31 | 2002-12-10 | Asahi Optical Co Ltd | 内視鏡用クリップ装置 |
EP2415399A1 (en) * | 2010-08-05 | 2012-02-08 | Biosense Webster (Israel), Ltd | Catheter entanglement indication |
US20120189486A1 (en) * | 2009-11-02 | 2012-07-26 | Saes Smart Materials | Ni-Ti SEMI-FINISHED PRODUCTS AND RELATED METHODS |
US8876726B2 (en) | 2011-12-08 | 2014-11-04 | Biosense Webster (Israel) Ltd. | Prevention of incorrect catheter rotation |
-
1997
- 1997-09-22 JP JP27535197A patent/JP4023878B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (7)
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JP2002355249A (ja) * | 2001-05-31 | 2002-12-10 | Asahi Optical Co Ltd | 内視鏡用クリップ装置 |
US20120189486A1 (en) * | 2009-11-02 | 2012-07-26 | Saes Smart Materials | Ni-Ti SEMI-FINISHED PRODUCTS AND RELATED METHODS |
US9315880B2 (en) * | 2009-11-02 | 2016-04-19 | Saes Smart Materials | Ni-Ti semi-finished products and related methods |
EP2415399A1 (en) * | 2010-08-05 | 2012-02-08 | Biosense Webster (Israel), Ltd | Catheter entanglement indication |
US9307927B2 (en) | 2010-08-05 | 2016-04-12 | Biosense Webster (Israel) Ltd. | Catheter entanglement indication |
US9526866B2 (en) | 2010-08-05 | 2016-12-27 | Biosense Webster (Israel) Ltd. | Catheter entanglement indication |
US8876726B2 (en) | 2011-12-08 | 2014-11-04 | Biosense Webster (Israel) Ltd. | Prevention of incorrect catheter rotation |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4023878B2 (ja) | 2007-12-19 |
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